許すな!憲法改悪・市民連絡会

無料ブログはココログ

2009年11月 1日 (日)

【日曜経済講座】論説委員・岩崎慶市 「東アジア共同体」構想の危うさ

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091101/plc0911010801007-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091101/plc0911010801007-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091101/plc0911010801007-n3.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091101/plc0911010801007-n4.htm

【日曜経済講座】論説委員・岩崎慶市 「東アジア共同体」構想の危うさ
■まだ日韓台の方がいい

 ≪基本的性格さえ不明≫

 鳩山由紀夫首相が打ち出した「東アジア共同体」構想が、さまざまな波紋を呼んでいる。確かに日本の将来はアジア経済との一体化にかかっているが、首相がいまだに輪郭さえ示していないからだ。今後の議論の方向によっては危険性を内包するだけに、そのあり方と道筋を少し考えておきたい。

 

まず疑問なのは、この構想の基本的性格である。経済共同体なのか、それとも安全保障など政治を含めた共同体なのかがはっきりしないのだ。月刊誌に寄稿した鳩山論文が、クーデンホフ・カレルギー伯の汎ヨーロッパ思想から説き起こした欧州連合(EU)を念頭に置いているところをみると、政治を含むのだろう。

 

だとすれば、いくら「東アジア」といっても日米同盟に頼る日本にとって、論文が示唆した“米国抜き”では中国という共産党独裁の軍事大国に呑(の)み込まれるだけだろう。日米両国内で批判されたのも当然である。そのためか、首相は先の東アジアサミットで米国の関与に言及したが、これだと今度は「東アジア」という地域枠組み自体が崩れてしまう。

 つまり、現状での政治を含めた「東アジア共同体」は空想の域を出ない。では、「経済共同体」はどうか。これなら“米国抜き”の理屈が成り立つし、むしろ地域共同体としてはそうあるべきだ。

 欧州は将来の政治統合の理念を掲げつつ、“米ドル支配”からの脱却を目指して市場統合、統一通貨ユーロという経済を先行させた。日本もその時々の米政権の都合による通貨政策で何度も煮え湯を飲まされてきた。アジア諸国にとってのアジア通貨危機も同様の意味を持つ。過度な米経済依存がいかに危険かは、今回の米国発金融危機でも十分に示された。

 ≪ネックは中国の存在≫

 EUのようにアジア経済を一体化すれば、域内での相互依存度を高める形で経済を活性化させ、域外経済のショックにも強い構造になる。だが、いざ共同体となるとこれも夢物語だ。

 価値観と市場経済システムの共通性を有した欧州でさえ、ユーロ創造まで途方もない時間を要した。東アジアはインドやオーストラリアを加えた東アジアサミット構成国でみても、宗教から経済発展段階までばらばらだ。

 何より、この枠組みには異質な社会主義市場経済と体制崩壊リスクを内包する中国が存在し、経済共同体とはいっても危険すぎる。
東アジアサミットの際に合意した日、中、韓の自由貿易協定(FTA)の官民共同研究も慎重であるべきだろう。

 そこで、もっとましな提案をしたい。日本、韓国、台湾による「北東アジア経済共同体」である。
複雑な政治要因を抱えてはいるが、経済の自由度、発展度が近いこの地域の市場規模は2億人に上る。しかも韓国、台湾の成長見通しは日本を大きく上回る。

欧州のように、共同体に不可欠な通貨の安定装置を先行させてもいい。ユーロの前身である欧州通貨制度を参考に、3通貨の加重平均値を中心にした緩やかな変動幅を設ける。そして制度運営に欠かせない政策協調を強めて、ドル、ユーロに次ぐ第3の通貨を目指す。東南アジアの代表としてタイの参加も促したらいい。

 ただ、これも実現可能性となると、低いといわざるを得ない。米国もさることながら、経済でもアジアの覇権を狙う中国が“中国抜き” を容認するとは思えないからだ。市場経済の進展度などの参加基準を設けて牽制(けんせい)する手立てはあるが、鳩山政権には中国と対峙(たいじ)する考えも覚悟もあるまい。

 ≪せめてAMF実現を≫

 こうしてみると、いくら「東アジア共同体」を叫ぼうが、できることはほとんどない。唯一の手がかりといえば「アジア通貨基金(AMF)」構想だろうか。アジア通貨危機の際に日本が提唱し、米中の反対で葬られたこの構想を国家戦略とするのである。

すでに土台はある。東アジアサミットが年内始動で合意した通貨危機時に外貨を融通し合うチェンマイ・イニシアチブのマルチ化がそれだ。これまでは2国間での複数の協定だったのを、「仮想基金」として一本化するもので、資金総額も大幅に拡充した。

 これには中国も賛成し、資金拠出規模を日本と同じにするなど主導権争いを控えている。米国も国際通貨基金(IMF)の補完機能として容認した。だが、これをAMFという「実体」に転換するとなれば、米中とも一筋縄ではいくまい。

 首相はアジア重視の理念を高らかにうたった。理念倒れといわれないよう、AMFくらいは実現することだ。

2009年10月30日 (金)

米代表、来月訪朝へ 6カ国再開向け直接対話

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091030-00000078-san-pol

米代表、来月訪朝へ 6カ国再開向け直接対話

10月30日7時56分配信 産経新聞
 米国のボズワース特別代表(北朝鮮政策担当)が、北朝鮮の核問題を協議する6カ国協議再開に向け、11月中に訪朝する方針であることが29日、分かった。複数の同協議筋が明らかにした。

 米国はこれまで米朝直接対話を希望する北朝鮮側の狙いを慎重に見極めてきたが、北朝鮮側が米朝対話の結果次第で同協議に復帰する可能性を示唆したため、事態打開に向けて直接対話に応じる。

 ボズワース氏の訪朝時期は、オバマ米大統領が11月12~19日に日中韓を含むアジア4カ国を歴訪するため、11月下旬を念頭に検討されている。北朝鮮の姜錫柱第1外務次官らと会談する方向だ。

 米朝はこれまで、国連代表部を窓口にニューヨークで接触を続けてきた。当初、米政府は直接対話の場所を、米国内や第三国と想定していたが、北朝鮮があくまでもボズワース氏訪朝にこだわったという。

 米政府内には「北が本当に6カ国協議に復帰するのか分からない」(国防総省関係者)との慎重論もある。だが、協議議長国の中国も米国に直接対話を促しており、北朝鮮の要請を受け入れる判断に傾いた。

2009年10月 7日 (水)

<スコープ>鳩山外交の柱 実現へ課題山積  『東アジア共同体』道険し

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2009100502000069.html
<スコープ>鳩山外交の柱 実現へ課題山積  『東アジア共同体』道険し

2009年10月5日 紙面から

 鳩山由紀夫首相が、アジア外交の柱にすえる「東アジア共同体構想」の推進に力を入れている。十日に北京で開かれる日中韓首脳会談を契機に具体化を急ぐ構えだ。ただ、中国との主導権争いが早くも始まる一方、蚊帳の外に置かれた米国は警戒感を隠さない。関係各国の思惑が交錯する中、実現までには課題が山積している。 (佐藤圭)

 共同体構想は、在日米軍再編見直しなどを念頭に置いた「対等な日米同盟」とともに、鳩山政権の外交政策の中核をなしている。首相は欧州連合(EU)を手本に、東アジアでの恒久的な安全保障体制や「アジア共通通貨」の実現を視野に入れているものの、当面は、広域的な経済連携協定(EPA)の推進を中心に共同体の形成を模索する考えだ。

 しかし、これがいかに難しいかは過去の歴史が証明している。共同体構想の「原型」は、一九九〇年代初めにマレーシアのマハティール首相(当時)が提案した東アジア経済会議(EAEC)。EAEC自体は米国の反発で頓挫(とんざ)したが、その後、同じ枠組みの東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)会議が定着。二〇〇五年には、共同体創設を目指す東アジアサミット開催にこぎ着けた。

 ところが、東アジア内では、政治体制や経済の発展度合いに違いがある上、盟主の座をめぐる日中間の対立もあって議論は停滞。共同体の枠組みさえも、中国が自国の立場を通しやすいASEANプラス3に限定しようとするのに対し、インドなど域外国が加わる東アジアサミットを主張する日本が譲らず、立ち消え状態になっていた。

 これを今回首相が引っ張り出した格好だが、既に「歴史は繰り返す」気配も漂う。中国は、構想自体には賛意を示すが、日本に主導権を渡す気はない。楊潔〓外相は先月末の日中外相会談で「われわれが最も早くから(共同体の)構築を支持してきた」と牽制(けんせい)した。

 米国では、共同体創設を提唱した首相の論文が「反米的」と受け止められ、首相は記者会見などで「米国を除外するつもりはない」と弁明しなければならなかった。

 日中韓首脳会談では、共同体構想の推進で一致するものとみられるが、作業チームの設置など具体的な体制を詰め切れるかは流動的だ。今月下旬の東アジアサミットや十一月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議など、一連の国際舞台で軌道に乗せることができなければ、再びお蔵入りする可能性をはらんでいる。

※〓は竹かんむりに、厂(がんだれ)、下に虎

2009年10月 6日 (火)

金総書記「6カ国協議復帰の用意」 米朝進展なら、中国首相に表明

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091006AT2M0600G06102009.html
金総書記「6カ国協議復帰の用意」 米朝進展なら、中国首相に表明

 【北京=佐藤賢】6日の中国国営の新華社によると、北朝鮮の金正日総書記は5日夜、中国の温家宝首相と会談、核問題への対応について「米朝協議の状況を見て(核問題を巡る)6カ国協議を含む多国間対話を行いたい」と述べた。米国との包括的な2国間交渉が進展すれば、6カ国協議に復帰する用意があると表明したものだ。4月に6カ国協議離脱を表明した北朝鮮が復帰の可能性を明言したのは初めて。

 核放棄に取り組む姿勢もアピールし「朝鮮半島の非核化は故金日成主席の遺訓で、実現に尽力する目標は変わりない」と強調。そのうえで「米国との2国間協議を通じて米朝の敵対関係は平和的関係に変わらなければならない」と主張した。

 金総書記は9月18日、中国の戴秉国国務委員との会談で「2国間と多国間の対話を通じて問題を解決したい」と述べたが、多国間対話に6カ国協議を含めるのかどうかは明らかにしていなかった。協議再開を求める関係国に一歩歩み寄る姿勢を見せつつ、米朝間の交渉先行を求める姿勢も明示した。 (10:40)

2009年9月29日 (火)

北朝鮮次官、核放棄は米国次第 安保理は「尊大」と非難

http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009092901000200.html

北朝鮮次官、核放棄は米国次第 安保理は「尊大」と非難

 【ニューヨーク共同】北朝鮮の朴吉淵外務次官は28日、国連総会の一般討論で演説し、北朝鮮は朝鮮半島の非核化を否定したことはなく、同国が核放棄に踏み切るかどうかは「米国の(北朝鮮に対する)核政策次第だ」と強調した。米朝協議を早期に再開し、米国との対話で核問題解決を目指すとする、北朝鮮のオバマ米政権へのメッセージと言えそうだ。

 今年5月に北朝鮮が2回目の核実験を行った後、同国が国連外交の場で核問題について説明したのは初めて。朴次官は国連安全保障理事会が北朝鮮に科した制裁について「不平等で二重基準をもたらしており、安保理はより尊大になった」と非難した。

 中断している核問題をめぐる6カ国協議については特に発言はなかった。朴次官は米国が現在の核政策を維持する限り「われわれの信頼できる核保有に頼るほかない」と強調。朝鮮半島非核化が実現できるかどうかは、オバマ大統領がたびたび言及してきた「変革」を実際に示せるかどうかだと述べ、オバマ政権の対応に期待を示した。

 また北朝鮮の核保有は「戦争抑止」のためだと強調。核兵器を保有している間は核軍縮・不拡散の上でも責任を持って取り扱うと述べた。

2009年9月26日 (土)

国連安保理 核会合についての各紙社説

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
安保理核会合―首脳たちは決意を行動に

 議長をつとめたのは「核のない世界」を主唱するオバマ米大統領だった。国連安全保障理事会が初めて、核軍縮・不拡散を主題にした首脳会合を開き、核廃絶をめざす決議を全会一致で採択した。

 決議は、核保有国の軍縮、包括的核実験禁止条約の発効、兵器用核分裂物質の生産禁止条約の交渉開始を促したほか、北朝鮮とイランへの制裁決議も再確認した。強制力はないが、核廃絶という目標に向けて「核の危険を減らしていく行動の枠組み」(オバマ大統領)となる決議である。

 安保理で拒否権を持つ5常任理事国は、いずれも核保有国だ。その5カ国すべての首脳が出席し、核廃絶への行動を約束した。プラハ演説から半年もたたないうちに「核のない世界」を国際社会の重要課題に押し上げたオバマ大統領の強い決意を感じさせる。

 鳩山首相も応じた。「核兵器開発の潜在能力がある」のに、日本が非核の道を選んだのは、核軍拡の連鎖を断ち切ることが、唯一の被爆国である日本が果たすべき「道義的な責任」と信じたからだと明言した。非核三原則の堅持も表明した。首相自ら非核日本の立場を世界に明確にしたことは、今後の日本外交の大きな力になるだろう。

 プラハ演説でオバマ大統領は、核兵器を使用した唯一の核保有国として行動する「道義的責任」があると宣言した。被爆国と核使用国という日米の首脳が、そろって核廃絶への「道義的責任」を表明したのは偶然ではない。核の非人道性を体験した日本と、核の威力・脅威を熟知する米国は今や、同盟関係を生かしてともに核廃絶を目指すべき立場にあるからだ。

 たとえば、米国が戦略を見直し、核の役割を減らしていくことを、日本は積極的に支持すべきだ。米国が核を減らすと抑止力が弱まり、日本の安全保障に差し障るとの意見もある。確かに米国の抑止力は大事だが、核の危険を減らしていくことも、日本にも国際社会にも緊急の課題だ。

 世界の核の9割以上を保有する米ロがまず大幅に削減すべきなのは間違いない。ただ、それが済むまで他の保有国が座視するのでは困る。

 中国の胡錦濤国家主席は安保理会合で、核保有国は非核国と非核地帯に対して核使用や核による威嚇を行わないことを明確に約束し、法的拘束力のある合意にすべきだとの考えを示した。核保有国間で核先制不使用条約を締結すべきである、とも語った。

 信頼できる形でこれらが実現されれば、核の危機を減らせるし、日本の安全保障にも役立つ。今回の安保理決議に基づき、中国は言葉を行動に移していく責任がある。そのために日米がどのような協力を進めていくべきかも、考えていきたい。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090925-OYT1T01250.htm

安保理首脳会合 核拡散防止へ責務を果たせ(9月26日付・読売社説)

 国連安全保障理事会の首脳会合が「核兵器のない世界」を目指す決議を全会一致で採択した。

 核の脅威には、国際社会全体で対処していかなければならない、というオバマ米大統領の強い意欲を反映したものだ。

 冷戦終結後の世界で、核軍縮が遅々として進展しない反面、核拡散は確実に進んでいる。安保理が、核兵器保有国に核軍縮を促す一方、平和を脅かす行動を阻止していく決意を示したことは、拡散防止に意義ある一歩である。

 問題は、それをどう具体化していくかだ。

 決議は、核拡散防止条約(NPT)のすべての加盟国が、義務と責任を果たすよう求めている。

 特に、安保理の常任理事国である米露英仏中は、核兵器保有国の義務である核軍縮を誠実に進めていかなければならない。

 米露は、新たな核軍縮交渉に入っている。世界中の核兵器の9割以上を保有する両核大国が、戦略核弾頭と運搬手段の大幅削減で合意することがきわめて大事だ。

 ただ、新条約が履行されても、なお何千発もの核兵器が残る。核軍縮が実をあげるには、他の核保有国の努力も欠かせない。「核廃絶」までの道のりは、大統領も認める通り、長く険しい。

 核兵器の開発に歯止めをかけることも、重要な課題だ。

 安保理決議は、核実験の自制と核実験全面禁止条約(CTBT)の早期発効を求めた。米国と中国は、CTBTを批准していない。早期に批准すべきだ。

 決議は、国際原子力機関(IAEA)の査察強化や、核兵器の原料となる高濃縮ウランやプルトニウムの生産を禁ずる「カットオフ条約」の交渉開始を促した。

 いずれも、原子力の平和利用を隠れみのに核開発する抜け穴をふさぐために必要な措置である。

 当面、国際社会が対処しなければならないのは、北朝鮮とイランの核開発問題だ。

 安保理決議を無視する両国に、今後も核開発の継続を許せば、決議に盛られた様々な拡散防止策も意味を失ってしまう。

 安保理会合に出席した鳩山首相は、北朝鮮の核開発を認めないと強調した。制裁決議1874の実効性を高めるため、「さらに必要な措置をとる」と言明した。北朝鮮貨物検査特別措置法案の早期成立を図る必要がある。

 唯一の被爆国である日本としては、核拡散防止により積極的に取り組むべきだ。
(2009年9月26日01時15分  読売新聞)

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090926/erp0909260404000-n1.htm
【主張】「核なき世界」決議 抑止踏まえ現実的方策を
核軍縮・不拡散を議題とする初の国連安保理首脳会合で「核兵器のない世界」の条件づくりをめざす決議1887が全会一致で採択され、鳩山由紀夫首相も「核廃絶の先頭に立つ」と訴えた。

 北朝鮮やイランの行動は核不拡散体制を揺るがし、核テロの脅威も深刻だ。唯一の被爆国日本が米国などと連携して世界に指導力を示すのは当然の道である。

 ただ、理想を唱えるだけでは日本の安全やアジアの平和は守れない。鳩山首相には核の傘のあり方も含めて、地に足のついた方策を講じてもらいたい。

 安保理議長を自ら務めたオバマ米大統領は「核なき世界実現の難しさに幻想はない」と述べ、会合の意義を「核拡散や核テロという最も根本的な脅威に首脳レベルで取り組むためだ」と説明した。

 こうした観点から、決議には核拡散防止条約(NPT)体制強化とすべての国の加盟、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効、北朝鮮やイランのルール違反への厳しい制裁が盛り込まれた。また、来春のNPT再検討会議でも「現実的で実現可能な目標」を設定するよう求めている。

 日本が率先して核軍縮・不拡散に努める方向に異存はない。問題は、国際政治の現実や国家の安全を踏まえた着実な取り組みを忘れてはならないということだ。

 その点で鳩山首相が演説で「非核三原則堅持」や「核廃絶」の理念や理想を強調した半面、核の傘の意義や三原則の運用に触れなかったのは残念だ。その理由は、鳩山政権の核の傘をめぐる方針が一貫していないからだろう。

 日本の安全保障が日米同盟を通じた拡大抑止(核の傘)に委ねられていることはいうまでもない。首相はかつて「今すぐ核の傘から出る意図はない」と語ったが、岡田克也外相は「核の傘を半分踏み出す」が持論だ。米国には核先制不使用宣言を求めるという。

 外務省は外相の指示で「核密約調査班」を設けたが、過去を調べて核の傘をどうしたいのかがみえない。北の核や中国の軍事膨張が懸念される中で、ちぐはぐな対応で日本の安全が守れるのか。

 先月、新潟市で開いた国連軍縮会議でも「抑止の実態を踏まえた現実的対応が必要」との意見が大勢を占めた。国民を危機にさらすことがないように、鳩山首相は同盟強化と抑止力の充実を踏まえた明確な方針を示す必要がある。

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090926k0000m070141000c.html

社説:「核なき世界」決議 日米は廃絶の先頭に立て

 さびついた巨大な歯車が音を立てて動いたようだ。あの9・11同時多発テロから8年。米ブッシュ政権下で「反米」「親米」などと息苦しく分断された世界は、オバマ政権になって風向きを大きく変えた。

 国連安保理の首脳会合でオバマ大統領が議長を務め、「核兵器のない世界」をめざす決議を全会一致で採択したのは、前政権下で国際的孤立の感があった米国が信頼を取り戻しつつあることを示していよう。

 非常任理事国・日本の鳩山由紀夫首相も、唯一の被爆国の「道義的責任」として核廃絶の先頭に立ち、非核三原則を堅持する決意を表明した。文字通り「歴史的な決議」(オバマ大統領)として高く評価したい。
 ◇大統領の広島、長崎訪問を

 もちろん、決議ひとつで世界が一変するわけではない。厳しい現実は残り、「どうせ核兵器はなくせない」という冷笑主義も残るだろう。だが、「悲観主義は気分から、楽観主義は意志から生まれる」(フランスの思想家アラン)とすれば、問われているのは、何としても核兵器を全廃するという強い決意である。

 その意味で日米の連携はきわめて重要だ。オバマ大統領は4月のチェコ・プラハでの演説で「核なき世界」の構想を打ち上げ、核兵器を使った唯一の国としての「道義的責任」を認めた。核兵器使用に関して日米は特別な立場にある。両国の「道義的責任」が共鳴する形で、世界を核廃絶へ導くことが望ましい。

 この際、重ねて要望したいのは、オバマ大統領の広島、長崎訪問である。首脳会合で鳩山首相も、同大統領を含めた「世界の指導者」に対して、広島、長崎訪問を呼び掛けた。

 原爆投下の責任論や日米関係も含めて、確かに難しい問題もあるだろう。だが、人間の素朴な気持ちを大切にしたい。「核なき世界」をめざす旅は、その恐ろしい兵器で命を奪われた人々への鎮魂から始まると私たちは信じる。原爆の「グラウンド・ゼロ(爆心地)」を自分の目で見るのは、来年4月にワシントンで「核安保サミット」を開くオバマ氏にも有益だろう。

 振り返ると、核兵器をめぐるオバマ氏の指導力は、目を見張るものがあった。プラハ演説に続いて、7月にはロシアと戦略核弾頭の相互削減に合意し、イタリアのラクイラ・サミットでは「核なき世界」に向けた首脳声明の採択を根回しした。

 今月17日には、米露間の火種になっていた東欧ミサイル防衛計画の見直しを発表し、ロシア指導部に歓迎された。第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる条約についてもロシア側と合意している。

 ブッシュ政権下で「新たな冷戦」さえ懸念された米露が着実に歩み寄り、安保理15カ国の全会一致によって世界を核軍縮・全廃路線へと導いたのは、時代の変化を如実に感じさせる出来事である。
 ◇増える核兵器保有国

 前途はもちろん容易ではない。核拡散防止条約(NPT)によって核兵器保有を認められた米英仏露中の5カ国のほか、イスラエルが多数の核弾頭を保有するのは公然の秘密だ。インドとパキスタンも核兵器を保有し、北朝鮮も2度にわたって核実験を行った。イランの核兵器開発疑惑も消えることがない。

 世界は危険な状況だ。オバマ政権が核軍縮に熱心なのは、テロ組織が核兵器保有を狙っているためでもあろう。だが、核拡散に対して米国の元高官らは、前から核廃絶を模索していた。核廃絶を願った米大統領もオバマ氏が初めてではない。オバマ政権になって核廃絶がやっと世界の共通目標になったということだ。この貴重な弾みを大切にしたい。

 今回の決議には、NPT体制の強化、核実験全面禁止条約(CTBT)の早期発効、核兵器の材料をなくす兵器用核分裂性物質生産禁止条約(カットオフ条約)の交渉促進など、日本が重要な役割を果たせる課題も多い。国際原子力機関(IAEA)の次期事務局長は天野之弥氏だ。来年5月のNPT再検討会議に向けた日本の調整にも期待したい。

 他方、米国の「核の傘」に依存する日本が核廃絶を求めるのは矛盾だ、という意見がある。鳩山首相が表明した「非核三原則の堅持」への批判もあろう。だが、少なくとも、こう言えるのではないか。「核なき世界」をめざすことと、「核の傘」で現実の脅威に対処するのは、次元が異なる問題である、と。

 安保理での演説で、オバマ大統領は北朝鮮やイランにも決議順守を求め、安保理の結束によって両国に圧力をかけていく姿勢を見せた。日米中露が協力すれば北朝鮮情勢の好ましい変化も期待できよう。

 だが、理想を描くだけでは現実は変えられない。今後問われるのはオバマ大統領の実行力、そして日本の外交力であるのは言うまでもない。

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20090925AS1K2500425092009.html

社説1 安保理決議で「核なき世界」誓った重み(9/26)

 国連安全保障理事会が首脳級会合を開き、米国のオバマ大統領が唱える「核兵器なき世界」の実現を目指す決議を全会一致で採択した。安保理常任理事国をはじめとする国連加盟国は決議採択を重く受け止め、実効性のある核軍縮や核不拡散体制の構築を目指してほしい。

 核不拡散・核軍縮に関する首脳級会合はオバマ大統領が提唱し、自ら議長を務めた。安保理首脳級会合が核問題だけを議題に取り上げ、決議を採択したのは初めてだ。歴史的な出来事といえる。

 背景にはオバマ大統領が会合で演説したように、「核兵器の拡散と使用はすべての人々、すべての国に対する根源的な脅威」という共通の認識がある。

 決議は核テロの脅威に懸念を表明し、「核兵器なき世界」への決意を示した。核拡散防止条約(NPT)体制の強化、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効、プルトニウムなど核兵器の原材料となる物質の生産を多国間で制限する兵器用核分裂物質生産禁止(カットオフ)条約の早期の交渉入りも唱えた。

 安保理の常任理事国である米英仏中ロはいずれも、NPTで核保有国の地位を認められている。常任理事国の首脳が核廃絶への目標を掲げた意義は大きいが、今後問われるのは具体的行動である。核保有国がまず模範を示す必要がある。

 米ロは年末で失効する第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる新たな核軍縮条約の締結交渉を進めている。中国や英国、フランスも核軍縮の例外ではない。

 特に核軍備を増強している中国には自制を求めたい。胡錦濤国家主席は「国際的な核軍縮プロセスの進展に努力する」と述べた。言葉だけの約束では済まされない。爆発を伴う核実験を禁ずるCTBTも常任理事国では米中両国が未批准だ。発効を促すため、早期批准を求めたい。

 国際社会の安全を揺るがす現実的な脅威は、北朝鮮やイランの核開発である。決議は両国を名指ししなかったが、両国に対する安保理決議と制裁の順守を加盟国に求めた。米国は北朝鮮の6カ国協議復帰を条件に、米朝対話に前向きな姿勢を示しているが、協議復帰の見返りに制裁を緩和するような妥協は禁物だ。

 世界の核不拡散・核軍縮には日本の役割も重要だ。鳩山由紀夫首相は唯一の被爆国として「核廃絶の先頭に立つ」と述べた。来春には核安保サミットやNPT再検討会議など重要会合が控える。核廃絶への着実な道筋作りを主導すべき時である。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009092602000089.html
核なき世界 国際協調で歴史動かせ

2009年9月26日

 オバマ米大統領の「核兵器のない世界」の実現を目指すという構想が国連でも支持された。冷戦終結から既に二十年。日米協力と国際協調によって、遠大な「理想」を現実に近づけたい。

 国連安全保障理事会での「核なき世界」に向けた条件をつくる決議は初めてで、全会一致だった。オバマ大統領は「われわれは核兵器が地球上からなくなる日まで、立ち止まってはならない」と力説した。

 決議では核拡散防止条約(NPT)が不可欠だと確認され、枠外にいる国々に加盟を求めた。包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効に向け、関係国に署名、批准を促した。また、国名は挙げなかったが、核開発を進める北朝鮮とイランに対する安保理の制裁決議を再確認した。

 核問題における国連の役割は重みを増している。新興国やテロリストへの核拡散を防ぐには、国際社会による監視が不可欠。北朝鮮が見せる対話への兆候も、制裁決議の効果といえる。

 「核なき世界」に向けて国際協調で歴史を動かしたい。まず核兵器を持つ五大国の軍縮が必要だ。

 米国とロシアは第一次戦略兵器削減条約(START1)に代わる新たな核軍縮条約を目指すことで合意した。英国は核を搭載できる潜水艦を四隻から三隻に減らすと明言した。フランスは核弾頭数を冷戦時代より大幅に減らすと表明。中国と米国はCTBT批准の意思を示している。

 もちろん、核廃絶への道は平たんではない。核武装して対峙(たいじ)するインドとパキスタンがNPTに加盟するか。平和利用だと主張するイランが核放棄を決断するのか-。これらの国々を説得するためにも、米ロが積極的に核戦力を削減して範を示し、軍縮を目指す国際世論の包囲網を築くべきだ。

 鳩山由紀夫首相は安保理会合で非核三原則の堅持を誓った。「日本は核開発の潜在能力があるのに、非核の道を歩んだ」と述べ、国内の一部でくすぶる核武装論とは一線を画す意思を明確にした。


 オバマ大統領は四月のプラハ演説で「核兵器を使用した唯一の国」だとして、鳩山首相は安保理会合の演説で「唯一の被爆国」として、共に「果たすべき道義的責任がある」と述べた。

 日本の安全保障を米国の「核の傘」に頼ってきたことは否定できないが、日米が「道義的責任」で核廃絶の新しい時代に向けて協力していくべきだ。

2009年9月23日 (水)

北への米特使派遣を歓迎=「6カ国」枠内が前提-鳩山首相

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol
北への米特使派遣を歓迎=「6カ国」枠内が前提-鳩山首相

 【ニューヨーク時事】鳩山由紀夫首相は22日午後(日本時間23日未明)、ニューヨーク市内で米紙ワシントン・ポストのインタビューに応じた。北朝鮮の核問題に関し、首相は「米国が6カ国協議の再開を主導していくことを強く期待する」と表明。米政府が直接対話のため北朝鮮に特使を派遣するのを歓迎する意向を示した。
 同紙(電子版)が報じた。首相は同時に「6カ国協議の枠内で米朝対話が行われることを歓迎するが、2国間の話し合いですべて決着させるべきではない」と述べ、日米両国の緊密な連携の必要性も強調した。 
 首相はまた、日米両国とも「チェンジ」を掲げた民主党が政権交代を果たしたことを指摘。「これは日米関係に良いインパクトを与えると確信している。わたしは米国民の信頼を得たいと強く思っている」と、鳩山政権として米国との同盟関係強化に取り組む姿勢をアピールした。(2009/09/23-15:30)

2009年9月15日 (火)

東アジア共同体検討、日中首脳会談で一致へ

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090915-OYT1T00060.htm
東アジア共同体検討、日中首脳会談で一致へ

 今月下旬に米ニューヨークで開かれる鳩山新首相と胡錦濤・中国国家主席の日中首脳会談で、両国が協力して「東アジア共同体」の検討を進めていくことで一致する見通しとなった。

 民主党幹部などが14日、明らかにした。共同体構想は民主党の政権公約(マニフェスト)に盛りこまれているが、日中主導の枠組み作りに米国などから懸念が示される可能性もある。

 両首脳の初顔合わせとなる会談は、国連総会にあわせて今月23日前後に開く方向で調整している。会談では、鳩山氏が共同体構想への協力を要請する。日中関係筋によると、中国側も同構想に理解を示しているといい、胡主席は前向きの考えを表明すると見られる。

 東アジア共同体は、通商や金融、エネルギー、環境、災害救援、感染症対策といった幅広い分野で協力する域内体制の構築を目指すもの。鳩山氏は月刊誌「Voice」9月号に寄稿した論文で、東アジア共同体について、「東アジア地域をわが国の基本的な生活空間ととらえ、経済協力と安全保障の枠組みをつくる努力を続けなくてはならない」と主張している。
(2009年9月15日03時08分  読売新聞)

2009年9月 2日 (水)

アフガン戦況、泥沼化 「オバマの戦争」に広がる懸念

http://www.asahi.com/international/update/0901/TKY200909010441.html
http://www.asahi.com/international/update/0901/TKY200909010441_01.html
アフガン戦況、泥沼化 「オバマの戦争」に広がる懸念

 【ワシントン=望月洋嗣】オバマ米大統領が重視し、「オバマの戦争」とも呼ばれるアフガニスタンでの戦況が、「泥沼化」の様相を帯びつつある。米軍の増派によっても治安悪化に歯止めがかからず、外国軍兵士の年間死者数は、今年すでに過去最悪となった。米軍幹部らから懸念の声が上がり、戦争の継続を疑問視する世論も高まりつつある。

 8月31日、アフガンの厳しい戦況をまとめた駐留米軍のマクリスタル司令官の評価報告書提出を、全米のメディアはこぞって報じた。ゲーツ国防長官は記者らに「暗い見通しが数多く飛び交っている」「(いつまで戦うかは)ミステリーだ」と先行きへの懸念を次々と述べた。

 アフガンを「テロとの戦い」の主戦場と定めたオバマ大統領は、計2万1千人の米軍増派を大統領就任早々に決定。国際テロ組織アルカイダや反政府組織タリバーンの掃討のため、特殊作戦に精通するマクリスタル司令官を任命し、7月からアフガン南部でタリバーンの大規模掃討作戦を始めた。

 だが、それに伴って米軍中心の外国部隊の死者も急増。米軍や国際治安支援部隊(ISAF)に参加する北大西洋条約機構(NATO)加盟国中心の計10万人の外国部隊の死者は8月下旬に過去の年間記録を塗り替え、NATO欧州連合軍のスタブリディス最高司令官(米海軍大将)は「治安状況は極めて深刻」とブログにつづった。

 そんななか、マクリスタル司令官の今回の報告は、「オバマ戦略」の効果を検証し、大統領選の投票を終えたアフガンでの今後の戦いの道筋を示すものとして、米国やISAFに派兵する各国から注目されていた。報告の詳細は公表されていないが、マクリスタル司令官の基本的な考え方は「状況は深刻だが、戦略を練り直せば成功は達成できる」というもので、報告では掃討作戦よりもアフガンの軍や警察の増強などに重点を置く戦略の見直しを求めたとみられる。

米紙の報道によると、同司令官はその一方で、この報告とは別に最大で4万人のさらなる増派を国防総省に要請する見通しだといい、戦況の深刻さを裏付けるかたちになっている。ゲーツ長官は、要請があれば増派を検討する姿勢だが、大量増派によって米軍がアフガン市民にとって「パートナーより占領者」と見られることになることを懸念している。

 米国で8月中旬に実施された世論調査によると、回答者の半数以上がアフガン戦争は「戦う価値がない」と答えた。「オバマの戦争」への支持は急落している。一方、オバマ大統領の支持者も多い反戦団体などがこの秋、アフガンへの増派に抗議する全国規模の運動を準備しているとされ、オバマ政権は難しい対応を迫られそうだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009090201000229.html
アフガン戦反対の世論、過去最高 CNN調査

2009年9月2日 10時33分

 【ワシントン共同】米CNNテレビが1日公表した世論調査結果によると、アフガニスタンでの対テロ戦争に反対する意見が57%に上り、米軍が2001年にアフガン攻撃を開始して以来、同社の調査としては最高となった。

 CNNによると、アフガンでの米軍人の月間死者数は8月に48人に達し、南部での大規模掃討作戦を開始した7月の45人を上回り過去最多。4月の調査では賛成が53%、反対が46%だったが、米軍の死者数増加に伴って反対意見が強まってきた格好だ。

 8月28~31日に有権者1010人を対象に行われた今回の調査では、59%がアフガンでの戦いに「勝利できる」と回答。一方で現状について、勝利に向かっていると回答したのは35%にとどまっており、先行きへの不安感を如実に示している。

アフガン戦争/「戦略見直し必要」/駐留米司令官が戦況報告

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-09-02/2009090201_03_1.html
2009年9月2日(水)「しんぶん赤旗」
アフガン戦争/「戦略見直し必要」/駐留米司令官が戦況報告

 【ワシントン=小林俊哉】アフガニスタン駐留米軍のマクリスタル司令官は8月31日、戦況を精査した報告書をまとめ、ゲーツ国防長官らに送付しました。北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長にも送付しました。

 アフガンでは米、NATO軍兵士の死傷者が増加の一途。米国と同盟国内で戦争への疑問が強まり、泥沼化している状況を転換させる戦略を求める声が高まっていました。

 報告書は機密とされ、公表の予定はありません。カブールからの報道によると、マクリスタル司令官は同日、声明を発表し、「アフガンの状況は深刻ではあるが、成功は達成できる。そのためには、作戦の遂行戦略を見直すことが必要だ」と主張しました。

 ゲーツ国防長官は視察先の米テキサス州で、報告をまだ読んでいないとした上で、「報告はわれわれが改善できる余地がある分野を指摘するものだ」と指摘。「今後も厳しいたたかいとなることは疑いの余地がない」と述べました。

 アフガンには現在、6万2千人の米軍が駐留。NATO軍も3万9千人に上っています。同報告でマクリスタル司令官が新たな増派を求めるとの観測が流れていましたが、米メディアによれば今回の報告に新たな増派要求は含まれていないといいます。報告を踏まえ、駐留規模など今後の方策についての議論が始まる見通しです。

 ギブズ米大統領報道官は同日の記者会見で「今回の報告は、われわれがどこまで達成し、何を改革しなければならないかについてのものだ」と指摘。駐留規模などの資源投入について国防総省側から提言を受けるのは、数週間先になるとの見通しを示しました。

2009年8月24日 (月)

鳩山代表の対北「対話と協調」、河村長官が批判

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090824/plc0908241250004-n1.htm
鳩山代表の対北「対話と協調」、河村長官が批判
2009.8.24 12:49

 河村建夫官房長官は24日午前の記者会見で、民主党の鳩山由紀夫代表が23日の民放番組で対北朝鮮外交について「対話と協調」の姿勢で臨む考えを示したことに「国連の制裁措置は有効であり、これを見極めながら進めるのは当然だ」と疑問を呈した。

 北朝鮮が金大中元大統領の葬儀を機に韓国との対話に踏み出したことには「韓半島の平和を考えたとき意義はある」としながらも、「韓国の基本的な対応は変わっていない。北朝鮮の思惑に惑わされず、6カ国協議で北朝鮮問題を解決していくべきだ。北朝鮮には6カ国協議への復帰を求める」と強調した。

2009年8月22日 (土)

アフガン和平会議、11月東京開催 超党派議連が予定

http://www.asahi.com/politics/update/0822/TKY200908210500.html
アフガン和平会議、11月東京開催 超党派議連が予定

2009年8月22日8時49分

 アフガニスタン和平に向けて、日本の超党派議員連盟が11月下旬、東京で国際会議を開く予定であることがわかった。日本が和平構築への外交努力を積極的に進め、アフガン支援に取り組み続ける姿勢を示す。米軍が増派されたアフガンでイスラム過激派テロが相次ぎ、「テロとの戦い」が泥沼化している現状を踏まえ、テロと宗教が絡み合う問題への処方箋(せん)も話し合う。

 会議は、「地球規模問題に取り組む国際議員連盟」(PGA)と「世界宗教者平和会議」(WCRP)の各日本委員会の共催。アフガン政府や国連、国境が武装勢力の温床となっているパキスタン、内戦の仲介にあたるサウジアラビアの関係者のほか、WCRPの推薦で世界の宗教指導者らも出席の見通しだ。

 議長は、世界各地の紛争の調停に貢献し、08年にノーベル平和賞を受けたアハティサーリ・元フィンランド大統領が務める予定。主催者は、アフガン和平実現に向けタリバーン穏健派との対話を探ることも視野に入れており、イスラム教国インドネシアのアチェ紛争で05年に「全当事者を含んだ包括的な和平プロセス」を主導したアハティサーリ氏の手腕にも期待する。

 衆院解散前にはPGA日本委の役員に河野洋平衆院議長(当時)や自民党の外相経験者のほか、民主党の鳩山代表らが名を連ねている。同党はインド洋での給油に代わるアフガン問題への対応として、和平に向けた積極外交を検討している。今回の会議の準備にも同党議員が深く関与。総選挙後に民主党政権が誕生した場合、政府の外交方針とも連携を強めることになる。

2009年8月20日 (木)

〈ルース米大使着任〉助言者のオキモト名誉教授に聞く

http://www.asahi.com/international/update/0819/TKY200908190360.html
http://www.asahi.com/international/update/0819/TKY200908190360_01.html
http://www.asahi.com/international/update/0819/TKY200908190360_02.html
http://www.asahi.com/international/update/0819/TKY200908190360_03.html
http://www.asahi.com/international/update/0819/TKY200908190360_04.html

〈ルース米大使着任〉助言者のオキモト名誉教授に聞く

2009年8月19日21時40分
自宅書斎でインタビューに応じるダニエル・オキモト・スタンフォード大名誉教授=カリフォルニア州スタンフォード、加藤写す

 19日に着任した米国のルース米駐日大使の友人で、対日政策の助言をしているダニエル・オキモト・スタンフォード大名誉教授に、当面の日米安全保障関係について聞いた。(聞き手=編集委員・加藤洋一)

 ――経済危機が米国の国防政策に与える影響は。

 経済危機の影響で、ポスト・ブレトンウッズ体制は著しく傷ついた。世界規模での金融機関の弱体化と混乱は今後さらに数年間続くだろう。

 米国の強さは、ドルを基軸通貨としたポスト・ブレトンウッズ体制を支配していたことにある。今回の経済危機ではこの基盤が揺らいでしまった。

 世界規模の不況はおそらくすでに底を打った。しかし米国の消費は依然として低迷しているし、企業の投資も削減が続いている。米国経済の回復は「V字形」とはならず、「のこぎりの歯」形で推移するだろう。

 国防予算は刈り込まれることになる。08会計年度の当初計上額で約5500億ドルだった。補正やイラク、アフガン戦争の経費を含めれば、1兆ドルの巨額にのぼる。

 オバマ政権はすでに、ステルス戦闘機F22の生産打ち切りを宣言するなど、予算削減で成果を上げているが、さらにすすめる必要がある。補正などを含めて08年度で国内総生産(GDP)の約7%を占める予算規模を、約5%まで減らす必要がある。

 それによって生まれる予算の余剰を、高速鉄道など建設的なインフラ整備やクリーンテクノロジー、代替エネルギーの開発などに回すことができれば、米国経済は米国の繁栄だけでなく、世界全体の安定につながるような成長軌道に再び戻ることができるだろう。

 ――対応すべき脅威とは。

 世界経済が成長しないまま、貧富の差が今のように拡大すると世界は不安定化する。ソマリアは「失敗国家」の典型的な例だ。無政府状態でテロリストが生まれる温床となっている。アフリカ大陸やユーラシア大陸を絶望的な貧困に陥れてはならない。それは恐るべき不安定を生み出す処方箋(せん)だからだ。

貧困に加えて、新たな安全保障上の問題となるのが環境へのダメージだ。地球温暖化をみれば、洪水、飢饉(ききん)、疫病など世界規模で大きな安全保障問題を引き起こすことが明らかだ。

 米国と日本が、このような新しい安全保障の概念を世界に広める先導役をつとめるべきだ。今回の経済危機はそのための好機を提供している。

 ――オバマ政権とそれをとりまく米国国内政治の現状は。

 オバマ政権は医療保険改革など大きな懸案に取り組もうとしているが、野党共和党との間で激しい党派対立が起きている。このままでは、内政だけなく外交問題をめぐっても成果を上げることが難しくなる。

 共和党がなりふり構わぬ政権攻撃に出ているのは、オバマ大統領がもし一連の改革に成功すれば、(大恐慌を克服した)フランクリン・ルーズベルト大統領の再来とみなされ、民主党支配が長く続く可能性が浮上するからだ。

 一方、もしオバマ政権が医療保険改革に失敗すると、医療関連の支出の拡大で徐々に米国財政は破綻(はたん)するだろう。世界の超大国としての力も大きくそがれることになる。

 ――米中で世界の秩序づくりを主導するという「G2」論議についての見解は。

 中国が、金融、経済、環境など多くの面で、世界を管理・運営するに重要な国家になったという点でオバマ大統領と同意見だ。その意味で、米中両国の協議の拡大、格上げは歓迎すべきだ。しかし同時に日本との協議メカニズムの格上げ、拡大も実行すべきだと思う。日本は世界第2の経済大国だ。国際基軸通貨やクリーン・テクノロジー等限られた分野において、日中及び米中の二国間関係を三国間関係に発展させ、協調を図ることが望まれる。

 米中関係と日米関係はゼロサムだという固定観念に捕らわれてはならない。

――北朝鮮の核問題と6者協議への取り組みは。

 米国は朝鮮半島の核拡散問題にクリントン政権初期から取り組んできた。しかし、06年と09年には北朝鮮が核実験に成功するという後退を経験した。北朝鮮はさらにミサイル能力の向上にも成功している。核関連技術をシリアやミャンマー、さらにおそらくイランとイラクにも売り渡したと見られる。

 核の魔神が瓶から出てしまった。核不拡散条約(NPT)の加盟国である五つの核保有国に加えて、イスラエル、インド、パキスタンが核兵器を手に入れ、今や北朝鮮までが核保有国になってしまった。イランもその方向に進んでいる。シリアもいずれ興味を持つだろう。核不拡散体制は崩壊しつつあると言える。

 オバマ政権はさらなる拡散をなんとか防ごうとしているが、問題は北朝鮮に核を放棄させることができるかだ。私は無理だと思う。北朝鮮にしてみれば、核兵器が唯一、米国を抑止できる手段であり、力の象徴だからだ。実際に戦争になれば、中国からの支援がなければ、北朝鮮のエネルギーはすぐに枯渇するので、核兵器の力に依存せざるをえない。たとえ米国が、安全を保障したり、経済援助を実施したりしても核兵器は手放さないと思う。

 ではどうするか。まず米国が、拡大抑止(「核の傘」)の信頼性維持に努めることだ。

 万が一、北朝鮮が韓国や日本を攻撃したら、米国は必ず北朝鮮に報復しなければならない。そうしないと信頼性は著しく傷ついてしまう。さらに、北朝鮮が先制核攻撃をしかけてくる可能性に備えて、日本が防衛のための何らかのメカニズムを持つことは必要不可欠だ。それがミサイル防衛だ。拡大抑止の信頼を支える重要な要素だと思う。

 核技術や放射性物質がもし拡散したら、北朝鮮の核の脅威は周辺諸国にとどまらなくなる。拡散には拡大抑止も無力だ。阻止するのは極めて難しい。

北朝鮮が、拘束した米国人ジャーナリスト2人を釈放したからといって、米国はすぐに交渉のテーブルにつくべきではない。2カ国で協議するとしても、あくまで6者協議の枠組みの中で行うべきだ。

 米国がイラク問題に集中するあまり、中国に北朝鮮への働きかけをゆだねたのはあまり賢い選択ではなかった。中国とは国益、目的に違いあるからだ。

 6者協議では今後、北朝鮮が内部崩壊した場合に備え、各国がどのような役割を果たすかを、互い理解しておく必要がある。さらに東北アジアで、新しい安全保障枠組みをどうつくるかについても話し合うべきだ。

 ――日本の流動的な政治状況が日米関係に与える影響は。

 今回の衆院総選挙で民主党が単独過半数を取れるのかどうか、あるいは他党との連立を組まなければならないかによって、政策や党としての立場が変わってくる。

 新しい党が政権を握っても、その基盤が確立するまで少なくともあともう1回、総選挙を経なければならないだろう。そして来年の参議院選挙を通じて安定した権力を保持しなければ円満な国会運営が難しい。政権交代が起きても、その後数年は流動的な状況が続く。

 ここ数週間、海兵隊普天間飛行場の移転問題も含めて、日米同盟管理の課題に関する民主党幹部の発言は、どんどん穏健になっている。同党としてスムーズな政権移行を目指しており、同盟管理の課題が他の改革ともつれてしまうことを避けようとしているようだ。
すでに民主党は多くの政策課題を抱えている。特に国内経済を重視し、子育て支援によって国民の支持を得ようとしている。この上さらに日米地位協定の改定にでも手をつければ、「手の広げすぎ」になってしまう恐れがある。民主党は政権についたらまず状況を把握したうえで、オバマ政権と手を組んで今後の二国間関係の「運用パターン」を作れば、民主党にとって実りある成果が得られるだろう。

――日米同盟の現状をどうみていますか。

 日々の運営という意味では満足できる状態にあると思う。しかし、部分的に新たな方向付けが可能だ。まず、安全保障のより広範な概念づくりだ。環境問題や地球温暖化、アフリカ支援など従来、安全保障メカニズムの一部として取り扱われていない課題も統合することが必要だ。貧困と疫病、自然災害などで対立が深まる世界を安定化するためであり、経済回復に向けた強力な力にもなりうる。

 日米両国で率先して行動を起こせば、世界全体に大きな影響を与えることができる。 ――11月に予定されるオバマ大統領の初来日では、何を達成すべきでしょう。

 日本に滞在するのは1日だけと聞いているので、そう多くのことはできない。主な目的は、日本の指導者と国民に自己紹介することだろう。オバマ大統領はどこの国に行っても人々の情熱と期待を沸き立たせることのできるまれなカリスマ性を持っている。日本でもそれを見たい。例えば大統領がクリーンテクノロジーをめぐる2国間の協力ビジョンを提案し、日本国民がそれを支持すれば、新たな協力に道筋がつくだろう。

     ◇

 〈Daniel Okimoto〉 米カリフォルニア州生まれ。ミシガン大で政治学博士号取得。77年にスタンフォード大政治学部教授に就任、07年から名誉教授。ルース氏とは旧知の間柄で、日本の政治、経済、文化など幅広い分野にわたって助言を続けている。67歳。

2009年8月17日 (月)

核抑制力を含むすべての攻撃・防御手段を総動員し、侵略者らに壊滅的打撃を

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090817-00000032-jij-int

米韓軍事演習始まる=北は「特別警戒態勢」に

8月17日10時8分配信 時事通信
 【ソウル時事】朝鮮半島有事に備えた米韓両軍の年次合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」が17日、韓国各地で始まった。これに対し、北朝鮮の朝鮮中央通信は同日、朝鮮人民軍最高司令部の発表として「わが共和国を奇襲先制攻撃するための挑発的な侵略戦争演習」と主張、同日から全軍、全国民は「特別警戒態勢」に入ると警告した。
 韓国国防省当局者は「北朝鮮の動向を注視しているが、軍事的に特異な兆候は見られない」と語った。
 演習は外部の侵略に対する防衛能力の向上が目的。2012年に予定される米軍から韓国軍への戦時作戦統制権の移譲に備え、昨年同様、韓国軍が主導、米軍が支援する形で実施する。演習は27日まで行う。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090817-00000015-mai-int

<北朝鮮>全軍に特別警戒態勢を命令 米韓演習で最高司令部

8月17日10時7分配信 毎日新聞
 【北京・西岡省二】北朝鮮の朝鮮人民軍最高司令部は17日、米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン」が始まる同日から、全軍・全国民が特別警戒態勢に移るよう命令した。朝鮮中央通信を通じて報道文を発表した。

 同司令部は「我が方の自主権を侵害するささいな軍事的挑発行為が起きれば、核抑制力を含むすべての攻撃・防御手段を総動員し、侵略者らに壊滅的打撃を加えるだろう」と警告した。

2009年8月12日 (水)

スー・チーさん有罪に「深い失望」=国連総長

ビルマ軍事政権の非道に怒りを禁じ得ない。
こうした度し難い人権侵害が行われているのに、国際社会は無力である。米国の「抗議」も底抜けの二重基準で、真剣に事態を解決しようという意志が感じられない。この軍事政権を自国の利益優先で、支援する中国や日本を許せない。彼らは都合のいいときには「内政不干渉」の原則などというが、これも歴史を見ればご都合主義である。あれこれともっともらしい理屈をつけるが、結局はビルマの天然ガスなどの天然資源と地政学的な位置から友好関係を確保したいがためである。
ビルマのこうした軍事政権による人権侵害を許すものは、自らの国の中でも同様の人権侵害をしている国である。
民主主義と人権のために不屈に闘うアウンサン・スー・チーに心から連帯する。(高田)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009081200008
スー・チーさん有罪に「深い失望」=国連総長

 【ニューヨーク時事】国連の潘基文事務総長は11日、ミャンマーの特別法廷が民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんに有罪判決を言い渡したことについて「深く失望している」との声明を発表した。声明は、同国軍事政権に対し、スー・チーさんの即時無条件解放と国民和解に向けた対話実施を求めた。
 潘事務総長はまた、「スー・チーさんを含むすべての政治犯が解放され、自由で公正な選挙への参加が認められない限り、ミャンマーの政治に対する不信感が残るだろう」と強調した。(2009/08/12-00:32)

http://mainichi.jp/select/world/news/20090812k0000m030139000c.html
ミャンマー:軍政、スーチーさん排除徹底…総選挙敗北恐れ
11日、ソウルのミャンマー大使館近くでアウンサンスーチーさんの看板を掲げて釈放を求めるミャンマー人活動家ら=ロイター

 【バンコク西尾英之】ミャンマーの民主化運動指導者、アウンサンスーチーさんに対する裁判で自宅軟禁1年6月が決まったことで、来年前半にも予定される総選挙とその後の民政移管が、スーチーさん抜きで行われることが確実になった。軍事政権は選挙後の新政権も引き続いて支配下に置くことを狙っており、ミャンマー民主化問題は今後も長く尾を引きそうだ。

 03年から続いたスーチーさんの自宅軟禁は今年5月で期限切れを迎えた。今回の裁判については、当初から「政権が米国人侵入事件を利用して、来年の総選挙期間までのスーチーさんの拘束継続を図る」との見方が強かった。政権にとっては刑務所への収監でも自宅軟禁でも意味合いは変わらず、専門家の間では「政権は国際社会に配慮し、有罪判決後に減刑して自宅軟禁処分に戻す」との観測が流れていた。

 軍事政権は「スーチーさんは法に基づき裁かれる」としてきたが、判決直後の減刑という形で裁判に介入したことで、これまでの主張が崩れた形だ。

 政権がここまでしてスーチーさんの排除を図るのは、前回90年総選挙の「苦い経験」があるためだ。民主化運動が高まる中、野党「国民民主連盟」(NLD)を結成したスーチーさんは独立の父アウンサン将軍の長女として国民に熱狂的に迎えられ、選挙はNLDが全議席の8割を獲得して圧勝した。

 軍事政権は「政権移譲は新憲法制定後」として選挙結果の受け入れを拒否。03年になってようやく民主化の道筋を定めた「ロードマップ」を策定した。

 昨年、国民投票で承認された新憲法は、民政移管後も政権に対する軍の支配力を維持できるよう周到に用意されている。「ロードマップ」の最終段階に当たる来年の総選挙で、スーチーさんが再登場し国民の人気を集めれば、支配維持を狙った軍事政権の長年の「努力」は水泡に帰しかねない。

 一方でNLDは、スーチーさんを含む政治犯の釈放を総選挙への参加条件に挙げている。スーチーさんの拘束継続で、選挙参加を拒否する可能性がさらに強まった。

 NLDにとっても、選挙に参加しなければその後の民政移管の動きに乗り遅れるのは確実だ。内部には、軍事政権主導ではあっても民主化プロセスへ関与すべきだとの声もある。

 だが、スーチーさん不在で選挙に参加しても、どの程度得票できるか不透明な面もあり、NLDはジレンマを抱える。
 ◇国際社会、対応難しく

 【バンコク西尾英之】国際社会では、今回の有罪判決を受けミャンマー軍事政権への非難を一層強め、経済制裁を強化する動きが出ている。だが、資源獲得を狙う中国やインドが軍事政権支援を強める中、制裁措置が政権よりも国民経済の成長を妨げるとの見方もあり、各国は難しい対応を迫られている。

 ブラウン英首相は11日、声明で「悲しみと怒り」を表明。国連安保理がミャンマーへの武器輸出を禁じるよう求めた。また、欧州連合(EU)は「(判決の)責任者に対し追加的な措置を取る」との議長国スウェーデンの声明を出した。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)のマレーシアはアマン外相がASEAN各国に緊急外相会議開催を呼びかけ、フィリピンも「決定再考を要求する」との声明を発表した。

 過度の圧力が政権を孤立させ、北朝鮮との関係強化につながるとの指摘もある。米国は強硬姿勢一辺倒だったブッシュ前政権からオバマ政権に代わり、対ミャンマー政策再検討に着手しているとされる。クリントン米国務長官は7月、ミャンマーと北朝鮮の核分野での協力に懸念を表明する一方、スーチーさんの釈放を条件に制裁解除に言及するなど「アメとムチ」を使い分ける姿勢を示した。だがこの日の判決で長官は、「有罪判決は出されるべきではなかった」と失望感を表明。国連の潘基文(バン・ギムン)事務総長も「深く失望した」と即時釈放を求めた。

2009年8月10日 (月)

北へ「首相特使」検討、ミサイル問題で立ち消え

ホントかねえ。クリントン元米国大統領が電撃訪朝したので、日本政府の無策を胡塗するためにこんな情報を垂れ流しているのではないか。本気だったのなら、もっと事実関係を明らかにすべきだ。今からでも遅くはないんだよ、どうぞ重要人物が訪朝して対話を再開しなさい。(高田)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090810-OYT1T00570.htm
北へ「首相特使」検討、ミサイル問題で立ち消え
北朝鮮

 政府が今年初め、麻生首相特使の北朝鮮派遣を検討し、北朝鮮側と折衝を進めていたことが明らかになった。

 複数の日朝関係者が10日、明らかにした。拉致被害者の再調査開始などを働きかけ、行き詰まっている日朝関係打開を図る狙いがあったと見られる。しかし、北朝鮮が弾道ミサイル発射準備を進めるなど国際社会との対決姿勢を強めたため、交渉は3月上旬に立ち消えとなった。

 関係者によると、折衝を持ちかけたのは日本の首相官邸側で、昨年12月末、首相周辺が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)を通じ、北朝鮮側と接触を始めた。平壌(ピョンヤン)への特使は国会議員の重鎮クラスが想定されていたという。

 日朝間の公式な接触は、昨年8月に中国・瀋陽で開かれた公式実務者協議を最後に途絶えている。この協議で北朝鮮は、日本人拉致被害者の再調査を約束したが、実行していない。北朝鮮問題では、昨年12月前半、核問題をめぐる6か国協議も決裂し、北朝鮮は孤立を深めていた。

 日本側には、首相の特使派遣によって日朝関係の進展を図り、政権浮揚につなげたい狙いがあったと見られる。関係者の一人は「北朝鮮側は、日本の制裁緩和を期待していたのではないか」と話している。
(2009年8月10日14時40分  読売新聞)

2009年8月 7日 (金)

【クリントン訪朝】拉致問題置き去りの懸念

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090806/plc0908062338011-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090806/plc0908062338011-n2.htm
【クリントン訪朝】拉致問題置き去りの懸念
クリントン元米大統領の訪朝に象徴される米朝関係の変化が注目される中、日朝関係と日本人拉致問題が置き去りになる懸念が強まっている。冷え切った日朝交渉の復活には6カ国協議再開が急務だが、米朝が「対話」を開始すれば6カ国の枠組みが変化する可能性もあるからだ。

 米記者の解放は北朝鮮が「対米交渉の口実」として使ったためで、北朝鮮のこうした「人質外交」は、日本も金丸信・元自民党副総裁の訪朝団(1990年)で「第18富士山丸事件」の紅粉勇船長らの帰還、小泉純一郎元首相の訪朝(2002年)で拉致被害者5人の解放を経験済みだ。いずれも北朝鮮が日朝国交正常化交渉開始の突破口に使おうとした。

 しかし、健康問題を抱える金正日総書記は、自国の安全保障を固めるための対米交渉を最優先にしており、日本を視野に入れていない。伝統的に北朝鮮外交は「通米封南」(米国と通じ韓国を封じれば、いずれ韓国や日本は米国に従う)が基本路線だ。

 昨年8月、日朝実務者協議で合意した日本人拉致被害者の再調査は福田康夫前首相の退陣で白紙となり、麻生政権では日朝は全く動かなかった。また、米のブッシュ前政権が昨年10月、テロ支援国家指定を解除したこともあって、北朝鮮が対日政策に配慮する材料は霧消している。

 北朝鮮筋によると今年2月25日、金総書記は「対日対南工作を中止せよ」との内部指令を発令、その後、対日部門の工作機関「対外連絡部」も格下げ縮小したという。「日本の対北政策に成果がないことを総括したもようだ」(同筋)。日本が安保理の核実験制裁決議をリードし、独自制裁を強化したこともあって、「北ルートは冷え切っている」(関係筋)。こうした経緯から金総書記はクリントン氏との会談で「日本人拉致問題には特段の反応を示さなかった」(米高官)わけだ。

 日本政府は「(米記者解放は)北朝鮮が、米国では殺人に匹敵する重罪の拉致を行った国という再確認の機会にもなった」(外務省幹部)と米朝対話を前向きに評価しているが、クリントン氏との面会で金総書記は満面の笑みをみせ、「交渉は米国のみ」との立場を世界に印象付けた。

 日米韓の協調を再確認し調整していく日本の次なる対北政策は、総選挙後の新政権が担うことになる。(久保田るり子)

2009年8月 4日 (火)

次世代SM3、陸上配備も=08年の迎撃失敗は偶発的-米ミサイル防衛局

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009080400578
次世代SM3、陸上配備も=08年の迎撃失敗は偶発的-米ミサイル防衛局

 【ワシントン時事】米国防総省ミサイル防衛局のブラッド・ヒックス計画部長(海軍少将)は3日、日米が共同技術研究を進めている次世代型の海上配備型迎撃ミサイルSM3ブロック2Aのコストが当初の見積もりより上昇することや、必要な場合には陸上に配備する考えを明らかにした。ロイター通信が報じた。
 海上だけでなく地上にもSM3を配備することで、弾道ミサイルの発射の早い段階でより重層的な迎撃態勢を構築する狙いがあるとみられる。
 日米は2014年度までのSM3ブロック2A開発を目指している。完成すればイージス艦1隻で日本をほぼカバーできるようになり、弾道ミサイルから出る「おとり」の識別能力も高まる。
 ヒックス部長はシンクタンクの講演で、ミサイル誘導部などを担当する米側の開発費が当初の見積もりより増え、共同研究の総額は25億ドル(約2380億円)から31億ドル(約2950億円)になるとの見通しを示した。
 このほか、08年に海上自衛隊のイージス艦「ちょうかい」がハワイ沖でSM3の迎撃実験に失敗したことに関しては、「SM3自体に問題があった」との見方を示す一方で、「原因は製造ラインで起きた偶発的な問題で、SM3全体の信頼に影響を与えるものではない」としている。
 12年までに現行型のSM3ミサイル計218発を計27隻のイージス艦に配備するという。(2009/08/04-15:43)

2009年7月26日 (日)

対話要求 『強硬』から転換示す 北朝鮮 対米接触糸口探る

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009072602000071.html
対話要求 『強硬』から転換示す 北朝鮮 対米接触糸口探る

2009年7月26日 朝刊

 【ソウル=築山英司】北朝鮮の辛善虎(シンソンホ)国連大使が二十四日に記者会見し、米国と「いつでも対話を行う準備がある」と前向きな考えを述べたのは、米国向けのメッセージだ。北朝鮮がオバマ米政権発足後に続けた強硬措置を一段落させ、交渉の糸口を探る姿勢に転換しつつあることを示唆している。

 北朝鮮は国際社会の反対を押し切り、四月には長距離弾道ミサイルを発射、五月に核実験を強行した。今月四日には再び弾道ミサイル七発を撃った。

 強気の動きは今年に入り、金正日(キムジョンイル)総書記の三男正雲(ジョンウン)氏を後継者として育てる作業を本格化させたことが背景にありそうだ。同氏を支える軍部の意向を反映させると同時に、国際社会の圧力に屈しない方針をアピールすることで、後継体制の実績づくりを優先させたとみられる。

 半面、北朝鮮が体制の生き残りを図るには米国との関係改善が不可欠。外交筋は「北朝鮮は年初から米朝交渉のタイミングを探ってきた」と指摘する。

 北朝鮮は後継者を育てる作業が軌道に乗り始めたと判断。米国の譲歩を引き出すため今後は、硬軟両様の戦術を駆使して、対話の本格化を模索することが予想される。

 北朝鮮では米国人女性記者二人が不法越境した罪で労働教化刑十二年の刑を受けた。二人の扱いが交渉を左右する可能性もある。

2009年7月11日 (土)

外務省内に核密約本文を保管 元外務省幹部が証言

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090711-OYT1T00153.htm

核密約問題、河野氏が政府答弁の修正要求へ

 日米両政府が核兵器を搭載した米艦船の寄港などを日本政府が黙認する密約を交わしたとされる問題で、河野太郎・衆院外務委員長(自民党)は10日、密約の存在を証言した村田良平・元外務次官と京都市内で会談した。

 河野氏は、村田氏が密約の存在を認めたとして、政府に答弁の修正を求める考えを明らかにした。河野氏は読売新聞の取材に対し、「13日か14日に記者会見し、政府に答弁の修正を求める」と語った。
(2009年7月11日07時00分  読売新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009071102000096.html

核密約答弁変更要求へ 河野外務委員長元次官に確認

2009年7月11日 朝刊

 一九六〇年の日米安全保障条約改定の際、核兵器を積んだ米軍の艦船や航空機の日本立ち寄りを黙認することで合意した「核持ち込み」に関する密約問題で、衆院外務委員会の河野太郎委員長は十日、京都市内で元外務事務次官の村田良平氏と会い、密約があったことを直接確認した。河野氏は、これまで「密約はなかった」としてきたこれまでの政府答弁の変更を衆院外務委員会として政府に求めていく考えだ。

 河野氏は同日、本紙の取材に対し、村田氏が「詳しい文面は覚えていないが、(密約に)関連する文書があった」と、歴代次官が引き継いできた文書の存在も認めたことを明らかにした。河野氏は「今後、衆院外務委員会では政府側による『密約がなかった』との答弁は許さない」と、政府側に答弁の変更を求める方針を強調。

 さらに同委員会として、政府答弁の変更を求める決議を目指す考えを明らかにした。

 政府側はこれまで「密約」があったとの報道後も、一貫して存在を否定している。

 一日の衆院外務委員会でも、中曽根弘文外相が「歴代の首相、外相が密約の存在を明確に否定している。米軍による核持ち込みは事前協議の対象になっているが、米政府から事前協議の申し入れが行われたことがない」と答弁。梅本和義外務省北米局長も「密約といわれる文書を見たこともないし、外相に説明したこともない」と述べている。

 国会で決議が行われれば、政府側は答弁変更を余儀なくされる可能性が大きい。

 河野氏によると、密約問題をめぐる衆院外務委員会が検討する参考人招致について、村田氏は「個人的な事情で上京は難しい」としているが、河野氏らが村田氏のもとに出向く出張尋問には、前向きな姿勢を示しているという。

 村田氏は八七年から約二年間、外務事務次官を務めた。
◆追い込まれた政府

<解説> 河野太郎衆院外務委員長が「核持ち込み」にかかわる「密約」を事実と確認し、それを否定してきた政府答弁の変更を求める考えを示したことで、政府は極めて厳しい対応を迫られることになる。

 これまで歴代外相、外務省幹部は、一九九〇年代末に開示された米公文書で密約の存在が裏付けられているにもかかわらず、否定。元外務事務次官が存在を証言した後も、中曽根弘文外相は「報道は承知している」と受け流してきた。

 しかし、十日に密約の存在を確認した河野氏は、現役のしかも与党の衆院外務委員長。委員会では密約の存在を否定する答弁を認めない方針で、政府側もいいかげんな対応は許されない。

 政府は河野氏の判断や、元次官の証言に問題があるなら具体的に反論しなければならない。それができなければ、歴代外相らの否定発言を虚偽と認めざるを得ない。

 ただ、河野氏の委員長任期は二十八日の今国会期末まで。十二日の東京都議選の結果次第では、政局が流動化し、委員会審議や、答弁変更を求める決議が行われない可能性もある。衆院選直前で対決ムードが高まるとはいえ、与野党は委員会運営に協力し、真相を明らかにするよう努力すべきだ。 (政治部・篠ケ瀬祐司)

 <核持ち込みの密約> 米軍による核兵器の持ち込みは1960年改定の日米安全保障条約で定めた「事前協議」の対象としたにもかかわらず、核艦船などの日本通過・寄港を対象外とした日米の秘密合意。大平正芳外相が63年にライシャワー駐日大使に密約を確認したとする公電が米国立公文書館で見つかったが、政府は「事前協議がない限り、核持ち込みはない」と主張してきた。事前協議は、これまで一度も行われていない。日本は「核を持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則を国是としている。

http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009071101000162.html

外務省内に核密約本文を保管  元外務省幹部が証言

 核搭載した米軍艦船の日本への通過・寄港を容認することで日米両政府が合意した核密約問題で、外務省条約局長(現国際法局長)を歴任した元同省幹部は11日までに、共同通信に対し、核密約の内容を記した英語の「秘密議事録」が、冷戦時代から外務省内に保管されていたと証言した。日米安全保障条約を所管する同省北米局と条約局で厳重管理され、両局の歴代幹部、担当者の間で引き継がれていたという。

 密約本文である1960年1月6日付の「秘密議事録」そのものが、日本政府内に存在していた実態が明らかになったのは初めて。これまでは元外務事務次官の証言から、同議事録の内容を記した日本語記録が存在することしか分かっていなかった。村田良平氏ら4人の次官経験者の証言後も密約を否定する外務省は、国会などから真相開示を求める一層の圧力にさらされそうだ。

 冷戦後に条約局長を務めた元同省幹部によると、同局内には核密約に関する相当量の記録が残されており、条約課にそれをまとめたファイルがあった。その中には、核艦船の日本通過・寄港を、60年の日米安保改定で制度化された「事前協議」の対象外とみなすことを記した英文の「秘密議事録」が含まれていた。

 また同ファイルには、核艦船の通過・寄港を認める「口頭了解」の存在を指摘した81年のライシャワー元駐日大使の発言や、核艦船の日本寄港に関する74年のラロック退役海軍少将の米議会証言を踏まえた外務省内の対処ぶりや協議内容などをまとめた記録もつづられていたという。

 元幹部は「(日米両政府代表が)署名した原本は北米局、コピーが条約局に存在した」と言明。藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日大使が同議事録を正式に交わした60年1月から、外務省がこれを保管してきたとの見方も示した。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
朝日社説:密約文書破棄―国民への背信ではないか

 1960年の日米安保条約改定の際、核兵器の持ち込みをめぐる日米密約が交わされた問題で、またもや新たな証言が飛び出した。

 情報公開法が施行された01年ごろ、当時の外務省幹部が密約の関連文書をすべて破棄するよう指示していた。元政府高官が匿名を条件に朝日新聞にそう明らかにしたのだ。

 これまで政府は、核艦船の一時寄港などは持ち込みとはみなさないというような密約は「存在しない、従って文書も存在しない」と繰り返し国会で答弁してきた。

 だが、最近になって、80年代後半に外務事務次官を務めた村田良平氏が密約の存在を認め、「事務用紙1枚に書かれて、封筒に入っていた」という文書が、歴代事務次官に引き継がれていたと語った。

 これに続く「破棄指示」の証言である。本当に破棄されたかどうかまでは確認されていないという。

 これは、国民に対する許し難い背信行為ではなかろうか。国益がからむ外国政府との交渉で密約が必要だったとしても、それは後年、国民に公開し、妥当性について説明するのが政府の責任であるはずだ。もう昔のことだ、世界は変わったのだからいいではないか、ではすまない。密約の内容、そして隠し続けたことへの批判に向き合わねばならない。

 主権者である国民に対して、政府が重大な事実を隠し、その証拠も処分してしまう。これではとても民主主義とは言えないではないか。

 この指示に、時の首相や外相、官房長官らは関与していたのだろうか。政治家抜きで、つまり官僚だけの判断で破棄が指示されたとすれば「官の暴走」と言うよりない。

 それなのに中曽根外相はきのう、問題を調査する考えはないと述べた。密約自体は半世紀も前の話だとはいえ、破棄が指示されたのは01年ごろのことだ。現役官僚も関与しているかもしれない。なぜ真剣に調べようとしないのか、納得できない。

 米国の公開公文書や関係者の証言で、密約の存在はすでに明らかになっている。それを「存在しない」と国民にうそをつき続け、さらには破棄指示の証言にまで無視を決め込む。麻生政権のこの態度は、無責任を通り越したものだ。

 麻生首相は間近に迫った総選挙をにらんで、自民党の政権担当能力を強調している。ここは事実関係の調査に乗り出し、長年の一党支配によるうみを出してみせたらどうか。

 民主党は、政権をとれば密約を含めて徹底的に情報公開をするといっている。総選挙を前に噴き出したこの問題は、日本の民主主義の成熟度を根底から問いかけている。
ラクイラG8―世界の変化まざまざと

 米欧日が合意すれば世界がついてくる時代ではない。イタリア・ラクイラでの主要国首脳会議(G8サミット)は、そんな多極化時代のG8の限界をまざまざと示した。

 大恐慌以来の世界経済危機に対処しようと、昨秋から2度にわたるG20金融サミットが開かれ、地球規模の政策協調の場として定着しつつある。9月に米ピッツバーグで3度目のG20が予定され、今回はG8が初めて「準備会合」の性格を帯びた。

 経済金融問題に関する首脳宣言は、景気安定化の兆しを踏まえて4月のロンドンG20宣言を焼き直したような内容になった。財政出動や金融面の危機対策を終わらせる「出口戦略」に言及したのが目立つ程度だ。危機防止のための金融規制など肝心のところはピッツバーグG20へ持ち越した。

 温暖化問題はG8と並行して開いた主要経済国フォーラム(MEF)が注目された。「先進国が50年までに温暖化ガスを80%以上削減する」とのG8合意をもとに、中国やインドなどに「50年までに全世界で半減」への同意を求めた。だが、反発されて「相当量削減する」との表現にとどまり、この点でも今後に宿題を残した。

 新興・途上国のまとめ役としても期待された中国の胡錦濤国家主席の突然の帰国も響いたのだろう。

 東西冷戦下の75年に仏ランブイエ城で初のサミットが開かれて34年。グローバル化と米国の地位の相対的低下が進んだ時代にふさわしい国際協調のあり方が模索されている。

 G8は当面、新興5カ国を加えた拡大会合を継続する。今回はこの会合で、世界貿易機関(WTO)ドーハ・ラウンドの閣僚会合の9月開催と来年中の妥結を目指す首脳宣言をまとめた。これはひとつの成果だ。

 G20を温暖化や安全保障など幅広いテーマを話し合う場にする道も模索されてよい。その一方、オバマ米大統領が打ち出した「核安全保障サミット」のように課題別の拡大サミットが増える可能性もある。

 いくつもの枠組みが並行しながら世界的な合意を形成する過渡期が続くのかもしれない。

 もともとG20やMEFは米欧が提唱してできた。為替や金利などの政策協調で実績を上げてきたG8の指導的役割はなくならない。G20はきめ細かい合意を目指すには所帯が大きい。機動的対応や合意づくりの仕組みの点でも不安がつきまとう。G20を機能させるためにも、準備会合にはとどまらないG8の力量が問われそうだ。

 日本は安閑としていられない。重層化した協調システムに積極的に加わり、構想力を磨いて存在感を示していかなければならない。

 そういう時代に私たちはいる。

2009年7月 8日 (水)

日米が核戦略含む安保協議 局長級で月内にも開催

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009070801000170.html
日米が核戦略含む安保協議 局長級で月内にも開催

2009年7月8日 09時49分

 【ワシントン7日共同】日米両政府は7日、米国の核戦略を含む幅広い安全保障対話のため、外務、防衛両省と米国務省、国防総省の担当局長級による公式協議を月内にも開催する方向で調整を始めた。「核の傘」を含む拡大抑止のほか、在日米軍再編、ミサイル防衛(MD)、米軍駐留経費などがテーマとなる見通しだ。

 北朝鮮の脅威や中国の軍事力増強を背景に、日米同盟の内実を強化させる狙い。協議内容は日本の防衛政策の基本となる新「防衛計画の大綱」やオバマ政権が検討中の「4年ごとの国防戦略見直し(QDR)」、核戦略指針の「核体制の見直し」に反映される。複数の日米関係筋が明らかにした。

 核戦略論議をめぐり両政府は、これまで米側の「核の傘」の確約以上に深入りしない傾向があったが、今回の協議では米側の核攻撃能力や軍事力展開に踏み込んで話し合う予定。オバマ政権が進める核軍縮と核抑止力の維持の整合性も詰める。米の最新鋭戦闘機F22の輸出の可能性や宇宙利用、サイバー攻撃対策も検討項目の候補に挙がる。

2009年7月 6日 (月)

世界一「幸せ」な国はコスタリカ、日本は75位 英調査

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090706-00000015-cnn-int
世界一「幸せ」な国はコスタリカ、日本は75位 英調査

7月6日19時24分配信 CNN.co.jp
(CNN) 英国のシンクタンク新経済財団(NEF)が4日、世界143カ国・地域の「幸福度」について調査した結果を発表、世界一幸せな国に中米コスタリカが選ばれた。上位10カ国中には、ラテンアメリカ諸国が9カ国ランクインした。日本は75位だった。

NEFは世界各国の住民が感じる人生への満足度に加えて、環境に対する負荷の度合いや国への期待度などをそれぞれ数値で算出し、幸福度指数(HPI)を算出。その結果、コスタリカが76.1ポイントと最高だった。

コスタリカは中米のニカラグアとパナマにはさまれた国。熱帯雨林や美しい海岸で知られ、エコツーリズムが盛んで、世界各国から観光客が訪れる。大統領は1987年にノーベル平和賞を受賞したアリアス・サンチェス氏。

コスタリカに続いてHPIが高かったのはドミニカ共和国で71.8ポイント。以下、3位ジャマイカ(70.1)、4位グアテマラ(68.4)、5位ベトナム(66.5)、6位コロンビア(66.1)、7位キューバ(65.7)、8位エルサルバドル(61.5)、9位ブラジル(61.0)、10位ホンジュラス(61.0)と、ラテンアメリカ諸国が上位を占めた。

一方、先進国では英国が74位、日本が75位、米国が114位と低迷した。これは、大量消費社会で、環境への負荷が高いことを反映したためだと見られる。

反対に幸福度数が最も低かったのは、長期にわたる独裁政権下にあり経済が崩壊状態にあるアフリカ南部ジンバブエの16.6ポイントだった。次いでタンザニア(17.8)、ボツワナ(20.9)、ナミビア(21.1)、ブルンジ(21.8)など、アフリカ諸国が名を連ねている。

最終更新:7月6日19時24分

2009年7月 5日 (日)

<オピニオン>北朝鮮の核実験 インタビュー・石破茂さん、浅尾慶一郎さん」

一月半も前の記事だが、インターネットで採れなくて残念に思っていた。ブログに掲載している方が居たので、備忘録として転載しておきたい。私も各地での講演の際に紹介してきたが、この石破氏の見解がとても面白いのだ。(高田)
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10269408777.html
朝日新聞の5月27日付、東京朝刊、19面に「<オピニオン>北朝鮮の核実験 インタビュー・石破茂さん、浅尾慶一郎さん」という記事が出ていた。

北朝鮮が核実験を強行した事態にあたって、自民党元防衛大臣の石破茂氏と民主党「次の内閣」防衛大臣の浅尾慶一郎氏に、それぞれインタビューしたものである。

両者ともにそれぞれが、自民党と民主党の防衛政策策定の中心を担っていた(or 担っている)人物なので興味深い記事である。

電子版にはアップされていないので、以下「朝日新聞記事情報/G-Search」から検索、転載する。

========================================

◆米中対話で不拡散維持を 現実的でない強硬策 脅しに屈せぬ抑止力こそ 石破茂さん

 --現在の自公連立政権には前回06年10月の核実験に直面した経験があります。今回の核実験を受け、北朝鮮にどう対応していけばいいのでしょうか。

 「北朝鮮は体制の維持と北朝鮮主導による朝鮮半島統一ということは一度もぶれていない。その手段としてミサイル、核実験と着々と進めている。日米韓がいくら言ってみたところで、後ろ盾に中国がいれば、経済制裁をしようが何をしようが、それでいいということになってしまう。だが、中国にしてみれば、核のある朝鮮半島統一は全然望まない」

 「問題はこれで分水嶺(ぶんすいれい)を越えたと判断すべきかどうかだ。朝鮮半島について米中でどういう話し合いがなされるのか。ロシアや韓国の思惑もあるが、北朝鮮にしてみれば米国と友好平和条約の締結をすれば、スポンサーとして日本がついてくる。中国にとっても朝鮮半島のありようでは米国とまた違う考えがある。要は米中で話をする段階に来たということだ。米国が北朝鮮を核保有国として認めることはあり得ない。インド、パキスタンのように事実上保有国として認めることもないだろう。核不拡散体制が崩壊するからだ。その点では中国と思惑が一致する。核不拡散体制の維持ということに共通の利益を見いだす米中の話し合いをしてもらわないと、前に動かない」

 --米中の共通利害を前提に中国の変化を注視していくということですか。

 「(中距離弾道ミサイル)ノドンは200基以上が配備されており、加えて核も小型化されているかもしれない。今回の核実験をみれば核を制御する力を相当もってきたようにみえる。小型化だってあり得ない話ではない。日本に核が降ってくる危険性はあるわけだ。北朝鮮が核を持ったとするならば、抑止力について日米でどこまできちんと話をしているのかが問題になる。きょうのオバマ米大統領と麻生首相の電話会談では、抑止力の話が大統領からあったと報道で承知している。ただ、『いざとなったら米国が核で守るから心配するな』というだけでは不十分で、少なくとも北大西洋条約機構(NATO)で行われているように、核をどのような時に使い、どのようなときに使わないのかという協議が必要だ」

 --北朝鮮が強硬姿勢を示すと、貨物検査や敵基地攻撃論などの強硬論が政界や一般世論に台頭する現状があります。

 「敵基地攻撃論については私が防衛庁長官の時に法的には排除されないといってきた。東京を火の海にするという宣言があり、ミサイルを日本に向けて撃つ段階であれば、そこをたたくのは理論的にはあり得る。ただ、ノドンがどこにあるのか分からないのにどうやってたたくのか。200基配備されているとして二つ三つつぶして、あと全部降ってきたらどうするんだ。まことに現実的ではない」

 「経済制裁もあとやれるのは数億円ぐらいのもの。経済制裁は『やるぞ』ということに意味があるのであって、やっちゃったら、それに合わせて向こうは考える。精神論としていいかもしれないが、その程度。北朝鮮も日本が入っているような6者協議はやめだと主張する。経済制裁論も、安保理決議も意味はあったと思うが、北朝鮮が日本の入る6者協議はもういらない、と主張することに利用されないよう考えねばならない」

 --拉致問題はどうしますか。

 「それは核も拉致もどちらも大切だ。私は拉致問題を軽視するつもりはまったくない。ただ、いま日本が直面する危機は何なのか。仮に日本に核ミサイルが降ってくる事態になったとき、拉致問題は解決するのか。核ミサイルの脅威を取り除き、北朝鮮が国際社会に復帰して話ができる状態になるということが、拉致問題解決のためには極めて重要だ。拉致も核もどっちも大事なのだ。拉致問題を解決するために、北朝鮮の核の危機を除去することは大切だと思っている。拉致問題はいずれにしても解決しなきゃいけない。だけど、敵基地攻撃なんていう現実性のないことを言っていてどうする。貨物検査もいいがそのための法整備はどうする。北朝鮮が核実験をしたら、急に世論が沸騰し、やれ核兵器保有だ、やれ敵基地攻撃だというと、『日本はこんなこと言っているから、協議から外そうよ』となっちゃう」

 --これまで日本は「対話と圧力」でやってきました。

 「『対話と圧力』は当たり前の話。誰も否定しない。だけどその圧力の中には経済制裁だとか、核保有だとか、敵基地攻撃だとかが入っているので、日本人が思っているほどの効果はないかもしれない。それよりやるべきことは抑止だ。北が核ミサイルを持っても、日本の独立と平和、国民の生命と財産は守るというきちんとした体制をつくる。これは地道な話だし、ふだんはうけない。でも、着実に抑止力を高めるのが大切なのだ」

 --「対話と圧力」にかわるスローガンはありますか。

 「脅しに屈しない抑止力の確立、だろう。北の目的は経済復興にある。12年に『強盛大国』になると言っている。そのための米朝国交回復だ。北朝鮮が見ているのはあくまでも米国。日本はプライオリティーが低い。対話と圧力を効果的に組み合わせることは必要だが、そこで日米に齟齬(そご)があってはならない。対話も圧力も日米の緊密な連携の下におこなわなければいけないのだ」(聞き手・吉田貴文)

    *

 いしばしげる 農水相・元防衛相・自民党衆院議員 57年、鳥取県生まれ。慶応大卒。三井銀行勤務を経て、86年の衆院選で自民党から立候補し初当選。当選7回。防衛相などを歴任し、防衛問題に精通。08年9月から農水相。

-----------------------------------

 ◆貨物検査へ法律つくり 敵基地攻撃の議論も 日本の「本気」を打ち出せ 浅尾慶一郎さん

 --北朝鮮の核実験の意図と狙いをどうみていますか。

 「北朝鮮にすれば、国際社会の注目を集めて外交上の成果を上げたい、あるいは、核保有国と認めてもらうことで、イラクのような体制崩壊を防ぎたいということかもしれない。仮にそれが狙いであれば、間違っていると日本として訴えなければならない。彼らの意図や狙いがどうであれ、北朝鮮が核を持つことは日本にとって容認できない、というメッセージをまず強く打ち出すべきだ」

 --具体的には。

 「国際社会は北朝鮮の核開発を決して容認しないという意思を示す。新たな国連安保理決議と同時に、既存の決議で可能なことも徹底すべきだ。前回06年10月の核実験に対する決議では、北朝鮮の核・ミサイル開発につながる物資の輸入を阻止するため、北朝鮮に出入りする貨物の検査ができるとされた。しかし公海上で、北朝鮮に向かったり北朝鮮から出てきたりする船舶の貨物検査を行う法律が、日本にはない。そういう法律をつくる姿勢を示すことで、明確にわが国の意思を示すことができる。米国など他国と協力して貨物検査をする姿勢を示せば、国際社会の意思を示すことになる。相当な圧力を北朝鮮は感じると思う」

 --中国は貨物検査に消極的だったようです。

 「現在は、世界の国々に対して日本に同調してもらうためのカードがない状態で、ただ『核実験はケシカラン』と言っているに過ぎない。既存の安保理決議に基づき、貨物検査を法律でできるようにすべきだという議論が、中国や北朝鮮へのメッセージになり、カードになる」

 「過去に北朝鮮がそれまでの敵対的な路線を明確に変えたことがある。北朝鮮が核不拡散条約からの脱退を表明し、核開発施設の稼働を再開した03年2月に、中国東北部から北朝鮮へのパイプラインによる重油供給が止まった時だ。その後、北朝鮮は4月の米朝中3者協議に応じ、8月には6者協議に参加した。北朝鮮はエネルギーの大部分を中国に依存している。中国が今回、そこまで北朝鮮に圧力をかけられるかどうか、だと思う」

 --中国にはどう働きかけますか。

 「北朝鮮が核や(中距離弾道ミサイルの)ノドンを保有するということになれば、『日本も敵基地攻撃能力を持つべきではないか』という議論が出てくる。最初から、持つべきだ、持つべきではない、とかの結論ありきではないが、仮に北朝鮮が無謀な核実験を繰り返すことによって、わが国も防衛力を高めなければということになれば、それは中国にとって望ましいことなのか、ということになる。中国も北朝鮮に強く自制を求めないと、日本の国内世論は納得しませんよ、ということを伝えるべきだ。そういう議論の間に、周辺国が北朝鮮に影響力を行使すれば、日本にとっても望ましい方向で収束するのではないか」

 --民主党政権ならどうしますか。

 「今言ったようなことに取りかかることになる。まず法律をつくって、公海上で貨物の検査をできるようにする効果は大きいと思う。こういう話は与野党関係なく、圧倒的多数の議員の賛成が望ましいし、政局として扱うべきではない。私たちの仲間からも、『国会として取り組むべきだ』との声が出てくるはずだ」

 --北朝鮮が核・ミサイル開発を着々と進めているという現実の脅威にはどう対応しますか。

 「万に一つでも、北朝鮮のミサイルが日本に命中することは阻止しなければならない。すべて撃ち落とすようイージス艦や陸上配備型の迎撃ミサイルを配備するとなると、天文学的な金額がかかる。今のミサイル防衛では100%守ることは不可能だ。確実なのは先にたたくということ。例えばオーストラリアが導入を計画している巡航ミサイルのトマホークのようなものを持つのも、一つの選択肢として考える。もちろん、そう結論づけるには早い。だが、こうした議論を通じて、日本も本気だということが他国に伝われば、中国などの北朝鮮に対する対応も変わってくることもあり得る」

 --中国にすれば、日本のそうした能力は大変な脅威と感じると思いますが。

 「この軍縮の時代に馬鹿げた軍拡をやるつもりは全くない。しかし、手段がなければそうならざるを得ない、という声が日本の中でも強まってくるということを、政府・与党は国際社会に明確に伝えてこなかった。『平和国家なのに何だ』と批判されかねない国内状況もあったと思う。私たち野党がこういうことを言えば、政府も『政権維持のため、弱腰だと言われないため、我々も対応せざるを得ない。北朝鮮の脅威がなくなれば、その必要もなくなるので、協力してほしい。我々を追い込まないでほしい』というメッセージを国際社会に伝えられる。日本の政治家の最大の務めは国民の生命・安全を守ることだ。北朝鮮が核・ミサイル開発を続ければ、敵基地攻撃が感情論ではなく、日本として必然的な結論にならざるを得ないかもしれない」

 --拉致問題はどうなりますか。

 「核・ミサイル開発で挑発する北朝鮮が拉致問題で努力するとは思えないし、努力していると言っても額面通りには受け取れないというのが合理的な帰結だ。拉致問題解決のためにも、核・ミサイル開発を断念させることが必要でしょう」

 (聞き手・杉井昭仁)

    *

 あさおけいいちろう 民主党「次の内閣」防衛相・参院議員 64年、東京生まれ。東京大卒、米スタンフォード大経営大学院修了。日本興業銀行勤務を経て、98年の参院選で民主党から立候補し初当選。07年9月から「次の内閣」防衛相。

朝日新聞社

与那国島に陸自配置 中国に対抗 国境防衛の意思明示

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090705-00000061-san-pol

与那国島に陸自配置 中国に対抗 国境防衛の意思明示

7月5日7時56分配信 産経新聞
 政府は4日、日本最西端に位置する沖縄県の与那国島(よなぐにじま)に陸上自衛隊の部隊を配置する方針を決めた。年内に策定する次期中期防衛力整備計画(平成22~27年度)に盛り込む。複数の政府・与党関係者が明らかにした。実現すれば、沖縄で本島以外へ陸上部隊を配置するのは初めてとなる。付近を航行する船舶の監視を行うとともに、離島防衛の意思を明確にするのが目的で、軍事力を増強し東シナ海での活動を活発化させる中国に対抗し、南西諸島の防衛力を強化する狙いがある。

[フォト]海上自衛隊対馬防備隊本部には、ハングルで立ち入り禁止の看板が…

                   ◇

 配置する部隊は、レーダーなどで船舶の航行情報を収集する沿岸監視隊となる見通しで、規模は数十人。防衛省は、那覇市に司令部を置く陸自第1混成団(約1800人)を今年度末までに約300人増強し旅団に格上げし、その後、旅団から与那国島に部隊を新たに置き、レーダーサイトも設置する。

 実戦部隊の配置は、島内に演習を行える十分な土地がないことや、中国、台湾を刺激しないよう配慮した結果、見送る方針だ。ただ、与那国島には2000メートルの滑走路を持つ与那国空港があるため、将来的には有事の際に陸自部隊の来援を受け入れたり、海自の哨戒機P3Cを配備したりすることもありそうだ。

 与那国島は台湾まで約110キロ足らずの“国境の島”だ。中台海峡で紛争が起これば、影響を受ける可能性がある。また、米軍統治期の影響で、島の西側3分の2は台湾が領空侵犯に有効に対処するために設けた防空識別圏(ADIZ)に含まれ、18年8月に台湾が軍事演習を行った際、島西部が訓練区域に入り日本側が抗議したこともある。

 中国、台湾が領有権を主張する日本固有の領土、尖閣諸島(中国名・釣魚島)までも約120キロの距離しかない。尖閣諸島の領有権問題や東シナ海のガス田開発をめぐる中国の活発な動きは、島民にとって憂慮すべき事態となっていた。

 一方、島内は2カ所の駐在所に警察官2人がいるだけで、自衛隊が駐留する沖縄本島までも約500キロも離れている。周辺有事が起こったり、侵略があったりしても防衛できない問題が指摘されていた。

 与那国町議会は昨年9月、自衛隊誘致の要請決議を賛成多数で可決した。外間守吉(ほかましゆきち)町長と崎原孫吉(さきはらそんきち)町会議長は6月30日、浜田靖一防衛相に陸自の誘致を求めた。浜田防衛相は週明けに与那国島を視察する。自民党も同月9日、防衛計画の大綱見直しに関する提言で、国境離島の領域警備体制の確立と南西諸島防衛の強化を政府に求めていた。

 与那国町にとって自衛隊の誘致は、防衛省が基地受け入れ自治体に対して行う補助金事業への期待感もある。外間町長も産経新聞の取材に「自衛隊誘致は島の活性化と安全確保につながる一挙両得の選択だ」と話している。与那国島は周囲約28キロ、人口約1700人。観光とサトウキビ栽培、漁業が主力産業。

2009年7月 4日 (土)

北朝鮮の発射は7発 韓国確認

http://www3.nhk.or.jp/news/t10014057611000.html#
北朝鮮の発射は7発 韓国確認
07月04日 18時45分

韓国国防省は、北朝鮮が4日、東海岸から日本海に向けて短距離とみられる弾道ミサイル7発を断続的に発射したことを確認し、今後さらに発射する可能性もあるとみて動向を注視しています。

韓国国防省によりますと、北朝鮮は4日午前8時ごろから午後5時半すぎにかけて、東海岸のキッテリョンのミサイル基地から日本海に向けて、短距離とみられるミサイル合計7発を断続的に発射しました。このミサイルについて、韓国国防省関係者は、いずれも弾道ミサイルの一種で短距離の「スカッドミサイル」とみられ、今回は400~500キロメートル程度飛行したものとみて、詳しい状況を調べているとしています。ミサイル発射を受けて、韓国政府は論評を出し、「北が国連安全保障理事会の決議を無視して北東アジアの緊張を高める行為を続けることに強い遺憾を表明する」と非難しました。北朝鮮は2日も東海岸から日本海に向け、射程距離が100~150キロ程度の短距離ミサイル4発を発射しています。韓国政府は、北朝鮮がさきにウォンサン北東部の海域を「軍事射撃訓練」を目的に今月11日まで船舶の航行禁止区域に指定していることから、さらにミサイルを発射する可能性もあるとみて、引き続き動向を注視しています。

2009年7月 2日 (木)

アフガン増派の米軍 作戦開始

http://www3.nhk.or.jp/news/t10014012501000.html#
アフガン増派の米軍 作戦開始
7月2日 16時36分

治安の悪化に歯止めがかからないアフガニスタンで、アメリカのオバマ政権が新たに増派した軍の部隊が、2日から初めて大規模な軍事作戦を開始しました。

大規模な軍事作戦が始まったのは、アフガニスタン南部のヘルマンド州で、2日朝、4000人規模のアメリカ軍がアフガニスタン軍とともに州内の各地に展開しました。ヘルマンド州は、反政府武装勢力タリバンの最大の拠点で、大半がタリバンの支配下にあり、アフガニスタン政府もほとんど統治することができていません。アメリカ軍によりますと、今のところ戦闘は起きていませんが、今後、各地に前線基地を設けるとともに、タリバンの拠点を探し出して攻撃し、弱体化を目指すということです。今回の作戦に参加する部隊は、アメリカのオバマ政権がアフガニスタンの安定化に向けて打ち出した新しい戦略の一環として増派されたもので、大規模な軍事作戦を行うのは今回が初めてです。作戦の期間については明らかにされていませんが、来月20日の大統領選挙を安全に行うことも目的の一つであるため、少なくとも1か月は続くものとみられています。ただ、タリバン側も対抗措置として仕掛け爆弾などゲリラ戦術を用いて攻勢を強めるとみられており、今回の軍事作戦で実際にどこまで治安を回復することができるかは、依然、不透明な情勢です。

政治の変化は日本の利益=次期駐日大使恩師のオキモト名誉教授

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol
政治の変化は日本の利益=次期駐日大使恩師のオキモト名誉教授

 【ワシントン2日時事】日米関係の権威でジョン・ルース次期駐日米大使の恩師でもあるスタンフォード大学のダニエル・オキモト名誉教授は2日までに、時事通信のインタビューに応じ、次期衆院選で政権交代の可能性が取りざたされていることについて「政治的競争・変化は日本に利益をもたらす」と語った。
 オキモト教授は、自民党の長期政権が続く日本は先進的な民主主義国家の中で、政権交代がほとんど起こらない特殊な状況にある、と指摘。「政党が長期に政権にとどまれば、強力な利益団体と癒着し、経済を弱体化させる」と述べた。
 民主党の鳩山由紀夫代表らが沖縄の米軍普天間飛行場移設計画案の見直しを主張していることなどに関し、米国内に懸念する向きもあるが、同教授はオバマ大統領が公約の一部を修正したように、民主党が政権に就けば現実問題に直面し、立場を修正するとの見方を示した。
 その上で、「日本は依然、安全保障面で米国に依存しており、日本のいかなる指導者も米国が提供する軍事力の傘を損なうことはしないだろう」と語った。
 ルース氏について、教授は「極めて優秀な成績で大学を卒業した後、シリコンバレーの最も優秀な弁護士として知られるようになった。オバマ大統領の選挙戦略を構築したインナーサークルの一人でもある」と評価。「米国にとって、日本ほど重要な国はないと認識している。大統領にも近く、最も功績を上げる大使の一人になるだろう」と期待を寄せた。(2009/07/02-16:13)

2009年6月19日 (金)

米軍が北朝鮮船追跡 中国近海、国連決議違反か

http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009061901000021.html

米軍が北朝鮮船追跡  中国近海、国連決議違反か

 【ワシントン18日共同】複数の米メディアは18日、国防総省当局者の話として、公海上を航行中の北朝鮮の船舶「カンナム」がミサイルや核関連物質を積載している疑いがあり、米軍が上空から追跡していると報じた。北朝鮮に対する武器禁輸や貨物検査を強化した国連安全保障理事会の追加制裁決議に基づき、北朝鮮船舶を監視する動きが伝えられるのは初めて。

 FOXテレビによると、同船は現在中国近海を航行中。17日に北朝鮮の港を出発、シンガポールに向かっているもよう。

 制裁決議では、公海上での貨物検査には船籍国(北朝鮮)の同意が必要で、北朝鮮は応じないとみられる。CNNテレビは、同船が給油のため入港する機会をとらえ、米軍が当該国の協力を得て検査を実施する可能性があると報じた。

 マレン統合参謀本部議長は18日の記者会見で「詳細には立ち入らない」と監視行動の確認を避けたものの、米国が制裁決議を「力強く実行する」と言明。「北朝鮮が(兵器や核物質など)これらの物資を船で運ぶことは決議で明確に禁じられている」と指摘した。一方で強制的な検査はできないとの認識を示した。
2009/06/19 10:14   【共同通信】

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090619-OYT1T00165.htm?from=main1
米軍が北朝鮮船舶を追跡、武器運搬の可能性…米メディア
北朝鮮情勢
米軍が追跡している北朝鮮の「カン・ナム号」(2006年10月、香港停泊中に撮影)=AP

 【ワシントン=黒瀬悦成】米CNNテレビなど複数の米メディアは18日、米国防総省当局者の話として、核兵器やミサイルなど大量破壊兵器の関連物資を積んだ疑いのある北朝鮮の船舶を米軍機が公海上で追跡していると報じた。

 国連安全保障理事会が今月12日に、北朝鮮船舶への貨物検査などを内容とする追加制裁決議を採択して以降、北朝鮮船による武器輸出の疑いが浮上するのは初めて。

 米FOXニュースによると、問題の船舶は北朝鮮の貨物船「カンナム」。17日に北朝鮮の港を出発後、中国沖合の公海を南下し、シンガポールに向かっていると見られる。積み荷の中身は明らかになっていない。

 マレン統合参謀本部議長は18日の記者会見で、追跡の事実に関し「詳細には立ち入らない」として確認を避けつつも、「米国は国連安保理の制裁決議を積極的に適用する」と述べ、疑惑のある船舶に貨物検査の実施を要求する立場を強調。

 検査を拒否された場合、決議では強制的な乗船は認められていないため、「最寄りの港に誘導し、寄港地の国が検査することになる」と語った。

 「カンナム」の名称がつく貨物船は複数存在し、過去に大量破壊兵器や通常兵器の輸送に使われたと指摘されている。

 このうち「カンナム1号」と「5号」は、北朝鮮が1回目の核実験を実施後の2006年10月、香港で海事当局から貨物検査を受けたほか、火災予防施設などの「安全性の不備」を理由に出港を一時的に禁じられた。
(2009年6月19日10時40分  読売新聞)

2009年6月18日 (木)

朝鮮新報〈論調〉 米国は国際的な核拡散の張本人

http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2009/05/0905j0617-00004.htm
朝鮮新報〈論調〉 米国は国際的な核拡散の張本人

 核兵器開発の先頭に立って新たな核軍拡競争と熱核戦争の火種を作る張本人である米国が「核軍縮」ラッパを吹いても、それに耳を傾ける人はいない。

 米国の「核軍縮」は虚偽と欺瞞で一貫したものであり、核戦争の防止と世界の平和と安全の守護とは何のかかわりもない。

 こんにち、核兵器の拡散を招く根本要因は米国の覇権主義にあり、世界的な核拡散防止システムを混乱させ、国際的な安定を破壊する根源はほかならぬ米国の二重基準政策である。

 米国が二重的で偏見的な立場に立って親米勢力と同盟者の核兵器の開発および保有を黙認し、かばい、協力までしながらも、自分らの気にさわる国々の「核問題」を重大視し、「核裁判官」のように振る舞うのは笑止極まりない。

 米国は核拡散防止条約(NPT)上の要求と義務を無視して核恐喝政策を露骨に実施しており、任意の瞬間に他国を核先制攻撃するための準備を本格的に進めている。

 こんにち、核戦争の危険が最も高い場所は朝鮮半島である。

 朝鮮を核先制攻撃のリストに載せた米国の戦争狂信者らは、「事前の警告」もなしに朝鮮を核先制攻撃すると脅かしている。

 朝鮮が米国の核の脅威がなくなる前には核抑止力を絶対に放棄できないのは自明の理である。

 米国が自国だけが核兵器を独占し、他国はそれを保有してはならないし、自国が核のこん棒を自分勝手に振り回して核先制攻撃をもくろんでも他国がそれに対処して核抑止力を備えてはならないというのは強盗さながらの論理である。

 米国が真に核拡散防止に関心があるなら、核兵器現代化策動をやめて核軍縮において先頭に立つべきである。(労働新聞11日付論説)

[朝鮮新報 2009.6.17]

日本射程のミサイル320基=北朝鮮が配備

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009061800033
日本射程のミサイル320基=北朝鮮が配備-シンクタンク分析

 【ブリュッセル17日時事】有力シンクタンク「国際危機グループ」は17日、北朝鮮が日本を射程に収める中距離弾道ミサイル「ノドン」を最大320基配備している可能性があると分析した報告書を公表した。事実なら、中距離ミサイルの配備数はこれまで推定されていた約200基を大幅に上回ることになる。
 報告書は、北朝鮮が中距離ミサイルのほか、短距離ミサイルも600基以上配備している可能性を指摘。さらに、核兵器あるいは起爆装置を6~12個保有している可能性もあるとしている。 
 報告書はまた、北朝鮮が「大量の化学兵器を保有」しているほか、「生物兵器計画を持っている疑いがある」と警告。核計画だけでなく、化学・生物兵器についても外交手段を通じて対処すべきだと提言している。(2009/06/18-02:43)

2009年6月17日 (水)

北がテポドン2発準備 舞水端里でも兆候 首都圏・関西で迎撃態勢

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090617/plc0906170131002-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090617/plc0906170131002-n2.htm
北がテポドン2発準備 舞水端里でも兆候 首都圏・関西で迎撃態勢
北朝鮮が北西部のミサイル基地に加え、北東部の基地でも長距離弾道ミサイルの発射準備を進めていることが16日、分かった。2発ともテポドン2号かその改良型とみられる。

 南東部では中距離弾道ミサイルの発射準備が進み、防衛省は近く新型の短距離弾道ミサイルが発射されるとも分析。自衛隊のレーダーによる警戒を強化するとともに、事態が切迫してくれば迎撃態勢に入る方針を固め、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の首都圏と関西への展開を検討している。

 今回の発射準備では、5月末に長距離弾道ミサイルの機材が平壌近くの軍需工場で貨物列車に積まれたのが確認された。韓国メディアは北朝鮮北西部の平安北道(ピヨンアンプクト)東倉里(トンチヤンリ)にある新しい発射基地に搬入されたと一斉に伝えた。

 その後、日本政府などの分析で、北東部の咸鏡北道(ハムギヨンプクト)舞水端里(ムスダンリ)の基地にも長距離弾道ミサイルの機材が運び込まれた形跡があることが判明。車両や人の動きから、東倉里と同時並行で発射準備を進めているとみている。舞水端里は平成18年7月と今年4月の発射にも使われた。

 弾頭やブースター(推進エンジン)を公海上に落下させるため、舞水端里からは4月の発射時と同様、東北上空などを通過する形で東に発射。東倉里では南に発射して先島諸島周辺を通過させる可能性が高いが、こうしたコースに発射するかは不明だ。

 日本政府内には、舞水端里と東倉里のどちらかの発射準備はダミーで、日米の情報収集活動を攪乱(かくらん)する陽動作戦との見方もある。だが、防衛省は両基地から発射されるとの前提で対処方針を検討している。今週に入り、地上レーダーのFPS-5とFPS-3を弾道弾探知モードに移行させた。

ミサイル防衛(MD)システムでの迎撃態勢は、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)搭載のイージス艦を日本海に配置するが、4月と同様にPAC3の展開地が焦点。前回はミサイルの飛行コース通告を受け、PAC3を首都圏と東北に展開させた。今回は通告はない見通しで、より難しい判断を迫られるが、重要防護拠点の首都圏と関西への展開案が有力だ。

 南東部の江原道(カンウオンド)旗対嶺(キテリヨン)の基地では、ノドンとみられる中距離弾道ミサイルの発射準備も進められ、3基地からの連続発射も懸念される。その場合、日本を飛び越える長距離弾道ミサイルよりも弾頭落下の恐れが強く、MDでの主たる迎撃対象でもあるノドンの対処に集中すべきだとの見方が大勢で、迎撃に向けた政治決断と日米連携の検討も急務になる。

     ◇

 北朝鮮の弾道ミサイル 中距離弾道ミサイルは日本のほぼ全域に届くノドン(射程1300キロ)を200発配備。新型(同3000キロ以上)の配備も進める。長距離のテポドン2号(同6000キロ)は1段目に新型ブースター、2段目にノドンを利用している。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009061790110202.html
舞水端里にミサイル運搬か テポドン2号改良型と推定

2009年6月17日 11時02分

 【ソウル17日共同】17日付の韓国紙、朝鮮日報は、北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の改良型と推定される物体が最近、日本海側の北東部咸鏡北道舞水端里のミサイル発射施設に運び込まれた可能性があると報じた。韓国政府消息筋の話として伝えた。

 黄海側の北西部平安北道東倉里に建設中の発射施設には同改良型とみられる物体が運搬されたことが確認済み。報道が事実なら、北朝鮮が4月の弾道ミサイル発射に使った舞水端里の施設でも同時に、弾道ミサイル発射準備を行っていることになる。

 同紙によると、東倉里の施設への運搬に使われたのと同じミサイル運搬用列車が最近、平壌近郊の兵器研究所から舞水端里の施設へ移動したのを米偵察衛星がとらえた。列車は舞水端里に数日間停車した後、再び平壌近郊に戻った。

 同兵器研究所では昨年末までに、大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の長距離弾道ミサイル計3~4基を製造したと推定されるとの情報もあり、米韓当局が情報収集に力を入れている。

2009年6月12日 (金)

イラク駐留海兵隊、来春に完全撤退=アフガンへ転戦-米司令官

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009061200571
イラク駐留海兵隊、来春に完全撤退=アフガンへ転戦-米司令官

 【ワシントン12日時事】コンウェイ米海兵隊総司令官は11日、ワシントン市内で講演し、2010年春を目標にイラク駐留米海兵隊を完全に撤退させることを明らかにした。海兵隊は現在、約1万6000人が西部アンバル州を中心に駐留している。
 コンウェイ司令官は「アフガニスタンに海兵隊を増派するなら、イラクから撤退させなければならない」と述べ、2正面で戦うには限界があることを認めた。
 また、30人程度の部隊はイラク軍とともに南部バスラの石油施設とウンムカスル港を警備するために、残留する。(2009/06/12-14:51)

2009年6月 2日 (火)

対北朝鮮:米「対話重視見直し」国務副長官が見解

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090602k0000m010138000c.html
対北朝鮮:米「対話重視見直し」国務副長官が見解
北朝鮮の核問題などの協議を終え、記者の質問に答えるスタインバーグ米国務副長官(中央)と藪中三十二外務事務次官(左)=東京都千代田区の外務省で2009年6月1日、梅田麻衣子撮影

 核実験を強行した北朝鮮への対応を巡り、1日行われた日米両政府の次官級協議のために来日した米国のスタインバーグ国務副長官が、協議後の中曽根弘文外相との会談で「北朝鮮との対話というカードは持ちながらも、これまでと同じ形では進まない」と述べ、対話重視の対北外交を見直す考えを示したことが分かった。米側は次官級協議でも、同様に「今までと同じわけにはいかない」と述べた。オバマ米政権の対話路線が、核実験や弾道ミサイル発射を防げなかった点を踏まえ、「圧力」を強化する考えを示したとみられる。

 スタインバーグ氏は中曽根外相との会談で「これまでと同じ繰り返しであってはならない」とも強調。中曽根氏は、米側の対北圧力路線の強化について「私たちも望む方向だ」と歓迎の意向を示した。

 会談に先立つ次官級協議には、藪中三十二(みとじ)外務事務次官やスタインバーグ氏らが出席。北朝鮮の核問題に関する6カ国協議が有効に機能してこなかったのではないかとの反省を踏まえ、「新アプローチ」を関係国と協議する方針でも一致した。新アプローチは6カ国協議の議長国である中国の影響力行使を求める考え方とみられる。北朝鮮の核保有を「絶対容認できない」として完全な核放棄を求め、国連安全保障理事会での強い制裁決議採択に向けて協力することを確認した。日本側は「拉致問題も非常に大事だ」と念押しした。【犬飼直幸】

2009年6月 1日 (月)

毎日新聞社説:敵基地攻撃論 ムードに流れず冷静に

敵基地攻撃能力保有論を主張する産経紙などよりはましだとはいえ、30日の沖縄タイムス紙などとくらべて、何と腰の引けた議論であることか。こういう議論ではナショナリズムをあおり立てられたら、追従してしまいかねないという危惧を感じる。なぜ、メディアはもとお、断固として不戦平和の論を立てないのか。このままでは取り返しのつかないことになる。(高田)
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090601k0000m070095000c.html
社説:敵基地攻撃論 ムードに流れず冷静に

 政府が今年末に改定する「防衛計画の大綱」に向けて自民党国防部会の小委員会が基本了承した提言に、巡航ミサイルなど「敵基地攻撃能力」の保有が盛り込まれた。北朝鮮の弾道ミサイル発射により党内で盛り上がった議論を反映したものだ。

 攻撃兵器の保有は、憲法9条を根拠にした国防戦略である専守防衛のあり方にかかわるほか、近隣諸国との外交や東アジアの安全保障情勢への影響、さらにこれが危機への現実的対応であるかどうかなど検討課題は多い。冷静な対応が必要である。

 政府は、相手国が日本を攻撃する意図を明示し、燃料注入などの準備を開始するなどの条件の下では、敵基地を攻撃するのは法的に可能との立場を取っている。しかし、日米安保体制を基軸に自衛隊が「盾」、米軍が「矛」を担うという役割分担によって、日本は攻撃能力を持つ兵器を保有してこなかったのが現実だ。

 今回の敵基地攻撃論の背景には、米国に「矛」の役割を果たす意図がないのではないか、という日米安保体制に対する懐疑的な見方が横たわっているようだ。これに北朝鮮のミサイル発射・核実験という事態が加わって、「座して死を待たない防衛政策」(提言)という主張は、一見わかりやすいように映る。しかし、ここは慎重な検討が求められる。

 一定の条件下であっても、相手国の攻撃前に敵の基地をたたくことは「防衛目的の先制攻撃」である。事実上、専守防衛原則の見直しに他ならない、との指摘がある。専守防衛は、日本が戦前の反省に基づいて平和国家の道を歩むことを対外的に明確にする役割を果たしてきた。この見直しにあたっては、特に近隣諸国との外交に及ぼす影響について精査しなければならない。

 また、攻撃兵器の保有は、安全保障上の抑止力を高める目的であっても、結果的に相手国が軍備増強で対抗することで軍拡競争を生むという「安全保障のジレンマ」を引き起こす懸念がある。東アジア情勢を不安定化させる可能性を否定できない。

 さらに、防衛上の有効性という現実的な問題もある。相手国の攻撃の意図と準備の見極めは簡単でない。その情報をどうやって得るのか。ほぼ日本全域を射程内に置く北朝鮮の中距離弾道ミサイル「ノドン」は、山岳地域の多数の地下施設に配備され、移動して発射される。燃料注入などを察知して先制攻撃で破壊するやり方は移動式弾道ミサイルには有効でないというのが専門家の見方である。

 具体的な危機には、日米同盟の文脈の中で対処するのが筋であろう。「防衛計画の大綱」は近く行われる総選挙後の新政権が閣議決定する。地に足をつけた議論を求める。

2009年5月21日 (木)

米兵:対テロ戦参加、自殺率が倍増…長期従軍で疲弊

http://mainichi.jp/select/world/news/20090521k0000m030160000c.html
米兵:対テロ戦参加、自殺率が倍増…長期従軍で疲弊
イラク戦争以降の米陸軍兵の自殺件数

 【ワシントン大治朋子】イラクやアフガニスタンでの対テロ戦争に従軍した米陸軍兵の昨年の自殺率がイラク戦争前に比べて倍増し、ベトナム戦争以来、初めて一般の米国民の自殺率を上回ったことが分かった。今年の自殺件数は「調査中」も含めると既に91件で、過去最悪となった昨年の143件を上回る見通し。戦争の長期化で米兵の6人に1人が3回以上従軍しており、背景には過剰展開による米軍の疲弊があると指摘されている。

 米陸軍が毎日新聞の取材に提供した資料によると、同軍兵士の昨年の自殺率(人口10万人あたりの自殺者数)は20.2人で、イラク戦争前の02年(9.8人)から倍増している。兵士と同世代(20~34歳)の米国民の自殺率は19.5人(05年統計・米陸軍修正値)で、この割合を上回ったのは「ベトナム戦争以来」(米陸軍)という。

 昨年の自殺は、今年1月時点の集計では128件だったが、その後「調査中」とされたケースの大半が確認され、143件(今年3月時点)に増えた。記録を取り始めた80年以降で最多という。今年は、既に4月末までに46件が確認され、45件が調査中となっている。

 戦争の長期化で陸軍は本来12カ月の従軍期間を15カ月に延長。除隊希望者には1年前後の延期を命じるなどして兵員不足を補った。この結果、米軍全体の4割にあたる約70万人が2回以上従軍している。
キアレリ陸軍副参謀長は今年3月、連邦議会で「陸軍はストレスにさらされ、疲弊している」と指摘。兵士の従軍長期化が「自殺の大きな要因」と述べた。

 米陸軍の調査によると、繰り返し配備された米兵は、1回だけの兵士より心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する割合が5割高くなる。

2009年5月10日 (日)

米に空爆中止要求/アフガン大統領“民間人被害出すだけ”

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-05-10/2009051005_01_1.html
米に空爆中止要求/アフガン大統領“民間人被害出すだけ”

 【ワシントン=小林俊哉】アフガニスタンのカルザイ大統領は、八日放映の米CNNテレビのインタビューで、米国に空爆を中止するよう要求しました。アフガン当局によれば、米国主導の多国籍軍によるアフガン西部ファラー州への空爆で、百四十七人の民間人が死亡しています。

 カルザイ氏は「われわれは空爆の中止を要求する」と主張。「タリバンや重要なテロリストを何人殺すためであろうとも、事故であれなんであれ、民間人の死傷を正当化することはできない」と厳しく批判し、「空爆はテロとのたたかいで効果的ではなく、民間人の死傷者を出すだけだと強く確信している」と述べました。

 民間人の被害がタリバンの手投げ弾による可能性があるとする米軍当局者の主張について、カルザイ氏は「民間人の死者は空爆によるものだという確実な言明を(アフガン)政府から受けている」と断言しました。

 オバマ米大統領は七日、民間人の被害を防ぐために「あらゆる努力」を払うと述べましたが、米軍の軍事作戦による民間人被害は増え続けています。

 ゲーツ米国防長官は、訪問先のアフガン・カブールで七日、「われわれにとって決定的なことは、アフガン国民を守るために駐留しているのであって、傷つけるためではないと(アフガンの)人々が確信することだ」「民間人死傷者が出れば、この点を崩すことになる」と述べています。オバマ政権が進める軍事作戦の強化が、逆に状況を悪化させる事態となっています。

2009年5月 8日 (金)

在沖海兵隊グアム移転に375億円=MDの東欧配備費を凍結-米

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009050800295
在沖海兵隊グアム移転に375億円=MDの東欧配備費を凍結-米

 【ワシントン7日時事】オバマ米政権は7日、議会に提出した2010会計年度(09年10月-10年9月)の予算教書で、在沖縄海兵隊のグアム移転のための事業費として3億7800万ドル(375億円)を初めて計上した。また、ミサイル防衛(MD)予算を前年度比で13%削減し、東欧配備に関する費用支出を凍結する方針を示した。
 日米両政府は、在日米軍再編の一環として、在沖海兵隊8000人とその家族を2014年までにグアムへ移転させることで合意。米政府は今回、受け入れ態勢を整えるため、アプラ港基地の改修や道路整備などに予算を付けた。移転の費用は日米両政府が共同で負担し、日本側が最大28億ドル(約2800億円)を拠出することになっている。 
 10年度のミサイル防衛予算は78億2600万ドル(約7800億円)。実用化が困難視される技術開発の廃止・縮小により、前年度より約12億ドル削減された。また、ポーランドに迎撃ミサイル、チェコにレーダーを配備する計画については、新たな政策方針が示されるまで支出を凍結すると表明。同計画に反発するロシアとの外交交渉を見守るためとみられる。
 10年度国防予算の総額は約6640億ドル(65兆9000億円)で、内訳はイラク、アフガニスタンの戦費が約1300億ドル、その他の通常経費が約5340億ドル。航空自衛隊の次期主力戦闘機の候補である最新鋭ステルス戦闘機F22の生産中止方針も定めている。(2009/05/08-10:45)

2009年5月 2日 (土)

同盟強化へ安保戦略連携 日米防衛相会談

http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009050101000901.html

同盟強化へ安保戦略連携  日米防衛相会談

 【ワシントン1日共同】浜田靖一防衛相は1日午前(日本時間同日夜)、ゲーツ米国防長官と国防総省で会談し、両国が安全保障戦略で連携を深め、同盟関係を一層強化していくことで合意した。北朝鮮のミサイル技術は向上しており、日米が協調して対応する必要があるとの認識でも一致した。

 これに関連し日本側が年末に新「防衛計画の大綱」(2010-14年度)の閣議決定、米側も来年2月に「4年ごとの国防戦略見直し(QDR)」を控えていることから、防衛政策の擦り合わせの必要性を確認。浜田氏は新たな日米安保共同宣言の策定を視野に「日米同盟の在り方をめぐる議論を今後やっていきたい」と表明した。

 北朝鮮問題では、ゲーツ氏が4月5日の長距離弾道ミサイル発射について「日米間の事前調整は非常にうまくいった」と評価。さらに「軍事面での協力は今後も非常に重要だ」と、弾道ミサイル防衛(MD)のさらなる効果的な運用の必要性を強調した。

 ゲーツ氏は4月に米国防予算抑制に向け発表した装備見直し案でF22の新規発注を見送る方針を表明したことに関し「議会が他国への輸出禁止措置を取っている。議会の影響力は強い」と説明。浜田氏は「少しでも望みがあるならば検討したい」と、引き続き次期主力戦闘機の選択肢の1つとして検討する考えを伝えた。

2009年4月14日 (火)

北、6カ国協議に「2度と絶対に参加しない」

http://sankei.jp.msn.com/topics/world/1738/wld1738-t.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090414/kor0904141252004-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090414/kor0904141252004-n3.htm
北、6カ国協議に「2度と絶対に参加しない」
2009.4.14 13:32
このニュースのトピックス:北朝鮮
6カ国協議に参加しない意向を表明した北朝鮮。ソウルで波紋が広かった(AP)

 【ソウル=水沼啓子】国連安全保障理事会が北朝鮮のミサイル発射を非難する議長声明を採択したことを受け、北朝鮮外務省は14日、北朝鮮の核をめぐる6カ国協議に「2度と絶対に参加しない」とする声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。同省はまた、「軽水炉発電所建設を積極的に検討する」と警告した。議長声明採択に強く反発したものだ。

 北朝鮮は今後、6カ国協議に基づいて寧辺の核施設の無能力化措置として行っている実験用黒鉛減速炉からの核燃料棒の抜き取り作業を中断する。北朝鮮外務省は核施設を復旧させるとともに、使用済み核燃料棒を「完全に再処理」すると表明、「われわれの自衛的核抑止力をさまざまな方法で強化していく」と強調した。

北朝鮮は打ち上げ前の3月24日と26日に、外務省報道官の談話などを通じ、議長声明であれ、安保理での対応を「敵対行為」と批判。「6カ国協議は存在意義がなくなる」とした上で、「非核化プロセスが振り出しに戻ることになり、必要な強い諸措置がとられることになる」と警告していた。

 北朝鮮は昨年9月にも、米国がテロ支援国指定解除を一時延期した際に反発し、核施設の復旧作業に着手する動きをみせたことがある。

 北朝鮮がこうした強硬姿勢をとる狙いは、オバマ米政権を2国間協議のテーブルに着かせることにあるとみられる。このため、3月に拘束した米国人記者2人の釈放問題などを取引材料として利用し、米国との対話に応じる余地も残っていそうだ。

 逆に米国との直接交渉の見通しが得られなければ、2006年10月に続く核実験やさらなるミサイル発射、軽水炉発電所建設に踏みきり、緊張を一段とエスカレートさせる懸念もある。

2009年4月 8日 (水)

北非難決議、不可解な社民の棄権・共産の反対…割れる野党

こうやって連立参加とからめて社民党を批判することにより、社民党を揺さぶろうとしている。この脅しに乗ったら、社民党は村山政権が犯した誤りと同じ轍を踏むことになる。「そこまで社民党を縛ろうとするのなら、連立に加えないで結構だ」と社民党は居直らなくてはならない。(高田)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090408-OYT1T00152.htm
北非難決議、不可解な社民の棄権・共産の反対…割れる野党

 北朝鮮が「人工衛星」だと主張して弾道ミサイルを発射したことを非難する国会決議をめぐり、野党内で対応が割れた。

 7日の衆院本会議で、民主、国民新両党は賛成したが、社民党は採決を棄権、共産党は反対した。民主党の小沢代表は、国民新党と共に、社民党も次期衆院選で政権交代を実現した場合の連立政権のパートナーと位置づけているが、今回の国会決議への対応で食い違いが出たことで、民主党内からは社民党との連立を不安視する声が上がった。

 社民党は3月31日に北朝鮮へ自制を求める国会決議を衆参両院で採択した段階で、ミサイルが発射された場合の国会決議について、〈1〉「飛翔(ひしょう)体」がミサイルか人工衛星か断定できるか〈2〉明白な国連安保理決議違反と言えるかどうか〈3〉制裁強化が北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議に影響を与えないか――などを考慮して対応を決めることを、全議員が出席する党国会対策委員会で確認していた。

 6日の衆院議院運営委員会理事会で与党案が提示されたのを受け、社民党は民主、国民新両党と、ミサイルを「飛翔体」と言い換えるなど与党案を弱める「3党案」をまとめた。

 社民党は7日朝の国対委員会で、与党が3党案に譲歩しない場合は、決議案の採決を棄権する方針を確認した。保坂展人副幹事長によると、反対としなかったのは「北朝鮮に何らかの抗議の意思を示す必要がある」と判断したためだ。

 しかし、結局、7日午前の調整で与党は譲歩せず、民主、国民新両党は賛成に回り、社民党は棄権した。

 こうした社民党の対応について、民主党からは「連立を組んでも大丈夫かという声がまた強くなる。早く手を切った方がいい」(保守系)との声が上がった。旧社会党議員から「いずれは合併した方がいいという考え方だったが、考え直さないといけない」との厳しい意見も出ている。

 一方、共産党は7日朝の党国会対策委員会で〈1〉発射されたものがミサイルだと断定すべきでない〈2〉ミサイルが発射されたとの断定を前提に、国連安全保障理事会の決議違反と断定すべきでない――などの考えをもとに、決議案への賛否を判断することを決めた。その結果、与党案は受け入れられないとして、反対した。

 衆院決議に賛成した国民新党は、参院では、自民、民主両党主導の文言調整に反発し、棄権する意向だ。
(2009年4月8日01時47分  読売新聞)

北ミサイル 飛距離3000キロ超 技術向上に政府危機感

中川ら極右が騒いでいる「敵基地先制攻撃論」に呼応して、浜田防衛相は7日の参院外交防衛委員会で「議論を」呼びかけた。「(自衛隊の装備体系からいって)現時点では敵基地に対して有効な攻撃を行うことは極めて困難」「敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有するか否かは政治的な判断が必要であり、軍事科学技術の進歩等も踏まえて、国会等においてわが国をどうするべきかという観点から、幅広い議論が行われることが重要だ」などと述べた(5日、赤旗紙報道)。この防衛相の意見は危険だ。北朝鮮のロケット実験を契機に「敵基地攻撃論」のような暴論がまともに扱われるようになってはならない。(高田)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2009040802000087.html
スコープ 北ミサイル 飛距離3000キロ超 技術向上に政府危機感

2009年4月8日 紙面から

 北朝鮮が七日に映像を公開した長距離弾道ミサイル。「人工衛星」だとする北朝鮮の主張については、防衛省は否定しているが、ミサイルとしては能力を大きく進展させた。「核ミサイル」への不安も重なり「敵基地攻撃論」が高まることも予想される。 (三浦耕喜)

 青空にゆっくりと白いロケットが浮かび上がる。一九九八年に発射した「テポドン」の機体は黒だったが、今回は白。軍事色を薄める意図がうかがえる。

 北朝鮮は八一年に射程約三百キロの「スカッド」を入手後、ミサイル開発に着手。これを大型化した「ノドン」を九三年に日本海に撃ち込んだ。飛距離は約五百キロだったが、改良で射程を約千三百キロに延ばしたという。

 長距離化を目指した北朝鮮は、一段目にノドン、二段目にスカッドを用いた「テポドン」を開発。九八年の発射では日本を飛び越え、飛距離は約千六百キロに達した。

 二〇〇六年には一段目に新型ブースター、二段目にノドンを用いた「テポドン2号」を発射。だが、発射直後に爆発した。

 今回、北朝鮮はテポドン2号を改良した三段式ミサイルを用いたもようだ。映像でも三段式であることがうかがえる。防衛省によると、一段目とみられる物体は打ち上げの七分後に秋田沖約二百八十キロの日本海に着水。予告した危険水域内に落としたことは、新型ブースターの開発に成功したことを示す。

 だが、カートライト米統合参謀本部副議長は六日の記者会見で「二段目以降は近接して着水した」としている。二段目と三段目の切り離しに失敗し、空中で破壊した可能性が高い。

 しかし、自衛隊の探知でも日本から約二千百キロ、北朝鮮から三千キロ以上を飛んだのは確実。政府高官は七日「米国によると、(北朝鮮から)三千数百キロ地点に落ちた」と話した。

 同副議長は「失敗」と断じたが、北朝鮮のミサイル技術が上がっているのは確か。その上、国際シンクタンク「国際危機グループ」(本部・ブリュッセル)は一日、北朝鮮がミサイルに搭載可能な小型核弾頭の開発に成功した可能性を指摘している。

 不安を背景に、自民党内では「敵基地攻撃論」が高まりつつある。浜田靖一防衛相も七日の参院外交防衛委員会で「政治的な判断が必要で、国会などで幅広い議論が重要だ」と、議論を進めるべきだとの考えを強調した。北朝鮮のミサイルが、またも日本の安保政策の背を押している。

安保理で日中が全面対立 米同調せず「声明」妥協も

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009040801000133.html
安保理で日中が全面対立 米同調せず「声明」妥協も

2009年4月8日 10時02分

 【ニューヨーク7日共同】北朝鮮のミサイル発射問題をめぐる国連安全保障理事会の5常任理事国と日本の協議で、北朝鮮への制裁を強化する新たな決議を求める日本に中国が強く反発、日中の全面対立により議論が行き詰まっていることが7日、分かった。複数の国連外交筋が明らかにした。

 

外交筋によると、5日から始まった協議で、米国は米国債の最大保有国である中国に強い態度で臨めず、日米で共同歩調が取れていないという。日本が孤立する可能性も出てきた。

 米、英国、フランスは格下の「議長声明」による妥協案も検討。中国の国連大使はさらに格下となる非公式の報道陣向け「声明」の原案を示しロシアも同様の意見を示したという。しかし決議にこだわる日本は抵抗しており、早期の打開は困難な情勢。最終的に今月11日の東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議に合わせて日中が直接交渉を行い「決着を図るしかない」(外交筋)との見方も出ている。

 国連の潘基文事務総長は7日、「安保理が一致したメッセージを出すことを望む」と述べ、各国に協調を求めた。

2009年4月 6日 (月)

日米同盟の「新たな真実」

この種の記事が公然と産経紙に登場したことは興味深い。「米国は日本を守らない、米軍は米国の防衛のみに働くのだ、集団的自衛権を行使しないからこういうことになる」という話である。
これは極右民族主義に通じる論調だ。おりしも、昨日、中川昭一は敵基地先制攻撃論を主張した。今後、出てくる右派の議論を注視しておかなくてはならない。(高田)

http://sankei.jp.msn.com/world/america/090406/amr0904060313002-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090406/amr0904060313002-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090406/amr0904060313002-n3.htm
産経【ミサイルと安保】ワシントン駐在編集特別委員・古森義久
日米同盟の「新たな真実」

 北朝鮮のミサイル発射は日本の国家安全保障の基本にいくつかの深刻な課題を突きつけた。今回の危機で抑止の存在感を薄めた日米同盟の機能に関しては、「真実の時」をもたらしたとさえいえる。

 北朝鮮は、日米両国だけでなくロシア、中国の反対を無視する形で米国本土にまで届きうる長距離ミサイルを打ち上げた。それは1998年のテポドン1号の発射、2006年のテポドン2号の発射と合わせ、北朝鮮が国際社会に挑み、北東アジアでの対外脅威を増す意図を再度、誇示した。そうした能力の顕示はそれだけで北東アジアの戦略的安定を崩していく。

 北朝鮮とは拉致問題などで国家利害が衝突する日本にとっては、いつでも弾道ミサイルを撃ち込めるという北側の軍事能力の誇示は重大な威嚇となる。日本側の国家意思をねじ曲げ、抑えつける効果を持つわけだ。本来、この種の軍事威嚇を無効にすべき日米同盟の抑止力も、国際社会の連帯による「多国間外交」も、北朝鮮の無法行動を阻めなかった点に、日本の安全保障への重大な教訓がある。

 ゲーツ米国防長官は3月末のテレビとの会見で、北朝鮮のミサイルが米国本土に向かってこない限り「迎撃の計画はない」と断言した。同じミサイルが日本領土に照準を合わせて発射されても迎撃対象としないという意味となる。

 文字通りに解釈すれば、日米安保条約の米国の責務に反する重大発言だった。長官の姿勢は北朝鮮の発射宣言へのオバマ政権の対応の異様なソフトさだけでなく、日米同盟を発射の抑止手段として前面に出さない基本とも合致していた。

 ここ数年、日米共同のミサイル防衛はまさに同盟の協力強化の中核であり、今回こそ両国がミサイル迎撃でぴたりと歩調を合わせる共同防衛態勢を示して抑止とすることが自然な帰結のはずだった。

 だが、北朝鮮が発射を予告して以来、オバマ政権側では、同盟に基づく対応よりも、もっぱら多国間協力の効用が説かれた。背景には、同政権の「二国間よりも多国間」という基本姿勢とともに、オバマ大統領自身のミサイル防衛への消極姿勢があるといえる。

 この構図を広げていくと、日本にとっては「北朝鮮のミサイル脅威には米国に必ずしも依存できない」という深刻な新シナリオさえ浮かびあがる。歴代の同盟関係とは異なる状態である。日本としては、オバマ政権下で日米同盟の新たな真実が姿を現したのかと、探索をせねばならない時だろう。

 一方、日本側でも今回、日米共同ミサイル防衛の政策論での懸案となっていた集団的自衛権の行使禁止について触れることがなかった。現在の憲法解釈では日本はどんな場合でも日本領土に向かってくるミサイルしか迎撃できない。
日本の領土や領海のすぐ外で日本防衛のために行動する米軍の部隊や基地に向けられた、ミサイルを撃てば、集団的自衛権の行使となるから、撃つことはできない。

 他方、米軍は日本領土だけを撃つミサイルも迎撃できるし、せねばならない。この不均衡を是正することが日米共同ミサイル防衛の実効発揮の大前提になるという主張は、ブッシュ前米政権では盛んだった。だが、日米いずれの側でも今回、この課題は提起されなかった。麻生太郎首相とすれば、この緊急時に日米一体の日本防衛をより確固にするためにも「この種のミサイル防衛では集団的自衛権行使の権利を留保する」と解禁宣言する好機だった。だがそれもなく、米側の日米同盟を希薄にする流れを広くする結果となった。

2009年4月 3日 (金)

北朝鮮ミサイル発射時、日米が安保理新決議案を提出へ

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20090403-OYT1T00617.htm
北朝鮮ミサイル発射時、日米が安保理新決議案を提出へ

 【ニューヨーク=白川義和】日米両政府は2日、北朝鮮が弾道ミサイルや人工衛星を発射した場合、国連安全保障理事会に、北朝鮮に対する弾道ミサイル関連物資やぜいたく品の禁輸などを定めた安保理決議1718の徹底を求める新決議案を提出する方針を固めた。

 国連外交筋はこれに関し、米国が新決議案の付属文書として、金融制裁の対象となる北朝鮮の企業など約10団体の指定を検討していることを明らかにした。

 日米などが作成中の新決議案は、北朝鮮の核実験を受けて2006年に採択された決議1718の「厳格な履行」の再確認を柱としている。決議1718には、北朝鮮の核・ミサイル関連企業の海外資産を凍結するなど金融制裁も含まれているが、企業名などを具体的に指定したリストはなく、骨抜き状態になっていた。

 米国は、新たに制裁対象リストを定めることで、各国に制裁の徹底を促す狙いだ。米国や日本は、大量破壊兵器の開発に関連する北朝鮮企業などに対し、すでに金融制裁を実施している。付属文書で指定が検討されている企業は、これらに基づくとみられる。

 一方、中国とロシアは決議の必要性には否定的で、議長声明や、報道機関向けの「プレス声明」による対応を求める構えだ。「人工衛星の打ち上げでも決議違反」とする日米韓などの主張の明文化や、制裁対象リストの是非を巡って紛糾も予想され、日米は議長声明で妥協するシナリオも視野に準備を進めている。
(2009年4月3日15時08分  読売新聞)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2009040300606
北朝鮮、4日にもミサイル発射=日米、安保理に提起へ

 【ソウル3日時事】北朝鮮は長距離弾道ミサイル・テポドン2号の燃料注入などの作業をほぼ完了し、4日にも発射に踏み切る。日米両国などは国連安保理決議違反と判断し、厳しい対応を安保理に求める方針だが、北朝鮮は反発。特に日本がミサイルを迎撃すれば報復攻撃を行うと警告しており、緊張が高まっている
 ミサイル発射のタイミングは、天候に左右される。朝鮮通信(東京)によると、平壌放送は3日午後3時の天気予報で、発射場がある咸鏡北道舞水端里周辺は4日に北西の風8メートルの比較的強い風が吹くと伝えた。強風や雲の状況によっては同日の発射が見送られる可能性もある。
 これまでに北朝鮮は、4日から8日の午前11時から午後4時に実験通信衛星を打ち上げると国際機関に通告。衛星打ち上げとミサイル発射は基本的に同じ技術で、北朝鮮は国際社会の批判をかわすため「衛星」と主張しているもようだ。
 しかし日米韓などは、北朝鮮に弾道ミサイルに関連する活動の停止を求めた2006年10月の安保理決議違反とみなすことで一致。発射後、日米両国は安保理に新たな決議案を提出する方向で調整を進めている。 
 北朝鮮では、9日の最高人民会議(国会に相当)第12期第1回会議で金正日労働党総書記が最高ポストの国防委員長に3選される見通し。テポドン2号発射に成功すれば、国威発揚の「祝砲」となる。(了)
平壌(ピョンヤン)、咸鏡北道(ハムギョンブクト)、舞水端里(ムスダンリ)、清津(チョンジン)、金正日(キム・ジョンイル)
(2009/04/03-16:53)

2009年4月 2日 (木)

「衛星」迎撃には報復と警告 日米韓に北朝鮮軍部

こういう瀬戸際政策、軍事冒険主義はいい加減にしてもらいたいものだ。(高田)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009040201000436.html
「衛星」迎撃には報復と警告 日米韓に北朝鮮軍部

2009年4月2日 16時17分

 【北京2日共同】北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は2日、「衛星」打ち上げを長距離弾道ミサイル発射として警戒態勢を強める日米韓の動きに対し「高度の戦闘準備態勢にある」とした上で、「衛星」を迎撃すれば「報復の打撃を加える」などと日米韓に警告した。朝鮮中央通信が伝えた。

 「衛星」打ち上げが差し迫った段階で、日米韓の迎撃を含む警戒態勢強化をけん制するとともに、打ち上げ後に予想される国連安全保障理事会での論議にもくぎを刺す狙いがあるとみられる。

 「重大報道」形式で発表された警告は、特に日本に対し「われわれの平和的な衛星に対し迎撃行為を敢行するなら、容赦なく(日本の)迎撃手段だけでなく、重要な対象にも報復を加える」と表明。

 破壊措置命令を受け、日本海に展開している海上配備型迎撃ミサイル(SM3)搭載の海上自衛隊のイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」をはじめ、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の展開部隊に対する「報復」があり得ることを強く示唆した。

 米国にも、「(報復の)被害を避けようとするなら、展開している武力を即座に撤収させるべきだ」と強調、韓国には「民族の誇りとなるわれわれの衛星打ち上げを非難するような行動をすべきではない」と述べた。

2009年4月 1日 (水)

産経【主張】北ミサイル なんのための国会決議か

産経【主張】北ミサイル なんのための国会決議か
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090401/stt0904010444001-n1.htm
北朝鮮に弾道ミサイル発射の自制を求める決議が衆参両院の本会議で全会一致で議決された。「(発射は)断じて容認できない」と国家意思を明確にしたものの、肝心のミサイル発射を国連決議違反とする部分は削除された。不十分な自制要求になったことは誠に残念である。

 当初、与党と民主党などが合意した決議案には、人工衛星であっても「国連安保理決議に明白に違反する」との文言があった。しかし、共産、社民両党が「北朝鮮は人工衛星と称しており、『明白に違反』とまでいえるのか」と難色を示し、これに民主党や国民新党も同調したため、与党側も削除を受け入れたという。

 2006年に北朝鮮が核実験を行った際、国連安保理が全会一致で採択した制裁決議は、北朝鮮に「弾道ミサイル計画に関連するすべての活動」の停止を求めた。「すべての活動」には当然、人工衛星の打ち上げも含まれる。北がどれだけ「宇宙開発のための人工衛星だ」と主張しても、国連決議違反は明白なのである。

 共産、社民両党の主張は、国際社会では通らない。にもかかわらず、これら少数野党の削除要求を受け入れた与党や民主党の対応は情けない限りだ。

 北朝鮮の「人工衛星だ」とする主張に対し、中国とロシアは態度を明確にしていないが、米国のクリントン国務長官は先月25日の記者会見で、ミサイル発射を安保理決議違反と位置付け、北が発射を強行すれば安保理に問題を提起する考えを示した。英仏の国連大使も26日、「発射は決議に明白に違反する」との見解を表明した。

 6カ国協議の日米韓首席代表も27日、北が「人工衛星だ」と主張しても国連決議違反として、直ちに国連で取り上げるべきだとの認識で一致した。

 今回の国会決議はそうした西側諸国の共通認識ともずれており、誤ったメッセージを国際社会と北朝鮮に与えかねない。

 産経新聞とFNNの合同世論調査では、北のミサイル発射に対し、81%が「迎撃態勢を進めるべきだ」と答え、70%が「日本単独の制裁強化」を求めた。

 政府は引き続き、北のミサイル発射は理由の如何(いかん)を問わず国連決議違反との認識をもち、発射に備えて米国との緊密な連携による万全の迎撃態勢を整えつつ、制裁強化の準備を怠るべきではない。

ミサイル迎撃は「再侵略」…北朝鮮が日本を恫喝

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20090401-OYT1T00115.htm
ミサイル迎撃は「再侵略」…北朝鮮が日本を恫喝

 【ソウル=浅野好春】北朝鮮の朝鮮中央通信は31日、「人工衛星」名目で準備している長距離弾道ミサイル発射に関連して、日本がミサイルを迎撃した場合、北朝鮮への「再侵略」と見なし、「最も威力ある軍事的手段とあらゆる攻撃手段で日本の牙城を無慈悲に粉砕する」と恫喝(どうかつ)する記事を伝えた。

 自衛隊部隊の配備や国連安保理での論議を進めようとしている日本をけん制したものだが、部品などが日本国内に落下するのを防ぐため迎撃するケースも含めて「攻撃」すると脅しているのかは不明だ。
(2009年4月1日01時08分  読売新聞)

2009年3月31日 (火)

北朝鮮のロケットを大騒ぎしながら、実際はこの程度

実際はこの程度なのさ。この政府筋という人物は誰だ。鴻池官房副長官ではないのか。
先ほど、ある外国メディアの取材があった。その際、「外国の新聞社が自衛隊の最近の動きについてJapan Risingで はないかと報道している」という話を聞いた。記者は「ミサイル迎撃騒ぎの目的はなんだと思うか」と質問した。私は「日本に落ちる可能性がほとんどないのに、そして迎撃できる能力がほとんどないのに、迎撃が必要だと言って、ナショナリズムを煽って、MD配備をはじめ、日米軍事同盟と軍事力強化を狙っている。こうやって9条を事実上破壊して、戦争のできる国になっていこうとしていると思う。ジャパン・ライジングという指摘はあながち見当違いではないだろう」と答えた。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0331/TKY200903300418.html
「そっち行ったらファーって感じ」ミサイル発射で政府筋

2009年3月31日0時40分

印刷

ソーシャルブックマーク

 北朝鮮が予告する「人工衛星」が発射された場合について、政府筋が30日、「(ミサイルが飛ぶのは)高すぎてそもそも見えないから、国民からすると何が起きているかわからない」と述べたうえ、「見えたらおもしろいけどな」と記者団に語っていたことがわかった。

 同席した政府関係者によると、ミサイルをゴルフボールに例え、「そっち行ったら『ファー』(コースからそれて飛んでいくボールに注意するように呼びかける掛け声)っていう感じだ」とも述べたという。

 この政府筋は23日、ミサイル迎撃について「鉄砲をバーンと撃った時にこっちからも鉄砲でバーンと撃って(弾と弾が)当たるか。当たらないと思う」と発言している。与党からも「緊張感が足りない」との批判が相次いだ。

2009年3月27日 (金)

北朝鮮人工衛星、秋田魁新報社説

自衛隊による迎撃体制の要衝に位置づけられた秋田県の反応を見るために、秋田の主要地方紙の社説を掲載する。(高田)
h
ttp://www.sakigake.jp/p/editorial/news.jsp?kc=20090314az

社説:北朝鮮ロケット 何度暴挙を重ねる気か

 北朝鮮が来月4日から8日までの間に、日本海に向けてロケットを発射する計画を明らかにした。ロケットが落下するとみられる危険区域は、1段目が本県沖約130キロの日本海、2段目は千葉・銚子沖約2100キロの太平洋上という。

 とんでもない話だ。船舶や航空機が頻繁に行き来する地域に向けてロケットを発射するとは、暴挙以外の何物でもない。

 しかも性能上の問題で計算通りに飛ぶ保証がないため、なおさら始末が悪い。まかり間違えば、本県を直撃することも考えられるのだ。
県は危機管理連絡部を設置するという異例の事態を強いられている。

 北朝鮮は「実験用通信衛星」を打ち上げるとしているが、実質的には長距離弾道ミサイル「テポドン2号」とみられる。仮に人工衛星ロケットだとしても、技術的にはミサイルと同じであり、北朝鮮の説明は詭弁(きべん)にすぎない。

 政府は発射中止に向けて、全精力を傾けるべきだ。米国や欧州はもちろん、中国やロシアにも働き掛けながら、北朝鮮に対して国際圧力を高めなければならない。国民の生命が危険にさらされる可能性がある以上、ミサイル防衛(MD)による迎撃も検討する必要があるだろう。

 北朝鮮が巧妙なのは、国際民間航空機関(ICAO)と国際海事機関(IMO)に発射に関する資料を提出し、事前に通報したことにある。それも「宇宙の平和利用のための衛星打ち上げ」と主張している。

 要するに、発射の事前通報という正規の国際手続きをちゃんと踏んでいるし、軍事目的ではないので問題ない、と強調しているのだ。しかし既に北朝鮮の日本海側のミサイル施設では「テポドン2号」の発射準備とみられる動きが確認されていることを考えると、あまりにも独善的過ぎる。

 北朝鮮は1998年と2006年の2度にわたり、日本海に向けて弾道ミサイルを発射している。特に98年、「テポドン1号」の1段目が本県沖の日本海に落下し、2段目は本県の上空を通過して太平洋の三陸沖に着弾したことは県民の記憶にしっかりと刻み込まれている。

 当時は事前通報はなく、ミサイルが着弾後に情報が伝わって県民を青ざめさせた。今回は事前に通報されたとはいえ、発射されれば悪夢の再現になる。

 ロケット発射の狙いは何か。ミサイル技術の拡散を懸念するオバマ米政権を意識した外交上の思惑と、金正日総書記の第3期体制スタートに当たって求心力を高めようという国内的な思惑があるのは間違いない。

 国連安全保障理事会は06年、北朝鮮に対して弾道ミサイルの活動停止を求める決議を採択している。いま発射を強行すれば、国際社会は態度を硬化させるだけである。発射が極めて愚かな行為であることを、北朝鮮は冷静に考えるべきだ。

 浜田靖一防衛相は13日午前、安全保障会議、閣議の決定を経て、ソマリア沖海賊対策で海上自衛隊の護衛艦を派遣するため、自衛隊法に基づく海上警備行動を発令した。閣議では、海賊対策で自衛隊派遣を随時可能とし護衛対象に外国船を含める新法「海賊対処法案」も決定、国会に提出した。政府は成立後、海上警備行動から同法に基づく活動に切り替える。
(2009/03/14 10:38 更新)

http://www.sakigake.jp/p/editorial/news.jsp?kc=20090319az

社説:北朝鮮「衛星」問題 安全確保に万全を期せ

 北朝鮮による「人工衛星」の打ち上げ計画をめぐり、情勢は一気に緊迫の度を増してきた。政府は計画が長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射とみて、迎撃態勢の準備を閣議決定する方向で最終調整に入った。

 北朝鮮は迎撃を受けた場合、即時に反撃し、日米韓の「本拠地へ正義の報復打撃戦を開始する」と警告する声明を発表している。これ自体、常軌を逸している。政府は打ち上げ阻止に向けて外交努力を続けることはもちろん、国民が過度の不安に陥らないよう迅速な情報提供などに努めるべきだ。

 日本のミサイル防衛(MD)システムは「二段構え」を想定している。まずイージス艦搭載の迎撃ミサイルSM3が大気圏外で迎撃する。撃ち損じた場合は地上配備の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)で迎え撃つ仕組みである。

 国際機関に対する北朝鮮の通告では、ロケットの一段目が本県沖の日本海に落下。「人工衛星」と二段目は東北地方を飛び越え、二段目が北太平洋の公海上に落ちるとしている。

 このため、政府はイージス艦を日本海と太平洋で展開させると同時に、PAC3を秋田、岩手両県に配備することを検討している。本県のどこに配備するのか現時点では不明。しかし、本県が迎撃作戦の要衝に位置付けられることはやはり異常事態だ。こんなことがあっていいのか、憤りが募る。

 

忘れてならないのはMDの運用をめぐる問題だ。技術面、法制面の双方でハードルが極めて高いのである。「テポドン2号」は射程6000キロ以上、高度も1000キロを超え、技術的に迎撃は難しい。仮に迎撃に失敗した場合はMDへの信頼性が揺らぎ、世論の厳しい批判を浴びることは必至だろう。

 

さらに、日本を飛び越えて米国などへ向かうミサイルを撃ち落とせば、「集団的自衛権の行使」として憲法に抵触しかねない。実際に発射された場合、ぎりぎりの状態で冷静かつ的確な判断ができるだろうか。

 北朝鮮が打ち上げ予定期日として公表した4月4—8日が近づいてきている。それに従い、県内の自治体にも戸惑いや動揺が広がりつつある。

 県が危機管理連絡部を設置したのに続き、秋田市や八峰町などでも不測の事態に備えて専門部署を設けた。鹿角市は打ち上げ予定期間内は職員が24時間態勢で待機し、緊急時の連絡対応に当たることを決めた。このほか、発射の情報があれば直ちに防災無線などを駆使して全住民に知らせることを検討している自治体もある。

 いたずらに不安をあおるような言動は慎まなければならないが、「万一」への対応は十分煮詰めておく必要がある。言うまでもなく最優先すべきなのは国民の安全確保であり、国と県、市町村間の緊密な連携が欠かせない。

(2009/03/19 09:25 更新)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090327-00000606-yom-soci
防衛省、ミサイル配備を住民説明へ…東北展開に不安広がる

3月27日14時45分配信 読売新聞

岩手県知事を訪れた陸上自衛隊岩手駐屯地の熊谷文秀司令(27日午前、岩手県庁で)
 北朝鮮が「人工衛星」の名目で弾道ミサイルの発射準備を進めている問題を巡って、政府が27日、自衛隊法に基づく「破壊措置命令」を出したことを受け、弾道ミサイルを迎撃する地上配備型のパトリオット・ミサイル3(PAC3)の運用方法が注目されている。

 迎撃が本当に可能なのかという技術的な疑問点とともに、破壊した場合、大量の破片が地上に降り注ぐ可能性も否定できない。配備が予定されている東北地方を中心に、防衛省・自衛隊は、地元への説明を行う方針だ。

 PAC3の配備が決まったのは首都圏のほか、陸上自衛隊の秋田駐屯地(秋田市)と岩手駐屯地(岩手県滝沢村)。空自浜松基地(浜松市)からPAC3部隊が陸路約600キロを移動する。

 PAC3の迎撃ミサイルは、ミサイルが大気圏内に落下してきた最終段階で探知する。このため防衛省は「弾道ミサイルの落下はもちろん、燃料を入れたブースターが落下予定の海域をはずれ、東北地方に落ちることがあっても迎撃は可能」(同省幹部)とする。

 ただ、PAC3の迎撃範囲は半径十数キロ程度で、秋田、岩手両県の中心部しかカバーできない。ミサイルやブースターに命中して破壊しても、鉄の破片が大量に落ちてくる可能性もある。

 PAC3はミサイルを搭載したランチャーやレーダー装置、電源車などで構成され、「1部隊は25台の車両、80人ほど」(空自中堅幹部)。分散して展開地へ移動するものの、市街地を通行すれば住民の不安感をあおる。

 自衛隊トップの折木良一・統合幕僚長も26日の定例記者会見で「地元や自治体の説明については防衛省として検討している」と述べ、不安を広げない策を検討中。自衛隊内には「住宅街にある秋田駐屯地ではなく、海岸近くの演習場に配置するという案もある」という声も出ている。

          ◇

 岩手県庁では、午前9時40分頃、陸上自衛隊岩手駐屯地の熊谷文秀司令が達増拓也知事を訪れ、破壊措置命令の発令を伝えた。

 熊谷司令は、会談後、記者に「迎撃態勢を取ることで、飛行物の被害を少なくするべく努力している。理解いただきたい」と語った。

 秋田県八峰町八森の漁業男性(67)は「何かが落ちてくるかもしれない。怖いので、しばらく漁に出たくない」と言う。

 1998年に北朝鮮が発射した弾道ミサイルが三陸沖に着弾した岩手県側も同じ。宮古市の重茂漁業協同組合の高坂菊太郎参事(57)は「10年前は、ミサイルがどこに落ちたかも分からず、心配だったが、今度は正確な情報をいち早く知らせてほしい」と訴える。

 PAC3が配備される予定の岩手県滝沢村の岩手駐屯地から100メートルほどの場所に住む主婦高橋ツヤさん(39)は「このような緊迫状態になるとやはり怖い。村から何も知らされていないのは不安」と話していた。

治安部隊育成で4千人増派=アフガン包括戦略発表へ-米大統領

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009032700212
治安部隊育成で4千人増派=アフガン包括戦略発表へ-米大統領

 【ワシントン26日時事】ギブズ米大統領報道官は26日、オバマ大統領が27日、対テロ戦の重要政策に掲げるアフガニスタンの包括戦略を発表すると述べた。ワシントン・ポスト紙(電子版)によると、アフガン軍の訓練支援のため、新たに米兵4000人の増派が明らかにされる。
 オバマ大統領は26日、アフガンのカルザイ、パキスタンのザルダリ両大統領と電話でそれぞれ会談した。イラン、インド、ロシア、中国などアフガン近隣諸国とも外交面で連携を強化し、イスラム原理主義勢力タリバンに圧力を掛ける方針。
 戦略では、国際テロ組織アルカイダの指導者ビンラディン容疑者らによる新たな米国へのテロ攻撃阻止を最大の目標に掲げるとともに、軍事、民生支援両面での目標を設定し、出口戦略も組み込むという。
 大統領は夏までに約1万7000人の増派を決めており、計2万1000人が追加派遣される。アフガン駐留米軍の規模は現在約3万8000人で、計約6万人に膨れ上がる。(2009/03/27-11:52)

北朝鮮ミサイル:政府手詰まり感も 圧力強化実効性乏しく

日本政府の「圧力」路線は、まったく破綻しつつある。日本の経済「制裁」はこれ以上の効果はほとんどない。逆に北朝鮮を硬化させるだけだ。日本政府はその「もの言い」とは裏腹に「拉致問題」の解決など望んでいないようだ。対話の道をますます閉ざして、何が解決か。
大体が日本政府のいう「国際社会」都は米国のみだということは国際社会ではよく知られている。こういうときに「安保理」などといっても、中国、ロシアに働きかける手だてをもたない。
各市町村にFAXで知らせるというところがこっけいだ。MDなどと莫大な資金を投入して、硬化はこの程度だ。鳴り物入りのMDはミサイル軍事産業を喜ばせてきただけだ。(高田)

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090327k0000m010079000c.html
北朝鮮ミサイル:政府手詰まり感も 圧力強化実効性乏しく
北朝鮮が設定した危険区域

 政府は、北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」を公表したことで、長距離弾道ミサイルを実際に発射する可能性は濃厚と分析してきた。そのため、発射台で設置作業を開始したことは「予定通り」と冷静に受け止めている発射後は、(1)国連安全保障理事会での決議採択(2)日本独自の制裁発動--の2段構えで対北圧力を強める方針だが、実現しても実効性の乏しい内容にとどまる見通しで、手詰まり感も漂っている

 「安保理決議の可能性を含めやっていく。国際社会が一致した形で非難する方向に持っていかなければならない」。麻生太郎首相は26日夕、首相官邸で記者団に、安保理での新たな決議採択に改めて意欲を示した。

 政府は、発射すれば、すべての弾道ミサイル計画に関する活動の停止を北朝鮮に求めた安保理決議1718に違反すると繰り返し主張してきた。だが、安保理常任理事国のうち中国とロシアは、北朝鮮が「衛星の打ち上げ」と主張して発射時期や落下海域まで公表したため、直ちに決議違反との立場は取らない。このため「安保理で制裁決議まで持っていくのは難しい」(外務省幹部)のが実情だ。政府は、非難決議の採択を模索して関係国に働きかけているが、メッセージの弱い議長声明にとどまる可能性もある

 独自の制裁としては自民党の拉致問題対策特命委員会がまとめた、北朝鮮への輸出全面禁止が柱の制裁案を軸に追加制裁の発動を検討している。だが、既に実施した北朝鮮船舶の入港禁止などの制裁で、05年に69億円だった輸出実績は08年は8億円に激減。「相当な制裁をやっており、これ以上はなかなか難しい」(同)ため、象徴的な意味合いのものにとどまりそうだ。

 政府は、ミサイル発射時の国民への周知にも腐心する。発射が確認されれば、速やかに報道機関などに公表したうえで官房長官が記者会見する方向で調整している。地方自治体には、内閣官房から連絡を受けた消防庁が消防防災無線を通じ、全市町村にファクスで状況を伝える体制を取っている。ただ、発射から着弾までは7~8分しかなく、どこまで国民に情報が伝わるかは不透明だ。【古本陽荘、石川貴教】

2009年3月26日 (木)

北朝鮮ロケット関連情報

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009032600065
「さらなる実験の可能性」=北朝鮮ミサイル-防衛研概観

 防衛省のシンクタンクの防衛研究所は26日、日本周辺の安全保障環境を分析した2009年版「東アジア戦略概観」を公表した。概観は、北朝鮮のミサイル問題について、飛行距離や精度の向上のため「今後さらなる実験を行う可能性がある」との見方を示している。
 同国北西部の東倉里に建設中の長距離弾道ミサイル発射基地については「米国の軍事衛星に地上基地を見せることで、米国の関心を引くことが考えられる」と分析している。
 また、北朝鮮が核問題への対応をテコに、テロ支援国指定解除などの譲歩を米国から引き出したと指摘。「核兵器の小型化にはさらなる核実験が必要なため、今後北朝鮮が核実験を再開する可能性は排除できない」としている。
 中国に関しては、海軍の駆逐艦やフリゲート艦が昨年10月に津軽海峡を通過したことに触れ「太平洋進出の表れとみることもできる」と指摘、「中国海軍の水上艦艇の大型化は今後も進展するだろう」と予測している。(了)
東倉里(トンチャンリ)
(2009/03/26-05:48)

http://www.asahi.com/politics/update/0325/TKY200903240480.html?ref=reca

北朝鮮「衛星」、27日破壊命令へ 安保会議を開催

2009年3月25日3時3分

 政府は北朝鮮の「人工衛星」打ち上げ予告を受け、27日に安全保障会議(議長・麻生首相)を開いて、自衛隊法に基づく「弾道ミサイル破壊措置命令」を発令する方針を固めた。河村官房長官、中曽根外相、浜田防衛相が25日に協議し、発令手順を最終的に確認する。

 破壊命令には(1)「日本に飛来する恐れがある」時に閣議決定を経て防衛相が命じる(2)「日本に飛来する恐れがあるとは認められない」が、事態の急変に備え、あらかじめ防衛相の判断で原則非公表で命じる――の2種類がある。

 政府は、北朝鮮の通告通りなら、東北地方上空を通過するだけで日本に直接飛来する恐れがあるとまではいえない、として(2)を選択。ただし、シビリアンコントロール(文民統制)や情報公開を重視する観点から防衛相だけに任せるのではなく、安保会議を開いて政府全体の意思を確認。そのうえで国民の不安をあおらないよう、官房長官が27日の定例会見で、発令の事実や迎撃用の地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)の配備計画などを公表する方針だ。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090326-OYT1T00017.htm

米海軍のイージス艦5隻、日本周辺に展開
北朝鮮情勢
青森港に停泊する米イージス艦「ステザム」(読売機から、中原正純撮影)

 北朝鮮が「人工衛星」を打ち上げる名目で弾道ミサイルの発射準備を進めている問題に絡み、米海軍が日本の周辺海域で、弾道ミサイルを探知するイージスレーダーを備えた駆逐艦の展開を始めている

 展開しているのは少なくとも5隻で、いずれも弾道ミサイルを迎撃する「SM3」ミサイルを搭載しているとみられる。北朝鮮が打ち上げを通告している来月4~8日を前に、日本周辺の洋上で活動に入る見通しだ。

 長崎・佐世保港では今月23日から米海軍第7艦隊の駆逐艦3隻が入港。うち2隻が25日午後に出港、青森港に寄港していた駆逐艦も26日午後に出港する。3隻とも日本海または太平洋で活動を始めるとみられる。

 海上自衛隊のイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」の2隻も佐世保基地に停泊中で、政府が自衛隊法82条の2に基づく迎撃体制を正式に決定すれば、日本海に展開するとみられる。
(2009年3月26日07時13分  読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20090326-OYT1T00156.htm
北朝鮮、ミサイルを発射台へ設置開始

 北朝鮮が日本海沿岸にある舞水端里(ムスダンリ)のミサイル基地で、長距離弾道ミサイルを発射台に設置する作業を開始したことが、衛星からの偵察情報でわかった。

 複数の日本政府関係者が25日、明らかにした。別の政府関係者は「北朝鮮は天候が良ければ4月4日か5日にもミサイルを発射するだろう」との見通しを示した。
(2009年3月26日03時11分  読売新聞)

http://sankei.jp.msn.com/world/america/090326/amr0903261117008-n1.htm

北ミサイル発射なら「高い代償」 米ヒラリー長官
2009.3.26 11:12
メキシコで記者会見する米ヒラリー長官(ロイター)

 クリントン米国務長官は25日、メキシコ市内で、北朝鮮が「人工衛星」と主張する長距離弾道ミサイルの発射について「高い代償を払い、6カ国協議に影響する。国連で安全保障理事会決議への違反を提起する」と警告した。

 クリントン長官は「いかなる目的であれ、ミサイルを発射しようとすることは挑発的行為だ。国連安保理の決議に違反する」とした上で、発射された場合は「この挑発的行為と決議違反は見過ごされない」と指摘した。メキシコのカルデロン大統領らとの会談後の記者会見で述べた。

 また、米国防総省のモレル報道官は25日の記者会見で、人工衛星をロケットに載せて打ち上げる技術は「軍事転用可能」と強調。発射した場合は国連安保理が2006年に採択した北朝鮮制裁決議に「違反する」と重ねて明言した。

 実際の発射には液体燃料の注入が必要。注入後のミサイルは燃料の重みで不安定になるため「2~3日中に発射される可能性が高い」(米情報筋)とされる。(共同)

北ミサイル迎撃、MD計画の過信は禁物 コイル米元国防次官補に聞く
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090325/amr0903252359014-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090325/amr0903252359014-n2.htm
北朝鮮が「人工衛星」と称し長距離弾道ミサイルを発射した場合、日米のミサイル防衛(MD)は機能するか。キーティング米太平洋軍司令官が24日の下院軍事委員会公聴会で「大統領が命令すれば、米領土と同盟国を守る準備はできている」と述べるなど、米軍高官からは対応に自信を示す発言が相次いでいる。これに対し、クリントン元政権下でミサイルなどの運用実験・評価を担当したフィリップ・コイル元国防次官補は「不確かなシステムに頼り切るべきでない」と強調する。コイル氏にその理由を聞いた。(ワシントン 有元隆志)

 --発射前にミサイルか人工衛星の打ち上げかの見分けはつくのか

 「衛星ならば、ミサイルの弾頭より大きい。形状をみればわかる」

 --発射前に確認ができない場合、発射後どの時点で判別ができるか

 「ロケットでも弾道ミサイルでも打ち上げ当初は地球の自転に沿って上昇するので見分けはつかない。1分後ぐらいにロケットとミサイルでは上昇角度が変わってくる」

 --北朝鮮が夜間に発射した場合の探知は

 「早期警戒衛星は発射を探知できるが夜間や悪天候では感度は高くはない。より性能の高い宇宙空間赤外線システム(SBIRS)衛星などの配備は計画より遅れている。仮に衛星なら、米国などのように好天候で実施するだろう」

 --日米のイージス艦に配備されている海上配備型迎撃ミサイル(SM3)で迎撃する可能性は

 「日米が迎撃するとは想像できない。イージス艦による迎撃の問題点はミサイルの速度が遅いことだ」

--キーティング司令官は実験の成果を強調した

 「このシステムはもともとイージス艦自身やその周辺を防御するために開発されており、迎撃可能範囲は狭い。実験ではよい確率を残しているが、標的にあたるよう『台本』が設定されていた。迎撃するには、飛行するミサイルの近くにいないといけない

 --ミサイルが軌道を外れ、日本の領土に落下してきた場合、迎撃は可能か

 「2001年初頭、発射に失敗し、回転しているミサイルの一部を迎撃する実験が計画されたが、いまだに実現されていない」

 --アラスカ州とカリフォルニア州に配備されている地上配備型迎撃ミサイルが、迎撃する可能性は

 「これまで14回迎撃実験を行い7回成功した。成功の確率は5割といえるかもしれないが、過去5年間でみると、6回の実験で4回は事実上失敗だった

 --キーティング司令官らは迎撃に自信を示した

 「20回以上実験に成功しなければ、MDが効果的ということにはならない」

 --日本は米国のMD計画に積極的に参加してきた。見直す必要があるか

 「日本の人たちがMDがあるから大丈夫と安心してしまうことを懸念する。日米がMD計画に協力していること自体は同盟関係にとってもよいことだと思う。ただ、計画に巨額の費用をかけすぎないことだ」

2009年3月21日 (土)

米、アフガン治安部隊を大幅増強へ=包括戦略で、日本負担増も

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090321-00000077-jij-int
米、アフガン治安部隊を大幅増強へ=包括戦略で、日本負担増も

3月21日16時24分配信 時事通信

 【ワシントン21日時事】オバマ米大統領は週明け以降、アフガニスタンでの対テロ戦の包括戦略を発表する見通しだ。米主要メディアによると、軍などアフガン治安部隊を大幅に増強し、現在の倍以上となる40万人にすることが計画されている。また、文民の専門家数百人を派遣し、地方復興と行政改革を進める。
 日本はアフガン警察官8万人の半年分の給与を負担するため、1億2400万ドル(約120億円)の拠出を決めている。治安部隊の大幅な増強が実施されれば、一層の支援を求められるのは必至だ。
 ニューヨーク・タイムズ紙などによると、現在アフガン治安部隊の規模は17万人(軍9万人、警察8万人)。将来の治安権限移譲をにらみ、数年かけて40万人に増やす計画で、うち軍は26万人まで増員するという。

2009年3月20日 (金)

北のミサイル、米本土は迎撃システムで対応…26基準備

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20090319-OYT1T00004.htm
北のミサイル、米本土は迎撃システムで対応…26基準備

 【ワシントン=小川聡】米国本土のミサイル防衛を担当する米北方軍のレヌアート司令官は17日、上院軍事委員会公聴会で、「北朝鮮が仮に米国に弾道ミサイルを発射しようとしても、我々には効果的に対応できるシステムがある。26基が運用可能だ」と述べた。

 米軍は米本土へのミサイル飛来も想定し、アラスカ州フォートグリーリー基地に26基配備する米独自のミサイル迎撃システムから、複数の迎撃弾を発射する態勢を、すでに整えているものとみられる。

 米ミサイル防衛局によると、北朝鮮から「テポドン2」などの長距離弾道ミサイルが米本土に向けて発射された場合、米軍は、日本も導入済みのスタンダード・ミサイル3(SM3)や地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)ではなく、別の地上配備型の迎撃システム(GMD)で撃ち落とす計画という。SM3やPAC3では、長距離弾道ミサイルの迎撃が困難なため。

 GMDは1999年の初試験以来、13回中8回の迎撃に成功しているが、イージス艦から発射するSM3よりも迎撃率が悪いとされる。
(2009年3月19日00時05分  読売新聞)

北のミサイル「破壊命令」、落下に備え自衛隊に発令へ

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090318-OYT1T01000.htm
北のミサイル「破壊命令」、落下に備え自衛隊に発令へ
北朝鮮情勢

 北朝鮮が「人工衛星」の打ち上げを名目に弾道ミサイルの発射を準備している問題で、政府は18日、日本の領土・領海内に落下する場合に備え、今月末にも自衛隊にミサイルなどの「破壊措置命令」を発令することを決めた。

 破壊措置命令は自衛隊がミサイル防衛(MD)システムを活用して迎撃するため、防衛相が自衛隊法82条の2に基づき発令する。破壊の対象は、日本に向け飛来する「弾道ミサイル等」と規定され、政府は日本の領土・領海に事故などで落下する人工衛星やその打ち上げ用ロケットも含まれるとしている。

 自衛隊法では破壊措置命令について、首相の承認を得ることと規定しており、具体的には、閣議決定を経て発令する。国民にも公表される見通しだ。

 一方で同法には事態の急変に備え、期間を定めてあらかじめ自衛隊の部隊に破壊措置命令を発令することができるとの規定もある。この場合は閣議決定は必要なく、「命令の期間切れを狙ってミサイルなどを発射される恐れがある」(防衛省幹部)ため、政府は発令の有無を公表しない。

 政府は破壊措置命令を閣議を経て発令するかどうかは決めていない。

 自衛隊は、命令を受ければ、日本に落下するミサイルなどをイージス艦のSM3ミサイルで大気圏外で破壊し、撃ち漏らした場合は、地上配備のPAC3ミサイルで破壊する。日本に落下しなければ迎撃しない。
(2009年3月18日22時30分  読売新聞)

2009年3月19日 (木)

米、ミサイル迎撃に“必中”戦法

http://sankei.jp.msn.com/world/america/090319/amr0903190943002-n1.htm
米、ミサイル迎撃に“必中”戦法

【ワシントン=山本秀也】米国防総省ミサイル防衛局は18日、ハワイ・カウアイ島沖で実施した弾道ミサイルの迎撃実験の映像を公表した。実験を行った米陸軍の防空部隊は、戦域高高度地域防衛(THAAD)の迎撃弾2発を連射する戦法を初めて公開の形で実施し、標的弾頭の破壊に成功した。複数の迎撃弾連射で命中率を高めた成果の誇示は、4月上旬に「衛星実験」として弾道ミサイルを試射する北朝鮮への圧力となる。

 北朝鮮は「衛星」が日米韓により迎撃された場合、「戦争を意味する」として報復を示唆するなど、強硬姿勢をエスカレートさせている。しかし、複数の迎撃弾による命中精度の向上は、北朝鮮が頼る弾道ミサイルというカードに戦略的な価値の見直しを迫るものといえる。

 実験は現地時間の17日午後(日本時間18日午前)、カウアイ島沿岸部の太平洋ミサイル発射場に展開した米陸軍第6防空高射旅団の車載型システムから、地表への突入に移っていた標的弾頭に向け、2発の迎撃弾を連射する形で行われた。迎撃弾は初弾が標的に命中し、2発目は上空で自爆破壊された。

 THAADは、短・中距離弾道ミサイルを迎撃するシステム。同じく地上配備のパトリオット(PAC3)よりも高い高度と広い空域での迎撃を受け持つ
。同システムの迎撃成功は、これで6回目。

 北朝鮮が発射を予定しているのは長距離弾道ミサイルとみられるが、軍事専門家は複数の迎撃弾の連射で米側が対処を予定しているとの見方をこれまでも示していた。

 米本土の防空を担う北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のレナート司令官は、17日の議会証言で、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対して、「迎撃に十分なシステム」の保持と運用に自信を示していた。

2009年3月17日 (火)

「衛星」発射なら制裁強化=対北、全面禁輸など-政府方針

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2009031700638
「衛星」発射なら制裁強化=対北、全面禁輸など-政府方針

 政府は17日、北朝鮮が長距離弾道ミサイルとみられる「人工衛星」打ち上げに踏み切った場合、同国に対する制裁措置を強化する方針を固めた。4月13日に期限切れとなる現行制裁措置の延長に加え、輸出の全面禁止や、日本から北朝鮮への送金規制の強化が追加制裁の柱となる見通しだ。
 北朝鮮に対しては、自民党の拉致問題対策特命委員会が17日午前、ミサイルや拉致問題で「誠意ある対応」を示さないことを理由に、制裁強化を政府に求めることを決めた。河村建夫官房長官は同日午後の記者会見で、北朝鮮が衛星を打ち上げた場合の対応について「いろいろ指摘もあるので、そういうことを踏まえた措置を考える」と表明した。 
 具体的な措置としては、現在は大量破壊兵器関連物資と「ぜいたく品」に限って行っている輸出の禁止を、全品目に拡大することを検討する。さらに(1)北朝鮮に送金する際に、外為法で義務付けた報告額を現行の3000万円以上から引き下げる(2)在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)および関連団体への固定資産税の減免措置を厳格化する-ことなども選択肢とする方針だ。(了)
(2009/03/17-17:56)

2009年3月14日 (土)

北朝鮮ロケット各紙社説、読売、産経、東京

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090313-OYT1T01241.htm
北朝鮮ミサイル 「衛星」でも安保理決議違反だ(3月14日付・読売社説)

 北朝鮮が、4月4日から8日までの間に、試験通信衛星「光明星2号」を銀河ロケットで打ち上げると予告した。

 国際海事機関(IMO)と国際民間航空機関(ICAO)に事前通報し、宇宙物体登録条約などにも加盟した。

 人工衛星打ち上げに必要な手続きを踏むことで、「平和目的の宇宙開発」であり弾道ミサイルの発射ではない、と言いたいのか。発射中止を求める国際世論をかわす意図があるのだろう。

 だが、国民を飢えさせるこの国が「宇宙開発」に大金を投じる必要性はどこにあるのか

 ロケットであれ、弾道ミサイルであれ、原理は変わらない。人工衛星の代わりに核弾頭を載せれば核ミサイルとなる。いかに体裁をとりつくろおうと、弾道ミサイルの能力向上を狙った打ち上げであることは明らかだ。

 日本政府が、米国や韓国とともに、「国連安全保障理事会の制裁決議に違反する」として、再三、中止を求めているのは当然だ。

 北朝鮮は、2006年10月の核実験強行後、6か国協議で一部の核施設の「無能力化」には合意したが、核兵器開発を放棄したわけではない。核兵器の小型化を進めている可能性がある。成功すれば核弾頭を保有することになる。

 そういう国の弾道ミサイル開発は、地域の平和を脅かし、日本の安全に深刻な影響を及ぼす危険な挑発行為である。6か国協議での北朝鮮の姿勢を一層尊大にさせ、時間稼ぎさせることにもなる。

 事前通報したのは、よほど自信があるからだろう。自前の人工衛星打ち上げに成功すれば、先月のイランに次ぎ、世界で10番目の国となる。北朝鮮の核とミサイルの脅威は一段と増大する。

 発射を強行すれば、日米韓は直ちに安保理開催を求める方針だ。安保理は、再発射の阻止を担保する実効性ある決議の採択を目指すべきだ。制裁の強化は一策だ。その場合、北朝鮮の最大支援国である中国の協力が不可欠となる。

 日米韓は、北朝鮮に対する国際包囲網を堅固にするため、中国やロシアとの連携を強めるよう、外交努力を倍加せねばならない。

 北朝鮮が制御に失敗する可能性もある。日本への落下に備え、政府は、ミサイル防衛(MD)システムの円滑な運用も含め危機管理態勢に万全を期す必要がある。

 北朝鮮の脅威が強まる中、MDシステムの有効性を高めていくことも重要な課題だ。米国との調整を急ぐべきである。
(2009年3月14日01時34分  読売新聞)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090314/plc0903140337002-n1.htm
産経【主張】北のミサイル 速やかに迎撃態勢整えよ
2009.3.14 03:37

 北朝鮮が来月4~8日に「人工衛星」を打ち上げる計画を国際海事機関(IMO)などに通告した。長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を使うとみられ、1段目が日本海、2段目は太平洋に落下するという。

 日米韓は「ミサイル関連のすべての活動の停止」を求めた2006年の国連安保理決議に違反するとして中止を求めてきた。北の発射に備えて、日米が連携してミサイル防衛(MD)の迎撃態勢を遅滞なく進めるとともに、新たな制裁の検討も急ぐべきだ。

 北が1998年にテポドン1号を発射した際は、一部が日本列島上空を越えて三陸沖に落下し、06年のテポドン2号の発射は失敗に終わった。いずれも日本などに事前連絡はなかった。地域諸国の平和と安全を脅かす危険な暴挙としかいいようがない。安保理決議が2度にわたって採択されたのもそのためだった。

 今回、北が宇宙利用に関する国際条約に加盟し、IMOに事前通告したのは発射を正当化する狙いだろう。だが、発射後切り離されたミサイルの一部が日本の国土や領海を直撃しない保証はない。

 オバマ米大統領が北のミサイル発射がもたらす危険を警告したのをはじめ、麻生太郎首相も「衛星だろうと明らかに安保理決議違反で、断固中止を求めていく」と語ったのは当然である。

 MDによる迎撃には、技術的にも政治的にも日米の緊密な協力が欠かせない。その場合、憲法上、集団的自衛権を行使できないとする解釈は重大な障害となり、これを早急に改める必要がある。「日本に飛来しなければ撃ち落とせない」といった考えでは、危機の役に立たないばかりか、日米同盟を崩壊させかねないからだ。

 この問題で中国、ロシアは北の自制を求めるにとどまり、新たな安保理決議や制裁強化に消極的であることはきわめて遺憾といわざるを得ない。両国は6カ国協議メンバーで安保理常任理事国でもある。国際社会の平和と安定を脅かす北の行動に対し、責任と自覚をもって対応してもらいたい。

 日米韓はさらに連携を強化して中露を説得し、北の発射を阻止するためのあらゆる努力をつくす必要がある。また、麻生首相や浜田靖一防衛相には、国民の不安を解消するために外交、防衛、制裁面を含めた政府の包括的対応策をきちんと説明すべきである。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009031402000062.html
【社説】
『人工衛星』予告 孤立を深めるだけだ

2009年3月14日

 北朝鮮は周辺国の警告にもかかわらず、「人工衛星」の打ち上げを予告した。さらなる制裁を招くだけでなく、強く対話を求める米国との関係にも障害をもたらすことになる。

 オバマ米大統領は、北朝鮮のミサイル発射の動きについての危険性を強調したという。日本と韓国の政府も、「人工衛星」の打ち上げを中止するよう求めるとともに、厳しく非難している。

 こうした反応を予測したのだろう。北朝鮮は人工衛星「光明星2号」を四月四日から八日までの間に打ち上げる計画について、宇宙条約などに基づき国際機関へ事前通告した。

 しかし、二〇〇六年七月、北朝鮮がミサイルを連射した後、国連安保理は「ミサイル開発に関連するすべての活動の停止」を求める制裁決議を採択している。

 推進ロケットは性能的に弾道ミサイルと同じであり、今回は「テポドン2号」とみられている。さらに、核兵器開発の放棄を拒んでいる現状では、人工衛星と称しても容認できない。

 また、北朝鮮は日本列島を挟んで危険区域を設定した。日本上空を通過する可能性が高い。失敗したときの被害も心配になる。

 北朝鮮は、周辺国の理解が得られない以上、「人工衛星」の発射を中止すべきだ。

 今回の発射は、ミサイル技術の向上とともに、独裁体制の誇示が狙いのようだ。先に選挙が行われた最高人民会議の第一回会合が四月中旬に行われる。

 金正日総書記は再び国家最高のポストである国防委員長に選ばれる。新体制が発足するに際しての「祝砲」であり、健康悪化説でゆるんだ国民の忠誠心を取り戻す思惑があるのだろう。

 また、対外的には発足したばかりのオバマ政権に対する「揺さぶり」も狙っているようだ。

 オバマ政権は北朝鮮との対話を公約している。しかし、クリントン国務長官は先のアジア歴訪で「米朝関係改善には完全な核放棄が必要だ」と語り、核やミサイル開発に関して原則を重視する姿勢を示した。

 北朝鮮は、「発射」による米朝協議の開催と主導権確保を狙ったのだろうが、強硬手段は米国の反発を受けるし、逆効果だ。

 同時に、これまで以上の外交的孤立を招くのは確実だ。経済混迷とくに食糧やエネルギー不足はさらに深刻になり、肝心の足元が脅かされるに違いない。

産経:北ミサイルを迎撃できるのか 首相の政治決断が急務

産経:北ミサイルを迎撃できるのか 首相の政治決断が急務http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090313/plc0903132311033-n1.htm
北朝鮮が「人工衛星」打ち上げを名目に長距離弾道ミサイルの発射準備を進めていることに対し、政府は導入済みのミサイル防衛(MD)による迎撃を強く示唆している。だが、本土防衛を念頭に整備された現行システムで日本上空をはるかに飛び越えていく長距離弾道ミサイルを撃ち落とすのには多くの課題がある。防衛省はブースターなどミサイル落下物の迎撃を想定しており、麻生太郎首相がどう最終判断を下すのかが焦点となりそうだ。(赤地真志帆)

 首相は13日の内閣記者会とのインタビューで「人工衛星だとしても発射は国連安保理決議1718違反だ。断固として国連安保理に話を上げ、米国、韓国などと一緒にきちんとした対応を取らなければならない」と北朝鮮を強く非難した。また、首相は弾道ミサイルが発射された場合、国連安保理で北朝鮮制裁決議の採択を目指す考えを示した。

 政府は現在、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し情報収集に当たっている。今後、北朝鮮の動向を見極めながら、緊迫の度合いが強まったと判断した場合は、情報連絡室を官邸連絡室、官邸対策室と順次格上げして対応する方針だ。

 現在のMDシステムは、北朝鮮から日本へのミサイル攻撃を想定し射程約1000キロのミサイルまでしか迎撃能力がない。また、法制上も日本を飛び越えて米国に向かう場合は、集団的自衛権の行使にあたるとして迎撃できないというのが政府の解釈だ。

 ただ、北朝鮮がミサイルの射程を意図的に短くして日本周辺に撃ってくる場合や、発射に失敗して途中で落下してくるなどすれば迎撃は可能だ。弾道ミサイルへの破壊措置を定めた自衛隊法82条2項は、迎撃対象を「落下により人命または財産に重大な被害が生じると認められる物体」と規定しており、「人工衛星」でも、日本領内に落下する恐れがあれば撃墜できる。

 だが、北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に到達するまでの時間はわずかに10分。「防衛出動」には閣議決定が必要だが、そんな時間的余裕はなく、政府は「有事」ではなく「日本領土への危険除去」として法制上は警察権の範囲内で対処することを想定している。警察権の範囲で行われるため日本の領土、領海に落下しなければ撃墜できないという制約が課せられることになる。

 政府が迎撃を決断した場合は、日本海に展開させたイージス艦の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)が大気圏外で撃墜を行い、失敗すれば地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が着弾前に迎撃することになる。

 ただ、首相サイドから自衛隊部隊の展開に向けた指示はまだ出されていない。SM3で日本全土をカバーするためには海上自衛隊が保有する2隻のSM3搭載イージス艦が必要だが、1隻は3月中旬までドック入りしており、自衛隊内には「万全の迎撃態勢を組む意味でも早期の政治決断が望ましい」との声があがっている。

産経:海と空に広がる混乱 北ミサイル発射準備
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090313/plc0903132148026-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090313/plc0903132148026-n2.htm
 北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン2号」改良型発射準備を受け、着弾が予想される海域の漁業、船舶関係者らが不安を募らせている。国土交通省航空局は13日、危険区域とされる秋田県沖の日本海と千葉県沖の太平洋上を飛ぶ航空機に対し、注意を呼びかけるノータム(航空情報)を発出。船舶に対しては、すでに海上保安庁が「航行警報」を発令しており、航路変更を余儀なくされる船会社や航行会社も出るなど各方面に混乱が生じている。

 ●対策困難

 「ミサイルがいつ、どこに落ちるのか正確に分からない。情報がなければ対策を取りようもない…」

 そう困惑しているのは秋田県漁協の斎藤豊専務理事。国は国際海事機関(IMO)の通報に基づき、北朝鮮が発射を通告している4月4~8日(時間帯は日本時間午前11時~午後4時)に秋田沖130キロ周辺を航行する船舶に注意を呼びかけているが、漁協は漁船操業者に「注意」を伝達するだけで、他に対策を講じられないのが実情だ。

 秋田県は13日、危機管理連絡部を設置。県庁各部や教育庁、県警担当者で構成され、国とも連携しながら情報収集し、対応を協議するが、不安を払拭(ふっしょく)できるかどうかは不透明だ。

 周辺海域はイカやメバル、カレイなどさまざまな魚介類が豊富な漁場。4月上旬は漁のシーズンではないため漁船は操業していないと推測されるが、近海の沿岸付近ではタラ漁がシーズン。隣県の青森県漁連の担当者は「漁船に『漁を取りやめてくれ』というべきか、これから検討する」と話した。

 影響は太平洋沖にも及ぶ。やはり航行に注意が求められている千葉・銚子沖2150キロ周辺はマグロの漁場で、マグロ漁船20数隻が漁をしているという。宮城県の気仙沼漁協は「該当の海域からどのぐらい離れて漁をしたらいいか分からないし、どれだけ影響が出るか…」。

 ●かさむ燃料代

 国交省が出したノータムの対象空域は秋田県能代沖西約130キロの日本海(東西250キロ、南北20キロ)と、千葉県銚子沖東約2150キロの太平洋(東西800キロ、南北160キロ)。

 航空機は、日本海側が主に日本と欧州を結ぶ便の最短ルート上で、太平洋側は天候によってはハワイ方面に飛ぶ便が通過するルートにあるという。

 全日空によると、4月4~8日に危険区域上を通る便はいずれも日本海側で、ロンドン、パリ、フランクフルト間の計6便。北海道上空を通過する迂(う)回(かい)ルートに変更させるという。

 全日空の関係者は「時間にして5~6分のロスになり、その分の燃料代も余計にかかることになる」と不満を漏らす。

 日本航空は欧州間の72便に加え、太平洋側の危険区域を通るハワイ間の74便についても迂回させ、4~7分の遅れが出るという。

 ただ、高度1000キロとされるテポドン2号に対して、航空機の高度は10キロ程度で、「航空機への影響は少ない」(航空関係者)とみる向きもある。

 一方、船の場合は、太平洋側が米・ロサンゼルスと日本(千葉県野島崎沖)を結ぶ最短ルートになっており、多くのコンテナが行き来しているという。また日本海側も漁船や貨物船のほか、フェリーの航路にもなっている。

 新日本海フェリーによると、所有する8隻のうち舞鶴-小樽間(1日1便)の1隻が日本海側の危険区域を通過するという。新日本海フェリーは「区域を避けるルートを取る。乗客へも説明するが、影響が出ないか心配だ」としている。

2009年3月12日 (木)

北朝鮮「4月4―8日衛星打ち上げ」と通報 韓国メディア報道

このところ、日本に向かうなら撃ち落とすなどと言う威勢のいい議論が、麻生首相など政府関係者から相次いでいたが、実際には日本には弾道ミサイル(または人工衛星)を迎撃できる能力はない。北は迎撃するなら戦争行為と見なして反撃すると、双方でチキンレースをやっていた。本日の朝日の報道では浜田防衛相が「上空通過なら迎撃しない」「わが国に飛来しないミサイル等については、自衛隊法82条の2の措置の対象にはなっていない」と発言したという。98年のいわゆる「テポドン1号」のような場合には迎撃の対象ではないということだ。
下記、北朝鮮が発表した「衛星打ち上げ」なら対象外ということか。(高田)

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090312AT2M1202312032009.html
北朝鮮「4月4―8日衛星打ち上げ」と通報 韓国メディア報道

 【ソウル=山口真典】韓国の聯合ニュースは12日、北朝鮮が同日までに、国際民間航空機関(ICAO)や国際海事機関(IMO)などに「実験通信衛星を4月4―8日の間に打ち上げる」と通報したと報じた。ラヂオプレスによると、北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会も12日「航空機と船舶の航行安全に必要な資料を通報した」と発表した。

 北朝鮮は「人工衛星打ち上げ」と主張し、日本海側の舞水端里(ムスダンリ)発射場で長距離弾道ミサイルの発射準備を進めているもよう。日米韓などは「人工衛星打ち上げも国連安保理決議違反」と指摘し、発射を自制するよう警告しているが、北朝鮮は国際機関への通報などの手続きを取ることにより「発射の正当性」を主張する狙いがあると見られる。 (13:02)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080115-899562/news/20090310-OYT1T00130.htm
北朝鮮のミサイル、「着弾防ぐのは当然」と防衛省幹部

 北朝鮮がミサイル発射を準備している問題で、日本政府は、北朝鮮が9日に発表した「迎撃は戦争を意味する」とする声明にかかわらず、日本に落下する場合はミサイル防衛(MD)システムで迎撃する方針だ。

 防衛省は北朝鮮が「戦争」を公言した意図を「虎の子の核兵器やミサイルが無力化されるのを恐れ、日米がMDを使わないようけん制している」と見ており、「日本への着弾を防ぐのは当たり前だ」としている。

 北朝鮮は人工衛星打ち上げと主張しているが、打ち上げロケットと弾道ミサイルは装置がほぼ同じで、河村官房長官は9日の記者会見でも、「地域の安定、平和を損なうもので自制を強く求める」と改めて語った。

 自衛隊法はミサイル等が日本の領土・領海に落下する場合は破壊できると定めており、政府は「ミサイル等」にはロケットや人工衛星も含むとしている。迎撃の中心はスタンダード・ミサイル3(SM3)を搭載した海上自衛隊のイージス艦だ。米国の早期警戒衛星から探知情報を受けてレーダーで追尾し、弾道などから日本に落下する恐れがあると判断すれば、SM3を使って大気圏外で破壊する。撃ち漏らせば、全国6か所に配備された地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)が迎撃する。

 ただ、北朝鮮は今回、日本の領土や領海をはるかに飛び越える長距離弾道ミサイルの発射準備をしているという観測がある。日本に落下する恐れがない場合は迎撃する法的根拠もない。

 技術的にも、日本のMDは射程1000キロ程度の中距離弾道ミサイルが対象で、迎撃可能な最高高度も300キロ程度と見られる。米本土などを狙って1000キロ近い高空を飛ぶ長距離弾道ミサイルの迎撃は困難だ。

 1998年、北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン」は、日本上空を通って三陸沖の太平洋に落下した。今回も落下の危険がなければ、上空を通っても迎撃は見送ることになりそうだ。
(2009年3月10日01時45分  読売新聞)

2009年3月10日 (火)

北朝鮮ミサイル「迎撃」に難題 政府「日本飛来ならMD対象」

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090310AT3S0800K08032009.html
北朝鮮ミサイル「迎撃」に難題 政府「日本飛来ならMD対象」

 北朝鮮が弾道ミサイル発射の兆候を見せるなか、政府は日本の領空に飛来するなら、導入済みのミサイル防衛(MD)システムの迎撃対象になるとの見解を示している。麻生太郎首相も「日本に直接被害が及ぶ可能性があるなら自衛隊法上は対応できる」と強調する。ただ、技術的にも法的にも課題は多く、実際にどこまで対応できるかは未知数。北朝鮮へのけん制の意味が強いようだ

 北朝鮮は1月末から、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射準備とも受け取れる動きを見せている。日本は1998年や2006年の実際のミサイル発射を受け、MDシステムの配備を推進。今回のミサイル発射の兆候は迎撃体制が整った後では初めてで、首相周辺も日本に飛来するなら「当然、迎撃する」と強気だ。(09日 09:54)

2009年2月23日 (月)

日米首脳会談の意義は 米戦略国際問題研究所のニコラス・セーチェーニ日本部副部長に聞く

【グローバルインタビュー】日米首脳会談の意義は 米戦略国際問題研究所のニコラス・セーチェーニ日本部副部長に聞く
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090223/amr0902231018003-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090223/amr0902231018003-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090223/amr0902231018003-n3.htm

麻生太郎首相は24日、オバマ米大統領とワシントンで会談する。オバマ大統領が就任後、外国首脳をホワイトハウスに招くのは初めて。米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)のニコラス・セーチェーニ日本部副部長に今回の首脳会談の意義について聞いた。(ワシントン 有元隆志)

 --なぜオバマ大統領は麻生首相をホワイトハウスでの初の首脳会談の相手として選んだと思うか

 「ヒラリー・クリントン国務長官の16日からの訪日に続き、日米同盟がオバマ政権のアジア政策の中心的な存在であるとのオバマ政権からの強いシグナルではないか。世界的な金融危機、北朝鮮の核や弾道ミサイル問題など緊急を要する議題がある。北朝鮮に対して日米の結束を誇示するよい機会だ」

 --大統領は24日、就任後初めて連邦議会で演説する。なぜこの重要な日に麻生首相を招待したと思うか

 「スケジュールのことはわからないが、世界第1位と第2位の経済大国の首脳が、死活的な経済問題について話し合うことはきわめて自然で、適切なことだと思う。当初は4月にロンドンで日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)の首脳会合が行われる直近に会談が行われるのではとみられていたが、世界的に広がる経済問題に対して、この時期に日米が協調して取り組む姿勢を示すことは非常に重要だ」

--クリントン長官の訪日時に24日の首脳会談が発表されたとき、中川昭一財務相がローマでの記者会見での失態の責任をとる形で辞任表明した。麻生首相の支持率が低迷しているが

 「国内政治で何がおきるか予測することは難しい。大統領は麻生首相の支持率がどうであれ、緊急を要する問題について議論したいと思っているのではないか。日本では春にも総選挙があるのではないか、政権交代がおきるのではないかなどいろいろな見方は出ている。しかし、大事なことは同盟国としていま重要な課題を指導者同士が話し合うことだ」

 --小泉純一郎元首相とブッシュ前大統領は個人的な信頼関係を構築した。その後は短命政権が続き、そうした関係を築くのが難しくなっている。このような状況下で日米同盟はいかに堅持されるべきか

 「確かにブッシュ-小泉関係は特別で、同盟関係を強める動きの多くはトップのイニシアチブで行われた。いま状況は異なる。日本では政治的な混乱がおき、麻生首相は代わるかもしれない。しかし、目下の緊急課題に対処するため、だれが首相であろうとも日米が協力することは必要だ。日本の政局が安定するまではビジネスライクな会談となるだろう」

--クリントン長官の訪日はどう評価するか

 「長官として初の外遊先として日本を選んだ意義は大きい。オバマ政権として日米同盟が地域的にも国際的にも果たす役割が大きいと考え、同盟関係を尊重しているとの強いメッセージを送った。長官は北朝鮮による拉致被害者家族にも面会した。日本国民に対して米政府としてこの問題が重要と考えているということを示した。経済問題や気候変動問題も話し合われるなど、日米が取り組むべき方向性を示した」

 --問題は日本が在日米軍の再編問題などをしっかり実行できるかにかかわっているのではないか

 「長官は中曽根外相との間で、在日米軍再編のロードマップ(行程表)順守を明記した在沖縄米海兵隊グアム移転協定に署名した。このことが移転プロセスを前に進める弾みとなることに期待している」

 --北朝鮮は弾道ミサイルテポドン2号の発射準備を進めている。仮に発射した場合の影響をどうみるか

 「北朝鮮は国際社会から注目を集めるとともに、譲歩を引き出したいと思っている。クリントン長官のアジア訪問は、地域の同盟国と北朝鮮問題にどのように取り組むか話し合い、米国の関与を明確にした機会になったという点でも重要だった」

2009年2月 6日 (金)

クリントン米国務長官:初外遊、日本から 同盟重視アピール

クリントン訪日はこの記事がいうように、ブッシュの単独行動主義からオバマの多国間協調主義への転換の象徴だ。多国間の協調といっても、それだけでいいわけではない。どのような戦略のもとでの強調かということだ。帝国アメリカの維持が基本的に変わらなければ、協調主義はそれへの協力の要求となる。オバマ政権のもとで、対日協調の要求は強まる形成にある。辺野古の基地建設やグアム移転での対日要求、アフガン戦争への協力での要求は強まる形勢にある。
来日するヒラリー・クリントンへの市民の行動をぶつけなくてはならない。(高田)

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090206dde007030005000c.html
クリントン米国務長官:初外遊、日本から 同盟重視アピール

 【ワシントン草野和彦】オバマ米政権は5日、クリントン米国務長官の初の外国訪問先として日本、インドネシア、韓国、中国のアジア各国を決定した。最初の訪問国として16日から日本を訪れる。各国歴訪は、長官にとって日本との同盟重視の姿勢を示す一方で、中国との「包括的な対話」の構築に向けた足掛かりとなるものだ。

 米国務省のホームページによると、国務長官の最初の訪問国が日本になるのは初めて。

 アジア歴訪の目的についてウッド国務省報道官代理は、「米外交政策上のアジアの重要性という非常に大きなメッセージを送ること」と述べた。歴訪各国とは金融危機や北朝鮮の核問題、気候変動対策など幅広い議題を協議する。

 クリントン長官の初訪問先がアジアとなったことで、オバマ政権の世界戦略の全体構想が浮き彫りになりつつある。ブッシュ前政権が「有志連合」による対テロ戦争に傾注し、世界の分断を生んだのに対し、オバマ政権は各地域のバランスを取る姿勢が明確だ

 

オバマ大統領は就任直後、中東情勢とアフガニスタンでの対テロ戦争を外交・安全保障上の最優先課題に掲げ、中東特使、アフガン・パキスタン担当特別代表を任命した。中東特使は既に最初の歴訪を終了。大統領は中東の衛星テレビ「アルアラビーヤ」をメディアとの単独初会見の相手とするなど、イスラム社会との関係修復の役割を積極的にこなしている。

 バイデン副大統領は就任前、アフガンやパキスタンなど南西アジアを訪問。クリントン長官はアジア歴訪に先立ち、3日にはイギリスとドイツ、5日にはフランスの各外相と会談を終え、欧州にも配慮を示した。

毎日新聞 2009年2月6日 東京夕刊

2009年2月 4日 (水)

ボリビア新憲法の平和条項(2009年1月25日採択)抜粋

ボリビアで新憲法が採択されました。従来、私はボリビアが非武装憲法を採択するのではないかと言ってきましたが、今回採択されたものはそうではなく、防衛権の保持と侵略戦争の放棄、外国軍基地の禁止のようです。私が以前の草案を読んだ時は「非武装」の規定があったように思うのですが、記憶違いだったのかどうか、その文書を探してみます。従来の私の発言を訂正する必要があります。この憲法の翻訳はピースボートの松村真澄さんにご協力頂きました。(高田)

ボリビア新憲法(2009年1月25日採択)抜粋

第10条
1.ボリビアは平和国家であり、平和の文化、平和の権利を促進するために、地域及び世界の人々と協力する。それによって、各国の主権を尊重し、相互理解、公正な発展、異文化理解の確立を目指す。
2.ボリビアは、国家間の不和や紛争を解決する手段としての侵略戦争一切を放棄し、国家の独立と安全を脅かすような攻撃を受けるような時には、法的な防衛権を備え持ち、行使する。
3.ボリビア国内における、外国軍事基地の設置を禁止する。

Artículo 10I. Bolivia es un Estado pacifista, que promueve la cultura de la paz y el derecho a la paz, así como lacooperación entre los pueblos de la región y del mundo, a fin de contribuir al conocimiento mutuo, aldesarrollo equitativo y a la promoción de la interculturalidad, con pleno respeto a la soberanía de losestados.II. Bolivia rechaza toda guerra de agresión como instrumento de solución a los diferendos y conflictosentre estados y se reserva el derecho a la legítima defensa en caso de agresión que comprometa laindependencia y la integridad del Estado.III. Se prohíbe la instalación de bases militares extranjeras en territorio boliviano.

2009年2月 1日 (日)

ソマリア暫定大統領、イスラム穏健派アハメド氏を選出

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090131-OYT1T00688.htm
ソマリア暫定大統領、イスラム穏健派アハメド氏を選出

 【ヨハネスブルク=中西賢司】東アフリカ・ソマリアの暫定議会は31日、隣国ジブチで暫定政権の大統領選を実施し、イスラム教穏健派の指導者シャリフ・アハメド氏を暫定大統領に選出。同大統領は同日、就任した。

 ロイター通信などによると、アハメド氏は、昨年に暫定政府と停戦合意し、今年1月に暫定議会に加わったイスラム勢力、ソマリア再解放連盟(ARS)の指導者。2006年に首都モガディシオを勢力下に置いたイスラム原理主義組織「イスラム法廷会議」を率いた過去があり、同組織から分派した過激派などとの局面打開に期待がかかる。

 だが、エチオピア軍の撤退後、暫定政府の拠点都市バイドアを制圧した過激派は徹底抗戦の構え。他の武装勢力も活動を活発化させており、アフリカ連合(AU)の平和維持部隊の支援で、首都を部分掌握するだけの暫定政府の前途は険しい。

 選挙は、前任のアブドラヒ・ユスフ氏が昨年12月に辞任したことを受けて実施。バーレ政権が崩壊した1991年以来、暫定政府の発足は15回目となる。ソマリアには全土を実効支配する中央政府がなく、領海では海賊行為が横行している。
(2009年1月31日20時13分  読売新聞)

2009年1月27日 (火)

国民投票/ボリビア新憲法 承認/米従属・新自由主義と決別選択

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-01-27/2009012701_03_0.html
国民投票/ボリビア新憲法 承認/米従属・新自由主義と決別選択

(写真)新憲法案の承認を祝う市民=25日、ラパス(島田峰隆撮影)

 【ラパス=島田峰隆】南米ボリビアで二十五日、米国への従属と新自由主義からの決別を内容とする新憲法案の是非を問う国民投票が行われました。地元メディアの出口調査によると、賛成約60%で新憲法案は承認されました。

 同時に行われた大土地所有の上限を問う国民投票では、上限を五千ヘクタールとする案が賛成78%、一万ヘクタールが同21%でした。

 新憲法は「新自由主義国家を過去のものとする」と述べ、連帯、調和、機会均等、社会的平等などを「国の価値」と規定。外交では侵略戦争を拒否し、国内に外国軍基地を設置することを禁止します。憲法で外国軍基地設置を禁止したのは、南米ではエクアドルについで二カ国目です。

 モラレス大統領は二十五日夜、ラパスで演説し、「植民地主義と新自由主義はきょう終わりを告げた。きょうは全国民に平等と尊厳を保障する新しい国の始まりだ」と宣言しました。

 大統領は「合法的に選ばれた政府として、民主的に承認された新憲法を全国に適用する」と強調。「全国民の力で変革を深めよう」と語り、新憲法に反対した国民にも協力を呼びかけました。

 一方、富裕層を主な支持基盤とする野党の地盤である東部四県を含む五県では、反対が賛成を上回りました。野党は新憲法案承認後も反政府運動を続ける姿勢を示しています。
解説
社会変革へ国民の確信

 【ラパス=島田峰隆】南米ボリビアで連帯的な経済モデルを目指す新憲法案が賛成多数で承認されたことは、新自由主義と対米従属から決別するモラレス政権の社会変革の方向に国民が確信を強め、変革のいっそうの前進を願っていることを示しました。

 二〇〇六年一月に発足したモラレス政権は、二十年余り続いた新自由主義路線を断ち切り、「国の資源は国民のために使う」ことを最大の公約にしてきました。

 政府は、それまで外国企業まかせだった天然ガス採掘事業への国家管理を強化。企業からの税収を大幅に増やし、それを財源に就学援助制度や無年金者向けの新年金の創設、病院や学校の増設、医師や教師の育成などに取り組んできました。

 この三年間で全国の病院数は二倍以上に増え、小学校の就学放棄率は2・5ポイント低下。昨年は非識字者を克服しました。

 与党側は「この変革を深化させるのが新憲法だ」と強調。政府を支持する農民、労働者、先住民などの団体は、新憲法で国民の権利が発展すると宣伝し、変革の継続と強化を呼びかけました。

 一方、企業関係者や大土地所有者が支援する野党勢力は、政府による国民向け施策と成果を否定できず、「新憲法はベネズエラの干渉」「経済活動の自由がなくなり失業と貧困が増える」など、国民の不安をあおる宣伝に終始しました。

 十八年間の軍事独裁とその後の政情不安を経験したボリビアで、憲法の是非を国民自身が投票で決めたのは史上初めてといいます。

 反対勢力や一部メディアには、四百条以上ある新憲法案を「国民は読んでもいない」とやゆする主張がありました。しかし選挙中に新憲法案の冊子が街頭で無料配布され、閣僚や国会議員を招いた討論会が無数に開かれるなど、国民的規模で民主的な討論が行われました。

 国民投票が「ボリビアの民主主義と国民参加の発展にとって重要な歴史的出来事になった」(選挙裁判所議長)と言えます。

 ボリビア 面積は約百十万平方キロで日本の約三倍。人口九百五十万人で、先住民55%、先住民と白人との混血30%、白人15%。首都はスクレ、政府所在地はラパス。主な資源はスズ、タングステン、天然ガスなど。昨年八月の国民投票で、モラレス大統領は約67%の支持で信任されました。

http://mainichi.jp/select/world/news/20090127ddm007030080000c.html
ボリビア:先住民の権利拡大へ 国民投票で新憲法案を承認

 【メキシコ市・庭田学】南米ボリビアで25日、先住民の権利拡大などを盛り込んだ新憲法案の是非を問う国民投票が実施され、AP通信によると、「賛成」が約60%を占め、承認された。

 新憲法案をめぐっては昨年9月、左派のモラレス大統領派と、富裕層を中心とする反対派が衝突、死傷者が多数出た。

 ボリビアは先住民が約6割を占め、モラレス氏は同国初の先住民出身の大統領。新憲法では、スペイン語のほかに先住民言語も公用語と規定したほか、下院の議席に先住民枠を新設するなどした。先住民が従事し、コカインの原料にもなるコカの葉栽培を伝統文化として明記した。

 また、土地所有面積に上限を設定し、非利用地は国が接収できると規定した。モラレス政権は先住民を中心とした貧困層への土地分配を目指している。

 昨年9月の衝突後、政府は、反対派との交渉の末、新憲法案の一部を修正し、急進的な色彩をやや弱めていた。

 モラレス大統領は「植民地主義はこれで終わった」と、「勝利宣言」した。新憲法制定に伴い、年内に大統領選が実施される。

 06年1月に就任したモラレス大統領は天然資源の国有化など社会主義的政策を推進。資源が豊かで大土地所有者が多い同国東部地域の白人層との対立が続いている。

毎日新聞 2009年1月27日 東京朝刊

2009年1月21日 (水)

オバマ新大統領の就任演説全文

美文調だが「いよっ、アメリカ合衆国大統領!」とでもいうしかない、つまらない演説だ。(高田)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081107-5171446/news/20090121-OYT1T00132.htm
オバマ米大統領、就任演説全文(和文)

 【ワシントン支局】オバマ新大統領の就任演説全文は次の通り。

 ◆危機への決意◆

 市民の皆さん。私は今日、我々の前にある職務に対して厳粛な気持ちを抱き、あなた方から与えられた信頼に感謝し、我々の祖先が支払った犠牲を心に留めながら、ここに立っている。私は、ブッシュ大統領の我が国への奉仕、並びに大統領がこの政権移行期間に示した寛容さと協力に感謝する。

 これで44人の米国人が大統領就任宣誓を行った。宣誓は、繁栄の高まりのときや、平和で静かなときに行われたこともあった。しかし、しばしば、宣誓は、暗雲が垂れこめるときや荒れ狂う嵐のときに行われた。こうした時、米国は、指導者たちの技量や理念だけに頼ることなく、我々人民が祖先の理想に忠実で、建国の文言に正直であることによって、乗り切ってきた。

 ずっとそうやってきた。この世代の米国人も同様にしなければならない。

 我々が危機の最中にいることは、現在では明白だ。我々の国家は、暴力と憎悪の広範なネットワークを相手に戦争を行っている。我々の経済は、ひどく弱体化している。一部の者の強欲と無責任の結果であるだけでなく、厳しい決断をすることなく、国家を新しい時代に適合させそこなった我々全員の失敗の結果である。家は失われ、職はなくなり、ビジネスは台無しになった。我々の健康保険制度は金がかかり過ぎる。荒廃している我々の学校はあまりにも多い。さらに、我々のエネルギーの消費のしかたが、我々の敵を強化し、我々の惑星を脅かしているという証拠が、日増しに増え続けている。

 これらは、データと統計に基づく危機の指標だ。予測は困難だが、間違いなく深刻なのは、我々の国土に広がる自信の喪失や、米国の凋落(ちょうらく)は避けがたく、次の世代はうなだれて過ごさなければならないというぬぐいがたい恐怖だ。

 今日、私はあなた方に告げる。我々が直面している試練は本物だ。試練は深刻で数多い。試練は容易に、または、短い時間で対処できるものではない。しかし、米国よ、わかってほしい。これらの試練は対処されるだろう。

 この日、我々は、恐怖ではなく希望を、紛争と不一致ではなく目標の共有を選んだため、ここに集った。

 この日、我々は、我々の政治をあまりにも長い間阻害してきた、ささいな不満や偽りの約束、非難や言い古された定説を終わらせることを宣言する。

 ◆国家の偉大さ◆

 我々の国はまだ若いが、聖書の言葉には、子どもじみたことをやめるときが来たとある。我々の忍耐に富んだ精神を再確認し、より良い歴史を選び、貴重な才能と、世代から世代へと引き継がれてきた尊い考えを発展させるときが来た。尊い考えというのは、すべての人は平等で、自由で、あらゆる手段により幸福を追求する機会を与えられるという、神からの約束のことである。

 我々の国の偉大さを再確認するとき、我々は、偉大さが決して与えられたものではないことに気づく。それは勝ち取らなければならないのだ。我々の旅は、近道でも安易なものでもなかった。我々の旅には、仕事より娯楽を好み、富と名声の喜びだけを望むような、臆病者のための道筋はなかった。むしろ、我々の旅は、危機に立ち向かう者、仕事をする者、創造をしようとする者のためのものだ。それらの人々は、著名な人たちというより、しばしば、無名の働く男女で、長い、でこぼこした道を繁栄と自由を目指し、我々を導いてきた人々だ。

 我々のために、彼らは、わずかな財産をまとめ、新たな生活を求めて大洋を旅した。

 我々のために、彼らは、劣悪な条件でせっせと働き、西部に移住し、むち打ちに耐えながら、硬い大地を耕した。

 我々のために、彼らは、(独立戦争の戦場)コンコードや(南北戦争の)ゲティスバーグ、(第2次大戦の)ノルマンディーや(ベトナム戦争の)ケサンのような場所で戦い、死んだ。

 しばしば、これらの男女は、我々がより良い生活を送れるように、手の皮がすりむけるまで、もがき、犠牲になり、働いた。彼らは米国を、個人の野望を合わせたものより大きく、生まれや富や党派のすべての違いを超えるほど、偉大であると考えていた。

 ◆米国を作り直そう◆

 これが今日、我々が続けている旅なのだ。米国は依然として地球上で最も繁栄し、力強い国だ。我々の労働者は今回危機が始まった時と同様、生産性は高い。我々は相変わらず創意に富み、我々が生み出す財やサービスは先週や先月、昨年と同様、必要とされている。能力も衰えていない。しかし、同じ手を用いるだけで、狭い利益にこだわり、面倒な決定を先送りする、そんな時代は確実に終わった。今日から我々は立ち上がり、ほこりを払って、米国を作り直す仕事に取りかかろう。

 なすべき仕事は至る所にある。米国経済は、大胆かつ迅速な行動を求めている。そして我々は新規の雇用創出のみならず、新たな成長の礎を整えることができる。道路や橋を造り、電線やデジタル通信網を敷き、商業を支え、我々を一つに結び付ける。科学を本来あるべき地位に戻し、医療の質を引き上げながら、そのコストは減らす。太陽、風や土壌を利用して自動車を動かし、工場を動かす。新時代の要請に合うよう学校や単科大、大学を変えていく。我々はすべてのことを成し遂げられるし、行っていく。

 我々の野望の大きさについて疑念を抱く人がいる。我々のシステムは多くの大きな計画に耐えられないと指摘する人もいる。だが、彼らは忘れている。彼らはこの国が何を成し遂げたかを忘れている。想像力が共通の目的と出合った時、必要が勇気と結びついた時、自由な男女が何を達成できるかを忘れているのだ。

 皮肉屋が理解できないのは、彼らがよって立つ地面が動いたということだ。長い間、我々を疲れさせてきた陳腐な政治議論はもはや通用しない。我々が今日問うべきなのは、政府の大小ではなく、政府が機能するか否かだ。家族が人並みの給与の仕事を見つけたり、負担できる(医療)保険や、立派な退職資金を手に入れることの助けに、政府がなるかどうかだ。答えがイエスの場合は、その施策を前進させる。ノーならば終わりとなる。公的資金を管理する者は適切に支出し、悪弊を改め、誰からも見えるように業務を行う。それによって初めて、国民と政府の間に不可欠な信頼を回復できる。

 問うべきなのは、市場の良しあしでもない。富を作り自由を広げる市場の力に比肩するものはない。だが、今回の(経済)危機は、監視がなければ、市場は統制を失い、豊かな者ばかりを優遇する国の繁栄が長続きしないことを我々に気づかせた。我々の経済の成功はいつも、単に国内総生産(GDP)の大きさだけでなく、我々の繁栄が広がる範囲や、機会を求めるすべての人に広げる能力によるものだった。慈善としてではなく、公共の利益に通じる最も確実な道としてだ。

 ◆我々の安全とは◆

 我々の共通の防衛については、安全と理想とを天秤(てんびん)にかけるという誤った選択を拒否する。我々の想像を超える危機に直面した建国の父たちは、法の支配と国民の権利を保障する憲章を起案した。憲章は、何世代もの犠牲によって拡充された。これらの理想は、今日でも世界を照らしており、我々は都合次第で手放したりはしない。今日(の就任式を)見ている他国の国民や政府ら。巨大都市から私の父が生まれた小さな村まで。米国が平和と尊厳の未来を求めるすべての国々、すべての男女と子供の友人であり、我々がもう一度、指導力を発揮していく用意があると、知ってほしい。

 前の世代は、ファシズムや共産主義と、ミサイルや戦車だけではなく、強固な同盟と強い信念を持って対峙(たいじ)したことを思い出してほしい。彼らは、我々の力だけでは我々を守れず、好きに振る舞う資格を得たのではないことも理解していた。代わりに、慎重に使うことで力が増すことを理解していた。我々の安全は、大義の正当性や模範を示す力、謙虚さ、自制心からいずるものだ。

 我々は、この遺産の番人だ。こうした原則にもう一度導かれることで、我々は、一層の努力や、国家間の一層の協力や理解が求められる新たな脅威に立ち向かうことができる。我々は、責任ある形で、イラクをイラク国民に委ね、苦労しながらもアフガニスタンに平和を築き始めるだろう。古くからの友やかつての敵とともに、核の脅威を減らし、地球温暖化を食い止めるためたゆまず努力するだろう。

 ◆変わる世界◆

 我々は、我々の生き方について謝らないし、それを守ることを躊躇(ちゅうちょ)しない。テロを引き起こし、罪のない人を殺すことで目的の推進を図る人々よ、我々は言う。我々の精神は今、より強固であり、壊すことはできないと。あなたたちは、我々より長く生きることはできない。我々は、あなたたちを打ち破るだろう。

 我々のつぎはぎ細工の遺産は強みであって、弱みではない。我々は、キリスト教徒やイスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、それに神を信じない人による国家だ。我々は、あらゆる言語や文化で形作られ、地球上のあらゆる場所から集まっている。

 我々には、南北戦争や人種隔離の苦い経験があり、その暗い時代から出てきて、より強く、より団結するようになった。我々は信じている。古くからある憎しみはいつかなくなり、民族を隔てる線も消えると。世界が小さくなる中で、我々に共通の人間愛が現れることになると。米国が、平和な新しい時代の先駆けの役割を果たさねばならないと。

 イスラム世界よ、我々は、相互理解と尊敬に基づき、新しく進む道を模索する。紛争の種をまいたり、自分たちの社会の問題を西洋のせいにしたりする世界各地の指導者よ、国民は、あなた方が何を築けるかで判断するのであって、何を破壊するかで判断するのではないことを知るべきだ。腐敗や欺き、さらには異議を唱える人を黙らせることで、権力にしがみつく者よ、あなたたちは、歴史の誤った側にいる。握ったこぶしを開くなら、我々は手をさしのべよう。

 貧しい国の人々よ、我々は誓う。農場に作物が実り、きれいな水が流れ、飢えた体に栄養を与え、乾いた心を満たすため、ともに取り組むことを。我々と同じように比較的満たされた国々よ、我々が国境の向こう側の苦悩にもはや無関心でなく、影響を考慮せず世界の資源を消費することもないと言おう。世界は変わった。だから、我々も世界と共に変わらなければならない。

 我々の前に広がる道について考える時、今この瞬間にもはるかかなたの砂漠や遠くの山々をパトロールしている勇敢な米国人たちに、心からの感謝をもって思いをはせる。彼らは、アーリントン(国立墓地)に横たわる亡くなった英雄たちが、時代を超えてささやくように、我々に語りかけてくる。我々は彼らを誇りに思う。それは、彼らが我々の自由を守ってくれているからだけではなく、奉仕の精神、つまり、自分自身よりも大きい何かの中に進んで意味を見いだす意思を体現しているからだ。これこそが時代を決するこの時に、我々すべてが持たねばならない精神だ。

 ◆新しい責任の時代◆

 政府はやれること、やらなければならないことをやるが、詰まるところ、わが国がよって立つのは国民の信念と決意である。堤防が決壊した時、見知らぬ人をも助ける親切心であり、暗黒の時に友人が職を失うのを傍観するより、自らの労働時間を削る無私の心である。我々の運命を最終的に決めるのは、煙に覆われた階段を突進する消防士の勇気であり、子どもを育てる親の意思である。

 我々の挑戦は新しいものかもしれない。我々がそれに立ち向かう手段も新しいものかもしれない。しかし、我々の成功は、誠実や勤勉、勇気、公正、寛容、好奇心、忠実、愛国心といった価値観にかかっている。これらは、昔から変わらぬ真実である。これらは、歴史を通じて進歩を遂げるため静かな力となってきた。必要とされるのは、そうした真実に立ち返ることだ。

 我々に求められているのは、新しい責任の時代に入ることだ。米国人一人ひとりが自分自身と自国、世界に義務を負うことを認識し、その義務をいやいや引き受けるのではなく喜んで機会をとらえることだ。困難な任務に我々のすべてを与えることこそ、心を満たし、我々の個性を示すのだ。

 これが市民の代償であり約束なのだ。これが我々の自信の源なのだ。神が、我々に定かではない運命を形作るよう命じているのだ。

 これが我々の自由と信条の意味なのだ。なぜ、あらゆる人種や信条の男女、子どもたちが、この立派なモールの至る所で祝典のため集えるのか。そして、なぜ60年足らず前に地元の食堂で食事することを許されなかったかもしれない父親を持つ男が今、最も神聖な宣誓を行うためにあなたの前に立つことができるのか。

 ◆自由を未来へ◆

 だから、我々が誰なのか、どれほど長い旅をしてきたのか、その記憶とともにこの日を祝おう。米国誕生の年、酷寒の中で、愛国者の小さな一団は、氷が覆う川の岸辺で、消えそうなたき火の傍らに身を寄せ合った。首都は見捨てられた。敵は進軍してきた。雪は血で染まった。我々の革命の結末が最も疑わしくなった時、我が国の祖は、この言葉を人々に読むよう命じた。

 「酷寒の中、希望と美徳しか生き残ることができない時、共通の脅威に気づいた町も田舎もそれに立ち向かうために進み出た、と未来の世界で語られるようにしよう」

 アメリカよ。我々自身が共通の脅威に直面している時に、我々自身の苦難の冬に、時を超えたこれらの言葉を思い出そう。希望と美徳を抱き、このいてつく流れに再び立ち向かい、どんな嵐が訪れようとも耐えよう。

 そして、我々の子孫に言い伝えられるようにしようではないか。我々が試された時、旅を終わらせることを拒み、後戻りすることも、くじけることもなかった、と。そして、地平線と、神の慈しみをしっかりと見つめ、自由という偉大な贈り物を運び、未来の世代に無事に届けた、と。

 ありがとう。神の祝福が皆さんにあらんことを。そして、神の祝福がアメリカ合衆国にあらんことを。
(2009年1月21日02時50分  読売新聞)

2009年1月13日 (火)

アフガンへの3万人増派承認へ=次期米大統領が意向-Wポスト紙

これはオバマ新政権の命取りになる。アフガン戦争のの泥沼に入り込むに違いない。対日「責任分担」要求が強まることを見ておかなくてはならない。日本の民主党がどうでるのか。これも同党の命運を左右することになる。(高田)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090113-00000129-jij-int
アフガンへの3万人増派承認へ=次期米大統領が意向-Wポスト紙

1月13日16時42分配信 時事通信

 【ワシントン13日時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は13日、オバマ次期大統領がアフガニスタンに最大3万人を増派する国防総省の計画を承認する意向だと報じた。これによりアフガン駐留米軍の規模はほぼ倍増する。
 ただ、同紙によれば、オバマ次期政権は、アフガンの治安情勢をこの増派で劇的に転換させられるとはみておらず、抜本的なアフガン戦略見直しを行うための時間稼ぎと考えている。

2008年12月30日 (火)

イスラエル大使館抗議行動

00220041黙ってはいられない。本日、30日午後、千代田区麹町のイスラエル大使館への抗議行動。2:00~市民有志の呼び掛けで100人が大使館前、抗議集会(写真左)。4:00~NGOなどの呼び掛けで300人が抗議行動(写真右)。殺すな!イスラエルはパレスチナの人々への攻撃を直ちに止めよ。(高田)

2008年12月21日 (日)

アフガン米軍、来夏倍増も 2万-3万人派遣と軍トップ

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008122101000051.html
アフガン米軍、来夏倍増も 2万-3万人派遣と軍トップ

2008年12月21日 10時09分

 【ワシントン20日共同】マレン米統合参謀本部議長は20日、アフガニスタンの治安回復に向け、来夏までに米軍を2万-3万人規模で追加派遣する方向で検討に入ったことを明らかにした。アフガン視察中の議長が首都カブールでAP通信などの取材に応えた。

 規模や時期は来年1月に就任するオバマ次期米大統領が最終判断する。現在、アフガンに展開する米兵は約3万1000人。3万人が追加派遣されれば駐留米軍の兵力はほぼ倍増して6万人を超え、アフガン攻撃開始以来最大の規模となる。

 オバマ政権発足直後から、公約であるアフガン情勢改善に最優先で取り組む姿勢を鮮明にする狙いとみられる。欧州や日本への人的貢献圧力が高まる可能性もある。

 マレン議長は「現場からの要請に応じることでは一致している。あとはいつ派遣するかの問題だ」と話した。

2008年11月26日 (水)

ゲーツ米国防長官留任へ オバマ氏、超党派を演出

チェンジしないオバマ次期大統領の危険な動きである。こうした「現実主義」はオバマを支持した広範な人々の期待を裏切るだろう。(高田)
http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008112601000098.html

ゲーツ米国防長官留任へ  オバマ氏、超党派を演出

 【ワシントン25日共同】CNNテレビなど米主要メディアは25日、ゲーツ国防長官(65)がオバマ次期政権下でも留任する見通しになったと一斉に報じた。イラクからの米軍撤退やアフガニスタンへの増派を公約しているオバマ氏は、政権発足後速やかに具体策に着手するため、現地と軍の事情を把握している即戦力としてゲーツ氏の続投が最善と判断した。

 オバマ氏に近い筋は、ゲーツ氏は少なくとも1年間は続投すると述べた。ゲーツ氏は辞任したラムズフェルド前長官の後任として、2006年12月に就任。共和党政権に長く仕えたことから、オバマ次期大統領としては政権の超党派色を打ち出す狙いもある。

 またABCテレビによると、国家安全保障問題担当の大統領補佐官にはジョーンズ前北大西洋条約機構(NATO)最高司令官(64)が起用される見通し。

2008年11月 6日 (木)

根拠のない期待と悲観は禁物だ

バラク・オバマ上院議員が次期米国大統領に当選した。いま、その衝撃が全世界を覆っている。あわせて、世界の金融市場に米国発金融大恐慌の嵐が襲いかかっている。超大国アメリカが発信した2つの大事件である。たしかに世界の何かが変わろうとしている。昨日までの世界が何かに……。
当たり前のつまらないことを言うことになるが、あのネオコンに操られたブッシュの共和党が敗れたことは歓迎できるし、米国で歴史的に差別されてきた黒人が大統領になることは歓迎できる。イラク戦争は終結に向かうことになる。これだけを見ても「なにも変わらないさ、ブッシュもオバマもアメリカ帝国の親玉だ」などという教条で事態をみる悲観主義は正しくない。歴史は明らかに一歩前進を記している。この前進はオバマを支持して闘った多くの若者や非抑圧民衆が勝ち取ったものだ。この人々は今後、右傾化するバラク・オバマにとって、無視できない力であり、規制力になるものだ。
しかし、「チェンジ」というスローガンではあっても米国民主党のオバマ大統領の登場に過大な期待を持つことは出来ない。根拠のない楽観主義は絶望の兄弟だ。オバマのスローガンはイラクの代わりにアフガンだ。
オバマの危険な兆候はすでに、この新聞報道をみても明らかだ。オバマは当選するために、そして大統領でいるために、アメリカ帝国のくびきを身に付けることを選ばざるを得ないのだ。
私たちは根拠のない悲観主義も、楽観主義もとらずに、この変化の中で前進の契機を注意深くとらえて行こう。希望はある。世界の変化が、民衆の希求する平和と民主主義と平等の世界へと前進する方向に進むことをめざして。(高田)

http://mainichi.jp/select/today/news/20081106k0000e030055000c.html
オバマ次期大統領:人脈から探る政権 若さ補う重鎮起用か
 【ワシントン大治朋子】米大統領選で勝利した民主党のバラク・オバマ上院議員(47)が5日、閣僚選びに着手した。ホワイトハウスを統括する大統領首席補佐官には、クリントン前政権下で大統領政策顧問を務めたラーム・エマニュエル下院議員(48)が打診を受けている。オバマ氏は「クリントン人脈」をベースに、党派を超えた幅広い顔ぶれを検討しているようだ。

 AP通信などによると、オバマ氏はクリントン前大統領の首席補佐官だったポデスタ氏らを中心に移行チームを発足。深刻化する金融危機に対応するため財務長官ポストなどを早急に固める方針だ。

 エマニュエル氏が正式に回答したかどうかは不明だが、受諾の可能性が高いという。同氏はクリントン前大統領の政策顧問を経て03年、オバマ氏の地元イリノイ州から下院議員に就任。同党若手のホープだが、ソフトなイメージのオバマ氏とは対照的に、強気の「対決姿勢」で知られる。共和党関係者からは早くも「党派間対立が激しくなる」との批判が出ている。

 一方、国務長官には04年の民主党大統領候補、ケリー上院議員(64)や同党予備選で指名を争ったリチャードソン・ニューメキシコ州知事(60)をはじめ、共和党の重鎮ルーガー上院議員(76)、ヘーゲル上院議員(62)らの名前も上がっている。オバマ氏が強調する「党派を超えた政治」が実現する可能性が注目されている。

 また、経済再建の焦点となる財務長官ポストには、米連邦準備制度理事会(FRB)のボルカー元議長(81)やサマーズ元財務長官(53)らベテランが浮上。ブッシュ政権に近い立場で政策運営に関わってきたニューヨーク連銀のガイトナー総裁(47)らの名前も挙がっている。

 国防長官にはゲーツ現長官(65)が留任する可能性が指摘されている。ロイター通信はクリントン前政権時代のダンジグ元海軍長官(64)の起用もありうると伝えている。

http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008110601000611.html

米新政権にパウエル氏ら浮上  スター閣僚並ぶ?

 【ワシントン6日共同】新政権の骨格づくりを急ぐ米民主党のオバマ次期大統領(47)が、共和党のブッシュ政権で国務長官を務めたコリン・パウエル氏(71)や、故ケネディ大統領のおいロバート・ケネディ・ジュニア氏(54)らの閣僚起用を検討していることが6日、分かった。政治専門サイト「ポリティコ」が民主党当局者の話として報じ、オバマ政権が著名人をそろえた「スター内閣」になる可能性を指摘した。

 喫緊の課題である金融危機対策の司令塔、財務長官人事も焦点。ニューヨーク連邦準備銀行のガイトナー総裁やボルカー元連邦準備制度理事会(FRB)議長らが有力視されており、著名投資家バフェット氏らの名前も挙がっている。

 同当局者によると、オバマ氏は来年1月20日の就任に向けホワイトハウスの要となる首席補佐官や、経済、安全保障関係閣僚の人選を最優先し、早期に発表する意向という。米メディアによると、オバマ氏は既に地元イリノイ州選出のエマニュエル下院議員に首席補佐官就任を打診した。

 党派を超えた結束の証しとして、パウエル氏には国防長官か教育長官ポストを検討。ケネディ氏には環境派弁護士としての経歴を考慮し、環境保護局長官のポストを用意しているという。
2008/11/06 17:50   【共同通信】

2008年10月19日 (日)

サドル師支持者数万人、米軍のイラク駐留継続反対デモ

地位協定締結に反対するイラク、サドル師派のデモ、米国大統領選挙をにらんでの行動である。米国は名誉ある撤退ではなく、追放の道を歩むのか。マリキは占領軍の協力者の汚名を着たまま終わるのか、イラク情勢は重大な局面に来ている。(高田)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081018-OYT1T00704.htm
サドル師支持者数万人、米軍のイラク駐留継続反対デモ
イラク情勢
18日、バグダッドで、米国との地位協定案に反対し、米軍の即時撤退を訴えるサドル師派のデモ参加者=AP

 【カイロ=加藤賢治】イラクの首都バグダッドで18日、イスラム教シーア派の反米指導者ムクタダ・サドル師の支持者数万人が、イラク駐留米軍の2009年以降の駐留継続を可能とする地位協定案に反対するデモ集会を開いた。

 協定案で、イラクと米国は2011年末までに米軍戦闘部隊がイラクから撤退することで合意しているが、サドル師は、米軍の即時撤退を求めており、デモを呼びかけた。

 サドル師は同日、声明を出し、協定案の承認権を持つイラク国民議会に対し、「協定によって、占領者がとどまることになる」などと訴え、否決するよう訴えた。

 多国籍軍のイラク駐留を定めた国連安全保障理事会の決議は、今年末に失効する。イラクのマリキ首相は17日、協定案を議会幹部に提示した。しかし、議会内には、米軍の駐留継続への反発も根強く、意見集約には時間がかかるとの見方が出ている。
(2008年10月18日23時37分  読売新聞)

2008年10月18日 (土)

日経社説のなんという卑屈な対米追従!

日経社説である。
「オバマ外交政策への懸念」などというから、何事かと思ったら、オバマの2国間協議を超えた枠組み、多国間協力の主張が日米同盟の相対化、形骸化につながる可能性があると懸念しているのである。そして、米国に文句を言うだけではだめで、アーミテージ報告が要求した集団的自衛権行使の憲法解釈の見直しなどを日本が進める必要性があると説いている。
いま、財界のスポークスマンたる日経新聞はオバマ政権の登場に不安を抱いているのだ。(高田)

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20081017AS1K1600317102008.html
社説 オバマ外交政策への懸念(10/18)

 3回目のテレビ討論を終えた米大統領選挙は、民主党のバラク・オバマ候補が優勢な戦いを進めている。金融危機のなかの選挙戦であり、経済問題に焦点が当たるが、民主党の政策綱領にあるアジアに対する外交政策には、日本から見て心配な点がある。オバマ陣営に対する懸念を発信しておきたい。

 政策綱領はアジア政策を日本、オーストラリア、韓国、タイ、フィリピンなどの同盟関係の維持から筆を起こし「これらの2国間協定、随時の首脳会談、その場に応じた外交取り決めを超えた、より効果的な枠組みを築かなければならない」と述べる。ライス国務長官が提唱する6カ国協議を安保機構化するのと同様の発想である。

 これには問題がある。それは日米同盟の相対化につながり、さらに形骸化にさえつながる危険があるからだ。ワシントン体制という多国間システムのなかで日英同盟がなくなっていった1920年代の歴史の再現にさえ見える。日英同盟廃棄の後に何が続いたか。あの歴史は語るまでもない。

 当時の日英同盟に相当するのが現在の日米同盟である。それは日本外交の基軸であり、アジア太平洋の安定装置として機能する。「2国間協定を超えた枠組み」を書いたオバマ陣営の担当者は、選挙戦で注目される新提案をしたかったのだろうが、政策綱領は学術論文ではない。

 2国間の同盟と多国間機構は両立可能だとの見方もあるだろう。しかし例えば2007年2月以来の6カ国協議を見れば、それが日米同盟を揺さぶっているのがわかる。

 米国は議長国・中国に気を使い、北朝鮮に対して融和的になった。テロ支援国家の指定解除に日本の世論が不快感を持てば、日米同盟の基礎が侵食される。6カ国協議が制度化された機構になればこの傾向が続く可能性がある。

 日米同盟の維持・強化が日米双方にとっての利益だとすれば、米側だけに努力を求めるのは正しくない。日本側は努力をしてきたか。例えば8年前の超党派の米側報告書(アーミテージ・ナイ報告)が日本に求めた集団的自衛権をめぐる憲法解釈の変更はまだなされていない。

2008年10月 6日 (月)

麻生批判で反論掲載=NYタイムズ

日本の外務報道官がNYタイムスに反論した。格好の良いものではない。(高田)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008100600012
麻生批判で反論掲載=NYタイムズ

 【ニューヨーク5日時事】5日付の米紙ニューヨーク・タイムズは投書欄で、「麻生太郎首相は中韓との関係強化に貢献してきた」とする兒玉和夫外務報道官の投稿を掲載した。同報道官は「麻生氏は外相として、中国、韓国との対等なパートナーシップを強化した」と指摘し、理解を求めている。
 同紙は9月下旬の社説で、麻生首相を「旧日本軍の残虐行為を正当化し、中韓との関係を損ねた」と論評していた。(了)(2008/10/06-00:56)

2008年9月24日 (水)

日本の役割拡大で温度差=両大統領候補の外交顧問が討論-米

この記事は注目しておきたい。米国大統領選挙からも目がはなせない。(高田)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080923-00000060-jij-int
日本の役割拡大で温度差=両大統領候補の外交顧問が討論-米

9月23日14時28分配信 時事通信

 【ワシントン23日時事】米大統領選候補の共和党マケイン、民主党オバマ両上院議員のアジア外交顧問による公開討論が22日、ワシントン市内で行われた。両陣営とも日米同盟重視の方針では一致したが、マケイン陣営が安全保障面での日本の役割拡大を促していく考えを強調したのに対し、オバマ陣営は日本の民意を尊重すべきだと訴え、温度差が見られた。
 マケイン陣営のグリーン前国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は、日本が経済力に見合った役割を安全保障面でも果たす必要があるとの認識を示した上で、「マケイン氏が大統領になれば、日本に役割拡大の道を進むよう促していく」と明言。日本の国連安保理常任理事国入りも後押しする考えを示した。
 これに対し、オバマ陣営のジャヌージ上院外交委員会事務局幹部は「日本が世界でどの程度の役割を果たすのかは、ワシントンにいる人間ではなく、日本国民自身が決めることだ」と指摘。「日本国民が望まない領域もあるかもしれない」と述べ、憲法改正や自衛隊派遣について米側の意向を押し付けるべきではないとの立場を示した。 

2008年8月27日 (水)

産経新聞【主張】国会会期 給油継続へ延長も辞すな

立場が全く異なる見解を読むのも時には役に立つ。この人々が何を考えているかがわかる。(高田)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080827/plc0808270254001-n1.htm
産経新聞【主張】国会会期 給油継続へ延長も辞すな
 政府・与党は臨時国会を来月12日に召集し、会期を70日間とすることで合意した。インド洋での海上自衛隊の給油支援を継続するための新テロ対策特別措置法改正案を、会期中に成立させるのは事実上困難になったことを意味する。

 来年1月以降、再び支援活動が途絶える事態が危惧(きぐ)される日程が組まれたのは極めて残念である。福田康夫首相はもっと長い会期を求めていたが、8月召集を断念したのに続き、短い会期を主張する公明党に押し切られた形だ。

 テロとの戦いから離脱し、国際協調の輪を乱してはならない。会期延長も含めた万全の対応を取ることを、首相には求めたい。

 民主党など野党が反対しても、新テロ特措法改正案を衆院再議決で成立させることを想定すれば、改正案の参院送付からみなし否決までに60日を要する。首相や自民党が8月召集や、もっと長い会期を主張したのもそのためだ。

 公明党との綱引きを経て、政策課題の優先順位としては、補正予算を伴う経済対策や消費者庁関連法案の審議が上位となり、新テロ特措法改正案は後回しになっているのが実情といえる。

 この間、首相は林芳正防衛相に対し、給油支援活動の意義を国民に訴えるよう指示した。また、自民党の麻生太郎幹事長は「世界中がアフガニスタンに増派している中で、日本だけ撤収というのは通らない」と述べている。

 当然のことだが、いずれも連立を組む公明党にぶつけるべき内容ではないか。与党の間に溝を残したまま国民に語りかけたとしても、説得力は持つまい。

 首相は改正案成立に向けた与野党協議にも期待するという。しかし、現行法の延長が軸なのか、新たなアフガニスタン支援活動も検討するのかなど、政府側の基本姿勢は定まっていない。民主党が協議に応じる保証もない。

 民主党の賛同が得られない以上、改正案について自公両党が衆院再議決に臨むしかあるまい。審議日数が足りなくなれば、会期延長を行ってでも対応する必要があるテーマだ。

 太田誠一農水相の事務所経費問題が表面化し、野党側は太田氏の説明によっては辞任を要求する構えを示す波乱要因も生じている。首相は臨時国会召集までに、改正案成立への道筋と決意を明確に表明すべき時である。

2008年8月26日 (火)

アフガンで日本人拉致か

いくつかのメディアが速報している。本当なら怖れていた事態が起きた。無事を祈りたい。(高田)
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/080826/mds0808261319000-n1.htm
アフガンで日本人拉致か

 外務省に入った連絡によると、アフガニスタン東部のジャララバード近郊で26日未明、日本人男性が拉致されたもようだ。詳細は不明。

 外務省で在カブールの日本大使館に現地対策本部を設置し、情報の収集を進めている。

 拉致されたのはアフガニスタンで医療活動を支援する日本の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」に所属する男性との情報があり、外務省で確認を急いでいる。同会は1984年から活動を開始、パキスタンやアフガンで病院などを運営し、診療を行っているという。

2008年8月16日 (土)

政権奪還目指す米民主党が綱領案 強固な対日関係維持

詳細が知りたいものである。米民主党は、イラク撤退、アフガン戦争最重視、日米同盟などの堅持だ。米国は何が変化し、何が変化しないのか、明確に見極めることが重要である。(高田)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008081690100758.html
政権奪還目指す米民主党が綱領案 強固な対日関係維持

2008年8月16日 10時07分

 【ワシントン15日共同】11月の米大統領選で8年ぶりの政権奪還を目指す民主党は15日までに、米国の「再生」を主題に据え、ブッシュ共和党政権からの決別を前面に掲げた党綱領案をまとめた。日本などとの強固な同盟関係を基礎にしたアジア政策の推進や、イラク戦争の終結などを打ち出している。

 25日からコロラド州デンバーで開幕する党大会で採択され、大統領候補に正式指名されるオバマ上院議員の選挙公約となる。

 綱領案は「米国の国際的指導力を再生する」ためには、第1にイラク戦争の終結が必要だと強調。オバマ氏が公約としてきた16カ月以内の戦闘部隊撤退を明記した。

 同時に国際テロ組織アルカイダやアフガニスタンの反政府武装勢力タリバンとの戦いを「最優先課題」とし、イラクに傾倒したブッシュ外交との違いを際立たせた。

 また日本、オーストラリア、韓国など同盟国との強固な関係の維持がアジア外交推進の基盤だと強調。中国には地球温暖化などグローバルな問題への関与を求め、人権擁護、信教や報道の自由なども訴えていくとしている。

2008年7月31日 (木)

米軍とマリキ政権の矛盾激化

米国が作った傀儡マリキ政権に、米軍が手を焼いている。占領に反対するイラク民衆の声を無視できないマリキ政権が米軍占領にあれこれと抵抗を強めている。地位協定の締結が難航している。米軍はイラクから撤退せよ。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-07-31/2008073106_01_0.html
2008年7月31日(木)「しんぶん赤旗」
駐イラク米軍地位協定 交渉難航/破たんした7月締結/占領に国民の根強い反対

 【カイロ=松本眞志】「米軍地位協定は、他国を攻撃し、イラク人の家を襲撃し、政府の許可なくイラク人を拘束する権利をイラク駐留米軍に与えるものだ」。イラク連邦議会のハラフ・アルヤン議員(イラク合意戦線=イスラム教スンニ派)は二十三日に、地元のメディアでこう述べました。

 イラクと米国の間で難航している駐イラク米軍地位協定交渉は、「占領永続化」に反対するイラク国民の声に直面したまま締結予定の七月末を迎えました。交渉では、米軍の免責特権やイラク人拘束権など主権侵害条項の改定、米軍撤退期限の明確化が焦点。七月末に予定していた協定締結は事実上破たんしました。

態度変えたマリキ首相

 マリキ首相は十八日、ブッシュ米大統領とのテレビ会談で、米軍削減と治安権限移譲の計画表作成について合意。ブッシュ氏はこれまで日程策定を拒否していましたが、イラク側の要求に応じる形となりました。

 マリキ氏は十九日に、ドイツ誌『シュピーゲル』のインタビューで、米軍の免責特権を全面的に拒否するとともに、米民主党大統領候補になるオバマ上院議員が主張する米軍撤退計画(大統領就任後十六カ月以内に撤退)に賛成しました。

 オバマ氏が二十一日にイラクを訪問した際、イラク政府は米軍駐留を二〇一〇年末までとする見解を表明。治安情勢改善が前提となっているものの、マリキ首相は、初めて公式にイラク側が求める米軍駐留期限を明示しました。

 マリキ氏は本来、イラク側で米軍地位協定を推進する当事者でした。米軍の支援下で占領反対派勢力の「鎮圧」の指揮をとり、米軍撤退にも消極的でした。それが一転して、協定案を「主権侵害」と非難し、米軍撤退計画と一体でなければ承認しないというまで変わりました。

 ここには、最近の住民虐殺にみられる米軍の無法な占領の実態と、イラク国民の圧倒的多数がこれに反発している現実があります。

 最近の世論調査では、イラク国民の約八割が米軍占領に反対しています。イラク連邦議会の議員多数も今年六月初め、地位協定について米議会に書簡を送り、(1)イラク連邦議会に審議・決定権がある(2)米軍撤退を義務づける仕組みと結びつかない協定は断固拒否する―と言明しました。

固執する米 予断許さず

 当初の思惑とは異なる展開に、ブッシュ米政権は、民間軍事会社職員の免責特権放棄などの妥協を余儀なくされています。

 一方、侵略と占領政策の矛盾と破たんにもかかわらず、米国側は、地位協定に米軍撤退期限を盛り込むことを拒否し、米軍兵士の免責特権やイラク人を拘束する権限にも固執し続けています。協定締結期限も「年内に」幅をもたせる声もあり、交渉の行方は予断を許さないといえます。

2008年7月23日 (水)

イラク撤退日程、オバマ氏が柔軟姿勢 「現実無視せぬ」

朝日と産経が伝えるオバマ氏の動向である。ある新聞に、オバマは反戦派の装いで現実主義のヒラリーと闘い、こんどは現実主義を掲げてマケインと闘おうとしていると書かれていた。オバマの動向を注目しておきたい。誰でも政権にちかづくとこうなるということか。(高田)

http://www.asahi.com/international/update/0722/TKY200807220039.html
イラク撤退日程、オバマ氏が柔軟姿勢 「現実無視せぬ」

 【ワシントン=梅原季哉、エルサレム=小村田義之】米民主党のオバマ上院議員は21日、訪問中のイラクで米ABCテレビのインタビューに答え、大統領就任後16カ月以内にイラク駐留米軍の戦闘部隊を撤退させるとの公約に関して、日程にあまりしばられるべきではなく、状況次第で変化しうると示唆する柔軟姿勢を示した。

 インタビューは、バグダッドでイラク駐留米軍のペトレイアス司令官からの情勢説明を受けた後に行われた。オバマ氏は「硬直した日程にこだわって現実に起きていることを直視せず部隊を撤退させることも、ブッシュ大統領のように司令官に判断を丸投げすることもしない」と述べた。

 ペトレイアス司令官から撤退案への懸念が示されたのかという質問には「撤退自体に強い懸念はないと思う」と述べ、意見対立しているとの見方を否定した。

http://sankei.jp.msn.com/world/america/080723/amr0807230908000-n1.htm
オバマ氏、「16カ月以内」に固執せず イラク駐留米軍の撤退期限
2008.7.23 09:00
【ワシントン=山本秀也】中東歴訪中の米民主党のオバマ上院議員は22日、ヨルダンの首都アンマンでの記者会見で、大統領選で公約してきたイラク駐留米軍の撤退期限について、「就任から16カ月」との目標にこだわらない考えを表明した。21日に会談したイラクのマリキ首相が、この目標より長い「2010年中の戦闘部隊撤退」を望む考えを表明したことを踏まえた判断だ。

 民主党の大統領候補指名を確実にしているオバマ氏は、イラク駐留多国籍軍のペトレイアス司令官について「現地で必要な措置を取るため、最大限に裁量の余地を求めているようだ」と理解を表明。16カ月以内の撤退断行か、現地司令官の意見偏重かという「二者択一」の判断を退けるなど、柔軟な姿勢を強調した。

 オバマ氏は、マリキ首相が求めた撤退目標に対して、「歓迎したい」と受け入れる考えを示した。オバマ氏の当初構想では、就任16カ月後にあたる2010年5月下旬までに米軍がイラクから完全に撤退すべきだとしていた。マリキ首相の発言は、これより7カ月長い同年末までに戦闘部隊の撤退を求めるものだ。

 米・イラク間では、治安権限のイラク移譲を前提に、米軍戦闘部隊の削減に向けた「日程的な展望」を策定することで合意していた。しかし、ブッシュ米政権内では、明確な部隊撤収の期限を示すことに抵抗が強く、マレン統合参謀本部議長は、2010年を意味する向こう2年以内の大規模な米軍撤退も「危険だ」として、イラク情勢を再び流動化させる懸念を示していた。

2008年7月21日 (月)

オバマ氏、アフガン入り 中東・欧州PRの旅

オバマ候補の中東政策の実態である。朝日と日経の記事から。
彼はイラクからの撤退と、対アフガン重視という路線である。ヒラリー氏もこうした傾向をもっている。彼のアフガン主戦場という主張はとんでもない主張である。
今回の民主党大統領候補選挙はたしかに女性と黒人の候補の争いというという米国社会では画期的な変化が起きたのであった。米国には女性への「ガラスの天井」と人種差別という、歴史的な社会問題があった。これを打ち破る可能性が始まったのである。両候補ともイラクからの撤退を主張していたという点でも画期的であった。米国社会が大きな変化をはじめていることを物語るものでもあった。
しかし、オバマ氏が掲げた「チェンジ」に過度に大きな期待を持つことはできない。オバマ氏のアフガン戦争への立場がそれを示している。オバマは反戦候補ではないのだ。イラク戦争撤退論者なのだ。
この選挙戦に市民の力が大きな役割を果たしたことは疑いない。この力が今後のオバマ氏の政策にどのような影響を与えることができるか、私たちはそれに注目しよう。幻想をもってはいけないが、あきらめてはいけない。歴史の変化が確実に始まっている。(高田)

http://www.asahi.com/international/update/0719/TKY200807190185.html
オバマ氏、アフガン入り 中東・欧州PRの旅

 【ワシントン=小村田義之】AP通信によると、米大統領選で民主党の候補者指名を確定したオバマ上院議員が19日、アフガニスタンに入った。この後、イラクも訪問。中東・欧州を歴訪する予定で、その間の言動は共和党のマケイン上院議員との選挙戦にも大きく影響しそうだ。

 オバマ氏のアフガニスタン訪問は初めて。現地を視察し、イラクに代わってアフガニスタンを「テロとの戦い」の主戦場と位置づける持論をアピールする構えだ。オバマ氏は、少なくとも米軍2個旅団をアフガニスタンに増派する方針を示している。

 オバマ氏はこの後、イラクを訪問。現地の米軍司令官らの説明を受けたうえで、「就任後16カ月以内の段階的撤退」という持論を改めて主張する見通しだ。

 イラク政策は、イラクを対テロ戦の主戦場と訴えるマケイン氏との最大の争点のひとつだ。ただ、最近はオバマ氏も米軍増派への批判を手控えるなど主張を微修正する動きを見せており、動向が注目されている。

 今回の外遊では中東諸国を訪問後、独仏英3カ国をまわり、各国首脳らとも会談する予定。上院議員1期目のオバマ氏は外交・安全保障面での経験不足が指摘されており、外交通のマケイン氏の格好の攻撃材料となっている。オバマ氏としては、「首脳外交」を演出することで懸念を払拭(ふっしょく)したい考えだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080721AT2M2000M20072008.html
オバマ氏、カルザイ大統領と会談 テロとの戦い「力強く推進」

 米大統領選で民主党の候補指名が確定しているオバマ上院議員は20日、訪問先のアフガニスタンの首都カブールで同国のカルザイ大統領と会談した。ロイター通信によると、オバマ氏は自分が大統領に選出されてもカルザイ政権を支える米国の方針は変わらないと表明。アフガンでのテロとの戦いを「力強く推進する」と伝えた。

 オバマ氏は同日、米CBSテレビとのインタビューで、旧政権のイスラム原理主義勢力タリバンの攻勢が目立つアフガン情勢を「不安定で緊急な対応を要する」と分析。「テロとの戦いにおいてアフガニスタンは最も重要な戦線であるべきだ」とも述べ、米国の関与の軸足をイラクからアフガニスタンに移す必要があるとの認識を改めて表明した。

 大統領府によると、オバマ氏とカルザイ大統領は麻薬対策などについても意見交換した。またオバマ氏は同日朝、カブール駐留の米軍兵士と朝食を共にし、現地の情勢などを話し合った。(ニューデリー=長沢倫一郎)(00:49)

2008年6月19日 (木)

米国務長官:北朝鮮の指定解除明言 「近く核申告」踏まえ

米国というのは政権末期になるとこういうことをやり出す。結構ではあるが、時間がないからなかなかうまくいかない。クリントン政権の時もそうだった。あのときのオルブライトと今回のライスと、さて違った結果がでるか。注目しておこう。それにしても、日本政府は米国に圧力をかけられて、一部制裁を緩和したのは明白になった。この国の政府というやつは……まったく。(高田)
http://mainichi.jp/select/world/news/20080619k0000e030040000c.html
米国務長官:北朝鮮の指定解除明言 「近く核申告」踏まえ

 【ワシントン小松健一】ライス米国務長官は18日、ワシントンで講演し、昨年12月末の期限から大幅に遅れている北朝鮮の核計画申告について「北朝鮮が近く(6カ国協議議長国の)中国に申告書を提出する」との見通しを示した。そのうえでライス長官は、申告後、ブッシュ大統領が米議会に北朝鮮のテロ支援国家指定解除を通告するとともに、敵国通商法の適用を終結させる方針であることを明言した。

 申告に合わせてテロ支援国家指定解除という手順を米政府首脳が明確にしたのは初めて。中国は申告後の対応を協議するため、6カ国協議首席代表会合を北京で開催する準備を進めている。

 一方で、ライス長官は「我々は北朝鮮が申告したことをそのまま信じるわけではない」と指摘し、申告が正確で完全なものかどうか検証作業を重視する姿勢を強調。議会通告後、テロ支援国家指定解除が発効するまでの45日間に「検証作業に対する北朝鮮の協力の度合いを見極める」と述べた。

 北朝鮮が検証作業に非協力的だったり、核放棄に向けた6カ国協議の合意に違反した場合は、「相応の措置を取る」と語り、指定解除の発効停止や、制裁強化の可能性を示唆した。

 また、日本人拉致問題について、ライス長官は「日朝協議の支援を行ってきた」と説明。そのうえで、「北朝鮮の核放棄という大きな目標に取り組まなければならない」と指摘し、日本を含む6カ国協議各国に核放棄へ向けた一層の連携を求めた。

 6カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補は19日の東京での日米韓首席代表協議で指定解除に向けた米政府の方針を伝え、26日から京都で開催される主要8カ国(G8)外相会合に出席するライス長官も高村正彦外相に説明し理解を求めるとみられる。

2008年3月18日 (火)

イラク戦争5年―大失敗をどう克服するか-各新聞はどう総括したか

この20日でイラク戦争まる5年である。米国ブッシュ政権による開戦の理由がウソで塗り固められていたことは米国自身が認めている。反テロ戦争を呼号して、ブッシュ大統領はこの21世紀初頭を取り返しの付かない「戦争の時代」にたたき込んだ。全世界2000万の人々の怒濤のように広がった反戦デモを無視してである。憲法9条を持つにもかかわらず、わが国の小泉純一郎政権とその後継政権も問答無用でこれに付き従い、英国のブレア政権とくつわを並べた責任は重大である。この結果、数十万人、あるいは100万人になんなんとする人々が殺され、傷ついて倒れた。そして今なお戦火は止まない。
この死者たちをはじめとする悲惨な事実をまえに、今を生きるすべての人々がその姿勢を厳粛に問われざるをえない。メディアも例外ではない。それどころか、第4権力と呼ばれるメディアの責任は重大である。この問題での朝日、毎日、読売の社説を掲げる。読売がいまなお「フセインが招いた戦争」「米国の力の低下が心配だ」などというのを見るとき、この連中はどうしようもない戦争共犯者であると断ぜざるをえない。こお酔筆さながらの文章を見て、死者たちは怒っているに違いない、読売の社説子よ、怖れるがよい。
あのとき5万人の米大使館包囲デモを組織したWORLD PEACE NOWは、この22日も同じ芝公園23号地から米国大使館にむけて抗議のデモを組織する。我々はあきらめていない。ひとときもあきらめることがなかった。憲法9条を持つ国である日本でのイラク反戦の火はこの5年間、止むことがなかったことにささやかな誇りを持って、仲間たちと共に私は22日の会場に行く。(高田)

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
イラク戦争5年―大失敗をどう克服するか

 イラク戦争が始まって5年がたとうというのに、この歴史的な大失敗をまだ正当化しようとする人々がいる。

 ブッシュ米大統領は1月の一般教書演説でこう述べた。

 「大規模なテロは減った。イラクにはまだ多くの課題があるが、和解が始まっている。イラク人の未来は彼ら自身の手中にある」

 昨春以降、約3万人の米軍部隊が増派されて、イラク国内でのテロ事件などが減少している。そんな統計が米政府から明らかにされている。

 ●イラクの死者15万人

 だが、それをもってこの戦争が好転してきた、やはり米国のイラク攻撃は誤りではなかった、と言うのは無理がある。

 米軍兵士の死者は約4千人。イラク市民の死者は昨年6月までに15万人に達したはず、と世界保健機関(WHO)が推計結果を発表した。いま、それが何人に増えていることだろう。

 「家を出発して1時間後には涙が止まった。ビルや家々は崩れ、煙が立ちこめている。……そんな光景を見て、自分はまだ運が良かったと気づいた」

 イラク人少女の英文ブログ「バグダッド・バーニング(燃えるバグダッド)」にこんな一節がある。彼女は昨年、家族とともにシリアに避難した。首都を脱出した時の思いをつづったものだ。

 命からがらイラクを後にした難民は200万人を超える。国内の避難民がさらに200万人いる。

 こうした人々にとって、ブッシュ大統領の演説は、まるで違う惑星の出来事に聞こえたのではないか。

 米軍は治安回復のために危険なかけに出た。反米的な地域のスンニ派に武器と資金を与え、国際テロ組織のアルカイダ系勢力と戦わせる方式を編み出したのだ。米軍の犠牲は最小限にできるし、事情に通じた地元の住民なら攻撃も効果的だろう。

 ●「敵」を間違えた

 しかし、それで一時的に治安が回復したとしても、その武器は将来の宗派対立に使われ、犠牲者を生んでいくのではないか。現地事情に詳しい専門家の間ではそう懸念する声が高まっている。

 失敗はイラク国内だけではない。9・11同時テロ直後にイスラム原理主義のタリバーン政権を倒したアフガニスタン。イラクに足をとられているうちにタリバーンが勢いを取り戻し、治安情勢が逆戻りしつつある。

 それと連動するように隣のパキスタンの政情がおかしくなり、ブット元首相の暗殺まで起きた。米国の「テロとの戦い」を支えたムシャラフ大統領は、退陣寸前の窮地に立たされている。

 パレスチナ和平はさらに混迷を深め、トルコ軍はイラク北部のクルド人地域を攻撃した。イランの議会選挙では反米保守強硬派のアフマディネジャド大統領系が圧勝した。

 もともと危機の種の多い地域ではあった。だからこそ慎重に対応しなければならなかったのに、イラク攻撃以来の5年間でいまや手におえなくなっているのが実情ではないのか。反米機運は中東全域で勢いを増している。

 かつてブッシュ氏が掲げた開戦理由はすでに幻だ。「大量破壊兵器」は偽りだったし、「中東の民主化」のお題目は色あせ、ほとんど語られなくなった。

 米国でブッシュ氏の人気はさんざんだ。戦争に部隊を派遣した国々でも、総選挙や支持率の低下で政権から追われた首脳は少なくない。

 ここまで傷口を広げてしまった最大の理由は、米国が「敵」を間違えたことではなかったか。本来ならアラブ・イスラム世界の支持を得つつ、国際テロ組織アルカイダを孤立させ、追いつめなければならなかった。

 なのに、アルカイダとは関係のなかった旧フセイン体制を相手に、説得力を欠く戦争を起こしたことで、国際社会を分裂させ、穏健なイスラム教徒まで敵に回してしまった。

 ●米国の消耗が心配だ

 イラク戦争に反対した独仏も含め、国際社会には苦い思いが残る。部隊は送らなくても、米国との同盟重視でブッシュ流「テロとの戦い」にさまざまな形で参画した国は少なくない。戦線は際限なく広がり、国連も力を発揮できなかった。戦争を支持した日本にもその責任の一端があるはずだ。

 この混迷をただすのに特効薬はありそうにない。米軍の大部隊が駐留したままでは反米テロはおさまらない。だが、現地が安定しないままでの撤退は、内戦の引き金になりかねない。文字通りのジレンマである。

 心配なのは、イラクの収拾が長引くほどに米国自身が消耗していくことだ。軍事力だけではない。経済力や外交力、ソフトパワーを含めて、世界を引っ張る米国の指導力が失われていく。北朝鮮の核問題を抱える日本にとっても、唯一の同盟国である米国の衰えは好ましくない。

 米国は、この大失敗から立ち直り、抜け出す道を見つけなければならない。今秋の大統領選挙での論戦がそのきっかけになることを期待したい。それには「敵」を間違えた誤りを直視し、何を本当の標的とすべきなのか、もう一度とらえ直すことから始めるべきだ。

 国際社会も、国際テロを封じ込めるために各国が協調できる仕組みを再構築しなければならない。容易なことではないが、アラブ・イスラム世界に広がる米国や西側世界への敵意と不信を解く努力が必要だ。日本もそのために何が貢献できるか、真剣に考えたい。

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080317ddm005070032000c.html

社説:イラク開戦5年 不安定さを増した世界 米軍の早期撤退がカギに

 これほど救いのない戦いもないだろう。イラク戦争の開始(03年3月20日)から5年。フセイン政権は崩壊し元大統領は処刑された。それでも安定にはほど遠いまま米兵の死者は4000人に迫っているが、彼らは何のために死に、彼らの同僚が何のために戦っているのか、という問いに答えるのは容易ではない。

 しかも、時がたつにつれて米ブッシュ政権の「浅慮」が浮き彫りにされ、この戦争を支持した日本も苦い思いをかみ締めてきた。日常化するテロと殺りく、米軍による拷問や虐待などが世界中の人々の心をすさませる。見えない火の粉がイラクから日本へ、世界へ降り注いでいるようだ。

 原点は01年9月11日の米同時多発テロだった。

 「イラクは大量破壊兵器をテロ組織に流すかもしれない」「同時テロにイラクが関与したのでは?」。9・11後の米国では、ある種の興奮状態も手伝って、そんな理屈がまかり通った。

 だが、米国がイラクに攻め込み、国内をくまなく探しても大量破壊兵器はなかった。9・11とフセイン・イラク政権の関連を示す「スモーキング・ガン(煙の出ている銃=動かぬ証拠)」も見つからなかった。

 ◇大統領は真意語れ

 05年、米国の独立調査委員会は結論付けた。イラクに関する米情報機関の判断は「ほとんどすべてが完全に間違っていた」と。

 開戦直前、パウエル米国務長官(当時)は国連安保理で得意げに「イラクの移動式生物兵器関連施設」の存在を証言した。その「施設」も後に、アルコール依存症とされるイラク人の作り話と判明した。

 曲折を経て「常識」に返ったのである。イラクは91年から98年まで国連の大量破壊兵器査察を受けた。そんな国が恐ろしい兵器を大量に隠し持てるはずがない、という冷静な指摘は戦争前からあった。

 暗殺を恐れイスラム原理主義者を警戒していたフセイン元大統領が、9・11テロではウサマ・ビンラディン容疑者に協力した、というのも、最初からうさんくさい情報だった。

 だが、単純な「間違い」や「浅慮」の集積が米国を先制攻撃に導いたのか。戦争の背景には、ブッシュ大統領の宗教的信念などがあったのではないか。この戦争は動機について未解明の部分が多い。改めて大統領の真意を聞きたい。

 「中東民主化」についても、ブッシュ大統領はあまり語らなくなった。かつてのイスラム王朝の都(バグダッド)に星条旗を立てて、周辺諸国の民主化も促すというのはネオコン(新保守主義派)などの発想だ。

 だが、考えてみよう。民主的ではないが親米のアラブ国家で完全な自由選挙を行えば、政府に抑え込まれているイスラム勢力が台頭する。それが中東の現実だ。東欧民主化とは訳が違うことに大統領は遅まきながら気付いたのだろうか。

 中東の現実を直視すべきである。91年の湾岸戦争時、父親のブッシュ元大統領は敗走するイラク軍を深追いせず、戦後の内乱でも反フセイン派への支援に慎重だった。民族・宗派の「モザイク国家」イラクの分裂を恐れたのだろう。息子の大統領はその点を意に介さずにイラクに侵攻し、案の定、手のつけられない状況を招いてしまった。

 こんな状況を後任に託すのは本意ではあるまい。ブッシュ大統領は任期内のイラク安定化に全力を挙げ、米軍の早期撤退を図るべきだ。米軍のイラク駐留が世界を安全にしているかといえば、むしろ逆だろう。反米イスラム勢力の犯行とみられるテロは、イラクから世界各地に飛び火している。開戦時より世界は不安定になっている。

 ◇日本も出口戦略を

 米・イラク関係も順調ではない。米国が支援するマリキ政権はイランやシリアとの縁が深い。他方、米国は両国を「テロ支援国家」として嫌っている。この「ねじれ」を解消しないとイラク情勢も安定しない。米国はイラン空爆をちらつかせるだけが能ではない。

 開戦直後、当時の小泉純一郎首相はいち早く米国への支持を表明し、04年2月から陸上自衛隊をイラクのサマワに送って「人道復興支援」に従事させた。航空自衛隊もクウェートを拠点に、イラク国内への物資輸送業務を開始した。

 陸自は06年に撤収を完了したが、空自は隊員210人、C130輸送機3機の態勢で、イラク国内3カ所への輸送を続けている。これまでの輸送回数は670回余り、派遣隊員は延べ約2800人に達する。何を輸送しているのか、実態は必ずしも明らかでない。

 派遣の根拠となるイラク特措法は07年7月に2年間延長されたが、米国に追随して際限もなく延長するのは論外だ。インド洋で補給活動を続ける海上自衛隊も含めて、日本は主体的に出口戦略を考えるべきだ。

 そして、イラクとアフガニスタンの「二正面」を抱える米国は、どんな目標に向かってどう戦うのかという青写真を明確に示す必要がある。「戦いのための戦い」になっていないか。それでは、米国も国際社会も疲れ果てるだけである。

毎日新聞 2008年3月17日 東京朝刊

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080316-OYT1T00517.htm
イラク戦争5年 米国の力の低下が心配だ(3月17日付・読売社説)

 開戦から5年。混迷が続くイラク情勢は、米国の重荷となっている。

 こうした状況が東アジアの安全保障に対する米国の役割、責任の低下につながってはいないか。日本にとっても重要な問題だ。

 米英が開戦の理由とした大量破壊兵器は、結局存在しなかった。米軍の死者数は約4000人にのぼる。イラク人の死者は、推計で10万人とも15万人とも言われる。それでもまだ、イラクで平和定着の確かな光明は見えない。

 ◆フセインが招いた戦争◆

 こうしたことから、イラク戦争を「大義なき戦争」とする批判がある。だが、開戦に至るまでの長い前段を忘れては、問題の本質を見誤る。

 2001年9月11日の米同時テロ後、米国は、大量破壊兵器の開発と拡散の疑惑がある「ならず者国家」への警戒を強めた。

 国連安全保障理事会の諸決議に違反し、湾岸戦争後10年以上も大量破壊兵器の廃棄検証義務を果たさないイラクのフセイン政権に疑いの目を向けたのは当然だ。

 国連査察の拒否という義務違反をこれ以上続ければ「深刻な結果に直面する」とした安保理決議1441で、イラクはようやく受け入れに転じた。

 だが、その後も、査察には限定的な協力しかしなかった。米英の兵力増強という圧力がなければ、それすら実行しなかったろう。

 大量破壊兵器が存在しないのであれば、それを挙証して戦争を回避できたはずである。それをしなかったフセイン政権の側に、戦争を招いた非がある。

 世界中が、イラクは大量破壊兵器を保有していると考えていた。現に、イランや国内クルド人に化学兵器を使用した前歴があった。日本では、開戦後、イラクは化学兵器を使うな、といった社説を掲げた有力紙もあった。

 イラク戦争では、米英と仏露独との対立で、安保理が機能不全に陥った。当時の状況では、米英が武力行使に踏み切り、日本がそれを支持したのは、やむを得ない選択だったと言える。

 ブッシュ米大統領はイラクを攻撃する米国の目的について、「イラクの脅威を取り除き、統治を国民の手に戻す」ことをあげた。

 5年後の今、イラク民主化はもくろみ通りに進んでいない。戦後統治の準備が万全であれば、今日ほどの混迷はなかっただろう。

 ◆甘かった戦後の見通し◆

 ブッシュ米政権は、異なる宗派、民族によるイラク国内の歴史的な確執を軽視し、すべてを軍事力で解決できると過信していた。

 昨年の米軍増派によって、治安悪化にはひとまず歯止めがかかった形だ。だが、14万人の駐留米軍の存在が依然として治安の要である状況に変わりはない。米軍駐留は長期化する可能性が高い。

 問題は、イラクの混迷が、国際社会における米国の指導力低下を招き、世界の安定に影を落としている点にある。

 米国は、イラクの安定化へ、本格政権の自立支援だけでなく、中東全体の安定に向けた外交の成果をあげる必要がある。それが次期政権の最優先課題でもあろう。

 イラクの安定は、原油の9割を中東からの輸入に頼る日本にとっても重要だ。人的貢献と復興支援は続けねばならない。

 イラク特措法の延長で、航空自衛隊の輸送業務活動が続いている。その内容や意義への国民の理解を深めることも大切だ。

 イラク戦争の影響は、東アジアの安全保障にも及んでいる。日本にとっては深刻な問題だ。

 イラク戦争と並行して、北朝鮮は核兵器開発を公然と再開し、ミサイル発射や核実験を強行した。北朝鮮は、イラクは核兵器を持たなかったために攻撃された、と自らの核保有を正当化している。

 日本の安全保障環境は北朝鮮の核実験で劇的に悪化した。

 東アジアでは、台頭する中国の軍事的な膨張も目立つ。中国軍の幹部が、米軍幹部に太平洋を分割しようと提案したという。そんなことが現実になれば、日本は中国の軍事的圧力にさらされ、国家としての存立も危うくなる。

 ◆日米同盟強化が大事だ◆

 米国がイラク情勢に足をとられ、東アジアでの影響力が減退していく状況は、日本として看過できない。米国の軍事力を背景にした圧力が、北朝鮮に核廃棄の決断を迫る重要なテコとなる。米国の力が弱まれば、北朝鮮は核廃棄に動くわけがない。

 日本は、東アジアの安定と繁栄をどう確保していくのか。そのためには緊密な日米関係を維持すべきだ。この地域での米国の力の弱体化は、日本の国益を損なう。

 東アジアの重要性について米国と認識を共有し、日米の連携が地域の発展に役立つことを確認していかなければならない。
(2008年3月17日01時30分  読売新聞)

2008年1月 2日 (水)

昨年の米兵死者、過去最悪の899人=イラク

イラク戦争、まる5年、米国は泥沼に落ち込んでいる。
あきらめず、がんばれば、私たちの声が勝利する日が近づいている。
声を上げ続けよう。(高田)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080102-00000006-jij-int
昨年の米兵死者、過去最悪の899人=イラク

1月2日9時0分配信 時事通信

 【ワシントン1日時事】米CNNテレビは1日までに、昨年1年間のイラクでの米兵死者数が少なくとも計899人に上ったと報じた。過去最多だった2004年の年間死者数を50人上回り、イラク戦争開戦以来、最悪の年になった。
 イラクでは爆弾テロやヘリコプターの墜落などで、昨年4~6月は3カ月連続で死者数が100人を超えた。しかし、6月中旬に3万人規模の増派作戦が本格化して以降、死者数は大幅に減少。12月の死者は少なくとも21人で、04年2月の20人に次ぐ最低水準になった。 

2007年12月 3日 (月)

イラク開戦5周年行動

イギリスのSTWCなどが、来年の3月にイラク開戦5周年の国際反戦行動を呼びかけた。
日本でも私たちを含む「WORLD PEACE NOW」は、全世界の市民に連帯して、3月22日(土)午後、港区の芝公園23号地で集会を開き、米国大使館へのデモを行うことを予定している。
全国各地の皆さんにも、ともに大小さまざまな行動を企画し、立ち上がるよう呼びかけます。また、相互に、行動計画を交流し合い、全国で連帯した行動にしたい。情報を交換しましょう。(高田)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-12-03/2007120307_01_0.html
2007年12月3日(月)「しんぶん赤旗」
「対テロ」戦争ノーで国際会議
イラン攻撃反対を宣言
英に平和活動家集う

 【ロンドン=岡崎衆史】米政府の進める「対テロ」戦争に反対する国際会議が一日、ロンドン市内で開かれ、イラクとアフガニスタンからの外国軍の撤退を求めるとともに、懸念されるイランへの攻撃に反対する共同宣言を採択しました。また、イラク戦争開戦五年にあたる来年三月、世界の主要都市で反戦デモを行うことを決めました。

 宣言は、アフガニスタン戦争、イラク戦争、イランへの攻撃を「米政府による“終わりなき戦争”」と批判し、これに反対する運動を世界で強めることを確認しました。
 英「ストップ戦争連合」のアンドルー・マレー議長は会議で、米国の最大の同盟国の英国も含めイラクからの撤退の動きが進んでいることを評価するとともに、撤退を完全なものにするよう訴えました。他方、泥沼化するアフガンからの軍の撤退やイラン攻撃を阻止するために、「あらゆる力を動員する」と述べました。
 イラン、イラクなど中東からの出席者も発言。イラン「反戦母親の会」のマルジエ・ラングロウディさんは、ブッシュ政権による外圧は「市民社会による民主化の努力を破壊しかねない」と指摘。米国はイラン攻撃を選択肢から排除せず、武力や制裁に頼っているが、それは逆効果だと訴えました。
 イラク石油労組のハッサン・ジュマ議長は、米占領政策がイラクの宗派対立をあおり、治安悪化を招いたと発言。また、労働者の権利を認めず、石油などの天然資源を奪おうとしていると批判しました。
 一方、アフガンについては、同国に兵士を派遣するカナダとオランダの平和活動家が、両国は復興のためといいながら実際には戦闘に参加しアフガン民間人を殺害していると告発。同じ派兵国の韓国の活動家は、「占領と復興は両立しない」と述べ、外国軍による占領が復興を妨げていると非難しました。
 会議は「戦争ストップ連合」が主催。世界各地から千二百人以上が参加しました。

2007年9月 7日 (金)

ISAF後方支援がいいわけはない

6日の朝日の報道だが、各紙が報じている。
このISAFの後方支援は多くの問題を含んでいる。問題は周辺事態どころではない。この鳩山発言は要注意の動きである。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0906/TKY200709060430.html
テロ特措法「対案」、ISAF後方支援も 民主・鳩山氏

2007年09月06日21時34分

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は6日、浜松市で講演し、テロ対策特別措置法延長への「対案」について「(アフガニスタンに展開する)国際治安支援部隊(ISAF)の後方支援ということならありうるのか議論を行うことが極めて大事だ」と述べ、北大西洋条約機構(NATO)が主導するISAFへの協力を選択肢に含める考えを示した。

2007年6月18日 (月)

自衛隊情報保全隊への抗議集会での発言

共産党が開いた自衛隊情報保全隊による市民運動の監視活動に抗議する集会に出てきました。以下はジャンジャンの報道です。
http://www.janjan.jp/living/0706/0706157368/1.php
私の発言と写真も載っています。記者さんが要約したものですが。(高田)
----------------------