許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2009年11月 6日 (金)

志位委員長の記者会見

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-11-06/2009110602_02_0.html
志位委員長の記者会見
(詳報)

 日本共産党の志位和夫委員長が5日の記者会見で表明した見解は以下の通りです。

 国会論戦のなかで、民主党政権のいくつかの重大な問題点が明らかになってきた。わが党は、「建設的野党」の仕事の一つとして、国民の利益を守る立場から新政権の問題点をただすことを公約してきたが、いまの局面のもとでは、この仕事がたいへん重要になってきている。4点ほど問題を提起しておきたい。
沖縄・普天間基地
「『県外』公約でない」(岡田外相)は絶対通用しない

 第一は、沖縄・普天間基地の問題だ。わが党は、衆参の代表質問、衆院予算委質問で、新政権が、「県外、国外」(への移設)という自らの公約にたち、「県内たらい回しを許さない」という沖縄県民の意思にたって、本腰を入れた対米交渉をおこなうことを求めてきた。

 ところが、昨日の衆院予算委で、わが党がこの問題をただしたのに対して、岡田外相は「『県外』(移設は)公約ではない」と答弁した。これは絶対になりたたない弁明だ。党首が、公開のテレビ党首討論で「県外、国外」と言明したことが公約でないなら、選挙中の論戦は意味がなくなる。

 鳩山首相は、昨日の答弁で、県内移設を求める岡田発言について、「(公約の)範囲の中だ」とのべた。自らの公約とまったく異なる発言を、閣僚がおこなっていることを容認、放置するというのは、無責任な態度といわねばならない。

 わが党は、首相に、総選挙での公約、沖縄県民の意思を踏まえた対米交渉を重ねて強く求める。「対等な日米関係」というが、それができなければ、旧来の対米従属外交と変わらないといわれてもしかたがない。
後期高齢者医療制度
「先送り」への方針転換に道理はない

 第二は、後期高齢者医療制度の問題だ。国民の世論の圧倒的多数は、差別制度の即時撤廃だが、わが党の質問にたいして、首相は、「新しい制度」ができるまでは撤廃を先送りにするという姿勢を示した。

 これも重大な態度の後退だ。昨年の国会で当時の野党4党共同で廃止法案を参院で通したさいには、民主党の提案者も「差別への怒り」が最大の問題であり、「いったん元に戻すことが非常に重要」、「戻した上で旧老人保健法制度の問題点を是正する」と言明してきたことだった。

 なぜ方針を転換したのかとのわが党の問いに、首相は、「混乱を生じてはいけない」と弁明した。これは自民・公明などによる反対論と同じ言い訳であり、道理はない。

 「混乱」というなら、最大の混乱は、高齢者を差別する制度をつくったことそのものにある。わが党は、すみやかな撤廃を強く求めていく。
「政治とカネ」
衆参の予算委員会で真相解明のための集中審議を

 第三は、鳩山首相の「偽装献金」問題、小沢幹事長の政治資金パーティーの虚偽記載疑惑についてである。

 首相の疑惑について、わが党は、司法まかせにするのでなく、国民への説明責任を果たすことを求めてきた。しかし、首相は、「捜査に支障をきたす」などの理由で、「発言を控える」と説明責任を避け続けてきた。

 そのなかで、昨日の予算委員会の答弁で、首相は、元秘書が鳩山家の資金管理団体「六幸商会」から資金を引き出す際に、首相がその手続きに必要な「指示書」に署名していたことを明らかにした。

 また、「偽装献金」の資金源について、首相本人以外の、親族、企業、労働組合などではないと言い切れるかとの問いに、首相は「私の知る範囲でそのようなことはないと信じている」とのべるのみだった。

 「偽装献金」はすでに明らかになっている。首相の関与はどうだったのか、資金源はどうなっているのか。疑惑をもたれたら自ら明らかにするのが国会議員の責務である。ましてや首相においては、それがいっそう強く求められる。

 くわえて、今日の報道で、小沢幹事長の関連政治団体「小沢一郎政経研究会」が、政治資金収支報告書で、2000~04年分の政治資金パーティー券収入について、個々の企業の購入額を実際より少なく見せかける虚偽記載をした疑いがあることが報道されている。購入上限額(1回のパーティーで1企業150万円)を上回る金額を要求し、上限額との差額を、収支報告書で企業名の記載義務がない小口分に分散している疑いだ。これについても小沢氏に説明を求める。

 これらの「政治とカネ」をめぐる一連の疑惑について、国会として真相究明が必要だ。わが党は、衆参の予算委員会で「政治とカネ」をめぐる集中審議をおこない、関係者の出席を求め、国民の前で徹底的な真相究明をおこなうことを要求する。
「官僚答弁の禁止」
「政治主導」の名で解釈改憲がすすめられる重大な危険

 第四は、民主党・小沢幹事長が主導してすすめようとしている「国会改革」の一つの内容として、法律で「官僚答弁の禁止」を決めようとしていることについてである。ここには重大な問題がある。

 まず、国会の「国政調査権」「行政監督権」の重大な侵害となる。国会が行政機構、官僚機構の問題点を直接ただすことに大きな障害が持ち込まれる。

 くわえて、さらに重大な問題が浮かび上がってきた。小沢氏は、会見で、「法制局長官も官僚でしょ。官僚は(答弁に)入らない」とのべ、内閣法制局長官の国会答弁を封じる意向を示している。

 平野官房長官は、4日の会見で、鳩山政権が、憲法解釈について、内閣法制局長官の過去の答弁にしばられず、「政治主導」で決めていくとの見解を示した。

 これまで内閣法制局は、憲法9条について解釈改憲を積み重ね、憲法違反の海外派兵を合理化する「論建て」をすすめてきた。しかしそれでも、憲法9条のもとでは、「海外での武力の行使」「武力行使と一体となった活動」などは禁止されているとの一線を超えることはできなかった。

 小沢氏の立場は、「国連の決定があれば、武力の行使をおこなうことも、憲法上許される」というものだ。小沢氏は、この立場に内閣法制局が従わないことに、強い批判と不満を示してきた。その立場から、小沢氏は、自由党時代の03年5月には「内閣法制局廃止法案」を提出している。同時に03年4月には「安全保障基本法案」を提出し、国連の決定があれば「武力の行使を伴う活動」を含めた活動をおこなうことを提起している。

 これは過去の問題ではない。07年に小沢氏は、民主党代表として、『世界』の論文で、アフガニスタンのISAF(国際治安支援部隊)への参加を主張し、「国連の平和活動は、たとえそれが武力の行使を含むものであっても、日本国憲法に抵触しないというのが、私の憲法解釈です」とのべている。

 小沢氏がすすめようとしている「官僚答弁の禁止」の真の狙いの一つは、内閣法制局長官による従来の憲法解釈を、「政治主導」の名で自由勝手に変え、小沢氏の特異な憲法解釈を押し付ける――これまで自民党政権ですら違憲としてきた自衛隊の海外での公然たる武力行使を合憲化する、極めて危険なものといわねばならない。わが党は、この動きにきびしく反対するものである。

2009年8月 6日 (木)

「戦争は犯罪」=原爆の日を前に広島で講演-マハティール氏

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009080500820
「戦争は犯罪」=原爆の日を前に広島で講演-マハティール氏

 来日中のマレーシアのマハティール元首相(83)は5日、広島市中区で講演し、「戦争を犯罪と考え、拒否することによって世界平和を実現しよう」と呼び掛けた。マハティール氏は6日、同市主催の平和記念式典に出席する。
 講演で同氏は、これまで紛争解決手段として戦争が許されてきたと指摘。その上で「平和のために考え方を変えなければならない。人を殺すことは問題解決手段として受け入れてはならない」と訴えた。また、日本の憲法9条について「日本だけでなく世界がこのような憲法を持つべきだ」と力説した。
 講演後、夫人と一緒に平和記念資料館を訪問。前田耕一郎館長(60)の説明に何度もうなずきながら展示物を見詰めた。最後に記帳台に向かい「この展示を見た人が平和の必要性を理解し、人間が人間にもたらすこのような悲劇が決して起こらないことを願う」などと記した。 (2009/08/05-18:58)

2009年5月 4日 (月)

憲法記念日集会  『生存権』切実

昨日の東京集会の報道。東京新聞と毎日新聞の記事だが、朝日は改憲派の数百人の集会を先に書いて、その10倍もの5/3集会と対等に並べるという「バランス感覚」ぶりの記事。権力へのチェック精神が失われている。この2社の記事には正常なバランス感覚が見られる。(高田)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009050402000061.html
憲法記念日集会  『生存権』切実

2009年5月4日 朝刊

日比谷公会堂での集会後に、銀座をパレードする益川敏英京産大教授(中央)ら=3日、東京・銀座の数寄屋橋交差点で

 六十二回目の憲法記念日となった三日、各地で開かれた集会では「生存権」が語られた。これまで憲法集会といえば「九条」が中心。ところが、格差の広がりで失業や住居を失う人が急増、「健康で文化的な最低限度の生活」が揺らいでいると憲法二五条がクローズアップされた。若者を中心に、参加者に生存権や憲法について聞いてみた。

 東京都千代田区の日比谷公会堂で開かれた「生かそう憲法 輝け九条」には四千二百人が参加した。作家の落合恵子さんが「苦しむ人々に『全部あんたの責任よ』と言うことで済むのか。健康で文化的な生活を、私たちは営む権利を持っていたはず」と訴えた。

 屋外の大型画面でこの講演を聴いた江東区の女性保育士(28)は「若い人がもっと集会に参加して、声を大きくしていくことが大事だと思う」。通りがかりに耳を傾けた日野市の会社員横倉雅大さん(25)は「憲法には詳しくないが、普通の人が普通に暮らすことが難しい国とは、どうなのかなと思う」と話した。

 ノーベル物理学賞を受賞した京都産業大の益川敏英教授は講演で「憲法九条の改悪に向けての足音がする。日本人はそれほどばかじゃないので、やすやすとは許さないと信じている」と訴えた。

 立川市の立川柴崎学習館で開かれた「市民のひろば・憲法の会」は、派遣切りや平和運動などがテーマ。市民団体「府中緊急派遣村」の東浩一郎さん(43)は「精いっぱい働いてきた労働者が会社から追われている。憲法は国民が国を律するための法。生存権の意味を見つめ直してほしい」と呼びかけた。

 横浜市の保土ケ谷公会堂で開かれた集会では、東京都中央区の会社員、竹渕浩幸さん(32)は「失業などで生活が脅かされている人たちを孤立させないことが大事だ。集会を通じて連携することが必要」と強調した。

 東京都新宿区の早稲田大学で、憲法の講演会を聴いた政治経済学部二年の村上弘美さん(20)は「下宿近くの公園や道路で、ホームレスの人がどんどん増えている。政府はもちろんだけど、民間団体が大きな力になれば」。同区の四谷区民ホールで、改憲派の国会議員らの集会に参加した会社経営者の男性(31)は「九条を改正して自衛権を確立しなければ、この国の将来が不安」と話していた。
◆社会全体の議論を

 ジャーナリストの斎藤貴男さんの話 生存権がテーマになった集会が多いのは、憲法25条が重要なのに形骸(けいがい)化していると、年末の派遣村の映像がみんなに知らしめたからだ。しかし、生活保護などの問題に矮小(わいしょう)化せず、構造改革が生んだ不公正な社会の議論が必要だ。

 最近は北朝鮮のミサイル騒動や海上自衛隊のソマリア派遣など、日本人が狙われやすいというプロパガンダ(宣伝)で、憲法9条を取り巻く環境が急速に悪化している。25条だけでなく、9条が忘れ去られてもいけない。
◆教育格差も顕在化

 佐藤司・神奈川大名誉教授(憲法学)の話 格差社会の到来が、生存権の重要性を高めている。これまで生存権の主要テーマは、年金や生活保護などだったが、高齢化社会の進展で介護の負担や劣悪な施設に苦しむ人たちの存在も浮き彫りになっている。

 生存権は文化的な生活も保障している。憲法26条の教育権とも関連するが、貧困家庭の子弟が十分な教育を受けられない教育格差も顕在化している。多くの今日的な問題とかかわっているのが生存権だ。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090504k0000m040050000c.html
憲法記念日:護憲・改憲 今年も各地で集会

 憲法記念日の3日、護憲、改憲の立場による集会が各地で開かれた。安全保障や最低限の生活を営む生存権など、憲法施行から62年となる今年もさまざまな意見が交わされた。【明珍美紀、山本将克】

 東京都千代田区の日比谷公会堂では「生かそう憲法 輝け9条」を合言葉に「5・3憲法集会」が開かれた。

 作家の落合恵子さん(64)は、2年前に他界した母の介護体験などを交えながら「この国では自己責任という言葉が駆け回るが、介護やリハビリが必要になったとき、それらを求めることは自己責任の問題なのか」と発言。「怒りや異議を表明することも私たちの権利」と強調した。

 ノーベル物理学賞受賞者で京都産業大教授の益川敏英さん(69)は「人類の歴史は大きな目でみれば進歩している。平和憲法の危機も日本人は乗り越えなければならない」と話した。主催者側によると、集会には約4200人が参加した。

 改憲派の国会議員や学識経験者らでつくる「新しい憲法をつくる国民会議」は東京都新宿区の四谷区民ホールで大会を開き、約500人が出席した。

 同会議の清原淳平会長代行は、陸海空軍などの戦力を持たないなどとした「9条」を取り巻く現状について「現実との間にギャップが生じている。(改憲、護憲派とも)戦争をしたくないのは同じ。独立国にふさわしい改正が必要だ」とあいさつ。

 小池百合子元防衛相は、ソマリア沖の海賊対策について「国際貢献をする度に憲法の行間を埋める法律を作っている」と指摘。「憲法改正の王道を進むことが我々の任務で、総選挙後に政治は大同団結すべきだ」と述べた。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-05-04/2009050401_01_1.html
9条生かし核も戦争もない世界を
憲法施行62年 各地で多彩に
益川さん・志位委員長ら発言 東京

 憲法施行から六十二年を迎えた三日、全国各地で「憲法を守り、生かそう」「憲法改悪は許さない」と、多彩な集会や行動がとりくまれました。

(写真)憲法集会で志位委員長のスピーチを聞く参加者=3日、東京?日比谷公会堂

 東京では、「憲法集会」(憲法会議、許すな!憲法改悪・市民連絡会など八団体で構成する実行委員会)が日比谷公会堂で開かれました。開場二時間前から長蛇の列ができ、開会後、会場に入りきれず外に設置されたオーロラビジョンを視聴する人など、あわせて四千二百人が参加しました。

 スピーチでは、作家の落合恵子氏が歌をまじえ、ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英氏がユーモアをまじえて訴えました。社民党の福島みずほ党首は、「憲法『改正』をくいとめる一歩となる集会。憲法を輝かせるためにがんばりたい」と語りました。

 日本共産党の志位和夫委員長は、「核兵器廃絶と日本国憲法九条」をテーマに発言。憲法九条には、「二度と戦争を起こしてはならない」という決意とともに、「核戦争を絶対に阻止したい」という願いが込められており、それを世界の人びとによびかけたところに、この条文の世界史的な意義があるとのべ、「核兵器のない世界、そして戦争のない世界を築くため、ともに力を合わせよう」と訴えました。

 「憲法を守ってきた人たちに、私たちは守られている」と話す女性(51)は、「戦争のきな臭さに声をあげていきたい」と語ります。東京・北区に住む男性(26)は、妻と二人の子どもといっしょに参加し、「核兵器も戦争もない世界を、というよびかけは本当にその通り。運動を広げたい」と語りました。国分寺青年九条の会の女性(27)は、「自分にもできる運動がある。みんなで楽しく平和を守っていきたい」と話しました。
銀座をパレード

(写真)左から、大黒、笠井、志位、市田、益川、(1人おいて)福島の各氏ら

 東京・日比谷公会堂で開かれた「憲法集会」後の銀座パレードには、日本共産党の志位和夫委員長、ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英氏、社民党の福島みずほ党首、全労連の大黒作治議長らが先頭に立ったのをはじめ、日本共産党の市田忠義書記局長、笠井亮衆院議員が参加しました。

2009年5月 2日 (土)

「私、憲法です。リストラになるってホントですか?」

http://www.asahi.com/national/update/0501/OSK200905010022.html
http://www.asahi.com/national/update/0501/OSK200905010022_01.html
「私、憲法です。リストラになるってホントですか?」

2009年5月2日14時59分

「私自身が憲法なんですよ」と、ネタを披露する松元ヒロさん=4月18日午後、岐阜県中津川市、佐藤慈子撮影

ライブを楽しむ観客。笑いながら、知らぬ間に憲法について考えている=18日午後、岐阜県中津川市、佐藤慈子撮影

 腹を抱えて笑いながら、少しだけ憲法のことを考えてみませんか。芸人の松元ヒロさん(56)は、自分が憲法になりきるネタ「憲法くん」を続けている。毒舌な芸風ゆえテレビではあまり見かけないが、全国の市民団体や小さな劇場からは引っ張りだこ。3日、62歳になる憲法くんは島根県の憲法集会に現れる。

 4月18日、岐阜県中津川市の文化会館。平和をテーマにした市民の集い「ピースジャンボリー」の会場は、爆笑の連続だった。

 「姓が日本国、名は憲法。あまり気安く声かけたりしないように」

 赤い縁の眼鏡をかけて、「憲法くん」になった松元さんが、少し偉そうに言うと、約600人の観客は一斉にプッと噴き出した。

 「千葉にあるディズニーランド。あそこのネズミだって80歳で歌って踊るんだから、私も負けていられません」と、昨年80回目の誕生日を迎えたミッキーマウスに威勢良く対抗。改憲論に触れる時は肩を落とし、「私がリストラになるってホントですか? 困るんですよねぇ。今の日本じゃ、年金出るかわかんないし」とぼやく。

 憲法くんの誕生は97年。当時、社会風刺のコント集団「ザ・ニュースペーパー」の一員だった松元さんは、東京で開かれた憲法記念日の集会で初めて披露した。翌年から独立し、ピン芸人として歴代首相をまねしておちょくったり、時事ニュースをパントマイムで表現したり、年間150回ほどの公演をこなす。その大半で登場する憲法くんは、笑いっぱなしの松元さんのネタの中では異色。観客は次第に真顔になっていく。

 憲法くんは問いかける。「私のこと『現実に合わない』と変えようとする人がいます。でも、私って理想でしょ。現実は理想に近づけるよう日々努力するものじゃないんでしょうか?」

 ハイライトは憲法くんの「魂」である前文の朗読だ。
再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し……

 徐々に高揚する憲法くん。

 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う!

 言い切ると、観客から大喝采。松元さんを呼んだジャンボリー主催者の山本正博さん(68)は「前半は笑わせて客の気持ちをつかみ、後半で憲法について考えさせる。関心のない人でもヒロさんの話はすっと入ってくる」。

 来年5月には憲法改正のための国民投票法が施行される。憲法くんはこう言って、幕を下ろす。

 「私をどうするかは皆さんが決めることです。私は、皆さんの私だから。それでは、私を皆さんに託しましたよ」(山田理恵)

2009年4月15日 (水)

県立美術館・非展示/識者「県民に理由説明を」天皇題材の作品排除

表現の自由に対する公権力者の介入・侵害で、許されるものではない(高田)
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-04-15-M_1-029-1_001.html?PSID=8af4be7f6670a7d3126648cb393f2516
表現侵害か教育配慮か 県立美術館・非展示/識者「県民に理由説明を」

 県立博物館・美術館で開催中の「アトミックサンシャインin沖縄 日本国平和憲法第九条下における戦後美術」(主催・文化の杜共同企業体、同館)の展示から、県や主催者が、昭和天皇をモチーフにした作品を非展示としたことが県内外で波紋を広げている。「表現の自由の侵害」との批判のほか、「沖縄で展示する意味を理解してほしい」など美術関係者から懸念の声が出ている。一方、同館の牧野浩隆館長は「作家の表現の自由を否定するものではなく、教育的な配慮だ」としている。

 「美術は誰かが代用できるものではない。制限を加えないでほしい」と語るのは同展示会の出品者の一人で県出身のアーティスト照屋勇賢さん。今回は「私のひいお婆ちゃん、名前はウサ」と題した空間展示を出品。生活者を意識して憲法9条を考えたという。「作家は自分の切り口から表現を最大限に生かす。作家や企画者を行政はもっと信頼すべきだ」と語った。

 同じく出品した画家の真喜志勉さんは「天皇モチーフの作品展示により、右翼の街宣行動を恐れて非展示にしたようだ」とし、「かつて日教組の会場使用を拒否した東京のホテルと同じ。表現の自由を守る、という公立美術館の機能を果たしていない」と憤った。

 一方、別の美術関係者は「一部の作品が拒否されるなら企画者は開催そのものに同意せず闘うべきだった。いったん合意したのに問題視するのではかえって表現行為を狭めかねない」とした。

 県の美術行政のあり方を疑問視するのは熊本市現代美術館の前館長・南嶌宏女子美術大学教授。「非展示の理由を県民につまびらかにする必要がある」と話す。県立美術館の運営には税金が投入されている。「館で展示する作品は選定から展示まで公開が原則。密室で決め『総合的な判断』では説明責任を果たしたことにはならない」と批判した。

牧野浩隆氏(県立博物館・美術館長)
県立の趣旨に合わず

 ―作品を外した理由。

 「県立美術館は教育行政の一環。公明正大さが要求され、総合的に判断してふさわしくないと思った。教育的配慮だ」

 ―総合的な判断、教育的配慮の内容を具体的に。

 「言えない。主催者が展示のあり方を選択するのは当然。館と文化の杜との協議の結果ふさわしくないと思い、県教育庁に判断をあおいだ。また館長が独自で判断するケースもある」

 ―基準は。

 「県、美術館、文化の杜が総合的に判断する。個別の理由を言う必要はない」

 ―展示会の責任者が納得していない。

 「事前に合意を得ている。合意できなければ展示会の開催を取りやめることもできたはずだ」

 ―表現の自由への介入では。

 「県立の趣旨に合わないということで、表現を否定したものではない」

大浦信行氏(美術家・映画監督)
行政権力からの検閲

 ―今回、作品が展示されなかったことについてどう感じたか。

 「表現の自由に対する挑戦、行政権力からの検閲。この2点に尽きる。二十数年前の富山県立近代美術館でのこととまさに同じ図式、というのが正直な感想だ。表現の中での『天皇タブー』が、戦後もずっと続いている。戦前と何も変わってはなく、日本人の中には天皇制に対する忌まわしい記憶が永遠にあると感じた」

 ―主催者側に対して。

 「沖縄は複雑な問題を抱えている場所。その沖縄でアートを通して表現することの意味を、文化行政のトップは考えてないように感じる。沖縄で憲法9条をテーマにした同展を開催することは、沖縄の現在進行形の問題とつながっていく。単純に前例(富山県立近代美術館)のことだけ取り上げるのではなく、沖縄で展示することの意味まで含めて考えてほしい」

2009年3月29日 (日)

第39回・市民憲法講座・鴨桃代さん

00113月28日(土)夜は市民憲法講座。講師は全国ユニオン会長の鴨桃代さん。テーマは「派遣村で考えたこと」。会場は熱心な受講者でいっぱいだった。鴨さんの話を聞きたいと遠く、信州・伊那からきた方もいた。
年越し派遣村の主要なリーダーの一人であった鴨さんのお話は、素晴らしかった。鴨さんは最後に言う。「ともに人として生き働くために《希望は連帯》」と。一時、「丸山真男をひっぱたきたい」で話題を呼んだ赤木智弘君の《希望は戦争》にたいする鴨さんのアンチ・テーゼだ。
あらためて憲法12条を思う。憲法25条が貧困から人びとを救うのではない、憲法25条を生かして闘うことこそが、希望なのだ。(高田)

2009年3月21日 (土)

WORLD PEACE NOW3・20

008100723昨日はイラク攻撃開始6周年のWORLD PEACE NOW3・20だった。午前中の雨が嘘のように午後からはカラリと晴れた。6年前のこの日、私たちはアメリカ大使館の前に結集していた。騒然とした雰囲気の中、「イラク攻撃をやめろ」と声を限りに叫んだ。翌日の集会には5万人の人びとが結集した。
昨日の集会は600人。でもいまだこれだけの人びとが結集するのだと力強い思いがした。集会で大嶋愛さんがアメージンググレイスに峠三吉さんの「人間をかえせ」の詩をつけて歌ってくれたのが素晴らしかった。彼女はこの間の運動での知り合いになった方の娘さんだ。JIMネットというイラク支援のNGOのスタッフをやっている。かわいい子どもたちが持った大虹旗を先頭に3キロのデモだった。
3枚目の写真はデモ終了後の記念写真。東京下町の女性たちの憲法勉強会のすばらしいお姉さん、おばさんたち(!)が10人もの固まりで、この日のデモに参加してくれた。デモは初参加という方も多い。「ゆっくりだったから、つかれなかったよ~」と皆さん、元気いっぱいだった。私は1昨年来、ここにこれまで4度、憲法のお話に出かけている。先日は基本的人権の学習。第10条から40条まで、輪番で読み上げてもらった。「自分の番が気になって、他の人が読むのが聞こえなかったよ」と笑いながら語っている方もいた。うれしい集まりだ。(高田)

2009年3月15日 (日)

「九条の会」事務局が学習会

1_0032昨日の集会、赤旗紙の記事を借用します。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-03-15/2009031504_01_0.html
経済危機 憲法生かし打開
「九条の会」事務局が学習会

 「九条の会」事務局は十四日、都内で学習会「深刻な経済危機と憲法9条」を開きました。講師は神戸大学教授の二宮厚美氏と「九条の会」事務局員で慈恵医科大学教授の小沢隆一氏。会場いっぱい百五十人が参加しました。

 二宮氏は、「百年に一度」といわれる現在の経済危機の原因が「格差と貧困そのものにある」と指摘。アメリカの金融資本主義とバブル景気に依存し、国内では非正規雇用を拡大し、格差と貧困を広げたため、アメリカの破たんとともに日本の経済は見通しを失っていると強調しました。二宮氏は「九条と二五条は双子の兄弟」とし、「憲法を使って生存権と勤労権を生かすことこそ危機を打開する上での最大の教訓」「二五条が頑張ってこそ九条も生きる」とのべました。

 小沢氏は、自衛隊派兵恒久法策定の動きへの警戒を呼びかけ、十三日に閣議決定された「海賊対処」派兵新法案は「派兵恒久法の頭出しだ」と指摘。法案が、対象地域をソマリア沖に限定せず時限立法でもない“恒久法”となっていることや、停船のための危害射撃を可能にし、武器使用を拡大させていることなど「集団的自衛権行使への突破口という意味を持つ」と批判しました。

2009年3月 9日 (月)

ソマリア派兵を許すな!3・9国会前緊急集会

0013月9日12:30~13:30間で、衆議院第2議員会館前で緊急集会を行った。集会には80人を超す市民が結集し、明日にも迫った海賊派兵新法閣議決定に抗議した。集会には共産党の赤嶺政賢衆院議員と福島みずほ社民党主が激励に駆けつけた。沖縄一坪反戦地主会の吉田さんは「グアム協定」に抗議し、ファイト神奈川の木元さんは海上自衛隊の派兵に抗議して発言した。(高田)

2009年2月22日 (日)

加藤周一さんお別れの会

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-02-22/2009022214_01_0.html
加藤周一さんお別れの会
1000人集う 志位委員長が参列

(写真)加藤周一さんお別れの会で弔辞をのべる大江健三郎氏=21 日、東京・有楽町朝日ホール

 昨年十二月五日に亡くなった加藤周一さん(評論家、「九条の会」呼びかけ人)の「お別れの会」が二十一日、東京・有楽町朝日ホールで行われました。喪主は妻の矢島翠さん。国内外から約千人が集いました。

 弔辞を作家の大江健三郎さん、作家の水村美苗さん、音楽評論家の吉田秀和さん、哲学者の鶴見俊輔さん(体調不良で欠席のため代読)が述べ、著作『日本文学史序説』をはじめ「知の巨人」と呼ばれた加藤さんの業績と、自分では何も求めず、周囲に与え続けたという愛情深い人柄をしのびました。

 同じく「九条の会」呼びかけ人である鶴見さんは、「少年のころから軍国日本に不服従だった加藤さんは生涯、戦争反対という心棒を持ち、『九条の会』の構想もそこから生まれた」と回想しました。

 親交のあったドイツ、フランス、イギリス、中国の学者からのメッセージも紹介されました。

 「お別れの会」には日本共産党の志位和夫委員長、奥原紀晴・赤旗編集局長が参列し、献花しました。

2009年2月21日 (土)

憲法生かし平和守れ/女性10団体が院内集会

写真の右端に私が移っております。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-02-21/2009022105_02_0.html

憲法生かし平和守れ/女性10団体が院内集会

(写真)女性10団体が共同して開いた院内集会=20日、衆議院第1議員会館

 「平和憲法を生かして、平和といのち、くらしを守りましょう」と二十日、日本YWCAをはじめとする女性十団体が、院内集会を開催し、各党女性議員へ要請しました。八十人が参加しました。

 院内集会で、石井摩耶子日本YWCA会長が、「女性は、憲法前文がのべている平和的生存権が世界の隅々までいきわたるようにと願っている。女性たちのとりくみを分かち合い、協力・連帯のきずなを強めましょう」と開会あいさつしました。

 十団体がとりくみを発言。新婦人の高田公子会長は工夫をこらした憲法グッズを手に、「戦争を体験した年配会員が子育て世代の会員へ平和への熱い思いを語り、核兵器廃絶、憲法守れの運動を受け継いできました」と話しました。

 婦団連の堀江ゆり会長は、「くらしの問題も女性の平等の問題も平和なしには実現しない、と運動してきました。たくさんの団体が手をむすんでいくことも大切です」とのべました。

 全労連女性部の大西玲子事務局長は、憲法が守られてこそ労働者の働く権利、男女平等が実現すると各職場ですすめてきたとりくみを発言しました。

 許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局の高田健さんが、改憲をめぐる動きについて講演しました。

 日本共産党の紙智子参院議員をはじめ、社民、民主党の議員が激励あいさつしました。

2009年2月 5日 (木)

高校生との対話

某高校の高校生5名が訪ねてきて、1時間ほど懇談した。

9条をなぜ守ろうとするのか。「九条の会」を作った理由は何か。9条が変わったら日本はどうなると考えているのか。自衛隊はどうなればいいと思うか。安保条約をどう考えるか。「侵略戦争は良くないが、自衛戦争は必要だ」という人がいるが、どうおもうか。「押しつけ憲法論」にはどう反論するか。憲法9条は世界からどう思われているか。9条を広めるために何をすればいいか。私たち高校生に望むことはなにか。などなど、あらかじめメモで用意してきた質問を熱心に次々とぶつけてきた。

最後の質問には、私は「平和と共生」ということを強調した。国と国との関係でも、社会の中の人と人との関係でも、「共生」ということを考えてもらいたかった。違いを認め合い、尊重し合って、共に生きると言うことを大事にしてください。日本の中でも、朝鮮人だからなどといっていじめる人がいるが、そういう人がいたら「やめろよ」ととめる高校生になってもらいたいとお話しした。9条をしっかり読む高校生になってほしいとおはなしした。

真剣に、目をきらきらさせて聞いてくれた。たしかに私もこういう時期があったと思い出した。

近く、学校で、研究発表をやるのだそうだ。頼もしい子たちである。

2009年2月 1日 (日)

ノーベル賞の益川教授、平和への思い語る

益川さんのインタビューである。
中でも以下の言葉がいい。
益川さんは今年の日比谷公会堂での「5・3憲法集会」にゲストスピーカーとして来てくれる。軸足を運動に移しつつあるのかな?スピーチ、期待しています。 時は今だと思いますよ。火がついてからでは遅いのだから。200年後に戦争がなくなる、いいねえ、私もそんな気がしますよ。(高田)

「まだおしりに火がついている状態とは思わないが、本当に9条が危ないという政治状況になれば軸足を研究から運動の方に移す」「能天気だと言われるかもしれないが、戦争だってあと200年くらいでなくせる」

http://www.asahi.com/science/update/0131/OSK200901310014.html
http://www.asahi.com/science/update/0131/OSK200901310014_01.html
ノーベル賞の益川教授、平和への思い語る

反戦についての思いを語る益川敏英教授=京都市北区、諫山卓弥撮影

父一郎さんと益川教授。小学2年のころ名古屋市の東山公園で撮影=益川教授提供

京都大助手時代の益川教授(前列左から2人目)。東大原子核研究所助教授就任が決まり、仲間に胴上げされた。76年撮影=益川教授提供

 ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・京都産業大教授(68)は昨年12月にストックホルムで臨んだ受賞講演で自らの戦争体験に触れた。そこに込めた益川さんの思いが知りたくて、戦争とともに始まった半生を聞いた。

 受賞講演では「自国が引き起こした無謀で悲惨な戦争」という表現で太平洋戦争に言及した。開戦前年の1940年生まれ。父は当時家具職人。5歳のとき名古屋空襲に被災した。

 「焼夷(しょうい)弾が自宅の瓦屋根を突き破って、地面にごろりと転がる。家財道具を積んだリヤカーに乗せられ、おやじやお袋と逃げまどう。そんな場面を断片的に覚えている。焼夷弾は不発で、近所でうちだけが焼けなかった。あとから思い返して、発火していれば死んでいたか、大やけどを負っていたと恐怖がわいた。こんな経験は子や孫に絶対させたくない。戦争体験はぼくの人生の一部であり、講演では自然と言葉が出た」

 敗戦翌年に国民学校(小学校)入学。校舎は旧日本軍の兵舎跡。銭湯の行き帰り、父から天体や電気の話を聞かされ、理科や数学が得意と思い込んだ。

 「祖父母は戦前、植民地下の朝鮮で豊かな暮らしをしていた。高校生のころ、小学生だった妹が母に、朝鮮での暮らしぶりをうれしそうに尋ねるのをみて、ぼくは『そんなの侵略じゃないか』と怒鳴ったことがあったそうだ。戦争につながるもので利益を得るのは許せないと思っていた」

 58年春、名古屋大理学部に入学。日本人初のノーベル賞受賞者の湯川秀樹博士の弟子の坂田昌一氏が教授を務める素粒子論教室で学んだ。

 「家業の砂糖商を継ぐことを願っていた父に、1回だけの条件で受験を許してもらった。その坂田先生は『素粒子論の研究も平和運動も同じレベルで大事だ』と語り、反核平和運動に熱心に取り組んでいた。科学そのものは中立でも、物理学の支えなしに核兵器開発ができないように、政治が悪ければ研究成果は人々を殺傷することに利用される。「科学的な成果は平和に貢献しなければならず、原水爆はあるべきでない」と熱っぽく語られた。私たち学生も全国の科学者に反核を訴える声明文や手紙を出すお手伝いをした」

67年、名古屋大理学部助手に。大学職員の妻明子さんと結婚した。学生運動全盛の時代。ベトナム反戦デモに参加したり、市民集会に講師として派遣されたりした。

 「とにかく戦争で殺されるのも殺す側になるのも嫌だという思いだった。ぼくのやるべき仕事は物理学や素粒子論の発展で、平和運動の先頭に立って旗振りをすることじゃない。でも研究者であると同時に一市民であり、運動の末席に身を置きたいと考えていた」

 作家大江健三郎さんらが設立した「九条の会」に賛同して、05年3月、「『九条の会』のアピールを広げる科学者・研究者の会」が発足すると呼びかけ人になった。

 「日本を『戦争のできる国』に戻したい人たちが改憲の動きを強めているのに、ほっとけないでしょ。いろんな理由をつけて自衛隊がイラクへ派遣されたが、海外協力は自衛隊でなくてもできるはず。まだおしりに火がついている状態とは思わないが、本当に9条が危ないという政治状況になれば軸足を研究から運動の方に移す」

 ノーベル賞授賞式から約1カ月後、黒人初のオバマ米大統領が誕生した。

 「ぼくは物理屋でいるときは悲観論者だが、人間の歴史については楽観的。人間はとんでもない過ちを犯すが、最後は理性的で100年単位で見れば進歩してきたと信じている。その原動力は、いま起きている不都合なこと、悪いことをみんなで認識しあうことだ。いまの米国がそう。黒人差別が当然とされてきた国で、黒人のオバマ大統領が誕生するなんて誰が信じただろう。能天気だと言われるかもしれないが、戦争だってあと200年くらいでなくせる」(武田肇)

2009年1月 6日 (火)

生活破壊・戦争協力反対/共同行動大きく/5・3憲法集会実行委が院内集会

昨日の院内集会の赤旗紙の報道です。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-01-06/2009010606_01_0.html
生活破壊・戦争協力反対/共同行動大きく/5・3憲法集会実行委が院内集会
志位委員長があいさつ

 二〇〇九年5・3憲法集会実行委員会は五日、国会内で、通常国会開会日にあたり、「生活破壊と戦争協力を許さない」と集会を開き、百三十人が参加しました。

(写真)生活破壊と戦争協力を許すなと開かれた集会。あいさつするのは志位和夫委員長=5日、衆院第一議員会館

 主催者あいさつした高田健氏(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局)は、「解釈改憲による憲法破壊や憲法審査会始動の動きを許さないため、共同行動をさらに大きくひろげよう」と訴えるとともに、同実行委が初めて「生活破壊反対」のスローガンを明確にしたとのべ、九条と二五条を中心とした憲法三原則を実現するための運動をと提起しました。

 あいさつした日本共産党の志位和夫委員長は、アメリカの一国覇権主義が破たんしたもとで、戦争放棄をうたった憲法九条が世界の羅針盤になっていると強調。派遣自由化の“政治災害”によって二五条の生存権を無視した派遣切りが横行する中で、二八条が保障する労働三権を行使して労働者が立ち上がったと指摘。「九条、二五条、二八条を結び合わせて壮大な国民運動をつくる年にしましょう」とよびかけました。

 参加した各団体の代表が発言し、「工場前宣伝や街頭相談などで労組をつくり派遣切りとたたかおうと運動してきた」(憲法会議)「イラク、アフガニスタンからの米軍撤退と日本の戦争協力をやめさせるとりくみが大事になっている」(女性の憲法年連絡会)と発言しました。

 共産党からは志位委員長のほか衆・参国会議員七人が参加し、社民党から重野安正幹事長らが参加しました。

2008年12月29日 (月)

「93歳の理容師」の9条

28日から東京新聞で「93歳の理容師」という連載が始まった。東京・新橋駅ガード下のたった6坪の理髪店、「バーバーホマレ」の店主・加藤寿賀さんのお話だ。1915年生まれ、記者は「東京のど真ん中で生まれ育ち、大震災、大空襲、戦後の混乱を持ち前の気丈さで乗り越え、ここまできた。衰えない記憶力で『憲法九条、曲げたらいけないよ』と若者に語りかける。一人の女性が一世紀近く見続けた東京都時代をたどる」と書いている。寿賀おばあちゃん、ひきつづき元気で語り続けて下さい。
27日のよる、テレビでリメイク版の「肉体の門」を見た。この新橋の隣の有楽町の闇市周辺が舞台だ。こういう時代があった。あの戦争の後の激動期、人々は懸命に生きてきた。「いまさら」といわれそうだが、感動を覚えながら観た。
いま、こうしたことが語り伝えられることが大事なことだ。再び戦争の時代に突入しないために、頼れるのは民衆の力だ。年配者の語りがどんなに大切であることか。(高田)

2008年12月23日 (火)

講演会ー自衛隊の暴走にSTOPを、成功

1本日、23日、東京お茶の水での講演集会は会場を満員にした140名のみなさんの参加で盛り上がった。講師の笠原十九司さん、前田哲男さん、古川純さんの丁寧なお話と、中野麻美さん、俵義文さん、飯島滋明さん、豊秀一さんの元気な発言があった。田母神問題を風化させない、という決意に満ちた集会だった。遠く、金沢や郡山、長野、愛知などからの参加もあった。忙しい行動であったが、頑張ってよかったと思った集会であった。終わってからの前田さん、古川さん、飯島さんを囲んでの10人ほどのご苦労さん会も盛り上がった。(高田)

2008年12月10日 (水)

14日ETV特集 加藤周一ラストメッセージ 午後10時から

加藤周一さんのラストメッセージです。インタビューは7月と8月、2回に分けて行われた。加藤さんは68年当時と今の閉塞感を似たものととらえていたようです。ぜひ見ましょう。以前、このブログで21日とお伝えしたものが早まったのでしょう。(高田)
http://www.nhk.or.jp/etv21c/index2.html

・加藤周一さん
・1968年8月21日 プラハ事件 ソ連軍の戦車に抗議するプラハ市民
・プラハ事件を伝える地下放送(アナウンサー ルボミール・ポペルカ)
・安田講堂を占拠した東大全共闘(1968年11月 撮影::渡辺眸)

12月5日、評論家の加藤周一さんが89歳でなくなった。

幅広い知見、国際的な視野から日本文化を見つめ直す評論活動を展開。人間の自由について考え続けた戦後民主主義を代表する知識人であった。

その加藤さんが入院直前の今年夏、「どうしても語りたいことがある」と病をおして、2日間インタビューに応じた。そのテーマは1968年であった。

今からちょうど40年前の1968年。激動が全世界を覆った。チェコの民主化運動「プラハの春」で幕を開け、パリ五月革命、シカゴ暴動、東大安田講堂の封鎖など、若者たちによる異議申し立てが世界中に広がった。

加藤さんは、60年代後半、教鞭(べん)をとっていたカナダやアメリカの大学で、社会に不満を募らせていく若者たちを目の当たりにしていた。そして1968 年、五月革命に揺れるパリでサルトルと議論を交わし、東欧では、自由な空気に酔うチェコスロバキアの市民たちに接する。しかし、その直後、ソ連の戦車がプラハに侵入。救援を訴えるアナウンサーの姿を地下放送で見て衝撃を受けたという。その体験は著作「言葉と戦車」にまとめられ、権力とそれに対峙する言論の問題を考え抜くことになる。

そして、今、アメリカでは「60年代に崩壊した道徳と秩序の回復」を重要な政策に掲げたブッシュに代わり、「Change!」を訴えるオバマが初の黒人大統領に当選・・・。加藤さんはそこにパリ5月革命と同様、変革を求める人々の声を聞いた。そして日本には68年と同様に「閉塞感」が社会に広がり、これに不満を抱く若者たちの姿があった。

「1968年、社会を覆っていた閉塞感は、20世紀から21世紀に積み残されている」と加藤さんは言う。

1968年、世界の若者たちはなぜ反抗したのか?
世界が未曾有の恐慌におびえる今、あの年の問いかけが私たちに問いかけるものとは…

番組では、「プラハの春」を中心に加藤周一さんの見た1968年を再構成。
評論家・加藤周一が、“68年”を通して今に遺(のこ)したラストメッセージを伝える。

2008年12月 8日 (月)

加藤周一さんのyou tubeの講演画像です。

加藤周一さんが2005年に東大の駒場で学生などを前に講演したyou tubeの映像です。すばらしい講演です。7回に分かれていますが、順にクリックしてご覧下さい。(高田)

http://jp.youtube.com/watch?v=y_h1SI5x3VM

加藤周一さんの「羊の歌」

本日の東京新聞のコラム「筆洗」が加藤周一さんについて書いている。
今日は12月8日、日米開戦の日、戦争反対を語りつづけた加藤さんの偉大さに心から敬意を表したい。九条の会がつくったブックレット「加藤周一が語る」が加藤さんの戦争観を紹介している。ぜひ読んでほしい。私の師匠である故・山川暁夫がつねづね語っていた「戦争は知らないうちに始まる」に通底する。(高田)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2008120802000130.html
【コラム】筆洗 2008年12月8日

 「知識人」とはどういう人なのか。若者に尋ねられた加藤周一さんは、サルトルによる定義を紹介している。核兵器の実験室で働いているだけの人は知的技術者にすぎない。仕事の社会への影響、歴史的な意味を問い始めることで知識人になる、と。約五年前のことである▼翌年に作家の大江健三郎さんらと憲法九条を守るための『九条の会』を設立した。「戦後日本を代表する」「世界に通用する」といわれた知識人として、最後まで問おうとしたのは戦争のことだった ▼原点は先の大戦で友人が戦死したことにある。自伝的回想録『羊の歌』には<あれほど生きることを願っていた男が殺された>と記し<我にかえると、悲しみではなくて、抑え難い怒りを感じた>と続けている▼生きていればどんな人を愛したのか、どんな仕事をやり遂げたのか、どんな音楽を聴いたのか…。この思いはやがて、友人が戦後の日本に何を願ったのか、という自問に行き着いた▼戦争を許してはならない。これが答えだった。<羊のようにおとなしい沈黙をまもろうと考えたとき>に友人を思いだし、発言を続けたという▼六十七年前の今日、太平洋戦争が始まった。当時、医学生だった加藤さんも八十九歳となり、この世を去った。それでも知識人として、膨大な著作を残している。今なすべきことは何かの答えが詰まっていよう。

2008年12月 7日 (日)

大江さんが語る加藤周一さん(朝日新聞)

本日も加藤周一さんのお話しになるが、今朝、『朝日新聞』を開いたら大江健三郎さんの「大知識人の微笑とまなざし~加藤周一さんのこと」という長文の追悼エッセイが掲載されていた。読んでいて目頭が熱くなった(生前、加藤さんは常に冷静に物事に対処されたのだが、私はなかなかそうはいかない。すぐ涙もろくなる)。同じ紙面に井上ひさしさんの「『北極星』が落ちた」という少し短い談話も掲載されていた。お二人とも今年3月に九条の会が主催した『小田実さんの追悼集会』での加藤さんの思い出にに触れている。
大江さんの文章がインターネットで採れないので、スキャナーで最後の部分を採録してみた。まだ読んでいない方はぜひお読み頂きたい。この文章の前には、若いころ、大江さんの師・渡辺一夫さんの関係で加藤さんに会ったときの話、加藤さんが武満徹の音楽論を魔法のように明確に通訳した話や加藤さんの「日本文学史序説」にまつわるお話などが書かれている。九条の会の結成記者会見で加藤さん、大江さん、小田さんが並んだ写真が掲載されている。思い出の写真である。(高田)

憲法九条への思い
四年たって、加藤さんから伝言が届き、私はひとつの地昧な運動に呼び掛け人として誘われた。政治的な企てというのじゃなく、さきの大戦の経験から個人的倫理規範となっている憲法九条への思いを話し合い、次の世代に伝える会、と私は受けとめた。基本として、小さな会を対等な位置でつなぐ。媒介を私らがやる。私は冬のベルリンの宿舎での高揚に背を押されるようにして参加した。
いま七千を越えている憲法「九条の会」の、頼りになる先導者だった小田実を記念する集会で(お会いした最後)加藤さんは語られた。
〈現在、戦争は、グローバリゼーションの時代に入ったといえるでしょう。(中略)ある程度以上に広がってしまえば、もはやそれを止めることはできなくなります。そういうことを小田はよく見抜いていた。いまがどういう段階ににあたるのか、彼に訊くわけにいかなくなりました。われわれの責任になったわけです。われわれ自身がいい時期を選んで、持続的な抵抗を続けなくてはならない。それが、小田の志を継ぐということだと思います。〉
真の大知識人加藤周一の広さ深さをひとりで継ぐことはできないが、あの人の微笑とまなざしに引き寄せられた者らいちいちの仕方で、その志を継ぎ、みんなで統合することはできるだろう。

2008年12月 6日 (土)

「日本文学史序説」「九条の会」設立 加藤周一さん死去

加藤周一先生
マスコミの記者さんたちから深夜に訃報の確認の電話があり、その後、しばらくは眠ることができませんでした。
加藤先生の体調が悪いのは聞いておりました。しかし、肺炎の治療で入院した東大病院から退院され、近くの病院で元気回復の入院をするとのことでしたので、安心もしておりました。それが突然の訃報です。残念でたまりません。
2004年の「九条の会」結成から4年数ヶ月、加藤先生には幾度もお目にかかり、ご自宅にもお伺いしたり、その度にご発言などから沢山のことを学ぶことができました。「知識人とはこういうものかと思う」と加藤先生について私は友人たちに語ってきました。奥平康弘先生が「知の巨人」といっておられましたが、まさにぴったりです。
先生、私たち「九条の会」は昨年、小田実さんを失い、いままた加藤先生を失いました。しかし、加藤先生がリーダーとして奮闘された「九条の会」は、全国各地の草の根の人々と共に、この間の安倍内閣などによって切迫した状況になっていた「九条明文改憲」を阻止しました。これは戦後の民衆運動史からみても、歴史的な偉業だったのではないかと私は考えております。
また、安倍内閣の崩壊後の「九条の会」の運動のあり方を的確に提起されたことも忘れられません。いま、全国の憲法運動が取り組んでいる「9条と25条」などの考え方も加藤先生の提起によることが大きいのです。
それにしても、加藤先生、仕事はまだまだ残っております。もっといろいろお教え頂かなくてはならないことがありました。
しかし、悲しんでいても仕方がありません。残された仕事を何としても継続し、渡された灯を燃やし続けなくてはなりません。本日、加藤先生の前に改めてそのことを決意致します。
加藤先生、ありがとうございました。(高田健)

http://www.asahi.com/obituaries/update/1206/TKY200812050387.html
「日本文学史序説」「九条の会」設立 加藤周一さん死去

2008年12月6日0時35分

 戦後日本を代表する知識人で、和漢洋にまたがる幅広く深い教養をもとに、政治や社会、文化を縦横に論じた評論家、加藤周一(かとう・しゅういち)さんが、5日午後2時、多臓器不全のため都内の病院で死去した。89歳だった。葬儀は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く予定。喪主は妻の矢島翠(やじま・みどり)さん。

 東京生まれで、元々は東大医学部で血液学を専攻した医師だった。が、1942年、作家の中村真一郎、福永武彦らと新しい詩の運動グループ「マチネ・ポエティク」を結成。戦後に共同出版した「1946・文学的考察」で注目される。

 58年、第2回アジア・アフリカ作家会議参加を機に医師を辞め、評論と創作活動に専念する。日本文化の雑種性を指摘した「雑種文化」や自伝「羊の歌」、共同研究「日本人の死生観」などを経て、「日本文学史序説」で80年に大佛次郎賞受賞。

 活動は国内にとどまらず、米、独、カナダなど多くの海外の大学から招かれて教壇に立ち、日本文化などを講義した。文化、芸術だけにとどまらず、常にリベラルな立場から、核問題や安保問題などの現実問題にも積極的に発言し続けた。04年には作家の大江健三郎さんらと、憲法9条を守ろうと「九条の会」を設立した。その旺盛な評論と創作活動に対し、94年、朝日賞が、00年にはフランス政府からレジオン・ドヌール勲章が贈られた。

 また、本紙文化面に80年から「山中人かん話(さんちゅうじんかんわ、かんは門がまえに月)」、84年から「夕陽妄語(せきようもうご)」を書き継ぎ、多くのファンをもった。著書は「加藤周一著作集」(全24巻)ほか多数。

 88年4月から立命館大国際関係学部の客員教授を務め、92年5月にオープンした、戦争の記録や平和運動の資料などを展示する博物館「立命館大学国際平和ミュージアム」(京都市北区)の初代館長に就任した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008120602000083.html

加藤周一氏死去 評論家、『九条の会』結成

2008年12月6日 朝刊

 東西にわたる深い知識と幅広い視野で評論活動を続け、護憲派文化人らによる「九条の会」を結成した加藤周一(かとう・しゅういち)氏が五日、死去した。八十九歳。東京都出身。葬儀・告別式の日取りや喪主などは未定。胃がんを患い都内の病院に入院していた。

 東京大医学部卒。血液学を専門とするかたわら文学に傾倒、フランス文学や古典に親しんだ。戦後間もなく福永武彦、中村真一郎氏と「1946 文学的考察」を著し、若手文学者として注目を集めた。

 その後三年間、医学留学生としてパリなどに滞在。欧州各地を回ることで日本を見つめ直し、日本文化の雑種性を指摘した評論「雑種文化」を発表した。

 次いでカナダ、ドイツ、米国などの大学で日本の古典文学などを講義。日本文学を世界史的視点から通観した大作「日本文学史序説」で大仏次郎賞を受賞した。

 上智大教授、東京都立中央図書館長などを歴任、林達夫氏のあとを継いで平凡社「世界大百科事典」の編集長を務めた。

 主な著書に自伝的回想録「羊の歌」、評論集「言葉と戦車」、「加藤周一著作集」(全二十四巻)などがある。

 二〇〇四年には作家の大江健三郎氏らと「九条の会」を結成し、憲法改定に反対した。

2008年11月27日 (木)

第60回イラクからの自衛隊の即時撤退を求める宗教者の要請行動

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11月27日、「第60回イラクからの自衛隊の即時撤退を求める宗教者の要請行動」が開かれ、以下、発言しました。(高田)

第60回になる宗教者の皆さんの行動に敬意を表します。90年代から安倍内閣の時代まで、急速に強まった改憲運動に対する多くの人々の反撃は、200年代に入っていっそう大きくなり、九条の会や、WORLD PEACE NOW、宗教者ネットの皆さんの5年にわたる毎月国会祈念行動など、反戦平和の大きな力を示しました。

この一年間、露骨に改憲策動を進めた安倍晋三内閣は倒れ、マスメディアの世論調査でも憲法守れの声が改憲派を上回っています。草の根の運動は、明文改憲や解釈改憲の危険な策動を阻む大きな力となってきました。名古屋高裁判決などと連動して、いよいよ空自がイラクから引き上げます。これらは民衆の平和の願いと九条の勝利だと思います。

改憲派はいま、この世論の前に「9条明文改憲」を叫ぶことにたじろぎ、旧来の解釈改憲の動きを強めることで巻き返そうとしています。それは集団的自衛権の政府見解の見直し、インド洋派兵給油新法の再延長、ソマリア沖海賊対策特措法、アフガン本土派兵の動き、これらにつらなる自衛隊海外派兵恒久法などの動きです。

どんなに遅くとも来年の9月までにはある総選挙で、この自公政権を打ち倒せるかどうかはこれらの動きを阻止する上で極めて重要です。与野党逆転は重要です。しかし、それで問題が解決する訳ではありません。先に国会に出された民主党のテロ特措法への対案には、アフガンへのAISAF派兵や、恒久法の制定の可能性を示唆している部分があります。前原副代表はPRTへの自衛隊派兵に言及しています。ソマリア沖海賊特措法は民主党の長島議員が国会審議で提起し、麻生首相が賛同しました。市民や宗教者、労働組合の運動の重要性はここにあります。市民は野党の単なる応援団になるのではなく、院外で、野党との協力と緊張関係を保ちながらが、海外派兵反対、「武力で平和はつくれない」の世論を強めることが重要です。

宗教者の皆さんの努力に敬意を表します。

 今田母神論文問題での講演集会を計画中です。12月中には開催したいと思います。

 1月20日には「みんな集まれ オバマさんに平和の手紙を」アクションを行います。

日時:1月20日(火)18:30~場所:虎ノ門JTビルまえ。

●3月20日には「WORLD PEACE NOW3・20」を行う。

メインタイトルは「武力で平和はつくれない、イラク・アフガンに平和を」

会場:第一案は坂本町公園、2案は常盤橋公園

パレードは日比谷公園へ 集合14:00 出発15:00

集会スローガン※アフガンに平和を

       ※自衛隊は戦争協力するな

       ※イラクからの占領軍早期撤退

       ※ソマリア海賊特措法いらない

       ※自衛隊海外派兵恒久法をつくるな、など。です。

ともに頑張りましょう。

2008年11月26日 (水)

赤旗紙主張「九条の会」/憲法生かす草の根の力さらに

24日に開かれた九条の会全国交流集会についての「赤旗」紙の総括的な評価である。私は基本的な観点として、これに同意できる。よくまとまっているのではないかと思う。この方向で共同の努力を強めたいものである。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-11-26/2008112602_01_0.html
主張
「九条の会」/憲法生かす草の根の力さらに

 憲法九条の改悪に反対するという一点で四年前に始まった「九条の会」の三回目の全国交流集会が、二十四日東京都内で開かれました。運動は点から線、そして面へと年ごとに発展し、草の根の「会」は全国で七千二百九十四に広がっています。昨年の交流集会から一年間に、四百九十三の「会」が増えたことになります。

 交流集会での呼びかけ人のあいさつと各地域・分野の報告には、憲法を学ぶ多彩なとりくみを通して、思想・信条や党派、宗派など、立場の違いを超えて賛同者を広げてきた、草の根の運動への確信がみなぎっていました。
各層に広がる賛同

 「九条の会」は、作家の大江健三郎氏や評論家の加藤周一氏らの呼びかけで始まった運動です。

 今回の交流集会では、全体会と分散会のほかに、アフガニスタン情勢と日本政府の対応についての「特別報告」と「職場九条の会」分科会が設けられました。青年分科会も前回に続いて開かれました。

 交流集会を通して語られたのは、青年や保守の人々、首長、経営者、宗教者など各分野への「九条の会」の広がりと、その輪をさらにもう一まわり、二まわり大きくするための工夫や努力です。各分野の「会」は、それぞれ独自に活動を強めながら、地域の「会」とも協力し合い、相乗効果を発揮していることが紹介されました。

 宮城県では今年二月、元白石市長ら県内十六人の元市町村長が加わって「九条改憲こそ住民の安全・安心を脅かす。政党政派にとらわれず平和憲法を守る」と、憲法九条を守る首長の会が結成されました。全国の首長ら約千八百人に「呼びかけ文」を送り、賛同が多数寄せられているというと、会場からどよめきがおきました。

 札幌のグリーン九条の会は十月に結成されたばかり。経済の視点から平和を考えると社長三人が世話人になり、“決して先頭に立たない、ついて行く”と始めたユニークな活動が沸かせました。

 「職場九条の会」の分科会では、金融や公務、医療、建設などさまざまな職場の活動が報告されました。北海道の室蘭・鉄鋼九条の会には元社会党市議や新日鉄の管理職らが参加しています。「九」の付く日に宣伝や学習などをおこなう「九の日行動」は定着し、毎号戦争体験を掲載して百八十人を超える会員に届けている会報は、「今度は誰だろう」と待たれています。

 建設人九条の会は、映画「釣りバカ日誌」の建設会社社長役の俳優にまで賛同を働きかけています。

 全国での「九条の会」の広がりで、全小学校区単位で「会」をつくった自治体も生まれています。
巻き返しは許さない

 この一年間、露骨に改憲策動を進めた安倍晋三内閣は倒れ、マスメディアの世論調査でも憲法守れの声が改憲派を上回っています。「九条の会」の草の根の運動は、明文改憲や解釈改憲の危険な策動を阻む大きな力となっています。

 

呼びかけ人の澤地久枝さんは、「『会』に参加する顔ぶれや人数は大きく広がり重層的になった。やたらなことでは崩されないし崩させてもならない」と発言しました。

 全国各地に広がった「九条の会」を文字どおり小学校区単位、職場単位につくり、改憲に向けた巻き返しを許さないことが重要です。

2008年11月11日 (火)

辺野古の看板

00350046辺野古に立ちよってきた。天気は雨模様で、顔見知りのなつかしい人々が「寒いからジャンパーを着ている」といいながら今日も座り込みをつづけていた。1667日という看板と基地建設NOという看板がしっかりと立っていた。(高田)

2008年11月 5日 (水)

11・5~6連続行動

1111_211_3http://blog.livedoor.jp/stop_cvn/
11月4日の田母神論文糾弾の防衛庁前行動です。友人がブログで紹介しているのが上掲のサイトです。
後の2枚は本日、5日の給油新法延長反対の国会前行動です。それぞれ約70人の市民が参加しました。5日の集会では共産党の井上哲士参院議員が挨拶、85歳になる岩瀬房子さんが発言しました。ここでも名古屋の池住義範さんが参加して挨拶しました。(高田)

2008年11月 4日 (火)

11・3憲法集会

1111_2「11・3生きたい平和に」の集会と、集会後の自民党本部まえでのキャンドル行動です。横断幕の向こうにつづくキャンドルの美しいあかりがあります。(高田)

2008年11月 2日 (日)

還暦の九条賛歌 伊達男ジュリー再び

全文がサイトで読めないのが残念ですが……。(高田)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2008110202000091.html
還暦の九条賛歌 伊達男ジュリー再び

2008年11月2日

 「TOKIO」でピカピカの電飾を身にまとい、「勝手にしやがれ」で甘いダンディズムで若い女性を酔わせた伊達(だて)男がいた。ジュリーこと歌手の沢田研二さん(60)。しばらくテレビ画面から遠ざかった男は還暦の今年、憲法九条賛歌で再び輝きを放っている。還暦と「キュウジョウ」への思いを熱く語った。 (関口克己)

【こちらは記事の前文です】

記事全文をご覧になりたい方は、東京新聞朝刊または、携帯電話の有料会員サービス「東京新聞・東中スポ」をご利用ください。
東京新聞は、関東エリアの駅売店、コンビニエンスストアなどでお求めいただけます。

2008年10月17日 (金)

蓑輪喜作さん=1人で「9条」署名1万4700を集めた

10月4日の毎日新聞「ひと」の欄掲載記事です。しばらく、サイトで見つけられなかったので、遅ればせながらの掲載。写真がよかったのですが。
 「黙々とやり続ける人間がいること。それが世の中を変えていくんだなと思っています」と、こんな素晴らしいことをおっしゃる蓑輪さん。
一昨日もお宅をおじゃましましたが、この新聞の記事に寄せて全国から手紙やはがきが届いていました。9条署名は1万5千を超したそうです。2万になったら、どーんとなにかお祝いの会をやりたいものです。(高田)

http://mainichi.jp/select/opinion/hito/news/20081004ddm003070109000c.html
ひと:蓑輪喜作さん=1人で「9条」署名1万4700を集めた
 ◇蓑輪喜作(みのわ・きさく)さん(79)

 憲法9条を守ってください--ただそれだけの署名を集め始めたのは05年暮れだった。初めは3カ月でわずか210。それでも、豪雪地帯の古里、新潟県の山村ではぐくまれた越後魂で自宅近くの武蔵野公園(東京都小金井市)に毎日通い、家族連れや若者に声をかけ続けた。

 山の小学校の用務員を44年務めた。子供と向かい合った経験が、人の心を開かせる。若い母親と育児談議をしたり、格差社会の厳しさを嘆く若者の話を、半日ただ聞いたこともある。

 国民学校を卒業後、通信兵となって戦地に赴くはずが、雪で講習所の面接通知が届かず命拾いした。「少年兵として戦死した友もいる。当時は身長147センチで少年兵合格でした。そんな話を若者が真剣に聞いてくれる。若者が政治に無関心だなんてうそ。一番よく署名してくれます」

 この夏も、頭と帽子の間にぬれたハンカチをはさんで歩き続けた。最近は府中運転免許試験場近くの路上にも立ち、8月には850も集めた。「びっくりした。世の中がいい方に変わってきている。『9条って何』って聞かれることも少なくなりました。今じゃ署名集めが楽しくてね」と、なんともいえない笑顔。署名はこの秋にも、国会にいったん提出する。

 「黙々とやり続ける人間がいること。それが世の中を変えていくんだなと思っています」<文と写真・太田阿利佐>

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 ■人物略歴

 「9条の会・こがねい」会員。著書に署名活動を短歌でつづった「九条署名の一年」(光陽出版社)

毎日新聞 2008年10月4日 東京朝刊

2008年10月12日 (日)

新刊『自衛隊ではなく、9条を世界へ』

Photo

この本の名前は梨の木舎の羽田さんがつけてくれました。私も結構、気に入っています。ぜひお読み下さい。私の趣味の山の写真や九条世界会議の写真がきれいです。注文は下記へ。(高田)

梨の木舎 新刊 

『自衛隊ではなく、9条を世界へ』

A5判178頁並製 高田健・著 定価本体1800円+税

 いま、なぜ自衛隊海外派兵恒久法か?

 小沢一郎の九条論

 憲法おじさん――蓑輪喜作さんのこと

<コピー>この国は9条を持つにもかかわらず、すでに「派兵国家」である。このままでいけば米英と並ぶ「派兵大国」になる日もそう遠くはない。だから……

目次

1章 9条の国へようこそ――「9条世界会議」

2章 安倍、福田の政権投げ出しの事情

3章 憲法おじさん――蓑輪喜作さんのこと

4章 なぜ、いま自衛隊海外派兵恒久法か

5章    小沢一郎の九条論

終章     これから――

 

【著者紹介】

高田健(たかだけん)

1944年福島県生まれ 許すな!憲法改悪・市民連絡会やWORLD PEACE NOWなどで活動。

〈著書〉『改憲・護憲何が間題か~徹底検証・憲法調査会』(技術と人間 200212)/『護憲は改憲に勝つ~憲法改悪国民投粟にいかに立ち向かうか』(同 200410)/『9条が、この国を守ってきた』(梨の木舎2006年9月)など

市民連絡会に必要冊数をFAX(03-3221-2558)かメール(kenpou@annie.ne.jp)でお申し込み頂ければ、送料は当方負担でお送りいたします。のちほど、本に同封します郵便振替用紙で1冊1800円分、お支払いください。

総選挙がらみの激動する情勢ですが、当面、憲法をめぐる市民運動で議論が必要な諸問題について書いたつもりです。普及にご協力頂ければ幸いです。(高田健)

2008年10月11日 (土)

野中広務氏が「護憲」発言

野中広務氏の説は改憲論であるが、いまの自民党政治のままなら「護憲だ」と言っているのは注目して良いことだ。(高田)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081011k0000m010102000c.html
憲法9条:解釈変更とんでもない…シンポで土井氏ら危機感
浅沼稲次郎追悼集会のシンポジウム「今、憲法問題を考える」にパネラーとして参加する土井たか子元衆院議長(右)と野中広務元内閣官房長官=東京都千代田区神田駿河台の総評会館で2008年10月10日午後6時35分、塩入正夫撮影

 旧社会党委員長を務めた故浅沼稲次郎氏の追悼集会が10日、東京都内で開かれ、土井たか子元衆院議長や野中広務元自民党幹事長が参加して憲法問題に関するシンポジウムが行われた。事実上の政界引退を表明した土井氏だが、麻生太郎首相が集団的自衛権の解釈見直しに言及したことに触れ「憲法9条を変えて戦争ができるようにするのはとんでもない」と主張し、政界の現状に危機感を示した。

 土井氏は「首相が国連総会出席の際『集団的自衛権を解釈で認める』と発言したことが大騒ぎにならないのはおかしい」と批判。野中氏も「自衛隊の専守防衛を明確にする改憲をしてほしいが、今の自民党にそういう流れはない。それなら今の憲法を守る」と述べ、麻生政権に批判的な立場を示した。【田中成之】

2008年10月 4日 (土)

日弁連が9条宣言/人権擁護大会で採択 今日的意義を確認

名古屋高裁判決を勝ち取ったことの反映が日弁連にも表れたということ。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-10-04/2008100404_01_0.html
日弁連が9条宣言/人権擁護大会で採択 今日的意義を確認

 日本弁護士連合会は三日、「平和的生存権および日本国憲法九条の今日的意義を確認する宣言」を、富山市で開いた第五十一回人権擁護大会で採択しました。

 憲法に盛り込まれた恒久平和主義の先駆的意義を確認した前回大会宣言よりさらにすすんで、平和的生存権と憲法九条という憲法条項を明記してその今日的意義を確認したものです。九条改憲の動きに対して憲法の持つ今日的意義を打ち出したもので注目されます。

 宣言では、(1)平和的生存権は、全世界の人々の平和に生きる権利を実現するための具体的規範(2)憲法九条は、積極的に軍縮・軍備撤廃を推進することを日本に課した(3)憲法九条は、自衛隊の活動などに制約を及ぼし、海外での武力行使や集団的自衛権行使を禁止するなど有効に機能している―と指摘し、国内外の共通の理解が得られるよう努力すると表明しています。

2008年9月25日 (木)

9・24院内集会

02 9月24日、15:30~院内集会でした。120人が結集しました。政党からは社民党党首福島瑞穂さんと共産党の穀田・国対委員長があいさつ、無所属の糸数慶子さんもあいさつしました。共産党と社民党の国会議員も多数参加しました。民主党の大河原参議院議員の秘書さんも出席しました。
集会では生かす会の筑紫さんの司会で、5・3憲法集会実行委員会を代表し高田健が挨拶しました。日本国際ボランティアセンターの長谷部貴俊さんがアフガニスタン情勢を報告しました。キリスト者ネット、生かす会、女性の憲法年、憲法会議、平和憲法21世紀、市民連絡会から発言がありました。(高田)

2008年9月15日 (月)

靖国問題、A級戦犯の分祀で一致 自民総裁選5候補

靖国問題で5候補言及。しかし分祀すればいいということではない。(高田)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080915AT3S1401014092008.html
靖国問題、A級戦犯の分祀で一致 自民総裁選5候補

 自民総裁選に立候補している石原伸晃、小池百合子、麻生太郎、石破茂、与謝野馨の5氏は14日のテレビ朝日番組で、靖国神社からA級戦犯を分祀(ぶんし)することが望ましいとの見解で一致した。

 石破氏は「戦争に行けと言った側と、それを信じてお国のために行った側とは(立場が)全く違う」と主張。石原氏も「外国の元首が戦没者に手を合わせられる場所に変えていただきたい。戦争指導者と赤紙で召集された側は違う」と述べた。

 小池氏と与謝野氏は、分祀をして天皇陛下や皇族も参拝できる環境づくりが必要だとの見解で足並みをそろえた。与謝野氏は「国家の慰霊行事を日本武道館という借りた会場でやるのは残念だ」とも強調した。

 ただ、A級戦犯の分祀には宗教法人の靖国神社が反対している。これについて麻生氏は「この(重要な)話を一宗教法人に丸投げし、国が逃げていることが問題だ」と指摘した。(07:01)

2008年9月11日 (木)

ちょっといい話。沢田研二 我が窮状

このところ、ネットで話題になっています。あの歌手のジュリーこと沢田研二が新曲「我が窮状」を発表したといいます。「我が窮状」でググってみてください。いっぱい出てきます。「英霊の涙」のところは気になるフレーズですが、この際、沢田クンの心意気に免じて下さい。蛇足ですが、「窮状」が「九条」であることはいうまでもありません。曲、きいてみたいですね。(高田健)

沢田研二 我が窮状

「我が窮状」 作詞:沢田 研二,作曲:大野 克夫 

    麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが 
    忌まわしい時代に 遡るのは 賢明じゃない
    英霊の涙に変えて 授かった宝だ
    この窮状 救うために 声なき声よ集え
    我が窮状 守りきれたら 残す未来輝くよ

    麗しの国 日本の核が 歯車を狂わせたんだ
    老いたるは無力を気骨に変えて 礎石となろうぜ
    諦めは取り返せない 過ちを招くだけ
    この窮状 救いたいよ 声に集め歌おう
    我が窮状 守れないなら 真の平和ありえない

    この窮状 救えるのは静かに通る言葉
    我が窮状 守りきりたい 許し合い 信じよう

2008年8月 6日 (水)

秋田の市町村長経験者ら12人、9条を守る会結成

本日の河北新報の記事である。宮城県につづいて2番目。現職の湯沢市長が参加している。(高田)
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/08/20080806t41006.htm
秋田の市町村長経験者ら12人 9条守る会結成
 憲法九条の改正に反対する秋田県の市町村長経験者らが5日、「憲法九条を守る秋田県市町村長の会」を結成した。同会によると、首長経験者による九条を守る会は、宮城県に次いで全国2番目という。

 呼び掛け人は、元横手市長の千田謙蔵氏ら元市町村長8人で、このほか現職の鈴木俊夫湯沢市長と3人の元市町長経験者が会に加わった。

 同会は今後、県民を対象とした集会を開いたり、護憲を守る会など県内約50の関連団体と連携し、改憲反対の運動を広げていく方針。

 2004年に作家の井上ひさし氏や大江健三郎氏ら9人が集まって発足した「九条の会」のアピールに賛同しており、政治活動とは切り離し、一党一派に偏らず、賛同者を募る。

 呼び掛け人代表の千田氏は「会に賛同する各市町村長は、それぞれの自治体で平和や暮らしを守ってきた自負がある。全国で憲法九条を守る動きは広がっており、会を結成する好機と考えた」と話している。
2008年08月06日水曜日

2008年7月26日 (土)

【”組合つぶし”の教員不正採用】

話題の大分県の教員採用汚職事件。組合つぶしのねらいが背景にあると指摘する憲法メディアマガジンの記事に注目した。組合をつぶして、職場の荒廃が残った例は数多くある。忘れまい。(高田)

憲法メディアマガジン (2008.7.25 Vol.146)  
          http://www.kenpou-media.jp/
【”組合つぶし”の教員不正採用】

  教職が金で買われていたに等しい大分県の教員汚職事件。教育委員会 内部の昇進をめぐる疑惑も浮かび、底なしの様相の腐敗ぶりに目が行き がちだが、そもそもどうしてここまで腐敗が放置されていたのか。ルポ ライターの鎌田慧さんは22日付の東京新聞朝刊のコラムで、教員の不 正採用は大分県だけではないとした上で、もともと教育委員会の組合対 策として縁故採用が行われていたことを指摘している。コネで採った先生なら労働組合には入らない、というわけだ。もくろみ通りに教員の労働運動は弱体化したが、一方で地域の教育界も自浄能力を失ったのだとしたら”組合つぶし”の罪は重い。労働者の声が届かない職場の閉塞。 今回の事件にそんな一面はないだろうか。

2008年7月18日 (金)

民主党、リベラルの会

リベラルの会の動向である。産経紙も報道しているが、インターネットで採れない。産経によれば、この勉強会には12人の国会議員が参加したという。政策提言には、自衛隊を専守防衛のための実力部隊と明確に定め、新設した「人間の安全保障省」のもとに、PKOや人道支援をになう「国際協力隊」を創設。これや非核3原則、集団的自衛権の不行使などを盛り込んだ平和基本法を定める、などとしているという。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0716/TKY200807160290.html

「リベラルの会」が安全保障で政策提言

2008年7月16日19時55分
 民主党の中堅・若手議員による政策勉強会「リベラルの会」(代表世話人・平岡秀夫衆院議員ら)が16日、政策提言「『思いやりの国・日本』を目指して」を発表した。代表選に立候補する小沢代表らに示して賛同を求める。

 提言は安全保障をめぐり、自衛隊とは別に「国際協力隊」を新設し、自衛隊に代わって海外での平和維持活動にあたる▽集団的自衛権の不行使原則を盛り込んだ「平和基本法」を制定する▽普天間基地の閉鎖と海外への移転を目指す――とした。医療保険制度の一元化や、消費税の逆進性対策としての「戻し税」導入の検討にも言及した。

 同会は04年、イラク邦人人質事件で自衛隊の撤退を求めた議員らを中心に発足。憲法9条堅持や集団的自衛権の行使反対を主張している。

2008年7月14日 (月)

宮崎の九条の会セミナーに1600人

12日の土曜に宮崎で開かれた九条の会憲法セミナーを報道する「宮崎日日新聞」。1600人の大集会になった。なぜか、記事が途中で切れているのが残念。湯浅誠さんのお話がとても新鮮で、良かった。サイトからは写真も見られる。私はこのセミナーの司会で、宮崎に出かけた。明日からは韓国へいく。(高田)
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=9378&catid=74

「憲法9条存続を」 大江さんらが講演
2008年07月13日

 「九条の会」による憲法セミナーが12日、宮崎市民文化ホールで開かれ、同会呼び掛け人の一人で、ノーベル文学賞を受賞した作家大江健三郎さんら3人が講演。戦争放棄をうたう憲法9条を守るために、生存権を保障する25条についても関心を高める必要性などをアピールした。

 県内の各九条の会38グループが「人間らしく生きる」をテーマに主催し、約1600人が参加。まず埼玉大名誉教授の暉峻淑子さんが、戦争中や現在続けている難民支援活動の体験から、非常時には人権が安易に抑圧される状況を指摘した。

【写真】九条の会で参加者の質問に答える大江、湯浅、暉峻さん(左から)=12日午後、宮崎市文化ホール

2008年5月20日 (火)

今、平和を語る:哲学者・梅原猛さん

毎日の大阪本社版の記事で、梅原さんが九条の会などについて語っている。梅原さんがこうしたことを語るのはあまり多くないので採録しておく。(高田)
http://mainichi.jp/select/wadai/heiwa/talk/news/20080428ddf012070018000c.html
今、平和を語る:哲学者・梅原猛さん
 ◇真の道徳教育が必要

 リベラル保守で知られる哲学者の梅原猛さん(83)は「最後の戦中派」として、腹の底から戦争を憎み、その一念から平和憲法を守る「九条の会」の呼びかけ人になった。愛国心教育に反対し、今こそ真の道徳教育が必要と説く、梅原さんに登場願った。<聞き手・広岩近広>
 ◇戦争を憎み、人類理想の憲法守る
 ◇19世紀的国家主義が復活しようとしている。「九条の会」参加を幅広く呼びかけ国民運動に。核戦争をなくし地球環境改善を最優先すべし。賢治、漱石、太宰…文学こそが最良の教科書だ。

 --大江健三郎さん、井上ひさしさんらと「九条の会」の呼びかけ人になられて間もなく4年になります。マルクス主義による国家体制を批判し、その崩壊を予言するなど、保守主義を通されてきた梅原さんが「九条の会」に参加されたのは。

 梅原 私は一貫して、社会主義には賛成してこなかったが、平和憲法は守らなければならない、そのうえで民主主義国家をつくっていくべきだと、ずっと主張してきました。私は憲法9条の支持者です。保守政党も憲法が成立したときは、そういう思想だった。ところが最近になって、憲法はアメリカから強要されたもので、日本の伝統が謳(うた)われていないなどという批判もあって、改憲の動きが出てきた。私に言わせたら、改憲派は19世紀の国家主義の原理を信じていて、日本を再び19世紀並みの国家主義を目指す国にしようとしているのではないか、と非常に危惧(きぐ)します。私は戦争中は国家主義を、戦後はマルクス主義を強く批判してきました。マルクス主義はつぶれたものの、またぞろ国家主義が復活しようとしているように思われてなりません。

 --そんな状況もあって「九条の会」が生まれました。

 梅原 どちらかといえば、社会主義者といわれた方々が多いですね。しかし私は、「9条を守る」「平和憲法を守る」という精神において、それらの人に劣りません。だから自分の信念で、9人の呼びかけ人の1人になったのです。ただ、もっと幅広い層の人たちに呼びかけて、平和を守る国民運動にしていく必要があると思っています。

 --日本を「普通の国」にするために、改憲が必要だとの意見があります。

 梅原 普通の国というのは、国家を絶対化する19世紀的国家主義の理念に従った国です。今は単なる国家主義では困ります。なぜなら核戦争や地球環境の問題があるからです。21世紀以後の世界は核戦争を避け、地球環境問題を解決することを最優先しなくてはいけない。それは国家を絶対とする憲法では不可能ではないですか。現在の憲法にこそ新しい人類の理想が盛られており、だから私は改憲に反対なのです。

 --少し補足説明を。

 梅原 地球環境問題という国家を超えた課題に対処していくには、カントが「永遠の平和のために」で提唱した「国家間の連帯によって平和を築く」理想に立たねばなりません。憲法にはカントの永久平和論に通じる恒久平和の理想、つまり人類の未来への理想が語られています。

 --改憲の前に教育基本法が改正され、先月に告示された小中学校の学習指導要領では「愛国心教育」を明記しています。

 梅原 愛国心は教えられるものではありません。真の道徳教育を通じて自然と育っていくものです。ドストエフスキーの小説でしたか、愛国者という者は国という観念のみを愛するだけで、国民を少しも愛さない者だとあります。国民を愛せない権力者に黙って従えというのが愛国心教育であれば、私は断固として反対ですね。

 --最初にありきの道徳教育はいかにして。

 梅原 私は文学を通して教えるのがいちばんいいと思う。生きとし生けるものの命がいかに大切かは宮沢賢治の童話「よだかの星」が語り、ウソをついてはいけないと語るのは夏目漱石の「坊っちゃん」です。約束を守る大切さは太宰治の「走れメロス」が語ってくれます。こうした文学による道徳教育こそが大切で、教育勅語に帰れというのはとんでもない。

 --道徳教育は子どもより、むしろ大人のほうが必要かもしれません。

 梅原 だいたい日本の政治家に愛国心があるような人は、ほとんどいないでしょう。理想が低くなって、私利私欲にはしっている。平気でウソをつく政治家も多い。

 --かつての日本の道徳教育はいかがでしたか。

 梅原 日本人は長い間、仏教や儒教や神道の思想を心の糧にしてきた。多神教の神仏習合ですね。生きとし生けるものを殺さない、平等でなければならない、これが基本です。だから日本の伝統は戦争の礼賛ではなく、平和を愛することなのです。平安時代は250年、徳川時代は300年も平和が続きました。こんな国は日本だけです。

 ところが明治政府は富国強兵を掲げて、国家神道という一神教にしてしまった。廃仏毀釈(きしゃく)です。このため平和と平等が奪われました。私が「神殺し」と呼ぶ廃仏毀釈は教育勅語と結びつき、国家主義を強めていった。その結果、とんでもない戦争をして、おびただしい数の人間が死んだではありませんか。

 --名古屋大空襲(1944年12月13日)を体験されたのですね。

 梅原 旧制八高生のときです。三菱発動機に勤労奉仕に行っていたのですが、私が入るはずの防空壕(ごう)に爆弾が直撃して大勢の中学生が座ったまま死にました。そして死骸(しがい)が吹き飛ばされて屋根の鉄骨の上に引っかかっているのを見て、深く戦争を憎みました。私は、原爆を落とした者と、特攻というおぞましい死の道具を考えた者を許すことができない。

 --戦争をしない、平和を愛する日本の伝統に戻るためには。

 梅原 真の道徳教育が必要です。道徳なしに国家の品格はありません。政治家は愛国心を口にする前に、日本の文化のすばらしさを勉強してほしい。伝統思想に従って、世界の平和と人類の繁栄に貢献するように努めてほしい。私は95歳まで生きて、親鸞と世阿弥というすばらしい日本人の人生を明らかにするとともに、これからの人類の生き方を説く哲学を作りたいと思っています。(専門編集委員)

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 毎月最終月曜日の夕刊に掲載、次回は5月26日の予定です。

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 ■「読ん得」へご意見、ご感想を

 osaka.yukan@mbx.mainichi.co.jp ファクス06・6346・8106

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 ■人物略歴
 ◇うめはら・たけし

 1925年、仙台市生まれ。京都大文学部哲学科卒業。立命館大教授、京都市立芸術大学長、国際日本文化研究センター初代所長を経て、現在は顧問。日本ペンクラブ会長を務め、1999年に文化勲章を受章。「隠された十字架」で毎日出版文化賞、「水底の歌」で大佛次郎賞をそれぞれ受賞。近著に「神と怨霊」(文芸春秋)。「梅原猛著作集」(小学館)など著書多数。

毎日新聞 2008年4月28日 大阪夕刊

2008年5月14日 (水)

世論調査のひとつの見方

北海道新聞のコラム「卓上四季」に載っていた記事を見つけた。読売と北海道新聞(朝日も同類形)の一般的改憲についての数値の相違をどう読み解くかを筆者も考えていただけに参考になる文章であった。
9条についてはこの指摘で間違いないと思う。一般的改憲が多いことが、環境や貧困についての願いの表現だとすれば、これは9条護憲派の運動のあり方への問題提起として受け止めるべきであろうか。私たちは幸福追求権や25条の活用で現行憲法を生かして行こうという声をもっと9条との関係で強調して行かなくてはならないのではないか。
「護憲的改憲論」というのは東大の大沼教授の表現で手あかが付いてしまっているから、あまり頂けないが。(高田)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/90700.html?_nva=13
改憲論(5月3日)

北海道新聞社が行った道民世論調査で、改憲を容認する人が71%を占めた。先月の読売新聞の全国調査では、改憲への賛成は43%だった。北海道はずいぶん高い。どう考えたらいいのだろう▼道内の数字を眺めると見当がつく。改憲を認める人の中でも九条への支持は多い。改憲して戦力保持を明記するべきだとする回答は31%にとどまった。改憲を認める七割のうちの三割だから、全体では二割余りになる▼「改憲容認」は七割。「戦力保持の明記へ改憲」は二割。同じ調査の表と裏だ。どちらを見るかで印象が変わる。ともあれ、戦力不保持の削除を含む自民党憲法草案などと共通の意味での「改憲派」は、多くはないことになる▼九条改憲に反対して、旧防衛庁の竹岡勝美・元官房長も書いていた。「(戦後)日本が一人の外国兵も殺さず、一人の自衛隊員も殺されなかった世界に誇る名誉の看板は、取り外すべきではない」(「我、自衛隊を愛す 故に、憲法9条を守る」かもがわ出版)▼一方で、憲法も時代と共に変化した方がいいと考える人は多かった。貧困が深刻になる。地球環境への貢献が問われる。こうした問題を解決するため憲法を生かしたい、といった願いが見て取れるようだ▼平和条項を前提にして、憲法の将来を考える。「護憲的改憲論」とでも呼ぶのだろうか。改憲を認める人の中にも、少なくない考えだと思う。

2008年5月 9日 (金)

9条に世界からエール 初の世界会議に2万人

本日の朝日の記事である。5/4~6の熱気が冷めやらぬ記事。しっかりとした立場で書かれている良い記事である。(高田)
http://www.asahi.com/national/update/0509/TKY200805080312.html

9条に世界からエール 初の世界会議に2万人
2008年05月09日03時01分

 戦争の放棄をうたう憲法9条に、世界で平和運動に取り組む人たちがエールを送っている。千葉市の幕張メッセで6日まで開かれた初の「9条世界会議」は約2万2千人が訪れた。なぜ9条なのか。海外から来たゲストは「支持するのは、あなたたちだけじゃない」と日本の参加者を勇気づけた。

 会議初日の4日。予想以上の人出で会場に入れなかった人々のもとに、基調講演を終えたアメリカの平和運動家が駆けつけた。

 「9条を広めるために私は来た。日本はひとりぼっちではない。世界から支持されているのです」

 99年にハーグ平和市民会議を開いたコーラ・ワイスさん。21世紀の世界のあり方を模索した同会議には、100カ国以上のNGOが参加し、「9条を見習うべきだ」と宣言した。そのワイスさんの励ましに何度も拍手がわいた。

 9条世界会議は、「世界がもし100人の村だったら」の著者池田香代子さんらが中心となり、井上ひさしさん、ピーコさんら約90人が呼びかけ人に名を連ねた。

 国際貢献のためには日本も血を流す必要がある――そんな改憲派の主張は本当なのか。「それを確かめたかった」と、実行委員でピースボート共同代表の吉岡達也さんは趣旨を語る。海外のゲストは31の国と地域からノーベル平和賞受賞者や大学教授ら150人余りがやってきた。

 答えの一つはイラクから寄せられた。

 イラクで人道支援をしているカーシム・トゥルキさんは「戦争のない世界をつくる」と題された全体会で体験を語った。03年の開戦時、共和国防衛隊として米軍と戦った。兄もいとこも友人も失った。「軍は国民を守ると教えられたが、そうではなかった。非暴力こそ人々を守る最善の方法だ」

 そのイラクに派遣された元米兵のエイダン・デルガドさん。アブグレイブ刑務所での虐待を見て、兵役を拒否した。「9条は国際的な問題だ。同じ道を歩いていこうと決意した」

 中国・韓国・台湾などからは、9条は戦後日本の対外公約だ、というメッセージが異口同音に語られた。

 現実として世界有数の「軍事力」を持っている日本。台湾で憲法に平和条項を入れる運動をしているピースタイム財団理事の徐斯倹さんは「もし日本が9条を放棄すれば、周辺に悪いシグナルを送ることになる」と語った。「アジアのなかの9条」という分科会で韓国の聖公会大教授・権赫泰さんはこう発言した。「9条は日本だけのものではないのです」。(谷津憲郎)

2008年5月 7日 (水)

九条世界会議

画期的な九条世界会議を報道した各メディアの記事です。のべ2万人以上の参加でした。各紙の写真は野外の特設会場でのが多かったです。(高田)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20080504-OYT8T00628.htm
「9条会議」1万人殺到

 憲法9条と、武力によらない世界平和について考える「9条世界会議」が4日、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕。北アイルランド問題の平和的解決に取り組み、1976年にノーベル平和賞を受賞したマイリード・マグワイア氏らの基調講演が行われた。夜には、趣旨に賛同する加藤登紀子さんやUA(ウーア)さんらのコンサートも行われた。

 幕張メッセ前には1万人を超える来場者が殺到し、会場内に入りきれない人が続出。当日券の販売は中止となり、前売り券の払い戻しも行われた。このため、近くにある野外のメッセモールで入場待ちをしていた約1000人を前に、急きょ、マグワイア氏らが追加講演を行う一幕もあった。

 マグワイア氏は「9条は全世界にとって重要なもの。紛争などは話し合うことで解決できる」と訴え、「会場に人が入りきらなかったのは、世界中の人が平和を求めているからだ」と熱弁を振るった。会議は5日にシンポジウムなどが行われ、6日に閉幕する。
(2008年5月5日  読売新聞)


http://www.asahi.com/national/update/0504/TKY200805040139.html
「9条世界会議」開幕 市民続々、約3千人会場に入れず

2008年05月04日19時13分

 作家の井上ひさしさんらが呼びかけ人となった「9条世界会議」が4日、千葉市の幕張メッセで始まった。憲法9条の意義や核兵器撤廃などについて議論する。9条を守ろうという趣旨に賛同する市民らが主催者の予想を超えて各地から集まり、主催者によると、3千人以上が会場に入りきれない事態になった。

会場に入れなかった人たちを前にハンドマイクで話しかけるマグワイアさん(中央右)=4日午後2時59分、千葉市美浜区

広島・平和公園を2月に出発したピースウオークの一行も4日、会議場にゴールした

 この日は、9条にエールを送る海外ゲストの発言が相次いだ。76年にノーベル平和賞を受賞した北アイルランドのマイレッド・マグワイアさんは「9条を放棄しようとする動きが日本にあることを憂慮している」と述べた。

 約1万2千人が入れる会場からあふれた人たちは近くの広場で、講演を終えたアメリカの平和活動家コーラ・ワイスさんらを囲んで、集会を開いた。バス2台で福島県郡山市から来た星光行さん(57)は「会場に入れなかったのは残念だが、ゴールデンウイークのさなかに9条のためにこれだけ人が集まったことに感動した」と話していた。

 会議は5日に分科会などを開き、6日に閉会する。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805030074.html

戦争出前噺の94歳男性、海外で憲法9条語る計画

2008年05月03日

 戦争体験を各地で語る「戦争出前噺(ばなし)」に1200回以上取り組んできた和歌山県みなべ町の本多立太郎さん(94)が、千葉市の幕張メッセで4日から開かれる「9条世界会議」に参加する。数え年95歳の本多さんは、5日の同会議のプログラムの中で「本多立太郎 95歳の決意表明」と題し、9条を外国語に翻訳したパンフレットを自ら海外で配る構想を披露する。

戦争体験を話す本多立太郎さん=和歌山市鷺ノ森の本願寺鷺森別院本堂

 本多さんは知り合いの研究者や外国人らに依頼し、9条を英語、フランス語、中国語など約10カ国語に翻訳してもらった。今後、パンフレットを作り、09年からヨーロッパ各国で配りたいという。「今までは、どのようにして9条を守っていくかということを考えてきた。これからは他国でも9条のような憲法があるのが普通の世の中になるように積極的に広めていきたい」と意気込んでいる。

 本多さんは、第2次世界大戦で中国大陸に従軍し、シベリアに抑留されて1947年に帰国。「再び同じ過ちを繰り返さないために、誰かが語らなければならない」と決心し、86年2月から「戦争出前噺」を始めた。47都道府県を回り、回数は計1222回になる。中国やシンガポールを訪問し、そこで戦争体験を語ったこともある。

 9条世界会議は、市民団体「ピースボート」など50近くの団体で組織する「9条世界会議日本実行委員会」が主催。6日まであり、北アイルランドの女性平和運動家で76年にノーベル平和賞を受賞したマイレッド・マグワイアさんが基調講演をする。(森本未紀)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008050490202002.html

「9条は希望与え続けた」 平和憲法を考える世界会議
2008年5月4日 20時20分

 戦争放棄をうたった日本の憲法9条の意義を話し合おうと、非政府組織(NGO)の「ピースボート」などが4日、「9条世界会議」を千葉市の幕張メッセで開き、主催者発表で約1万2000人が参加した。

 基調講演した英国北アイルランドの平和運動家で、1976年にノーベル平和賞を受賞したメイリアド・マクガイアさんは「9条は60年間にわたって世界の人々に希望を与え続けた」と評価。「北アイルランド紛争で、私たちは武力なしで平和をつくることが可能だと実践した」と非暴力の重要性を説いた。

 一方で「9条をないがしろにすることは、広島、長崎の被爆者への侮辱でもある」と憲法改正の動きを批判した。

 スイスに本部がある平和団体「国際平和ビューロー」元会長のコーラ・ワイスさんは、中米のコスタリカにも常備軍の保有を禁止する憲法があることなどを報告。「日本が"自衛"を拡大解釈すれば平和な国際社会はつくれない」と訴えた。

(共同)

http://mainichi.jp/select/today/news/20080505k0000m040054000c.html

9条世界会議:千葉で開幕 1万人が「不戦の精神」考える

9条世界会議で映し出されたワンガリ・マータイさんのビデオメッセージ=千葉市の幕張イベントホールで2008年5月4日午後3時24分、塩入正夫撮影
憲法9条の「戦争放棄」の理念を世界に発信しようというイベント「9条世界会議」(主催・同会議日本実行委)が4日、千葉市美浜区の幕張メッセで始まった。6日までの3日間「世界の紛争と非暴力」「アジアの中の9条」などの分科会を開催、憲法にうたわれた不戦の精神について意見交換する。

 初日の全体会は約1万人(主催者発表)が参加。ノーベル平和賞受賞者による講演や加藤登紀子さんらのコンサートに聴き入った。同賞受賞者の元ケニア副環境相、ワンガリ・マータイさん(68)はビデオメッセージで登場。スクリーンを通じ「世界は9条という夢、ビジョンを実現すべきだ。9条は人類全体が賛同すべきものだ」と訴えた。

 第二次大戦後、GHQ(連合国軍総司令部)の一員として憲法起草にかかわった米国人女性ベアテ・シロタ・ゴードンさん(84)は当時のエピソードを披露したうえで「戦争放棄という9条の精神は、さまざまな国のモデルになると思う」と話した。【柳澤一男】

毎日新聞 2008年5月4日 20時20分(最終更新 5月4日 20時42分)


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-05/2008050501_02_0.html

平和憲法の価値再発見
9条世界会議開幕 内外参加者熱く交流

 憲法九条の意味を世界の人々と考える「9条世界会議」が四日、千葉・幕張メッセで開かれ、講演や合唱、アーティストによるライブなど多彩な催しが行われました。全国から参加者がかけつけ、満席となった会場にはのべ一万二千人が入場。三千人以上が入りきれませんでしたが、外でも海外ゲストとの交流が行われました。

 実行委員会共同代表の池田香代子さん(翻訳家)は、「平和憲法は日本の市民が日々選びとり、六十一年間努力して維持し続けてきたもの」と強調。イラク派兵を憲法九条違反と断じた名古屋高裁判決を原告の一人として法廷で聞いた感動を述べ、「民主主義は戦争を否定して初めて本物になる」と訴えました。

 講演したノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイアさん(北アイルランド)は、「日本の平和憲法は、世界中の人々に希望を与え続けてきた」と指摘。一九九九年のハーグ平和会議を主宰したコーラ・ワイスさん(アメリカ)は環境や経済の面からも戦争をなくす大切さを訴えました。

 トーク企画「イラク、アメリカ、日本」では、いまでは平和活動に身を投じているイラク帰還米兵、元イラク兵、元米陸軍大佐のアン・ライトさんが、高遠菜穂子さん(イラク支援ボランティア)や雨宮処凛さん(作家)と討論。雨宮さんは貧困と戦争の関係にふれ、「解決策は、軍事費を削って生存の方に回すことだ」と訴え。高遠さんはイラクでの人質事件の体験から「九条で命が守られた。二度と同じようなことが起きてほしくない」と話し、盛んな拍手に包まれました。

 会議には、海外からも法律家団体やNGO(非政府組織)代表など三十カ国百五十人以上が参加しました。会議の日程は三日間の予定です。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-06/2008050604_01_0.html
世界史変える「改憲ノー」
9条世界会議 多彩に分科会

(写真)話し合う、シンポジウム「平和を創る女性パワー」の参加者たち=5日、千葉市

 「9条世界会議」は五日、二日目の「九条を生かす分科会」を開き、会場の幕張メッセ国際会議場にはのべ六千五百人がつめかけました。大小三十近い多彩なシンポジウムやパネル討論、各団体の自主企画が催され、どの会場も立って聞く参加者がでる盛況でした。ミニライブや映画上映も行われました。

 「九条の危機と未来」の分科会で、経済同友会終身幹事の品川正治さんは「九条改憲にノーということはアジアを変え、アメリカの世界戦略も変える。われわれ日本国民は世界史を変える立場に置かれている」と訴えました。「核時代と九条」では、広島平和研究所所長の浅井基文さんが「九条と核廃絶は切っても切れない」とのべ、「力によらない平和」という九条の思想の大切さを強調しました。

 「アジアの中の九条」では、フィリピン代表が米軍基地追い出しの経験から、九条が平和運動発展の契機になったと発言。「平和を創る女性パワー」では、バウネット・ジャパンの西野瑠美子さんが「慰安婦問題の解決は、真のアジア和解に欠くことのできないプロセスであり、九条の要請だ」と発言。米陸軍元大佐のアン・ライトさんは米軍の性暴力について「部隊ではなんのとがめもない」と告発しました。

 新日本婦人の会の高田公子会長は、「九条の会」などでの活動を紹介し、「草の根でのがんばりが改憲キャンペーンの影響を押し返している」と報告しました。

 「世界の紛争と非暴力」では、アフガニスタンで軍閥の武装解除を成功させた伊勢崎賢治東京外国語大学教授が自らの体験を踏まえ「いかに紛争を起こさないかが現代の最大の問題だ」と提起。ボスニア出身のジャーナリスト、ヤスナ・バスティッチさんは、紛争を未然に食い止める市民の取り組みの重要性を語りました。

 また、いくつかのパネル討論では、九条にかんするグローバル・ネットワークづくりの提案も出ましたが、「それぞれの国の政治状況、実情に応じてそれぞれが頑張ることが重要だ」など各国の自主的な取り組みを尊重するべきだとの発言が相次ぎました。

5・3集会、東京日比谷

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-04/2008050401_01_0.html
憲法守る運動さらに
施行61周年 全国で行動
東京 4300人が集会・パレード

 「憲法守れ」の世論の大きな広がりのもと、憲法施行六十一周年を迎えた三日、「憲法を生かそう」「海外派兵恒久法やめよ」と全国で行動がくり広げられました。

 東京では、日比谷公会堂で「5・3憲法集会」(憲法会議、許すな!憲法改悪・市民連絡会など八団体で構成する実行委員会主催)が開かれ、四千三百人が参加。小雨のなか、開場二時間前から参加者が列をなし、会場からあふれた参加者が場外に設置された大型スクリーンの前を幾重にも囲みました。

 「毎月の宣伝で、最近はビラの受け取りがいい。署名も増えている」というのは東京土建本部の瀬田宗市さん(60)。「福祉を削って軍事費に回すような悪政に国民のがまんは限界。これからも燃えて駅頭に立つ」。けさ、地元で宣伝してきたという集会初参加の女性。地元の若者に誘われ、二月から活動を始めたばかりです。「私の家の近くにも平和を守ろうとする同年代がいると知ってうれしかった」

 集会では、女性の憲法年連絡会の堀江ゆりさんが、改憲を掲げた安倍政権を退陣に追い込むなどこの一年間の変化をのべ、「憲法九条を守ろうという世論の高まりのなかで開かれた集会。もっともっと運動を強めよう」と主催者あいさつ。日本共産党の志位和夫委員長、音楽評論家・作詞家の湯川れい子さんら四氏がスピーチしました。

 元米陸軍大佐・元外交官のアン・ライトさんは、「憲法九条をもつ日本は平和な世界のモデル。九条を世界に」と語りました。

 社民党の福島瑞穂党首は、憲法二五条を守れとたちあがった若者など「この数年の国民の力を実感する」とのべ、「人間を尊重する幸福の社会をつくろう」と訴えました。

 集会後、うちわや風船を手に銀座パレードが行われ、志位氏、笠井亮衆院議員、福島氏らも参加しました。
志位委員長が発言

 志位和夫委員長は発言で、憲法をめぐる国民世論の前向きの変化をつくりだした「九条の会」の草の根の組識の成長をあげ、改憲派の新たな巻き返しの危険を軽視せず、彼らが何より恐れる国民世論と草の根の運動で包囲し「ゆるぎない国民的多数派をつくりあげよう」と力を込めました。

 「憲法を平和に生かし、暮らしに生かすための攻めのたたかいを、あらゆる分野で発展させよう」とよびかけた志位さんは、平和に生かす点で、名古屋高裁判決は自衛隊イラク派兵に真正面から憲法違反と断じた歴史的・画期的なものと指摘。

 暮らしに生かし、貧困と格差をただす点では、日本国憲法が三十条におよぶ人権条項をもつ世界で最も豊かな人権憲法だとのべました。

 志位さんの発言に、随所で「そうだ」の声援と拍手が送られ、「憲法の輝く値打ちを国民が体験をつうじてつかむことが、憲法改悪のたくらみを阻止する一番の力となります。ともにがんばりましょう」と結びました。

9条改正反対66%に増、賛成23%に減 朝日世論調査

九条世界会議でパソコンに向き合う時間がとれず、掲載が遅れました。この朝日の記事は読売型とは異なり、先の北海道新聞の調査結果に類似しています。分析が必要です。世界会議のレセプションで司会の小森陽一さんがこの記事を振りかざして「九条の国へようこそ」と挨拶したのが印象に残っています。(高田)
http://www.asahi.com/national/update/0502/TKY200805020272.html
9条改正反対66%に増、賛成23%に減 本社調査

2008年05月02日21時33分

 3日の憲法記念日に合わせて、朝日新聞社が実施した全国世論調査(電話)によると、憲法9条を「変えない方がよい」との回答が66%にのぼり、「変える方がよい」の23%を大きく上回った。憲法改正が「必要」とする人は56%いるが、その中で9条改正を支持する人の割合は37%にとどまり、54%が「9条は変えない方がよい」と答えた。

  

 調査は4月19、20の両日に実施した。

 前の安倍内閣時代の07年4月に実施した調査でも、9条は「変えない方がよい」が49%で「変える方がよい」の33%を上回っていたが、今回は大きく差が広がった。

 この1年間は、安倍内閣が改憲への準備や集団的自衛権の議論を進めたほか、福田内閣のもとでもインド洋への海上自衛隊派遣をめぐる国会論戦が続くなど、9条や自衛隊の対米協力にかかわる論議が具体性を帯びた時期だった。

 一方、憲法全体について聞くと、憲法改正が「必要」とする人は56%なのに対し、「必要ない」は31%。07年調査で「必要」58%、「必要ない」27%だったのと大きな変化はなかった。

 憲法改正が「必要」と答えた人に理由を聞くと、74%が「新しい権利や制度を盛り込むべきだから」と答えた。「9条に問題があるから」は13%、「自分たちの手で新しい憲法を作りたいから」は9%にとどまった。

 また、憲法改正が「現実的な問題」と思う人は52%、「まだ先の問題」とする人は35%。07年調査ではそれぞれ59%、31%だった。「先の問題」とする人に理由を聞くと、71%が「国民の間で機運が高まっていない」を選んだ。国会で与野党の対立が深まっていることを挙げたのは19%、安倍首相が退陣したことを挙げた人は5%だった。

 衆参両院で多数派が異なるねじれ国会への評価を聞いたところ、「好ましくない」が62%を占めた。ただ、憲法を改正して衆議院の権限をさらに強めることについては、反対が58%だったのに対し、賛成は23%だった。

2008年4月30日 (水)

図書紹介「軍隊のない国家~27の国々と人びと」

図書紹介
「軍隊のない国家~27の国々と人びと」日本評論社発行1900円四六判256頁前田朗著

帯には「想像してください。憲法9条が世界を変えることを」とある。著者の前田さんの3年にわたる努力の結果、結実した労作で、それはまさに足で歩いて書き上げられたものである。本書は図書館などで調査をしただけのものとちがい、きわめて実証的なものである。
しばらく前、私は前田氏のこの仕事に注目して市民連絡会の会報「私と憲法
(2006年8月号)」で少し紹介したことがある。そこに当時私が、前田さんにメールをだして、返事を頂いたメールを紹介している。「クリストフ・バルビーさんが言う軍隊の1ない国家27を全部まわろうとして始めましたが、ただいま10カ国をまわり、9カ国について報告してきました。まだまだこれからですが、南太平洋やカリブ海など遠方かつ不便なところが多いので大変です。(略)」
当時私はこう書いた。「このクリストフ・バルビーという人は、前田さんの紹介によると、スイスの弁護士で、『脱軍事化を求める協会コーディネーター』でその著書『非軍事化と軍隊のない国家』(同協会、2001年)で軍隊のない国家を列挙している。現在バルビーさんが掲げる非武装国家は27国である。前田さんはこの27カ国をまわろうとしている。こうした足で確かめた報告は基調であり、その努力に敬意を表する」と。
軍隊のない国家というとコスタリカが有名である。しかし、前田さんは世界に27カ国もあることを自分の足でたしかめたのだ。入国できないでトランジットだけだったという国も一カ国あったようだ。
27の国々の各章ごとに、ひとつひとつ形容詞がついている。前田さんが歩い手考えたオリジナルである。これがなかなか面白い。例えばこうである。史上初の非核憲法ーミクロネシア。リン鉱石の島ーナウル共和国。最初に夜が明ける国ーキリバス共和国。国が海に沈んでいくートゥヴァル。女性がつくった憲法ーヴァヌアツ共和国。豊かな虹の国ーモーリシャス共和国。700年の平和の旅ーアンドラ公国。君主が軍隊を廃止ーリヒテンシュタイン市国。白夜の国から米軍撤退ーアイスランド共和国。ハミングバードの聖地ードミニカ国。奴隷解放の闘いーセントルシア。運河に翻弄された国ーパナマ共和国。軍隊を捨てた国ーコスタリカ共和国。ざっと、これだけでも興味をそそられるだろう。
国連に入っていない国が2つあるから、加盟国25カ国、国連加盟国192カ国中、こんなに沢山の国が軍隊を持っていないということを、多くの人々は知らない。その一事からだけでも、本書は一読の価値がある。ここからどういう結論を導き出すか、それは読者の仕事である。(高田)

2008年4月26日 (土)

「九条の会」7千突破

本日の赤旗紙の報道である。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-04-26/2008042601_02_0.html
「九条の会」7千突破
運動への不当な干渉に抗議
記者会見で発表

 憲法九条の改定に反対し、九条を守り生かす活動をすすめている「九条の会」は二十五日、国会内で記者会見し、同会アピールに賛同する地域・職場・分野別などの「会」が七千を突破したことを明らかにしました。会見では運動への不当な規制・干渉に抗議する事務局見解も発表しました。

 「会」結成数は、昨年十一月段階の六千八百一から二百三十八増加し七千三十九になりました。

 会見した事務局長の小森陽一・東大教授は、小学校区単位の会づくりを提起した第二回全国交流集会(昨年十一月)以降、地域住民の身近なところで会を広げていくとりくみがすすめられていると指摘。「こうした草の根からの運動を四年近く続けてきたことが、『読売』調査でも改憲反対が多数派になった世論の形成に大きな役割を果たしている。この草の根の活動をいっそう広げたい」と述べました。

 また、六月二十一日(岐阜市)と七月十二日(宮崎市)に開く「憲法セミナー」の詳細な内容を紹介しました。

 この間、神奈川県箱根町では、地域の「会」が公民館を借りる際、町教育委員会が「九条堅持に偏って主張することは避ける」と条件をつけるなどの事態が起きています。事務局見解では、この事態について「教育委員会による検閲にほかならず、表現の自由、集会の自由に対する明らかな侵害」と批判。

 映画「靖国」への助成をめぐる自民党議員の攻撃を含め、見解は「9条改憲をもくろむ勢力のあせりが、権力の側から言論・表現・集会の自由の侵害という形で現れている」と指摘。「憲法をめぐる議論は最も手厚く保障されるべき言論だ」とし、不当な規制や干渉に抗議しました。

2008年4月25日 (金)

九条の会事務局見解・憲法9条を守る運動に対する不当な規制・干渉に抗議する

九条の会事務局は25日、国会内で記者会見を行い以下の見解を発表した。

九条の会事務局見解

憲法9条を守る運動に対する不当な規制・干渉に抗議する

 

 今年の3月4日に、「新憲法制定議員同盟」の総会が開催され、「われわれと正反対の勢力、『九条の会』と称する勢力」(同同盟幹事長の愛知和男衆院議員の表現)が全国に細かく組織作りができているとして、「九条の会」への対抗意識をあらわにし、「拠点となる地方組織」を作っていくことを方針に掲げました。

 私たち「九条の会」の運動は、憲法9条の「改正」に反対し、9条を守り実現しようと市民が進めているものであり、憲法9条の擁護は市民の自由闊達な議論を通じてこそ実現できると確信しています。それだけに憲法「改正」の是非をめぐる旺盛な議論の自由は絶対に守られなければなりません。

ところが、この間、こうした市民の言論や九条の会の活動を権力的に押さえ込むかのような、表現の自由や集会の自由に対する規制や干渉が目立っています。

 神奈川県の

箱根町

では、地域の九条の会が会合のために公民館を借りた際に「9条堅持に偏って主張することは避ける」などとの条件を町教育委員会からつけられたり、施設に掲示された「憲法9条が危ない情勢」という表現について「内容が中立的でない」として紙で覆い隠したりされました。

これは、町教育委員会による検閲にほかならず、憲法が保障する表現の自由、集会の自由に対する明らかな侵害です。また、憲法の趣旨に沿って公の施設の平等な利用を定めた地方自治法や、公民館の目的を住民の教育・学術・文化に関する事業とし、その事業のなかに「討論会」も含めている社会教育法にも反する違法な規制です。

 また、映画「靖国」が日本芸術文化振興会から助成を受けたことを問題にした自民党の議員は、国会の質問で、助成対象の選定にあたった専門委員の一人が「映画人九条の会」のメンバーであることを取り上げて、「専門委員の中立性」を問題にしています。しかし、文化的な活動への助成の内容に党派的な国会議員が干渉することこそ、文化行政の公正さ・中立性を損なうといわねばなりません。

 こうした規制や干渉の口実として、憲法9条の擁護を訴えることは「政治的」で「偏った」言動だという主張がありますが、憲法をめぐる議論は決して一党一派の立場を主張する「政治」的言論ではなく、むしろ自由な社会では最も手厚く保障されるべき言論です。

 私たち「九条の会」の運動が地域や職場に広がる中で、憲法9条を守ろうという声は着実に大きく確固としたものになってきています。4月8日に読売新聞が発表した世論調査で、憲法「改正」に「反対」(43.1%)と答えた人が「賛成」(42.5%)と答える人を上回り、9条の明文改憲に否定的な回答が60.1%にのぼったことは、その一端を示すものです。

 そうした中で9条改憲をもくろむ勢力のあせりが、権力の側から国民運動の提起や言論・表現・集会の自由の侵害という形で現れているのです。私たちは、こうした規制や干渉に断固抗議するとともに、今後とも、憲法9条を守る運動を進めていく決意を表明するものです。

 

 

2008年4月20日 (日)

長崎新聞、世界会議に注目

長崎新聞のコラムである。
世界会議に注目している。こういう記者さんがいることがうれしい。(高田)

http://www.nagasaki-np.co.jp/press/mizusora/top.html
 九条の世界
    (2008年4月16日付)
 米陸軍長官ロイヤル氏が「日本を反共の防壁にする」と演説したのが60年前の1948年1月だった。日本の非軍事化、民主化を軌道修正する占領政策の大転換を意味した。東西冷戦を意識した新たな世界の動きが理由だ▲それはまた、戦争放棄と戦力の不保持、交戦権を否定した憲法9条がお荷物となる始まりでもあった。新憲法施行からまだ半年過ぎたばかり。自衛隊発足の前年(53年)に来日した副大統領ニクソン氏(当時)の演説「憲法9条は米の誤りであった」が端的でわかりやすい▲米国のご都合主義に、わが国為政者もべったり同伴者となった。だが、憲法は容易にいじれない。そこでこの60年、何事も「解釈改憲」で乗り切ってきた▲その究極は自衛隊をいつでも海外派遣できる「恒久法」制定だろう。衆参の「ねじれ国会」も意識した自民党が10日、法案づくりのプロジェクトチームを立ち上げた▲一方、この時期、対極にある動きとして興味深いのが、来月4日から千葉や広島などで開かれる「9条世界会議」。ノーベル平和賞受賞者マイレッド・マグワイアさん(北アイルランド)らの講演など、各国非政府組織(NGO)が集まる▲護憲派には追い風の一大イベントだが、注目したいのは、「9条」をテーマにした初の国際会議ということ。日本の9条が、世界の平和や非軍事化の流れを広める道具となるかもしれない。(剛)

2008年4月 9日 (水)

赤旗の読売調査報道

本日の赤旗紙の報道である。同紙はこれを1面トップ記事で取り上げた。重視の程度がよくわかる。憲法会議の川村さんのコメントがよい。(高田)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-04-09/2008040901_03_0.html
「改憲反対」が15年ぶり上回る/「読売」世論調査/「9条守れ」6割に

 読売新聞が一九八一年から実施している面接方式の「憲法」世論調査で、「憲法改正」反対が賛成を十五年ぶりに上回ったことが、同紙八日付の報道で明らかになりました。「今の憲法を改正しない方がよい」と思う人は43・1%で昨年調査より4・0ポイント増、「改正する方がよい」は42・5%で同3・7ポイント減でした。

 同紙調査では、九条については改定反対が一貫して多数でしたが、憲法全体については九三年から改定賛成が反対を上回り、二〇〇四年には賛成65・0%と最高を記録していました。しかし、同年に「九条の会」が結成され、翌年からは四年連続で改憲反対が増加、昨年は賛成が過半数割れしていました。

 反対の理由(複数回答)では、「世界に誇る平和憲法だから」が6ポイント増の52・5%でトップ、「基本的人権、民主主義が保障されているから」も4ポイント増やして26・6%でした。支持政党別でも、自民支持層で賛成が九七年以来の半数割れ、無党派層でも九三年以降はじめて反対が賛成を逆転しています。民主支持層では二年連続で反対が多数で、50・2%と過半数でした。

 九条については、「これまで通り、解釈や運用で対応する」と「九条を厳格に守り、解釈や運用では対応しない」のいずれも増加し、あわせて60・1%に。「九条を改正する」は30・7%で5ポイントも減少、九条改定反対が圧倒していることを示しています。本来一体である九条を一項、二項に分離して改定の賛否を聞いた設問でも「改正する必要がない」が一項で81・6%、二項で54・5%を占めました。同紙は、これらの結果について「憲法改正に強い意欲を示した安倍前首相の突然の退陣」などに原因を求めています。

憲法会議代表幹事 川村 俊夫さんの話/草の根の運動の力

 「読売」調査の転換点は二〇〇四年です。この年の六月に「九条の会」が結成され、全国で草の根の「会」が結成されていくのとほぼ並行して九条改定反対が増加し、賛成派との差は年々拡大しています。そして、今回、憲法改定そのものへの反対も賛成を十五年ぶりに上回りました。草の根の運動の力です。

 草の根の運動が広がったのは、改憲の中身がたんに自衛隊を合憲とするなどということではなくて、「海外で戦争をする国づくり」なのだということをみんなが知り始めたからです。海外派兵・武力行使恒久法についても、海外での武力行使を可能にする中身を知らせていくことが大事です。

 改憲派も草の根の運動の重要さに気づきつつあります。「新憲法制定議員同盟」は「九条の会」に対抗する国民運動を提起し、それと連携して日本青年会議所が「憲法タウンミーティング」を全国で開催する計画です。

 だからこそ、「九条の会」を小学校区単位で結成するなど、憲法を守り生かす草の根の取り組みをますます強めて、職場・地域・学園で世論を動かしていくことが大事になっています。

2008年4月 8日 (火)

読売世論調査についての分析と評価

読売世論調査についての分析と評価

4月8日、発表された「読売新聞」の世論調査(3月15、16日実施。調査方法=全国の有権者3000人に250地点、層化2段無作為抽出法で戸別訪問面接聴取法、有効回収1786人、59.5%)で、画期的な結果が出た。読売新聞が過去に行ってきた憲法に関する世論調査(81年、86年、91年、93年以降は毎年)で、93年(改憲賛成50.4%、改憲反対33.0%)以来、15年ぶりに、改憲反対派が改憲賛成派を上回ったのである。 改憲賛成42・5、反対43・1%である。改正反対の理由の最多は「世界に誇る平和憲法だから」が52・5%(反対意見中、複数回答)を占めた。ここでいう改憲賛成派とは焦点の「9条」に限らず、環境など「新しい人権の付加」などを含め、憲法のいずれの箇所かを変えた方がいいという意見の人を指している。この意見は2004年にピークに達し、その時点では改憲賛成65.0%、反対22.7%となっていた。以降、この意見は年々減少傾向を示し、昨年は賛成46.2%、反対39.1%まで接近していた。
 第9条を今後どうするかについては、「厳密に守り、解釈や運用では対応しない」が23.9%で昨年より3.9%増、「これまで通り、解釈や運用で対応する」が36.2%で昨年より0.4%増加、計60.1%が改憲に反対か現状維持、「解釈や運用で対応するのは限界なので、改正する」は30.7%と昨年より5%減で、ほぼダブルスコアとなった。2004年以来の改憲反対派増の傾向は、ここにきて、憲法全般、9条の両指標とも、改憲派を追い越したのである。9条については、さらに別に第1項と2項に分けて、改憲の必要性が設問されている。戦争放棄の1項の「改憲」は12.5%、「改憲必要なし」は81.6%である。戦力不保持などの2項は「改憲」36.8%、「改憲必要なし」は54.5%であった。

この調査での集団的自衛権についての設問は異常に誘導的なものであった。「日本と密接な関係のある国が武力攻撃を受けたとき、この攻撃を、日本の安全を脅かすものと見なして、攻撃した相手に反撃する権利を『集団的自衛権』と言います。政府の見解では、日本もこの権利を持っているが、憲法の解釈上、使うことはできないとしています。この集団的自衛権について、次の中から、あなたの考えに最も近いものを、1つだけあげてください。・憲法を改正して、集団的自衛権を使えるようにする ・憲法の解釈を変更して、集団的自衛権を使えるようにする ・これまで通り、使えなくて良い」とした。しかし、かくも誘導質問的なものに対して、結果は、「改憲して」が18.7%、「解約拡大で」が22.1%、「これまで通り」が51.6%であった。先の9条改憲反対の世論と同様に、平和憲法への確固たる支持の堅さが見える結果である。

 これは全国各地の草の根に急速に形成された「九条の会」をはじめ、この間の改憲に反対するさまざまな人々の運動の成果である。この間、実に多様な「市民」が、さまざまに自らの言葉で改憲反対、9条擁護の発信を次々としてきた。こうした努力が世論を掘り起こし、耕したのである。それは小泉内閣から安倍内閣にいたる経過の中で、「改革」を旗印にして「日本会議議連」など新国家主義的な改憲派がこの国の政治の中心に座り始めたことに対する、憲法3原則に代表される「戦後民主主義」的な価値に根ざしたこの社会の良心的な人々の危機感の発露であった。

今回の世論調査を発表した同紙の中で、駿河大学長の成田憲彦学長(政治学者・元細川護煕首相秘書官)は「(この結果は)安倍内閣の失敗の影響」だと断じて、「昨年の参院選前に、野党の反対を押し切って国民投票法(改憲手続き法=筆者)を成立させた。これが与野党が協調して憲法改正に取り組むという雰囲気を失わせ、いまだ国会の憲法審査会で論議が始まらない状況に至っている。参院選後は『ねじれ国会』が自民、民主の対決色を強め、一緒に憲法改正に取り組もうというムードはさらに後退した。憲法を改正しないほうがよいという理由では『世界に誇る平和憲法だから』が増えている。イラク戦争の泥沼化と、安倍内閣が憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を認めようと結論を急ぎすぎたことが、ここでも影響している」と評価した。これらの評価はおおむね妥当であると思われる。この評価は私が本ブログで昨年5月14日、「この10年のたたかいをふりかえって」で書いたことに通じるものがある。当時、私は「改憲手続き法の成立は政治的には敗北だが、運動として敗北感はない」と主張していた。この10ヶ月余り、それを裏書きする事態が進んできた。私たちは確信を持って良いのではないか。

それにしてもこの点はどう評価すべきだろうか。この世論踏査で、自衛隊の海外派兵恒久法を必要と思う人は46%で、「そうは思わない」の42%を上回った。まず、この設問も集団的自衛権問題以上に誘導的であることを指摘しなくてはならない。それはこうである。「政府は、国連のPKO、平和維持活動以外で、自衛隊を海外に長期間派遣するときには、その都度、特別な法律を作って対応してきました。あなたは、これを改めるために、自衛隊の海外派遣のルールを総合的に定めた新しい法律、いわゆる『恒久法』が必要だと思いますか、そうは思いませんか」というものである。これでは「そのつどやるのは大変だから一般法は必要と思う」といってしまいそうである。しかし、誘導的であるにしても、集団的自衛権では拒否が多かったのであるから、この問題は軽視できない。これは自衛隊海外派兵恒久法がいかに危険なものであるかの暴露の作業が進んでいないことの現れであろう。この問題を克服することが、改憲反対運動を進めてきた私たちの今後の緊急の課題である。私たちには広範な9条支持の世論を基盤にして、自衛隊海外派兵恒久法が9条を根底から破壊する悪法であることを暴露する仕事に取り組まなくてはならない。(高田)

2008年3月 3日 (月)

護憲は「一方的主張」/箱根町教委が九条の会施設利用に制限

これは何だ! 後で考えるとして、とりあえず紹介します。神奈川新聞の記事です。
(高田)

http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiifeb0802895/
護憲は「一方的主張」/箱根町教委が九条の会施設利用に制限

    * 社会
    * 2008/03/03

 平和憲法を守ろうと結成された箱根町の住民団体「箱根九条の会」が町施設を借りる際、グループ名を名乗らずに活動せざるを得なくなっていることが、二日までに分かった。イベント開催で町教育委員会に「九条堅持に偏って主張することは避けること」などと条件を付けられたためで、会の主張を前面に打ち出しにくい状況が生まれている。

 メンバーらは、七年ほど前から活動する「核兵器をなくし平和を進める箱根の会」を母体に、二〇〇五年十月に箱根九条の会を立ち上げた。結成時に記念集会を開くため町仙石原文化センターの使用を町教委に申請。チラシにカンパ要請の記述があり、町教委は「営利目的」と判断。カンパの文言削除を条件とした。

 さらに、町教委によると、一方的に九条堅持に偏っての主張は避けるという条件も付けた。その理由を「不特定多数を招く催しなので公平・平等の立場で使ってほしいため」と説明している。

 同会によると、町教委は護憲を訴えるチラシを配ることも禁止し、チラシの点検を求め、「九条を守るというのは偏った考え。九条の会は政党に類する。一切、九条について参加者に訴えないで」と言ったという。

 これに対し、町教委は「事前チェックはしていない」と否定。「一方的な考えを強く主張するのはやめてほしいと伝えたまで」と説明した。

 同会は条件をのみ、集会にはプログラムなどだけを持ち込み、九条について語らないことを参加者に説明した。以来、同会名では活動が制限されるとして、箱根の会名で施設を借り続けている。

 だが、箱根の会名での催しでも問題が起きた。同会によると、〇六年夏ごろ町社会教育センターに掲示した催しを告知するポスターの「憲法九条が危ない情勢」との記載部分を、同センター側が紙で覆い隠した。当時のセンター所長は「内容が中立ではなかったため」と話している。

 隣接する小田原九条の会の場合、〇五年十一月、小田原市の施設で結成集会を開いたが、物品販売をしないことだけが条件で、その後も活動を制限されずに同会名で使用している。市側は「学習の場としての使用ならば問題ない」という。

 全国レベルでの九条の会呼び掛け人の一人で作家の澤地久枝さんは「市民を中心に平和を守るのは常識で、色をつけたり閉め出したら民主主義も平和主義もなく、今世紀を生きていく国ではない」と憂えた。九条の会を名乗らないことには「市民運動は緩やかでいい。後ろに下がったのもその団体の判断。ただ、少しずつ勇気を持つことは大事」と話した。

◆九条の会 2004年6月に井上ひさし、梅原猛、大江健三郎、澤地久枝さんら9人の知識人や文化人を呼び掛け人として結成された護憲団体。同会事務局(東京都千代田区)によると、賛同した各地の「九条の会」は07年11月現在で全国6801団体、県内302団体。

2008年2月28日 (木)

九条を守る首長の会/憲法は地域住民の隣にある

本日(28日)の河北新報社説である。本ブログでも紹介した宮城県内の首長経験者14人の動きである。この社説が地方自治との関連で、「憲法九条を守る首長の会」の動きを評価していることに注目したい。(高田)

http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2008/02/20080228s01.htm
九条を守る首長の会/憲法は地域住民の隣にある
 憲法九条(戦争放棄と戦力の不保持)の改正反対を主張する宮城県内の市町村長経験者14人が今月初め、「憲法九条を守る首長の会」(会長・川井貞一前白石市長)を結成した。

 「……九条の会」といった各界の組織は全国で5000を超えると言われるが、「首長」と名のつく会は川井会長が言っている通り、恐らく初めてだろう。

 地域社会でも先の戦争体験の風化が進む中、首長の会の結成は「住民と戦争」あるいは「自治体と憲法」について重い問題を提起しているのだと思う。

 自民党が2005年につくった「新憲法草案」は現憲法九条一項の戦争放棄を維持した上で二項の戦力不保持を変更、国の安全保障や国際平和協力のため「自衛軍」を創設するという。

 かいつまんで言えば、集団的自衛権か個別的自衛権かは別にして、日米同盟関係の変化に対応しながら国際社会で発言力を増すためには相応の軍備(自衛軍)が必要だ―との理屈が同党の九条改正論の裏側にある。

 これに対し、地方政治には縁遠いとみられてきた九条にあえて着目した理由について川井氏は「住民の安全安心など、戦争がひとたび起きれば吹き飛んでしまうからだ」と言っている。

 住民生活の向上を政治判断の最大基準にしなければならない市町村長の経験者だからこそ、九条改正に厳しい目を向けざるを得ないということだろうか。

 川井氏の発言は、能動的な外交やグローバリズム時代を重視した九条改正論と自治体住民の意識の間にはまだまだ大きな開きがあることを浮き立たせる。
 憲法改正の手続きを定める国民投票法が昨年5月成立した。

 「憲法は不磨の大典ではないのだから改正の自由を確保しておくべきだ」といった率直な世論に後押しされてのことだ。

 しかし、法を成立に引っ張ったのは九条を柱とする憲法改正に前のめりなほどの意欲をみなぎらせた安倍晋三内閣だった。

 続く福田康夫首相の登場で安倍カラーは消されて改憲熱も冷めたかに見えるが、改憲論はいつ再燃しても不思議はない。

 そうした重苦しい空気を背景に、国民投票法の成立効果とも言える現象が広がっている。

 明確な九条改正、九条を維持した上での憲法改正、そして護憲。それらを求める動きは政党レベルだけでなく、意識的な市民団体にまで見られるようになった。「……九条の会」のような組織もその一つと言えよう。

 その中で、九条改正に異を唱えつつ改憲問題にアプローチしようとする「首長の会」の登場は特別の意味があると考える。

 川井氏はかつて自民党籍を持ったが、市長時代に自民党の公約を強行したわけではあるまい。自治体の首長は住民を意識するほど政党イデオロギーに縛られまいとする。

 そして自治体の住民は政党政治の思惑に左右されない行政のサービスを受けることになる。

 「首長の会」の主張はこうした「普通の住民」の集まりである地方自治体からの発信だ。幅の広い憲法論議に向けて一つの窓を開けたと言えるだろう。
2008年02月28日木曜日

2008年2月24日 (日)

メディアに載った九条おじさん

本日の北海道新聞のコラム「卓上四季」に「九条おじさん」が載った。簑輪さんである。草の根でコツコツと努力を重ねる簑輪さんにこの間、いくつものメディアが注目してくれた。朝日新聞、毎日新聞なども簑輪さんを紹介した。こうした報道を通じて簑輪さんの努力がどれだけ多くの人々を励ましたことだろうか。
草の根の市民の力は微力である。しかし、その微力であることを嘆かずに、にたじろがないで、簑輪さんは、権力を持った改憲派に向かい、自分にできることをやっている。このちからはすごい。誰かが言ったことがある。微力ではあるが、無力ではないと。「微」が10000筆集まるとき、それは「有力」になるにちがいない。強力になるだろう。春が来る頃、簑輪さんのたった1人の署名運動は10000筆を超える。
本日、5月の幕張をめざして、「9条ピースウオーク」がヒロシマを発つ。折悪しく、風が強く、寒い。でも70日以上の平和行進を通じて、この市民たちが沿道の人々に訴え続ける思いは熱い。こうした一見、無謀なことを計画し、執念にも似た準備の努力の中で、実現しつつあるピースウオーク実行委員会の仲間たちに敬意を払いたい。5月、関東の春爛漫の花々の中で、私はこのピースウオークの人々を迎えることができるのがうれしい。
いま、私たちは海外派兵恒久法の策定の動きに抗議する共同アピールの賛同を呼びかけている。次々とよせられる賛同の声に添えてある一言が励みになる。こうした市民の無数のおもいのつながりを感じている。(高田)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/
卓上四季
九条おじさん(2月24日)

東京・小金井市に住む簑輪喜作さん(78)は地元で「九条おじさん」と呼ばれている。二○○五年十二月から一人で憲法九条を守る署名を集めている▼ 「9条の会・こがねい」の発足がきっかけだった。戸別訪問から始め、今は毎日のように自宅近くの武蔵野公園に通う。二年余りで署名は九千人分を超えた。半数は若い人たちだ。「今どきの若者はといった声を聞きますが、そんなことはない。話しかけてみるとしっかりした人が多いことがわかります」▼戦争はいかに悲惨か。九条が変えられたらみんなはどうなるか。そんな話をする。涙ぐみながら聞いてくれたり、自宅を訪ねてきたり、手紙をくれたりする若い人もいる。九条が自衛隊員の兄を守ってると話す青年からは「兄ちゃんのためにも頑張って」と言われた▼終戦翌年から四十四年間、新潟県の山奥の小学校に用務員として勤めた。大勢の子供たちと接してきた。九条だけは次の世代に残さなければならないと話す▼「日本がおかしくなっている。私は十五年戦争まるごと生きてきた。その体験者がなぜあの時動いてくれなかったのかと後世の人に言われたくないのです」とも▼広大な武蔵野公園には各地から多くの人が来る。「この年になって人生で最高の経験をさせてもらっています」。署名簿片手に笑顔を見せる簑輪さん。若者との出会いが増える春が待ち遠しいようだ。

2008年2月 9日 (土)

保守系実力者ら9条守る会結成 元市町村長14人 宮城

本日の河北新報に掲載された記事。
私の記憶に間違いがなければ、鹿野さんは憲法調査会の仙台公聴会で公述人として発言したはずだ。(高田)

http://www.kahoku.co.jp/news/2008/02/20080209t11049.htm
保守系実力者ら9条守る会結成 元市町村長14人 宮城
 憲法九条の改正反対を主張する宮城県内の市町村長経験者14人が8日、「憲法九条を守る首長の会」を結成した。現職時代に強力な指導力を発揮した保守系の実力者らが顔を連ねている。全国の首長経験者のほか、知事や市区町村長に賛同を呼び掛けるという。

 全国市長会の副会長を務めた前白石市長の川井貞一氏(75)が会長に就任。元鹿島台町長で全国町村会副会長だった鹿野文永氏(71)、元七ケ宿町長の松村行衛氏(69)、前山元町長の森久一氏(62)らが参加した。

 初会合で「九条改憲こそ市町村住民の安全を脅かす最たるものであり、断固として阻止する」とのアピール文を作成。近く全国の都道府県や市区町村に郵送し、ホームページも立ち上げる。

 県庁で8日記者会見した川井会長は国民投票法制定や自衛隊のイラク派遣を指摘し、「米国に引きずられ、日本が危ない方向へ進んでいる。党派にとらわれず、国に遠慮せず地方から声を上げることが必要」と述べた。

 鹿野氏は「改憲阻止を明確に表明しにくい首長もいるが、会の結成が励ましになる。県内外に広く発信したい」と述べた。

憲法9条改正反対を主張する川井前白石市長(右)と鹿野元鹿島台町長=8日午前、県庁
2008年02月08日金曜日

2008年2月 3日 (日)

有名人による新ファシズム的な言辞の横行

軽い。どう見ても軽い。
橋下・次期大阪府知事の「憲法発言」は弁護士の肩書きをもった憲法に無知な人物の発言だ。これが単なる悪ガキの戯れ言ではなく、次期府知事だから始末がわるい。そのまんま東・宮崎県知事の徴兵制(で若者を鍛え直せ)発言にしてもそうだ。この連中、憲法などについてほとんどわかっていない。ただただ自らの特殊な政治的発言を知名度にまかせて振りまいているだけだ。ここに新しいファッシズムの萌芽を見ると言ったら言いすぎだろうか。そうは思えない。見逃さず、軽視せず、反撃することが重要だ。以下、朝日新聞の記事である。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0202/SEB200802020019.html
橋下節に疑問の声「あんたこそ憲法学べ」 岩国住民投票

2008年02月03日11時38分朝日コム

 米空母艦載機移転をめぐり06年春に山口県岩国市が実施した住民投票に対する橋下徹・次期大阪府知事の発言に、憲法学者や政治学者らが首をかしげている。弁護士でもある橋下氏は、反論した前岩国市長の井原勝介氏を「憲法を勉強して」と痛烈に批判したが、「橋下さんこそ不勉強では」との指摘も出ている。

 橋下氏の発言が飛び出したのは1月31日。3日告示の岩国市長選で艦載機移転容認派が推す前自民党衆院議員の福田良彦氏を応援するビデオ撮影に応じた後、「防衛政策に自治体が異議を差し挟むべきではない」「間接代表制をとる日本の法制度上、直接民主制の住民投票の対象には制限がある」と持論を展開。井原氏が「国民が国政にものを言うのは当然」と反論すると、1日に「憲法を全く勉強していない」などと再反論した。

 橋下氏の発言に対し、小林良彰・慶大教授(政治学)は「この種の住民投票には法的拘束力がない。住民の意思の確認・表明なのだから、それを憲法が制限することはあり得ない」と指摘。「防衛は国の専権事項だが、基地問題は地元住民にとって生活問題だから、意見を言う資格がある。それは憲法が認めた言論の自由だ」と述べ、「橋下さんこそ憲法を勉強した方がいいんじゃないか」と皮肉った。

 小林節・慶大教授(憲法)は「橋下さんは憲法を紋切り型に解釈しているのではないか」と首をひねる。「地域の問題について住民の声を直接聞いて、その結果を地方自治体の意向として国に示して実現を図っていい、というのが憲法の考え方だ」と言う。

 奥平康弘・東大名誉教授(憲法)は「法的拘束力のない住民投票の是非について、わざわざ憲法を引き合いに出すこと自体が論外」と突き放した。「弁護士が『憲法』と言えば、いかにも説得力があるように聞こえるが、政治家として政治的な発言をしたまでのこと。人びとの注目を集め、目的は達成したんじゃないのかな」と冷ややかに語った。

http://www.asahi.com/kansai/osakatiji/OSK200802010040.html
橋下氏に前岩国市長反論「大阪府民の声は聞かないのか」

2008年02月01日

 山口県岩国市にある米軍岩国基地への空母艦載機移転問題で、大阪府知事選で初当選した橋下徹氏が「国の防衛政策に地方自治体が異議を差し挟むべきでない」と述べて同市が06年に行った住民投票を批判したのに対し、前岩国市長の井原勝介氏(57)は1日、記者会見で「主権者である市民、国民が国政にものを言うのは当然だ。大阪でこういう問題が起きれば、国策だから府民の声は聞かないということなのか」と反論した。

 井原氏は「住民投票は議会で成立した条例に基づいて行われ、住民の意思が明確に示されたもの。とやかく言われるのは筋違いだ」とも述べた。

 住民投票は井原前市長が発議して06年3月に行われた。神奈川県の米軍厚木基地から空母艦載機部隊を岩国基地に移す計画に対する賛否を問い、「反対」が87.4%だった。

 同市では出直し市長選が3日に告示される。移転に反対する井原氏と、移転容認派が推す前自民党衆院議員の福田良彦氏(37)の一騎打ちとなる見込みで、橋下氏は福田氏を支援する考えを示している。

http://www.asahi.com/kansai/osakatiji/OSK200801310067.html
「岩国の住民投票には反対」橋下氏が発言

2008年01月31日

 大阪府の次期知事の橋下徹氏(38)は31日、米軍空母艦載機の岩国基地への移転をめぐり、山口県岩国市が一昨年に住民投票で反対の意思を示したことについて、「国の防衛政策に地方自治体が異議を差し挟むべきでない」と批判した。2月3日告示の同市長選では、移転容認派が推す福田良彦・前自民党衆院議員を支援する考えを示した。

 橋下氏はこの日、府庁の自民党談話室で、福田氏を応援するビデオ撮影に応じた。党本部の菅義偉・選対副委員長から電話で依頼されたという。

 その後、報道陣に応援の経緯を説明し、過去のテレビ番組で「岩国の人たちが住民投票をやることには反対」と発言していたことを明かし、「この考えは今も変わらない」と述べた。橋下氏は「直接民主制の住民投票の対象の範囲は、間接代表制をとる日本の法制度上、制限があると思う」と持論を展開した。

 同市長選では在日米軍再編に伴う艦載機移転の是非が争点。「反対」派の井原勝介・前市長は2年前、住民投票で圧倒的な「移転反対」の民意を引き出し、直後の市長選でも当選した。しかし、容認派が多数を占める議会と対立して昨年12月に辞職、出直し市長選に再び立候補している。

2008年1月19日 (土)

「憲法に対する労働組合の態度」にかんする「赤旗」紙の記事に注目

1月17日の赤旗紙【国民運動】欄に、「08春闘 9条守れを多数派に」という国民運動委員会の藤田宏署名の記事があり、私は興味深く読んだ。インターネットからとれなかったので、関心をもった点のみ紹介する。

 労働戦線分野では「改憲反対」「9条守れ」の声が組織的にも多数派になっている。改憲反対の労組の構成員は320万人。内訳は全労連125万人、全労協30万人、憲法労組連85万人、日教組・私鉄総連など連合系15単産78・5万人。ほかに連合内に9条改憲反対という組合が自治労など5単産102・3万人。改憲賛成はゼンセンや電力総連など2組織101・1万人。職場でも「9条を守れ」の一致点で「9条の会」等が結成されている。
記事では各単産の一覧も載っている。

 私はこうした、ナショナルセンターを超えた評価の仕方は広範な「9条改憲反対」の戦線を作っていく上でも、また労働組合の共同を作っていく上でも重要だとおもう。時間はかかるかも知れないが、こうしたセクト的、教条的でない態度は、やがて大きな共同行動を形成して行く上での、布石となる。(高田)

2008年1月18日 (金)

1.18院内集会

 第169通常国会の開会日にあたり、「5・3憲法集会実行委員会」が主催する「憲法審査会を始動させるな! 政府は憲法9条を守れ! 1.18院内集会」が18日午後1時30分から、衆議院第1議員会館で開かれ、共産党、社民党の国会議員それぞれ5名をはじめ、約100名の市民が参加した。

 集会はこの通常国会で改憲の動きを進めさせないためさらに共同してがんばることを確認した。
 集会の冒頭に、実行委員会から高田健が開会挨拶を行い、2001年以来、共同を続けてきた5・3集会実行委員会の重要性を確認し、明文改憲をめざす憲法審査会を始動させない運動、および自衛隊海外派兵恒久法を阻止する取り組みへの決意を表明した。
 共産党の志位和夫委員長は、共産党がこの5・3集会の共同を非常に重視していること、この国会で福田首相が初めて派兵恒久法を提起していること、憲法審査会の始動をあきらめていないことを指摘し、ともに闘っていこうと呼びかけた。
 社民党の福島瑞穂党首は、昨年、安部内閣を退陣に追い込んだが、改憲の動きは止まっていない。また派兵恒久法を含む民主党案が参議院で採択され、衆議院で継続審議になっていることは、大連立の動きと併せて、警戒を要する。今年を憲法9条を守り抜いた年といえるようにするためにがんばろうと呼びかけた。
 両党首には憲法審査会の始動に反対する団体署名92筆、憲法9条の改悪に反対する署名が12738筆が手渡された。
 参加した国会議員からの一言挨拶が行われ、共産党の穀田、笠井、赤嶺衆院議員、社民党の日森、辻元、菅野衆院議員、共産党の井上、社民党の山内参院議員が発言した。
 集会では日本青年団協議会の大江さんと、日本山妙法寺の木津上人が連帯の挨拶をした。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-01-19/2008011902_02_0.html

2008年1月11日 (金)

福田内閣と与党の再議決の暴挙に抗議

本日、1月11日午後、与党は衆院本会議で派兵・給油新法案を再議決し、成立させた。
私たちは正午から午後1時まで衆院第2議員会館前で「米国などのアフガン戦争に加担する派兵・給油新法案を廃案へ! 与党は民意に反する衆院再議決をするな! 1・11国会前行動」という名前の集会を開いた。呼びかけたのは「憲法を生かす会、平和を実現するキリスト者ネット、平和をつくり出す宗教者ネット、許すな!憲法改悪・市民連絡会」の4団体であったが、多くの市民団体・労働団体などの皆さんが駆けつけ、集会は200名以上にふくれあがった。
集会では共産党の赤嶺政賢、社民党の辻元清美、山内徳信、福島みずほの各議員(到着順)が発言、参加各団体からは、宗教者平和ネット、キリスト者平和ネット、全労協、平和フォーラム、ふぇみん、憲法を生かす会などの発言があった。
最後に、私から①再議決強行は福田内閣が追いつめられた結果の暴挙であること、②ひきつづきインド洋やイラクからの自衛隊の撤退をめざして運動を続けること、特にイラク開戦まる5年の3月22日の国際共同行動の成功と、来る総選挙での与野党逆転などをめざすこと、③予想される自衛隊海外派兵恒久法の動きに反対し、阻止するためたたかうこと、などを提起し、確認した。
集会の最後にシュプレヒコールを行い、集会を終えた。参加者の一部は、ひきつづき衆院での議決が強行された午後2時過ぎまで国会前で監視行動を続けた。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0111/TKY200801110181.html
補給支援法、衆院での再議決で可決、成立

2008年01月11日14時05分

 海上自衛隊のインド洋での給油・給水活動を再開するため、政府が今国会での成立を目指している補給支援特別措置法案が、11日午前の参院本会議で採決され、民主、共産、社民など野党各党の反対多数で否決された。これを受け、午後の衆院本会議で憲法59条に基づく再議決が行われ、与党による3分の2以上の賛成で同法は可決、成立した。参院の否決を受けた再議決は57年ぶり。政府は同法の成立を受け、2月中旬にもインド洋での補給活動を再開させる。

 採決の結果は、賛成340、反対133で、賛成が出席議員の3分の2を上回った。

 補給支援特措法は、海上自衛隊の活動地域をインド洋の「非戦闘地域」とし、実施期間を施行の日から1年とした。また、昨年11月に失効したテロ対策特措法で定められていた航空自衛隊による輸送活動などの協力支援、捜索救助、被災民の救援活動を削除。活動を他国の艦船に対する給油と給水に絞り込んだ。

 参院で野党が多数を占めるため、テロ対策特措法にあった活動内容の国会承認規定も削られた。承認されない場合、自衛隊の部隊を戻さなければならなくなるためだが、政府は国会審議で「国会での法案審議そのものが国会承認と同じ意味を持つ」と説明している。

 11日の参院本会議では自民党の佐藤昭郎氏が賛成の立場から「我が国が消費する石油の90%はインド洋を経由して輸入され、この海域の安全を保つ活動は国益にもかなう」と述べた。一方、民主党の牧山弘恵氏は「政府の情報公開は不十分で、(給油の)イラク作戦への転用疑惑もある。国民は給油活動の再開は望んでいない」と述べ、法案に反対した。採決の結果、補給支援特措法案は賛成106、反対133で否決された。

 これを受け、法案で衆参の議決が異なった場合、憲法59条で合意案を作るために衆院の要求で開催できると定められている両院協議会は開かれず、午後1時すぎに衆院本会議が開会。再議決を求める動議が与党の賛成多数で可決された後、補給支援特措法案の採決が行われ、与党の賛成多数で可決、成立した。

 一方、民主党が対案として参院に提出したテロ根絶法案も採決された。与党に加え、共産、社民両党も反対に回ったが、賛成120、反対118の2票差で可決された。与党は、同法案を衆院で廃案にせず、継続審議にする。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/70070.html
3カ月ぶりの給油再開へ 防衛相、補給艦おうみ派遣(01/11 19:33)北海道新聞

 石破茂防衛相は11日午後、新テロ対策特別措置法の成立を受け、斎藤隆統合幕僚長、吉川栄治海上幕僚長らに対し海上自衛隊によるインド洋での給油活動再開に向けた準備命令を出した。海自は派遣艦船を補給艦「おうみ」(佐世保基地所属・13、500トン)と護衛艦「むらさめ」(横須賀基地所属・4、550トン)に決定、今月中の出航と2月中旬の活動再開へ準備を急ぐ。

 福田康夫首相は11日、談話を発表、昨年11月の給油中断以来、3カ月ぶりの海自活動再開の意義を強調、国民に理解を求めた。ただ対テロ新法は来週にも予定される施行から1年間の時限立法で、今秋以降、派遣延長論議が国会で再燃する可能性が高い。

 石破氏は法成立後の記者会見で、インド洋での海上阻止活動に限定した日本の提供燃料が対イラク戦などに転用されるのを防ぐため(1)各国と結ぶ交換公文で法の趣旨を明確化する(2)有志連合部隊が拠点を置くバーレーンで現地連絡官が給油のたびに転用防止のための文書を交わす(3)他国の補給艦に給油した場合は再補給先まで把握する-考えを示した。

2007年12月11日 (火)

<政党ビラ配布>1審無罪の僧侶、罰金の逆転有罪…東京高裁

「ちょっと、ちょっと、これはひどいなあ」
この高裁判決は許せない。チラシ配りのいっそうの萎縮傾向が強まる。憲法の精神がまるでわかっていない。共同して、なんとかしないといけない。(高田)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071211-00000065-mai-soci
<政党ビラ配布>1審無罪の僧侶、罰金の逆転有罪…東京高裁

12月11日16時0分配信 毎日新聞

 東京都葛飾区のマンションに共産党のビラを配布するために侵入したとして、住居侵入罪に問われた僧侶、荒川庸生(ようせい)被告(60)の控訴審で、東京高裁は11日、1審・東京地裁の無罪判決(06年8月)を破棄し、罰金5万円の逆転有罪判決を言い渡した。池田修裁判長は「政党ビラ配布という目的自体に不当な点はない」と認めつつ「マンション住民はビラ配布目的を含め、部外者が立ち入ることを禁止できる。被告の行為が相当性を欠くことは明らか」と指摘した。

 弁護側は「ビラ配布は政治的表現の自由の一つとして憲法で保障されている」などとして、無罪か公訴棄却を主張した。しかし、高裁は「表現の自由は必要不可欠な基本的人権だが、他人の財産権を不当に害することは許されない。住民らの許諾を得て立ち入ることまでは禁止されていないのだから、有罪としても憲法に反しない」と退けた。

 判決によると、荒川被告は04年12月23日午後2時20分ごろ、葛飾区の7階建てマンションに入り、共産党の「都議会報告」などのビラを3~7階27戸のドアポストに入れた。注意した住民が現行犯逮捕し、23日間にわたり身柄を拘束された。

 検察側は罰金10万円を求刑したが、1審は「ビラ配布の目的だけであれば、共有部分への立ち入り行為を刑事上の処罰の対象とするとの社会通念は、いまだ確立していない」と指摘し、住居侵入罪の成立自体を否定した。

 ビラ配りを巡っては、東京都立川市の防衛庁官舎に自衛隊イラク派遣に反対するビラを配って同罪に問われた男女3人を1審・東京地裁八王子支部が無罪(04年)としたが、東京高裁が05年に罰金10万~20万円の逆転有罪判決を言い渡した(被告側が上告中)。

2007年12月 3日 (月)

道新コラムが書いた学生九条の会

北海道新聞のコラム「卓上四季」11月24日である。
見つけるのがおくれて、紹介が遅くなったが、読んで頂きたい。(高田)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/62245.html?_nva=14
「若者と九条」(11月24日)

憲法を語る集いといえば年配者の参加が圧倒的に多いが、東京の早稲田大学で先週開かれた集会は違った▼「ピースナイト9」と題し、都内十三の大学にある「学生九条の会」が主催した。若者による若者たちのための憲法を考える集いだ。意見発表やミニコンサート、評論家の加藤周一さんの講演など中身の濃い二時間半だった▼「日本は米国の戦争を真っ先に支持する国から、真っ先に反対する国になってほしい」と訴えた高校生。「拝啓九条様 あなたのことを思うと夜も眠れません」。大学院生は憲法を守り抜いていく決意をラブレターに読み込んで披露した▼集いのアピール文に「学生は戦争を知らない世代と言われる。しかし、戦争をイメージすることができる」とあった。女子学生の一人は横須賀を母港とする米空母の艦載機がイラクを爆撃し、多くの人々が死んでいることを知った。日本もイラク戦争に加担しているのだとショックを受けた。戦争放棄と軍隊の不保持を明記した九条の意義を伝えていかなければと声をあげた▼千百人を超える参加者の中には「若い人もなかなかやるね」とほほ笑む年配者も。学生の発言にうなずいたり、拍手する姿もあった▼きょう二十四日、東京で「九条の会」の全国交流集会が行われる。各地の若者たちが思いや活動内容を語る分科会もある。報告が楽しみだ。

2007年11月30日 (金)

神奈川新聞社説 九条の会

本日の「神奈川新聞」社説である。
社説は先頃開かれた「九条の会第2回全国交流集会」の取材を土台にして、九条の会の到達点と成果を確認しながら、新たな情勢のもとで「九条の会」がさらに前進するよう、叱咤激励している。
私が書くと、手前みそのようだが、卓見であると思う。
今日のマスメディアの状況は容易ではないところに至っているが、一方で、先頃の「北海道新聞」の九条の会の報道や、全国交流集会を報じた「共同通信」なども含めて、こうしたメディアもあることを、運動の中で広めてほしいものだ。(高田)

http://www.kanaloco.jp/editorial/entry/entryxiinov071128/
神奈川新聞社説
九条の会

    * 2007/11/30

多様な議論の広がり期待

 憲法九条の擁護を訴える「九条の会」の第二回全国交流集会が都内で開かれた。大江健三郎さんらが記者会見でアピールを発表してから約三年半、これに賛同する各地域、各分野の「九条の会」は現在までに全国六千八百一、県内三百二に達したという。この一年半に、全国で千六百二十七、県内で五十七増えた。集会には全都道府県から約千人が参加し、すべての小学校区(約二万二千)に草の根の会をつくるという壮大な目標も掲げた。改憲をめぐる攻防において、「九条の会」は護憲側の連帯の結節点となりうる存在だけに、活動の行方を注目したい。

 「九条の会」は、九条改定を阻止するという一点のみで連帯するユニークな市民運動だ。大江さんのほか、井上ひさしさん、七月に亡くなった小田実さんら作家、学者ら九人が呼び掛けた。草の根の会の結成は、それぞれ当事者任せ。非武装中立派から、政府の現在の九条解釈論を支持する自衛隊・日米安保容認派まで、会員は“多様性”を誇っている。

 集会では、保守系議員らが参加している例も報告された。世論調査では改憲賛成派が過半数を超えているが、こと九条に関しては、改定反対派が賛成派を上回っている。「九条の会」は、そうした幅広い世論を背景にしている。

 政局を見ると、任期中の改憲をうたった安倍内閣があっけなく崩壊したことで、改憲への動きにはブレーキがかかった。七月の参院選では、安倍前首相が焦点の一つに改憲を掲げたにもかかわらず、世論はほとんど反応しなかった。国民が改憲を急ぐ必要性を感じていないことは明らかで、福田首相も改憲問題には終始、慎重な姿勢を見せている。

 現状は九条擁護に追い風が吹いているかに見えるが、集会では楽観論を戒める声も上がった。呼び掛け人で評論家の加藤周一さんは「安倍内閣より福田内閣の方が手ごわい。自衛隊派遣恒久法など、解釈で九条を空虚にしていく手法が取られるだろう。長丁場だ。これからが大変」と語った。

 今後について「九条の会」事務局は、「各会が援助し合いながら『空白区』を埋めていく。ネットワーク化の取り組みを進める」という。また教育問題など九条以外の政治問題でも「大きな団結の一方、意見の違いを尊重して多様な取り組みを進めてもらいたい」と話した。こうした新たな方針が効果を発揮するかどうか、会にとっても正念場だ。

 国会では改憲派が三分の二を確保。国民投票法の成立により、最短で二〇一〇年の憲法改正発議も可能だ。ただ今後は米朝関係の進展などによって東アジアの秩序が大きく変わることも予想される。「九条の会」には、新たな視点から九条の意義を再認識させるような創造的な議論を期待したい。

2007年10月27日 (土)

来年5月「9条世界会議」

9条世界会議の実行委員会が昨日、記者会見を開催しました。
共同通信が全国配信し、地元千葉県の朝日新聞が写真入りで報道するなどの反響がありました。以下は、赤旗紙の報道です。
世界会議の成功のために、ぜひご協力ください。さまざまな仕事があります。市民連絡会(電話03-3221-4668)まで申し出て頂けばお取り次ぎします。よろしくお願いします。(高田)
朝日新聞の千葉版の報道は以下のサイトで読めます。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000710270003

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-27/2007102714_01_0.html
2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」
来年5月「9条世界会議」
実行委発表 国内4カ所で

 “世界の中で、9条を考えたい”と、国内の著名な呼びかけ人六十三氏や、NGO(非政府組織)、労組、女性団体など約五十団体でつくる「9条世界会議」日本実行委員会が二十六日、都内で記者会見し、来年五月に「9条世界会議」を開催すると発表しました。

 「世界会議」は、五月四日に千葉・幕張メッセで七千人規模の全体会を開くのをはじめ、五、六の両日に分科会や自主企画、仙台・大阪・広島での集会を計画しています。全体会ではノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイアさん(北アイルランドの平和活動家)らが講演する予定。自主企画も十二月十四日締め切りで公募しています。

 記者会見には、呼びかけ人のなかから、経済同友会終身幹事の品川正治さん、映画監督のジャン・ユンカーマンさんら十四氏が出席。実行委員会共同代表の吉岡達也さん(ピースボート共同代表)は「国際社会にとっての九条の意味を世界と話し合う最初の機会としたい」と開催の趣旨を説明しました。

 呼びかけ人は、「日本のなかで九条の意識が高まって改憲のうねりをとめた。もう一歩踏み込んで九条を生かして戦争のない世界をつくっていくことが大事だ」(ユンカーマンさん)、「憲法は人間の視点で、戦争をやってはならないとしている。先進国の憲法にすぐ九条のようなものをもてといっても無理だが、世界の人々にどれだけ共感を得るかということのために賛成した」(品川さん)など、それぞれの思いを語りました。

2007年10月 6日 (土)

小沢民主党代表の自衛隊国連活動派遣論について

昨6日以来、一部で報道されている「小沢民主党代表の自衛隊国連活動派遣論」について、私たちの運動との関連で緊急に若干コメントしておきたい。
この考え方は小沢一郎氏の持論で、目新しいものではない。彼の持論は、国連の活動への自衛隊派遣は日本の主権の下での武力行使ではなく、9条の禁ずる武力行使にあたらない、国際平和の維持には日本も責任を持たねばならない、現行憲法の下でも自衛隊の国連派遣は可能である、というものだ。今、あらためて小沢氏がISAFとの関連で、これを公言したのは、自民党など与党とその同調者の間から、「給油活動をめぐる小沢氏の発言に対して『アメリカの戦争というだけでは不参加の十分な理由とはならない』などと論じた川端清隆・国連本部政務官の寄稿(世界10月号)」のような反撃が起きているからであり、これへの反論の形をとったものだ。小沢氏はさきのシーファー駐日米国大使との会見でもISAFについて触れて、同様の立場を示したことがある。
私は小沢氏のこの見解には反対で、この場合の自衛隊派遣も決定的な憲法違反だと考えている。この議論は保守層の一部にある「専守防衛論」の立場とも相容れない危険な海外での軍事力行使につながるものである。国際平和の維持のために日本が出来ることは、いま自民党との論戦で民主党も言っているように、テロの温床を除去していくための非軍事民生支援が最適だ。日本は9条をもつ国として、堂々と国際社会に向かって、9条を掲げこの主張と実戦をしなければならないと思う。
小沢氏は米国の「自衛戦争に自衛隊を加担させるテロ特措法」や、同類の新法は憲法違反だと頑固に言い切って、この168臨時国会に対応する立場だが(そしてそれは正しいのだが)、その頑固さは政治的演出の側面がある。彼は「それだけで闘いきれるかどうか」の不安を内面に隠しているのに違いない。この動揺が、米国や自民党などに攻められて、「ISAF派遣」への言及として出てきていると見ていいだろう。
小沢代表は、民主党が政権をとったら、実行したいと言っている。私たちはその時ははっきりと反対して闘うだろう。民主党にそれ以外の道を探るように要求もするだろう。
だが、それは民主党が政権を取ってからの話で、自民党がいまこの小沢氏の議論に同調する可能性はない。それまでは、この問題は理論上の問題である。私たちもそのように対応するだろう。
目下は、自民党がこちらに蹴ってこようとしている米国の報復戦争に同調した「インド洋派兵・給油新法」を国会の野党と院外の市民・民衆運動の力を力を結集して蹴り返すことだ。さきにこのブログで紹介した奥平康弘さんがいうオーバラティヴ・コンセンサスはここだ。その後の展開はこの闘いで各勢力がどのような闘いを展開し得たかによって変化するし、民主党内の議論にも反映するだろう。(高田)


http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071003k0000m010162000c.html

小沢民主党代表:アフガン部隊参加に意欲…海自給油代替案

 民主党の小沢一郎代表が5日付の党機関誌で、インド洋での海上自衛隊の給油活動に代わる国際貢献をめぐり、民生支援の重要性を強調する一方で、「政権を担う立場になれば、アフガニスタンでの国際治安支援部隊(ISAF)への参加を実現したい」と語っていることが2日分かった。ISAFは治安維持活動を行っており、参加すれば憲法が禁ずる海外での武力行使にあたる可能性が出てくる。

 ISAFは01年12月、国連安保理決議で設置が承認され、北大西洋条約機構(NATO)が主導。今年7月現在、計37カ国が参加し、約3万9000人を派遣している。

 小沢氏は国連決議に基づく国連の活動であれば、海外での武力行使でも憲法に違反しないという立場。2日の記者会見でも「ISAFは国連の活動で、参加は憲法に抵触しない。派遣するかしないかは時の政府の判断だ」と語っていた。党幹部は「小沢代表の持論から言えば、武力行使を含むISAFへの参加は当然だ」と指摘した。

 しかし、民主党内には後方支援を検討する声はあったものの、本体参加には慎重意見が大勢。党内から異論が出ることも予想される。【大貫智子】

毎日新聞 2007年10月3日 3時00分

http://www.asahi.com/politics/update/1006/TKY200710060001.html

小沢代表論文「政権とればISAF参加」 国連中心強調

2007年10月06日06時37分

 インド洋で海上自衛隊が行う給油活動をめぐって、民主党の小沢代表が近く論文を発表する。激しい対米批判を展開し、給油活動への反対姿勢を改めて強調。そのうえで、国連決議に基づいてアフガニスタンで活動する国際治安支援部隊(ISAF)について「私が政権を取れば、参加を実現したい」と明言した。民主党はこの論文を踏まえ、テロ対策特別措置法に代わる政府の新法案への対案づくりを進める。

 9日発売の月刊誌「世界」(岩波書店)11月号に掲載される。給油活動をめぐる小沢氏の発言に対して「『アメリカの戦争』というだけでは不参加の十分な理由とはならない」などと論じた川端清隆・国連本部政務官の寄稿(同誌10月号)への「反論」の形をとった。

 小沢氏はブッシュ政権のアフガン戦争やイラク戦争について「米国は自分自身の孤立主義と過度の自負心が常に、国連はじめ国際社会の調和を乱していることに気づいていない」と批判。「世界の平和は国際社会みんなで力を合わせて守っていく以外に論理的にも現実的にも他に方法がない」と主張する。

 インド洋での給油活動については「国連活動でもない米軍等の活動に対する後方支援」とし、「(憲法が禁じる)集団的自衛権の行使をほぼ無制限に認めない限り、日本が支援できるはずがない」と批判した。

 一方で、小沢氏は国際社会への日本の対応について「平和維持への責任をシェアする覚悟が必要」と強調。「国連の活動に積極的に参加することは、たとえ結果的に武力の行使を含むものであってもむしろ憲法の理念に合致する」とし、「私が政権を取って外交・安保政策を決定する立場になれば、ISAFへの参加を実現したい」と踏み込んだ。さらにスーダン西部のダルフール地方への国連平和維持活動にも「当然参加すべきだ」と明記した。

 ただ、現実の派遣判断に関しては「合憲なら何でもやるということではない。国連決議があっても実際に日本が参加するかしないか、どの分野にどれだけ参加するかはその時の政府が政治判断する」との考えを示した。

 論文の最後で、アフガンの現状に言及。「貧困を克服し、生活を安定させることがテロとの戦いの最も有効な方法だ。銃剣をもって人を治めることはできない。それが歴史の教訓であり、戦争の果てにたどり着いた人類の知恵だ」とし、民生支援を重視する姿勢も強調している。                                       
         朝日新聞

2007年9月30日 (日)

九条の会のオーバラッピング・コンセンサス

29日、盛岡市で第4回「九条の会」憲法セミナーがあり、講師の池田香代子さん、奥平康弘さんに同行し、セミナーの司会を務めた。補助椅子をたくさんかき集めるほどの盛況ぶりで、344名の参加者。
池田さんのお話は子どもと、若者と、平和への優しい、熱い思いにあふれた者で、会場を魅了した。「死んだ男の残したものは・・・」や「イマジン」のバックグランドミュージックで読む100」人の村は素晴らしいものでした。
奥平さんのお話は、先生が九条の会の呼びかけ人になって以来考えていること、ということで、憲法学から考える九条の運動論ともいうべきお話で、私は大変興味深く聞くことが出来、かつ共感した。いずれブックレットになるので、お話のキーワードだけメモする。

「九条の会をやっている中で、私は憲法学の九条の理解とは違うところに専守防衛論などの一定層が存在することを知った。たとえば『世界』9月号の阪田・前内閣法制局長官の論文などだ。これらがオーバラッピング・コンセンサス(重複した同意)として、結論を共有することが大事で、九条の会はそうしたものだろう。目下、大切なことは、これらが一緒になって蹴ってこられたボールを、蹴り返すことだ。そのあとどうするかは、また別の問題だ」
運動論として重要な指摘だと思った。(高田)

2007年9月26日 (水)

安倍内閣が退陣した新たな条件の下で、改憲阻止の運動をさらに大きく前進させよう

これは昨日発行の市民連絡会会報「私と憲法」77号の巻頭論文です。通常はすぐにはサイトにUPしないのですが、情勢と運動の関係で、あえてブログに掲載します。(高田)

安倍内閣が退陣した新たな条件の下で、
   改憲阻止の運動をさらに大きく前進させよう

 自民党総裁選で福田康夫氏が選ばれ、まもなく衆院の首班指名で福田首相が誕生することになった。参院では先の参院選の結果、与野党の議席が逆転し、小沢民主党代表が指名され、衆参の指名者が異なった状況のなかでの新政権の誕生だ。
 小泉内閣の下で行われた2005年9月11日の「郵政民営化」総選挙以来、衆議院は総選挙という有権者の審判がないままに安倍内閣、福田内閣と2代にわたる内閣を誕生させた。これは異常な事態だ。本来、先の参院選の与野党逆転という結果を受けて、総選挙があるべきだったし、その後、安倍晋三氏が世論の批判を押し切って続投し、間もなく行き詰まって首相の責任を突然投げ出した時点で、選挙管理内閣を組織して総選挙を行うべきであった。その意味で福田内閣は有権者の審判を受けていない暫定政権に過ぎない。一刻も早く、解散・総選挙をすべきところだ。

 安倍内閣の退陣は何を意味するのか。
 それは彼が進めようとしてきた新保守主義と新国家主義の結合という特異な政治路線による政権運営の破綻を意味するものだ。安倍首相が標榜してきた「美しい国づくり」と「戦後レジームからの脱却」とは、「日本会議議員懇談会」という右翼組織のメンバーを中心に組織された内閣と官邸が進めてきた「従米」と「復古主義」の結合した異端の路線だった。この危険な路線が、「見た目」がよくて選挙に勝てる顔として、自民党のプリンス、エースと期待された安倍首相の本質だった。
 安倍内閣は成立するやいなや、小泉前政権が「郵政民営化選挙」という大ばくちで手に入れた多数議席を元手に、教育基本法改悪、防衛省昇格、イラク特措法延長、改憲手続き法などの重大な悪法を国会での十分な議論も経ないで強行採決でやってのけた。そしてさらにテロ特措法延長、集団的自衛権解釈の見直しなどを進め、「任期中の改憲」をめざしていた。内政的には年金問題、格差問題など深刻な矛盾が激化し、対外的には北朝鮮敵視、中国包囲など時代錯誤の「価値観外交」なるものを進めようとした。参議院選挙では155項目の重点政策のトップに新憲法草案の実現を掲げた。安倍内閣は50年代末の鳩山内閣以来、はじめて公然と改憲を掲げた内閣だったのだ。
 安倍の突然の辞任はまさにこれらの政治路線の破綻だった。
 福田内閣の登場は自民党のなかからも安倍内閣の路線への不満が高まっていたことの反映であった。しかし、1年前は自民党のエースとして安倍を担ぎ、今度は雪崩撃ってそれに批判的な福田を担ぐという与党の無責任ぶりは極まっている。
 安倍内閣の特異な路線は破綻した。かつて改憲をめざした鳩山、岸内閣が60年安保闘争の大きな高揚の結果、以降の歴代自民党内閣がしばらく(次頁へ)の間、改憲を口に出来なかったように、安倍内閣の崩壊は改憲積極推進派にとっては重大な歴史的敗北だ。
 福田内閣のもとで、安倍路線がもたらした破綻はある程度、調整されざるをえない。しかし、その調整は自民党の基本的な路線の変更ではない。それは自民党的な路線の復活と言ってよい。憲法の問題で言えば、福田は自民党新憲法草案起草委員会では直接に9条改憲を担当し、安全保障小委員会の座長として、9条2項を破壊する新改憲案をまとめた人物である。テロ特措法では「給油新法」をこの臨時国会に必ず提出すると公約した。福田は小泉内閣の官房長官時代に「派兵恒久法」を積極的に検討させた人物であり、この動きも頭をもたげて来るに違いない。崩壊した安倍政権のあとを継いだので、すぐに安倍のように強行採決を連発しにくく、野党との調整型、話あい路線を標榜せざるをえないという違いだ。
 しかし、両者に本質的違いはないとは言え、運動側からみればこの変化は無視してはならないチャンスであり、活用できるし、活用しなければならない。
 とりわけ参院での与野党逆転という条件は、福田内閣と与党の政権運営に大きな足かせとなる。これはかつてない事態だ。
 福田内閣の元で、集団的自衛権の解釈の再検討の場となっていた「安保法制懇」がすすめてきた路線は再検討されるだろうし、「教育再生会議」も、「美しい国有識者懇」も事実上幕を閉じざるをえない。「憲法審査会」の始動は少なくともこの臨時国会では困難だし、「共謀罪」の上程も同様だ。臨時国会に上程されるとはいえ、院外の世論と運動によっては給油新法の強行も困難になる。衆院の3分の2の議席による再議決という伝家の宝刀は抜きにくいはずだ。朝鮮半島政策も安倍内閣の「圧力」一辺倒ではなく、「対話」重視に舵をきらざるを得なくなる可能性もあり、各国政府間の6者協議と各国民衆の平和連帯をすすめ、朝鮮半島の平和と北東アジアの非核地帯構想など平和を実現する方向での環境づくりの方途も切り開く可能性がある。
 これらと衆院解散総選挙の時期の関係も重大な問題だ。
 私たちは、この獲得された有利な条件を、9条改憲反対運動を軸に憲法3原則を生かし、実現していく市民・民衆側からの大きな運動として実現しなくてはならない。文字通り一党一派に偏しない広範な共同を実現したような「九条の会」を全国いたるところで組織しよう。10月から11月の臨時国会に於いて、テロ特措法や憲法審査会などの動きを院内外で呼応して必ず止めよう。ロビーイングなどで積極的に国会議員に働きかけよう。集会やデモなど街頭行動を共同して組織しよう。そのための広範な市民行動を組織しよう。
 11・3憲法集会を全国各地で開催しよう。11・24「九条の会全国交流集会」を成功させよう。これらの運動の成果を2月16~17日の第11回市民運動全国交流集会に結集しよう。(高田健)

2007年8月27日 (月)

憲法と若者たち

北海道新聞に「卓上四季」というコラムがある。このコラムの記者さんが以下のような記事を書いてくれたので紹介する。
この夏も、ある高校の新聞部の学生やある中学生のインタビューを受けた。この若者たちと話をしていて、自分の高校時代を思い出し、そこに変わらないものがあるのも感じた。インタビューの締めで「高田さんはいま私たちにどんなことをいいたいですか」と聞かれた。私は「ともかくもここまで続いてきた憲法九条を君たちに渡したい。それを変えるも、生かすも君たちの意志にかかっている」と言った。(高田)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/45650.html?_nva=14
卓上四季
「九条の会」(8月26日)

夏の昼下がり、久しぶりに六法全書を開いて憲法前文と九条を何度か声を出しながら読み直してみた▼「実際に読んでみて『こんないいことが書いてあるんだ』と感動する若い人たちが多いんですよ」。「九条の会」事務局の高田健さん(62)から話を聞いたことがきっかけだった▼戦争は二度といやだという当時の人々の思いが条文の一言一句から浮かびあがってくる。平和の尊さと戦争の放棄、不戦の誓い。あの時代を知らない世代が大多数となった今こそ、戦後レジームの原点ともいえる憲法とあらためて向き合ってみたい▼二○○四年春に発足した「九条の会」は北海道で三百団体、全国で七千団体を超えたという。参院選で与党が惨敗したとはいえ三年後には国会で改憲が発議できるようになる。九条の攻防はこれからが正念場だ。会では全国の小学校区に一つ、計一万五千から二万団体までに広げたいという▼「一人でも多くの人に憲法を読んでもらいたい。まず九条を、次いで前文、できれば全文を」と高田さんは呼びかける▼「権力の座に居座っている者にとっては無関心が最大の味方。憲法はあまり読んでほしくないでしょう」。十五日の本紙対談で詩人のアーサー・ビナードさんが語っている。幸い、今は条文のほかにも憲法に関するさまざまな書籍が出ている。この機会にそれらをじっくり読み比べてみるのも悪くない。

2007年8月18日 (土)

テロ特措法廃止へ全力を

テロ特措法をめぐる政府・与党の状況、民主党の状況は、容易に予断を許しがたいものがあるが、本日の「産経新聞」の記事は参考になるのではないか。
記事が書いている民主党の3つの選択肢のいずれが現実になるのか、この選択を左右する重要な要素に国会外の運動というモメントがあることを、市民運動は自らに言い聞かせ、可能な限りの運動展開をはからねばならない。この闘いは、正念場を迎えつつある改憲阻止の闘いの前哨戦だ。ともすると、市民運動には議論倒れという悪い癖がある。しかし、そんな暇はない。私たちには、いまなさねばならないことがある。(高田)

http://www.sankei.co.jp/seiji/seikyoku/070818/skk070818000.htm
どうなるテロ特措法延長 政府 危機感募るばかり

民主党の小沢一郎代表は、米国のシーファー駐日大使に直接、テロ対策特措法の延長反対を表明した

=8日、民主党本部

 政府・与党は、秋の臨時国会で最大の焦点となるテロ対策特別措置法の延長問題に神経をとがらせ

ている。参院第一党となった民主党の小沢一郎代表が、延長に反対する姿勢を鮮明にしており、イン

ド洋での海上自衛隊の補給活動を延長する同法改正案が廃案になれば、政府は対アフガニスタン支援

の練り直しを迫られ、日米関係に重大な影響を及ぼしかねないためだ。ただ、危機感とは裏腹に有効

な対策は見いだせず、具体的な動きも鈍い。

 「9・11(米中枢同時テロ)以降はテロはどこでも起こりえる。日本でも起きる可能性はある。

だからこそ、日本がインド洋のオペレーションに残ることが重要だ」

 シーファー駐日米大使は今月10日、麻生太郎外相にこう述べ、テロ特措法に基づく海自の給油活

動を継続するよう強く迫った。小沢氏が8日のシーファー大使との会談で延長反対を明言したことを

受けてのことだった。

 改正案が、野党が過半数を握る参院で否決されても、与党が3分の2を占める衆院で再可決し、成

立させることができる。ただ、参院で審議を引き延ばされた場合、時間切れで廃案に持ち込まれる懸

念がある。

 政府・与党は、以前に民主党が求めていた自衛隊派遣の国会事前承認を盛り込む修正もちらつかせ

、民主党の軟化を誘ったが、修正の機運は生まれず「海自が撤収することも起こり得る」(中川秀直

自民党幹事長)との見方も広がる。

 すでに廃案を前提に(1)来年の通常国会で再提出して成立させる(2)別の対米支援策を検討す

る-などの妥協案が取りざたされる。しかし、いずれも「日本の信用低下は避けられない」(外務省

筋)のは明らかだ。

 安倍晋三首相は1月の北大西洋条約機構(NATO)の演説で、「国際的な平和と安定のためであ

れば自衛隊が海外での活動を行うことをためらわない」と表明。アフガニスタンへの支援強化に踏み

出している。それだけに日米同盟のシンボルとされる海自の給油活動を中断させることは避けたいと

ころだ。

 訪米した小池百合子防衛相は8日、国防総省でゲーツ国防長官と会談し、「テロとの戦いで日本と

しての役割を果たしたい」と海自派遣を継続させる考えを強調したが、小沢氏の対応について「小沢

氏の考えは湾岸戦争当時と同じでカレンダーが止まっている」と批判するなど、自ら対決姿勢を示し

ている。

 訪米の前後に起きた防衛事務次官人事をめぐる「お家騒動」ばかりが目立ち、与党内には「テロ特

措法改正に向けて全省一丸で取り組めるのか」(若手議員)と厳しい見方もある。

 また、麻生氏は27日に予定される内閣改造・党役員人事で自民党幹事長に就任することが確実に

なっているが、中東諸国や南米に長期出張中。

 「イラクに戦力を重点投入せざるをえない米国にとって、対アフガニスタン支援はイラク以上に対

日要求が強い」(外務省筋)というものの、省内の関心は次期外相にも向いているようだ。

http://www.sankei.co.jp/seiji/seikyoku/070818/skk070818001.htm

どうなるテロ特措法延長 民主保守派、賛成広がらず

 テロ対策特措法の延長問題で、民主党内では小沢一郎代表がシーファー米駐日大使との会談で反対を直接表明していることから、「小沢代表の決意は固い」(幹部)との見方が広がっている。10日には外務・防衛部門会議が開かれ、党内論議が始まったが、党執行部は小沢氏の意向を踏まえ、意見集約を進めるとみられる。

 党内では、党代表時代に、テロ特措法延長で党内をまとめようとして失敗した経験を持つ前原誠司前代表が「(アフガニスタンでのテロとの戦いから)日本が抜けるのは国益に反する」(12日の民放テレビ番組)と発言し、懸念を示している。

 ただ、参院選で大勝した小沢氏の求心力は高まっており、「政権交代に向けた絶好のチャンス」(参院議員)との党内の空気が強い。

 このため、国際協力としての自衛隊の海外派遣に積極的な保守系議員の中にも「前原さんは自重した方がいい」との声が出ており、延長賛成の動きは広がっていない。

 実際、前原氏は10日の部門会議には姿を見せなかった。同会議では政府側のインド洋での海自艦船の活動などについて説明が足りないとの批判が相次ぎ、「参院第一党をなめているのか」(渡辺秀央元郵政相)との声も飛び出した。

 民主党には(1)参院審議を引き延ばし、テロ特措法を期限切れに追い込む(2)反対はするが、参院の採決を早めに実施し、与党側に衆院での再議決の時間的余裕を与える(3)テロ特措法の修正に応じて延長賛成に転ずる-などの選択肢がある。

 民主党は今のところ、テロ特措法の期限切れを目指しているようだ。ただ、世論の動向を見ながら、戦術を変える余地も残っている。同党幹部は「安倍晋三首相のお手並み拝見だ」と、政府側を徹底的に揺さぶる構えだ。

(2007/08/18 03:33)

2007年8月10日 (金)

勝ち取ったチャンスを生かしてたたかおう

10日の読売が2面で「憲法審査会指導できず」という記事を載せている。
野党側は「改憲を声高に主張する安倍政権の下では、審査会の審議に応じられない」として反対しているため、と説明している。166通常国会の4月段階の衆議院で、改憲手続き法を強行しようとする与党にたいして、民主党の枝野理事が「安倍君が総理である限り、憲法問題は議論できない」と匙を投げたことを思い出した。院内外の闘いの高揚で、与党が166国会で成立させるためには強行採決しかないと決断した頃だ。
法は成立させられたとはいえ、あの闘いがなかったら、今日の事態がなかったのだと、あらためて、166国会での闘いの意味と意義を確認している。それが読売の記事の「民主党は『先の通常国会で成立した国民投票法は、与党側が強引に採決したもので、問題がある。審査会の運営を議論する環境にはない』と主張している。憲法審査会の根拠となる国民投票法の制定過程に問題があるので、審査会も運営させられないというものだ」と書いているところにあらわれている。
通常国会で、かつてないほど多くの行動をくり広げ、力を尽くして闘った私たちは、当時、「法は成立させられた。その意味では改憲手続き法成立反対のたたかいは敗北したが、敗北感はない」として、ただちに民主党などへのロビーイングなどの行動をつづけた。「衆議院での強行採決と、参議院での18項目の付帯決議は、欠陥法案の証明だ。次期国会で設置されても、まず、改憲手続き法の抜本的再検討から始めるべきだ」と説いて回った。ロビーイングの結果は、選挙前と言うこともあってか、民主党の議員たちの事務所の反応は大変好意的だったとの報告を受けている。そうしたことから、私たちは次の国会ではいろんなことができるとの確信を持ちつつあった。
いま、これらの運動の成果があきらかにあらわれていることを実感できる。
「2010年中に改憲発議を」と大上段に振りかぶった安倍の改憲戦略は、今、破綻しつつある。参院選の結果を受けて、改憲反対の闘いの局面には早くもこうした変化が生じつつある。これからの改憲反対の闘いで、私たち市民運動の責任と役割もいっそう大きくなっている。共通の課題での野党の結束を訴え、微力であるとはいえ、その推進力の一部となり、国会の内外で改憲反対のたたかいを前進させなくてはならない。167臨時国会冒頭に開いた院内集会に、共産・社民の両党党首が出席し、また無所属で復帰した糸数さんや、沖縄の山内徳信議員らが発言したこと、少ないとはいえ民主党の議員秘書で出席した人もいたこと、集会で院内外で共同を進めるという声が相次いだことなどは、168臨時国会での闘いに希望を持たせるものだった。
まずは、テロ特措法の廃止と、改憲暴走安倍内閣の打倒を実現するために、知恵と力を振り絞って、広範な共同を実現しつつ闘うことだ。
季節は暑い夏だが、この時期を無駄にしてはなるまい。(高田)

2007年7月23日 (月)

憲法9条 下町論議(毎日新聞)

毎日新聞の7月21日夕刊東京版に「憲法9条 下町論議」という記事が載りました。7月7日に東京の江東区の勉強会での講演の記事です。ご紹介します。(高田)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/news/20070721dde041010077000c.html

         
’07参院選:明日を託す 憲法9条、下町論議 主婦ら勉強会「もっと考えよう」
[ Weblog ] / 2007-07-21
 年金問題や「政治とカネ」の陰に隠れがちだが、憲法改正は重要な参院選の争点だ。安倍晋三首相は在任中の改正に意欲を示しており、手続きを定めた国民投 票法ができたばかり。3年後には憲法改正案の国会提出が可能だ。そこで「憲法についてもっと考えた方がいいのでは」と考えた主婦たちが今月、勉強会を開い た。東京・下町の小さな部屋で開かれた勉強会をのぞいた。【桐野耕一】

 「(軍隊と変わらない)自衛隊があるのは事実なのに、このままずっと憲法9条を守り続けるのでしょうか」。今月初旬、東京都江東区にある古石場文化セン ターの一室。講師役の市民団体「九条の会」の事務局員、高田健さん(62)に、主婦や会社員の男性たちから質問が飛んだ。勉強会に参加したのは古石場地区 や近くの21人。近所付き合いのある友人たちだ。

 「きっかけは主婦同士の長電話だった」と会を企画した戸井田由紀子さん(56)。「最近ニュースで憲法改正が話題になっているけれど、なんか不安だよねと。参院選で争点になるというし、みんなで勉強しようという話になった」と語る。

 安い講演料で講師を引き受けてくれる人を探していたところ、知人が高田さんを紹介してくれた。「九条の会」は、憲法9条を守ろうと作家の大江健三郎さんらの呼び掛けで発足した会だ。高田さん自身も憲法問題の著書がある。

 約1時間の講義の中心は、自衛隊の位置づけや集団的自衛権など9条をめぐる話題となった。「9条を次世代にバトンしたい」という高田さんの言葉に、主婦 の河田文代さん(52)は「年金は身近な問題で関心があったけれど、憲法なんて人ごとのように思っていた。もっと深く勉強しないと」。会社員の福島有伸さ ん(45)は「憲法を変えるべきだとは思わないが、自分の考えがまだ見つからない」と感想を語った。「今後は憲法全体について勉強会を開きたい」と戸井田 さん。

 高田さんは「昨年ごろから、市民の勉強会に呼ばれるようになった。市民団体の集会も必要だが、いろんな考えを持つご近所が集まって語り合うのが、憲法に関心を持ってもらうのに一番いい」と喜んでいた。

毎日新聞 2007年7月21日 東京夕刊

 

2007年7月14日 (土)

民主党候補者の政治傾向について

毎日新聞社の参院選候補者アンケートに見る民主党候補者の政治傾向について
本日(7月14日)の毎日新聞は5月末から開始した参院選候補者アンケート調査を発表した。調査項目は広範にわたるが、民主党候補者に限って、直接9条に係わる項目を抽出し、加工してみた。民主党の動向が参院選後、より注目されると考えられるからだ。このアンケートを参院選終了後、当選者に限って再度、加工してみるのも面白い。当選者の調査を同紙がやってくれればよりありがたいのであるが。(高田)

民主党候補者は80人中77人が回答(回答率96.3%)

●憲法を改正すべき 賛成33人(42.9%) 反対29人(37.7%)

○改憲賛成で9条改憲反対は17人(22.0%)
 
●9条を改正すべき 賛成13人(16.9%) 反対41人(52.2%)

●自衛隊は海外でも武力行使できる軍隊として明記 2人(2.6%) 専守防衛前提の明記25人(32.5%) 改憲せず自衛隊も現状維持29人(37.7%) 改憲せず自衛隊縮小12人(15.6%)

 集団的自衛権行使は可14人(18.2%)行使不可51人(66.2%)

 改憲賛成で集団的自衛権行使不可15人(19.5%)

 改憲賛成で9条改憲反対(17人)で、集団的自衛権行使不可は11人(14.3%)

●核武装は将来にわたって検討すべきでない74人(96.1%) 検討開始すべき2人(2.6%)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070716k0000m010083000c.html

2007年7月11日 (水)

参院選に際して~九条改憲阻止の歴史的な闘いの第1歩に

参院選に際して~九条改憲阻止の歴史的な闘いの第1歩に

6月25日発行の「私と憲法」74号に書いたものだが、明日からの参院選本番をまえに、私たちの決意を示すものとして、あらためてブログにも再録する。
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安倍与党は通常国会終盤でとうとう国会の会期を延長した。野党からだけではなく、与党内からも噴き出していた不満を押し切って、必死になって「丁半ばくち」のような国会運営の挙にでた。

安倍晋三首相は「美しい国」「戦後レジームからの脱却」「主張する外交」などと称して、この国会では新保守主義イデオロギーを前面に立てて攻勢に出た。改 憲手続き法、米軍再編特措法、イラク派兵特措法延長、教育三法改悪、少年法改悪などなど諸悪法を一挙に強行し、集団的自衛権問題での「有識者懇」の設置も すすめた。昨年の教育基本法改悪と防衛省昇格法などと合わせ、安倍の取り巻き連中は歴代内閣が数十年にわたって出来なかったことを安倍内閣は一挙に解決し たなどと礼賛した。

しかし、この側近だけに頼って形成された「日本会議内閣」のもろさはこの間にも次々と露呈した。持論の「従軍慰安婦」問題では「狭義の強制性」を否定した が、矢はアジア諸国からだけでなく米国の議会やメディアからも飛んできた。「拉致問題」を振りかざした北東アジア外交は米国政府にまで見捨てられ、日米両 政府の間に大きな溝ができた。訪米に続いて、財界をひいて訪れた中東では、予想を超える対日感情の冷却化に直面した。サミットでも次回開催国であるにもか かわらず、得点らしいものはあげられなかった。安倍の「主張する外交」は行き詰まった。内政はといえば、柳沢厚労相の「子生み機械」などの暴言、利権まみ れの松岡農水相の自殺などなど閣僚のタガのゆるみに加えて、年金問題の暴風が吹いた。こうして追いつめられた安倍首相は、ただただ参院選対策のための時間 を得ようとして、国会の延長に踏み切り、新保守主義を前面に出すだけでは参院選の旗色は悪そうだとして、姑息にも社会保障などともいいだした。

来る参院選はこうした安倍政権に審判を下す重要な機会だ。野党第一党の民主党は憲法問題をはじめ自民党と類似するところがあまりにも多い。こうしたことか ら参院選での与野党逆転にまったく価値を見出さない人々がいることは理解できる。しかし、私たちはそれでもまず安倍与党の敗北、参院での与野党勢力の逆転 を実現することの重要性を主張したい。改憲内閣、日本会議内閣の安倍政権に、この参院選で与野党議席の逆転の痛打を浴びせることは決して無意味ではない。 もしそれが実現できれば以降の民衆運動にとっても重要な布石となるに違いない。だが、このことは私たちが民主党への投票を訴えることを意味しない。さまざ まな野党の存在が必要であり、とりわけ憲法改悪に反対する社民党と共産党の存在とその議席増は不可欠だ。

この間、私たちは9条改憲に反対する勢力の共同を訴え、院外でそのために微力を尽くしてきた。同時に今度の参院選でこれらの人々の全面的な共同は不可能で あるとも判断してきた。どうやってそうした共同を実現するか、それに向かってどのように努力するか、オール・オア・ナッシングではない。選挙の共同が全て でもない。事態が切迫しているとはいえ、いやそうであるからこそ、現下の条件のもとで、あきらめずに、しかしあせらずに9条改憲阻止の強大なネットワーク の形成とそれによる勝利をめざしてひきつづき全力で奮闘するよう訴えたい。この時代に生きる者の責任において、復古主義者の安倍内閣とその追従者らによる 「戦後レジーム」の打破などを絶対に許してはならない。(事務局 高田健)

2007年7月 2日 (月)

読売が嘆く自民党候補者の「改憲への気迫」

自民党は1956年の鳩山政権下での参院選以来、約50年ぶりにその参院選選挙公約に改憲、新憲法制定を掲げた。155項目の重点政策のトップである。しかし、昨日(1日)行われた安倍首相と小沢民主党代表の党首討論では両者とも最重点政策は年金問題だったという。安倍首相のこうした豹変、あるいは動揺の原因が世論の動向にあるのは疑いない。本日の産経新聞の世論調査でも、政策での有権者の関心事の第1は年金問題で、42.2%、つづいて税制改革で18.4%、憲法問題は第5位で8.2%だという。

本日の読売新聞のコラム「方位計」が「欲しい 改憲への気迫」と題して、与党候補者の政治姿勢をなげいている。コラムによると、同紙が実施した参院選立候補予定者アンケートで、「憲法改正」を争点にすると答えた者は、自民党8人、公明党1人だったという。コラム子は、20人全員が「憲法改正を争点にする」と答えた社民党、8割近かった共産党に比べ、「なんとも寂しい限りだ」と嘆いている。

そして「『参院選の争点は?』と問われるたびに、『憲法改正』と答え続ける安倍首相が気の毒になってくる」と書いている。コラム子のこの安倍評価が見損ないであることは先に指摘したとおりだ。コラム子によれば、自民党候補者向けの「憲法問題Q&A集」をつくった中山太郎自民党憲法審議会会長も「困ったもんだね」「国の基本をなす事柄から逃げるのでは政治家失格だ。今度の選挙は憲法改正を発議する議員を選ぶ選挙。憲法改正をうったえないなら党公認を取り消すくらいでなければ」とも言ったという。

1997年以来、改憲議連を率いてきて10年、とうとう82歳になってようやく改憲手続き法も通して、あわよくばあと3年余で改憲を、とばかりに意気込む中山会長からみれば、憤懣やるかたないのであろう。しかし、河野総裁の一時期を除いて、鳩山以来の自民党は、党綱領には改憲を掲げながら、選挙で有権者に直接改憲を訴えたことはなかった。今回の自民党候補者や安倍の動揺も不思議ことではないのかもしれない。

ただ、時代の証言者として安倍首相に確認しておきたい。155項目のトップに書いたからといって、あとで「あの選挙で改憲を正面から掲げて有権者に信を問うた」などとはいってくれなさんなよ、と。ほとんどの候補者は動揺して改憲を訴えなかったということを明確に記憶しておきたい。

読売のコラム子は最後にこう言う。「共産、社民両党では、『年金問題』よりも『憲法問題』を争点にえらんだ立候補予定者が多かった。野党にとって最大の追い風とされる年金問題をよりも護憲を優先させる気迫は、侮れない」と。

「敵も然る者」なりか。(高田)

2007年6月25日 (月)

沖縄の九条の碑

6月23日、沖縄県の南風原町と宮古市で、同時に「憲法九条の碑」の除幕式があった。これで県内の九条の碑は6箇所になったという。那覇市が戦後40年を記念し1985年に建立したのをはじめに、読谷村、西原町、石垣市に立っている。南風原では町民からの募金、250万円が集まった。九条の条文を日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語で刻んであるという。
私はこの準備の話を2月に沖縄県下九条の会の交流集会に参加した時に聞いた。うろ覚えだが、たしか石垣市の碑は、わざわざ中国大陸から運んできた石に九条を刻んでいるはずだ。石垣の九条の会の方が、日中戦争の反省も含めて、碑は中国の石に刻みたかったのだと話をしてくれた。
安倍政権と文科省は高校の歴史教科書から「集団自決への日本軍の関与」の記述を削らせた。22日の沖縄県議会での全会一致の「検定の撤回と記述の復活を要請する決議」の採択と、九条の碑の建立は、沖縄の人びとの平和への強い意志を示したものだ。(高田)

2007年6月14日 (木)

安倍内閣の暴走を許さない集会に連帯挨拶

昨日(13日)、全労連などの「」安倍内閣の豪壮を許さない中央総決起集会があり、日比谷野音に1700人ほどの人々が集まった。そこで、市民連絡会からの連帯挨拶をした。
以下、発言メモ。(高田)

安倍内閣の暴走を許すな!6・13中央総決起集会に参加された皆さんに、連帯のご挨拶を申し上げます。

さきに安倍自民党は155項目の参院選重点政策を発表しました。その第1項目が新憲法を制定するというものであり、2010年の国会で改憲案の発議をめざすというものでした。約50年ぶりに公然と改憲を政策に掲げて選挙に臨もうと言うわけです。

しかしこの主張は極めて重大な問題があります。第一に、政権政党が新憲法制定という、日本国憲法が想定していない全面改憲を掲げて選挙をやるという憲法96条と99条違反を公然と主張している点でしょう。第2は2010年の改憲発議と言うことは、今回強行された改憲手続き法がその3年の凍結期間を終えて、僅か半年、半年で両院で改憲案の審議を終えてしまうという異常な暴走審議をやることをあらかじめ宣言していると言うことです。

改憲手続き法の審議をはじめ、この国会はかつてない暴走国会でした。それ以上のことを自民党は憲法改正問題でやると宣言しているわけです。

私は本日、会場にお集まりの皆さんと共に、5・3憲法集会実行委員会の一翼を担って「STOP!改憲手続き法」という課題で闘いました。今開かれている国会中だけでも14回の議面集会、5波にわたる国会前ヒューマンチェーン、5・3集会を含め3回の日比谷大集会などを開き、全力で運動をつくってきました。かつてなく結束した共同の闘いでした。

その過程で実感したのは、安倍内閣がいかに民意と議会制民主主義を無視して、国会の多数のみに依拠して暴走したかです。

衆院での審議は最後は討議不充分であるにも関わらず、強行採決でしたが、それでも世論と闘いの中で法案提出後、約1年をかけました。参議院は大型連休を挟んで僅か1ヶ月です。これを自ら欠陥法案であることを認めたような18項目もの付帯決議をつけて強行した訳です。

安倍内閣は広範な世論の前で9条改憲が決して容易でないことから、仲間だけを集めた有識者懇談会をつくり、憲法違反の集団的自衛権行使の突破口を開こうとしています。明文改憲と、究極の解釈改憲の2段構えでやっていこうとしています。

このような無法・違憲の安倍内閣を絶対に許すことは出来ません。STOP!改憲手続き法を闘った私たちは、いま確信をもって今後のたたかいに立ち向かうことが出来ます。

9条改憲反対の世論に逆行しているのは安倍内閣です。

いっそう広範な共同行動を強め、来る参院選で安倍内閣に厳しい審判を下し、臨時国会以降の改憲阻止の闘いを準備しましょう。ともに闘いましょう。

2007年6月 1日 (金)

6・22院内集会へ

憲法9条改悪反対、集団的自衛権の行使反対
安倍内閣の改憲の企てに反対する6・22院内集会
日時・6月22日(金)16:00~17:00
場所・衆議院第2議員会館第1会議室
呼びかけ・5・3憲法集会実行委員会

5月31日、5・3憲法集会の実行委員会が有り、この間の活動の総括と今後の運動について議論した。その結果、上記、6・22院内集会の開催と、特別国会冒頭の院内集会開催(8月か?)、および従来からとり組んできた「憲法改悪に反対し、9条を守り、平和のために生かす署名運動」の再開などを決めた。
なお、166通常国会期間における5・3憲法集会実行委員会がとり組んだ諸行動は以下のとおり。

5・3実行委員会  166国会 STOP改憲手続き法行動

1/25  院内集会①

2/ 8  議面集会①

2/22  議面集会②

2/24  上野駅公園口の統一街頭宣伝①

3/ 2  3・2日比谷大集会①

3/ 8  議面集会③

3/12  国会へ行こうアクション第1波

3/15  議面集会④

3/22  議面集会⑤

3/26  国会へ行こうアクション2波

3/29  議面集会⑥

4/ 5  議面集会⑦

4/12  議面集会⑧  4・12日比谷大集会②

4/13  議面集会⑨

4/17  国会へ行こうアクション第3波

4/19  議面集会⑩

4/23  新宿西口統一街頭宣伝②

4/25  議面集会⑪

4・26  国会へ行こうアクション第4波

5/ 3  5・3憲法集会③

5/ 8  国会へ行こうアクション第5波

5/ 9  議面集会⑫

5/11  議面集会⑬  国会前座り込み

5/14  国会前座り込み  議面集会⑭

6/22  院内集会②

2007年5月17日 (木)

安倍晋三のメルマガから

安倍晋三のメルマガから
「 私は、行政府の長たる内閣総理大臣として、また、一政治家として、当然、
現行憲法を遵守し、尊重します。」だって。それなら、96条がこの憲法と一体のものとしての改正鹿想定していないのに、クーデタに等しい「新憲法草案」などという全面改憲論を展開するのはおかしいよ。
「憲法は、私たち自身のものです」とはどういう意味でしょう。私たちとは自民党、乃至安倍一派のものということではないのだ。「国民」が権力者を縛るもの、安倍さん、あなたは憲法に縛られている者なのです。
顔を洗って出直しておいで。(高田)

● 国民投票法の成立

 こんにちは、安倍晋三です。

 今週月曜日(14日)、「日本国憲法の改正手続に関する法律」が成立し
ました。

 憲法96条には、国会の「三分の二以上の賛成」を経た後、「国民投票」
における「過半数の賛成」によって、憲法改正を行うことができると規定さ
れています。

 しかし、その「国民投票」の具体的な手続きは、定められないまま60年
間放置されてきました。今回手続きが初めて整備されたことにより、国民が、
自らの手で憲法を改正することが可能となります。

 国会において精緻な議論が行われ、立法府としての責任を果たされたこと
に対して、敬意を表したいと思います。

 憲法は、国のかたち、理想を物語るものです。

 「国際社会において、名誉ある地位を占めたい」
 戦後の焼け跡の中から発信された、憲法前文にある理想は、外交の基本と
して、その後日本が国際社会へ積極的に貢献する姿勢へとつながりました。

 国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という、憲法の基本原則は、日本
の平和と繁栄に極めて大きな役割を果たしました。現行憲法が持つこうした
基本的な価値は、今後も変わることはありません。

 一方、この60年の間で、私たちを取り巻く情勢は、随分変わりました。

 環境権などの新しい価値観が生まれました。冷戦が終わり、大量破壊兵器
の拡散や国際テロといった新たな脅威が出現するなど、国際社会も大きく変
化しました。さらに、世界第2位の経済大国となり、国際社会における責任
も大きくなっています。

 それでも憲法は60年前のままでよいと思っている人は、どれほどいるの
でしょうか。私は、国民の中にも、時代の変化を正面から受け止め、今こそ
憲法について議論すべき、という声が大きくなっていると感じています。

 私は、行政府の長たる内閣総理大臣として、また、一政治家として、当然、
現行憲法を遵守し、尊重します。一方で、21世紀にふさわしい日本の役割
とは何か、守るべき新しい価値とは何か、といった議論をすべき時が来てい
ると確信しています。

 年頭に当たって、私の内閣として憲法改正を目指すことを参議院選挙でも
訴えていきたい、と申し上げたことについて、憲法論議を政治問題にすべき
ではないとか、国民の生活から遠い憲法を争点にすべきではない、といった
批判がありました。

 私は、これらの批判は理解できません。選挙は、国民のみなさんに自らの
考えを説明し、議論する重要な機会です。こうした機会で、国家ビジョンに
関わる憲法論議を避けることは、不誠実と考えます。

 私は、政治家を志したときから憲法改正を目指し、総理に就任する際にも、
憲法改正を政治スケジュールにのせていく、と申し上げてきました。私は、
これからも、こうした考えを隠すことなく誠実にみなさんに説明していきた
いと考えています。

 「日本がどうなるかということではない、日本をどうするかということ」
 「われわれ自身の手によって運命を開拓する外に途はない」
 現行憲法の制定にも関わった芦田元総理は、日本の将来はどうなるか、と
問う若者たちに、このように答えたそうです。

 憲法は、私たち自身のものです。国民投票法の成立を契機として、この国
の将来と、私たちの憲法について、落ち着いた環境の中で、静かに、そして
広く、深く、国民的な議論が行われることを期待しています。(晋)

2007年5月16日 (水)

憲法問題における当面の政治的課題

本日は共同センターなどによる国会抗議行動があって、3000人くらいが集まっていた。すぐそばで全労協の座り込みもあった。私は共同センターの集会で7分のスピーチをして、その中で、当面の課題として幾つか提起した。

この間、主張している憲法改悪の発議をさせないような条件をつくる運動が最大の課題と思うが、当面は、
①憲法審査会の監視が重要だ。改憲要綱などをつくらせない、集団的自衛権など解釈改憲の機関化させない。
②有識者懇談会による究極の解釈改憲=集団的自衛権の一部合憲化を許さない。
③改憲手続き法の抜本的見直し要求、法の廃止要求。18項目の付帯決議の真摯な検討も要求していい。
④安倍首相の「参議院選挙における憲法の争点化を、自民党の新憲法草案に基づいてやる」という発言は憲法96条違反だ。96条は新憲法草案のような全面改憲を想定していない。現「憲法と一体をなす」改憲のみだ。安倍は96条、99条に違反している。
などが、課題かと思う。(高田)

2007年5月 5日 (土)

5・3憲法集会の大成功

5・3憲法集会(東京・日比谷)で7000人が銀座パレード
5月3日午後、日比谷で開かれた集会は会場内に満員の2000人以上、会場外の日比谷公園にはオーロラビジョンを取り巻いてはるか遠くまで、4000人以上の参加で開かれ、3時からのパレードでは行く道々で待ちかまえていたような人びとが2000人以上、新たに加わって7000人(集会のみで帰った方も多数あった)の大パレードとなった。若者や個人参加の市民もかなりあった。
先頭が解散地点の常盤橋公園に着いたときも、後部のかなりの人びとが公会堂まえを出発していなかった。2001年から始まったこの実行委員会の集会では、過去最高の規模となった。
右翼は50台以上の街宣車を出し、沿道からは何度もパレードに突っ込むなどの妨害をくり返した。
この集会はTVや新聞も無視できず、扱いが小さいとはいえ、例年になく多数、報道した。
集会で浅井基文さんは、最近の憲法状況に見られる心強い特徴として、全国各地に多数の九条の会が誕生し、活動していることを実感していること、マスコミの世論調査で、九条改憲反対が増えていることを指摘していたが、まったく同感だ。(高田)

2007年5月 2日 (水)

国会で起こっている異常事態

国会で起こっている異常事態を広範に宣伝を

この166通常国会ではいくつかの異常事態が生じているが、マスコミ報道などでは必ずしも伝わっていない。緊急に広めて世論を作らなくてはならない。

 立法府の長としての安倍首相が公然と「私の内閣での改憲」を公約するという憲法違反に加え、この国会で「改憲のための改憲手続き法案の成立を期待する」として、ニュートラルな立法という化粧を落とし、三権分立を無視して、立法府(憲法調査特別委員会)の議論に介入したこと。このことによって、民主党の枝野筆頭理事ら、特別委員会で自公民3党による法案の共同提案を目論んでいた人びとがメンツをつぶされ、「安倍晋三君が首相でいる限り、憲法論議をしない」などとして、与党と民主に亀裂が入った。結果、衆議院でも与党による強行採決となった。枝野氏のいう「(安倍執行部は民主との協調を壊したという意味で)究極の護憲派だ」という事態になった。安倍は「政治は変わる」とうそぶいて、政界再編による改憲勢力3分の2へ望みをつないでいる。

 衆議院での審議は郵政民営化問題などと比べても短すぎるという指摘があるが、それはさておいても、衆院特別委員会発足いらい約2年、法案提出いらい約1年かかったのを、参議院では連日の長時間審議という異常な運営で、あわよくば5月3日前の半月で、それに失敗すると5月中旬までの1ヶ月で参議院の審議を終わらせようとしている。

衆議院では定例日が決められて、そこで議論されたにもかかわらず、参議院では野党の定例日設定要求もまったく無視されている。地方公聴会を同時刻2箇所でやったり(衆議院は新潟と大阪で時間をずらして委員は両方に出られるようにした。参議院では委員が一人しかいない社民や共産は自動的にどちらかしか選べず、参加できない)、審議はただただ審議時間の量を稼ぐため、夜9時までの提案などを含めて連日長時間審議をやっている。前日の公聴会の記録も配られないままに審議をしたり、連日の審議で討議の準備が十分に出来なかったり、与党の提案者を含めて疲れてあくびを連発したり、委員は欠席したりするという有様だ。衆議院に輪をかけて、参議院ではまともな審議は行われていない。

参院自民党の特別委員会の舛添要一委員などはたまりかねて野党の意見を入れようとしたが、自民党執行部からその弱腰を大声で罵倒され、押さえつけられている。

 こうした与党のむちゃくちゃな委員会運営に民主党なども野党はその都度、抵抗するものの、結局は押し切られ、審議に参加せざるを得ない状況になっている。建前としては、特別委員会はいつでも審議出来るし、多数与党を背景にした関谷理事長が日程を立てれば、出席せざるをえないという状況だ。

こんな暴挙を許してはならない。国会の外の運動やマスコミへの働きかけを通じて、この参院審議の異常性を暴露することは急務だ。安倍政権の都合や党利党略で憲法問題をもてあそぶことは許されない。改憲手続き法は希代の悪法だ。一部のマスコミも漸く、批判を強めつつある。
このたたかいを最後まであきらめることは出来ない。

マスコミに電話やFAXで要請を。5・3を全国で成功させ、合わせて連休明けの国会行動(当面は5・8ヒューマンチェーン)に参加を。(高田)

朝日新聞世論調査

朝日新聞世論調査~9条改憲反対49%、賛成33%。朝日も他のメディアとほぼ同様の結果が出た。後日、今年のメディアの憲法世論調査の結果についてはまとめてみたいと思う。とりあえずは、明日の5・3集会とそれにつづく改憲手続き法案反対の運動に力を注ぎたい。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0501/TKY200705010415.html
「憲法第9条は平和に貢献」78% 朝日新聞世論調査

2007年05月01日22時47分

 3日で施行60年を迎える日本国憲法。朝日新聞社の全国世論調査(電話)で、憲法第9条が日本の平和に「役立ってきた」と評価する人が78%を占めた。憲法改正が「必要」と思う人は58%にのぼるが、改正が必要な理由を聞くと「新しい権利や制度を盛り込む」が8割に達する。自衛隊を「自衛軍に変えるべきだ」は18%にとどまり、自民党がめざしている改憲の方向と民意との開きが目につく。安倍政権のもとでの憲法改正に「賛成」は40%、「反対」は42%で二分された。

 調査は4月14、15の両日、内閣支持率などと同時に実施した。

 憲法改正を巡っては、自民党が05年に、9条を改正して「自衛軍」を持つことなどを盛り込んだ「新憲法草案」を発表。安倍首相は「自分の政権での改憲」をめざし、7月の参院選で憲法問題を争点とする構えだ。

 調査では、憲法改正が「必要」58%に対し、「必要ない」は27%。一方、9条を「変える方がよい」は33%で、「変えない方がよい」の49%を下回る。自衛隊の存在を憲法の中に書く必要が「ある」は56%。しかし、「自衛隊を自衛軍に変える」ことへの支持は18%で、「自衛隊のままでよい」が70%にのぼった。9条を「変える方がよい」人でも、「自衛隊のままでよい」が52%と過半数だった。

 調査方法が異なるが、憲法改正について「必要」と思う人は昨年4月調査(面接)で55%、05年4月調査(同)で56%。9条が日本の平和に果たした役割も、昨年4月調査で74%の人が評価している。改憲志向と9条への評価が共存する民意の状況が続いている。

 憲法改正が「必要」と答えた人に、その理由を三つの選択肢から選んでもらうと、84%の人が「新しい権利や制度を盛り込む」を挙げた。「自分たちの手で新しい憲法を作りたい」は7%、「9条に問題がある」は6%で、改正の理由としては少ない。占領下で作られたという制定過程を問題にしたり、9条改正を強調したりする自民党の改憲論と、国民の意識の違いが目立つ。

 憲法改正が「必要ない」理由では、「9条が変えられる恐れがある」が39%で最も多く、次いで「国民に定着」33%、「自由と権利を保障」25%。改憲が必要と思う人とは対照的に、9条を強く意識する人が多い。

 安倍政権のもとでの改憲について、「賛成」はすべての年代で3割台から4割台だった。憲法改正が「必要」という人では59%が安倍政権の改憲に「賛成」だが、「反対」も29%あった。

 憲法改正が「重要な問題」と思う人は57%。一方で、家庭や職場などで憲法の話をする人は、「よくある」「ときどきある」を合わせて34%。3人に2人は「ほとんどない」か「全くない」と答えた。憲法を巡る国民論議が盛り上がっていない現実も浮かび上がる。

2007年5月 1日 (火)

画期的な沖タイ世論調査結果

参院補選で野党が敗北した日に調査した沖縄タイムスの世論調査で、改憲反対が改憲賛成を上まわる。反対は昨年を14%上まわった。改憲必要は7%減。
このところのメディアの世論調査では改憲一般は反対を上まわっているが、沖タイの調査はこの点でも逆転した。九条は改正すべきでないが16%増えて56%に達した。改正すべきの24%と比べ、ダブルスコア以上の結果だ。(高田)

http://www.okinawatimes.co.jp/day/200704291300_01.html
憲法改正反対46%/本社世論調査
賛成43%を上回る/9条改正反対は5割超
 施行六十年の憲法記念日を前に、沖縄タイムス社が二十一、二十二の両日に実施した電話による県内世論調査で、憲法改正について「必要ない」と答えた人は全体の46%で、「必要ある」の43%をやや上回った。二〇〇四年四月の前回調査で「必要ない」は29%で、「必要ある」は50%だった。憲法改正の焦点になっている九条については「改正するべきではない」が56%(前回40%)、「改正するべきだ」24%(同29%)。国会で足早に進む改憲論議に、慎重な考えを示す人の割合が増えている現状が浮かび上がった。

 改憲に反対した人に理由を聞くと「平和理念があるから」が最も多く67%、「国民の義務が重くなりそうだから」15%、「生活に根付いているから」13%だった。前回調査は「平和理念」66%、「生活」7%でそれぞれ微増。年代別に見ると、反対は五十代が最も多い。

 改憲に賛成の理由は「新しい権利や制度を加えた方がよいから」は57%(前回26%)、「アメリカの押し付け憲法だから」21%(同38%)、「自衛隊の位置付けを明確にした方がよいから」16%(同28%)。年代別で賛成に最も多かったのは三十代だった。

 改憲容認派の51%が改正は「緊急な課題」と考えている。

 九条について「改正するべきだ」と答えた人のうち、戦争放棄をうたう一項の改正が「必要」の回答は43%、「必要ない」は49%。戦力の不保持を定めた二項は「必要」が69%、「必要ない」は21%だった。

 憲法改正の手続きを定める国民投票法について、「議論が十分でない中で決める必要はない」54%と「憲法改正につながるため、決める必要はない」13%を合わせて、全体の約七割が今国会での同法成立に否定的な意見を持っている。「手続きを定めることは必要」の答えは26%だった。

 内閣支持率は40%で、不支持44%をやや下回った。内閣支持者のうち57%が憲法改正に賛成、逆に不支持の64%が反対だった。

 安倍晋三首相が憲法解釈の見直しを検討している「集団的自衛権」の行使について、「使えない立場を堅持する」が51%でほぼ半数を占めた。一方で「憲法解釈で使えるようにする」(24%)と「九条を改正して使えるようにする」(15%)で行使容認派は約四割に上った。

 調査の方法 県内の有権者を対象に、二十一と二十二の両日、コンピューターで無作為に抽出した番号に電話するRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)により実施し、八百人から回答を得た。回答者の内訳は男性49%、女性51%。

       

自民党の改憲日程表

赤旗紙が本日発表した自民党の改憲日程表です。とりあえず論評なしで、掲載します。(高田)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-05-01/2007050101_01_0.html
2007年5月1日(火)「しんぶん赤旗」
自民、改憲へ日程表
「11年夏発議 秋に国民投票」
手続き法成立 即「骨子」作り
党内会合で提示

 自民党が、改憲手続き法案の成立後から二〇一一年夏に国会で改憲を発議し同年秋には国民投票を実施するまでの改憲スケジュール表を作成していることが三十日までにわかりました。改憲スケジュール表によると、改憲手続き法成立後に設置される憲法審査会で直ちに改憲の骨子案の作成作業に入り、最短で四年半で改憲を実現するというタイムスケジュール。国民を無視し、“はじめに九条改憲ありき”で今後さらに暴走を加速する改憲工程表です。

 改憲スケジュール表は「国民投票実施までの経過と見通し(イメージ図)」として、自民党の憲法審議会および国民投票法にかんする特命委員会(委員長・中川昭一政調会長)などの会合で示されました。

 スケジュール表によると、改憲手続き法案は五月に「成立・公布」、参院選挙後の八月ごろ召集される臨時国会で「衆参に憲法審査会設置」。自民党は憲法審査会で「具体的改憲の骨子案の作成など」に入る、としています。

 改憲手続き法案は成立した場合、三年後の二〇一〇年五月から施行されますが、自民党のタイムスケジュールでは施行後ただちに衆参両院の憲法審査会で「改憲条文案の作成」作業入り。約一年審議したのち、翌一一年夏ごろに衆参両院「三分の二以上の賛成で『憲法改正案』を発議」するとしています。その後、国民投票運動期間をへて投票を実施、同年秋には新憲法が公布される、としています。

 自民党のスケジュール表によると、自民党は国民投票運動期間について、改憲手続き法案の六十日以後百八十日以内の規定内ではありますが、最短期間の六十日に近い期間を想定していることが読み取れます。

 憲法審査会については三年間は「改憲原案」の審査はしないと改憲手続き法案の付則に規定されていますが、自民党のスケジュール表では「具体的改憲の骨子案」という名目でどんどん改憲案づくりを進める方向をあからさまにしています。

2007年4月17日 (火)

共同通信社の憲法世論調査結果

共同通信の憲法問題の世論調査です。
先の読売と傾向は同じで、改憲一般の必要性は、改憲が護憲を上まわるものの、昨年よりも改憲派は4%減って、護憲は4.7%増えており、9条についてはほぼダブルスコアで改憲派よりも護憲派が多いという結果です。安倍の支持率が下げ止まったのはなぜでしょうかね。(高田)

http://www.47news.jp/CN/200704/CN2007041601000411.html
憲法改正、賛成57%
44%が9条改正不要
2007年04月16日 17:32 【共同通信】

 共同通信社が14、15両日に実施した全国電話世論調査で、憲法改正に計57・0%が賛成していることが分かった。反対は計34・5%だった。2005年4月の同様の調査では賛成計61・0%、反対計29・8%で、小幅ながら賛成派が減り、反対派が増えたのが特徴だ。

 安倍晋三首相が任期中の憲法改正に意欲を表明。改憲手続きを定める国民投票法案が衆院通過するなど、改憲の動きが具体化する中で慎重に検討を進めるべきだと考える人が増えたとみられる。

 戦争放棄と戦力不保持を規定した9条については44・5%が「改正する必要があるとは思わない」と回答、「改正する必要がある」の26・0%を大きく上回った。

 安倍内閣の支持率は44・2%と、3月の前回調査より4・3ポイント上昇、昨年10月以来の支持率低下傾向が初めて反転した。

2007年4月14日 (土)

当面の行動について

当面の行動についてのお問い合わせが相次いでおります。
17日(火)18:30~のSTOP!改憲手続き法・国会へ行こうアクション
5月3日の2007年5・3憲法集会(13:00~)&1万人銀座パレード(15:00~)
以外の行動は月曜日の参議院本会議(改憲手続き法案が上程される予定)を経て、あらためて提案致します。
17日は多少、天候は悪そうですが、頑張りましょう。雨天決行です。天候が崩れないことを願います。(高田)

2007年4月10日 (火)

NHKの調査でも9条改憲反対が増えている

NHKの世論調査でも9条改憲反対が44%、改憲が25%で反対は昨年より5%増えている。改憲一般についての調査結果は読売と異なるが、9条については読売の調査と同様の傾向がここにも表れている。(高田)

http://www.nhk.or.jp/news/2007/04/10/d20070410000012.html

世論調査 憲法改正必要47%

VIDEO
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メディアプレーヤー(200K) ブロードバンド
RealPlayer リアルプレーヤー(56~200K)
ボタンをクリックすると、NHKニュースが動画でご覧になれます。詳しくはこちらへ
NHK は今月6日からの3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行い、 61%にあたる1177人から回答を得ました。この中で憲法改正の議論に関心があるかどうか質問したところ、「非常に関心がある」が23%、「ある程度関 心がある」が51%、「あまり関心がない」が17%、「まったく関心がない」が5%でした。次に、憲法を改正する必要があると思うか尋ねたところ、「改正 する必要があると思う」が47%、「改正する必要はないと思う」が20%、「どちらともいえない」が27%で、改正する必要があると答えた人は1年前より 5ポイント近く高くなりました。憲法を改正する必要があると答えた人にその理由を聞いたところ、「時代が変わって対応できない問題がでてきたから」が 83%と最も多く、次いで「国際社会での役割を果たすために必要だから」が8%などとなっています。逆に、改正する必要はないと答えた人に理由を聞いたと ころ、「戦争の放棄を定めた9条を守りたいから」が61%、「多少問題はあるが改正するほどのことはないから」が29%などとなっています。さらに、9条 を改正する必要があると思うか質問したところ、「改正する必要があると思う」が25%、「改正する必要はないと思う」が44%、「どちらともいえない」が 25%で、改正する必要はないと答えた人が1年前より5ポイント近く高くなっています。9条を改正する必要があると答えた人にその理由を尋ねたところ、 「自衛力を持てることを憲法に明記すべきだから」が41%、「国連を中心とする軍事活動にも貢献できるようにすべきだから」が38%などとなっています。 逆に、改正する必要はないと答えた人に理由を尋ねたところ、「平和主義を貫くことで国際平和に貢献すべきだから」が72%、「アメリカの戦争に荷担するお それが増すから」が16%などとなっています。

集団的自衛権行使に踏みこもうとする安倍内閣に対決する沖縄紙の社説

実に堂々たる社説である。安倍内閣が企てている集団的自衛権の問題でかくもまっとうな議論を展開する社説は、この国の全国紙ではすでに見られない。そうした社説を沖縄の地元紙が載せるのは沖縄の歴史の反映である。この沖縄タイムスの社説をぜひ読んで頂きたい。(高田)
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20070409.html#no_1

社説(2007年4月9日朝刊)

[集団的自衛権]

二度と戦争しない国に

戦後の憲法解釈上の大転換

 

 安倍晋三首相は、憲法九条の解釈上これまで政府が禁じてきた集団的自衛権の行使を一部容認する方向で見直す方針を固めた。

 昨年九月、首相就任後の所信表明演説で「いかなる場合が集団的自衛権の行使に該当するか、個別的な類型に即して研究する」と表明。現憲法下での集団的自 衛権の行使については「私の内閣の間に結論を出す」とも述べてきた。今回の見直しは、具体的にその第一歩を踏み出したといえる。

 見直しの内容は、(1)日本のミサイル防衛(MD)で同盟国を狙った弾道ミサイルの撃破(2)公海上で自衛隊艦船と並走する艦船が攻撃された場合の反撃 (3)一つの目的で活動する多国籍軍で他国軍が攻撃された場合の反撃(4)国連平和維持活動(PKO)で任務遂行への妨害を排除するための武器使用―の四 つの具体例について、今月中に有識者会議を立ち上げ検討するという。

 自衛隊に海外で「反撃」や「武器使用」が許されることになれば、戦後六十年間、一度も改正されなかった「平和憲法」の根幹部分(九条)が完全に見直されることになりかねない。

 これは、「(集団的自衛権行使の)一部容認」どころか、専守防衛の枠を取り払い、同盟国・米国の戦争に日本が参加するという憲法解釈上の大転換を意味する。

 戦争放棄、戦力不保持を掲げた憲法九条をほごにし、日本国家の「交戦権」を復活させることにほかならない。

 夏の参院選の争点になることも予想され、日本が今後、どういう国家として歩むのか、国民の選択が問われることになる。

 先月三十日、弾道ミサイルを迎撃する航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が埼玉県の入間基地に配備され、日本のミサイル防衛(MD)がスタートした。

 昨年七月の北朝鮮によるミサイル連射などを受け、国内では昨年十月に先陣を切って米軍嘉手納基地にPAC3が配備された。

 政府はMD体制の構築を急いでおり、PAC3の他の自衛隊基地への追加配備に加え、年内にはイージス艦一隻に初めて海上配備型迎撃ミサイル(SM3)も搭載する。

 

米軍と自衛隊の一体化で加速

 

 米軍と自衛隊によるミサイル迎撃が実際に可能となったわけである。

 在日米軍司令部のある東京・横田基地に自衛隊の航空総隊司令部を併置し「日米共同統合作戦センター」を運用する計画も進められている。

 だが、効果的な運用には米軍と自衛隊の一体化が不可欠とされ、いよいよ集団的自衛権の行使を禁じる憲法九条との両立が困難になりつつある。

 今年一月、防衛庁が「省」に昇格し、自衛隊の海外派遣が本来任務となった。海外活動で米軍と自衛隊の一体化がより進めば、集団的自衛権の行使と武器使用の議論はますます避けられず、集団的自衛権の行使に突き進むことが十分予想される。

 日本は北朝鮮ミサイル実験によって直接の脅威にさらされたため、国民の不安感は大きい。だが「目には目を」とばかりに、平和国家日本の国是としてきた専守防衛の枠を踏み外すことは、諸外国を無用に刺激することになるのではないか。

 特に、中国などアジア諸国の警戒感を引き起こすことは必至で、日中間の関係改善の流れを変える可能性もないとは言えない。

 安倍首相が集団的自衛権の行使を求める背景には、米国に依存した日米安全保障体制の在り方を、より対等な形に近づけようという狙いがある。

 

双務性にこだわってはならぬ

 

 日米同盟の「片務性」から「双務性」への転換を目指す首相は、集団的自衛権行使の禁止について「国際社会の通念の中で果たしていつまで通用するか」と疑問を提起している。

 しかし、片務性の代償として日本は年間二千五百億円以上もの「思いやり予算」を米軍に拠出している。これだけの金を米軍に出しているのは、世界で米軍が駐留している二十七カ国の中で日本だけだ。

 その上で、平和憲法を見直してまで「双務性」にこだわる必要性がどこにあるのか大いに議論が必要だ。

 安倍首相は、自身の宿願たる「改憲」にこだわっており、このままいけば日本の平和憲法は米国好みの憲法に仕立て直されかねない。

 自衛隊を「戦争のできる軍隊」にしてはならず、日本を二度と「戦争をする国」にしてはならない。

2007年4月 9日 (月)

新憲法制定議員同盟

3月27日、中曽根元首相が新たに会長に就任して、自主憲法期成議員同盟が改称し、新憲法制定議員同盟が発足した。方針の中で、「護憲派の運動(例えぱ9条の会)が盛んになっているので、是非、当議員同盟が中心になってこれに対抗する運動を強カに展開してゆくべきである」と述べているように、改憲反対の運動に対する対抗心がむき出しだ。議事録と、趣意書、これらを報道した新聞の記事などを掲載する。(高田健)
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「新憲法制定議員同盟」総会議事録
平成19年3月27日
議事進行
1、曽根会長挨拶
歴史の古い当議員同盟は、故桜内義雄会長ご逝去の後、会長が空席になっていたが、最近の諸動向を踏まえ、あえて私が会長職を引き受けることにしたのでよろしくお願いしたい。
2、名称変更
議員同盟の名称を簡単明瞭なものにしたい。即ち「新憲法制定議員同盟」とする。
3、趣意書改訂
本議連の趣意書(昭和三十年制定)は古くなったので改訂したい。
改定案については中曽根会長に一任する。(新しい趣意書は別添の通り)
4、新役員の承認-別添の原案の通り了承される
5、会員の現状
会員の現状について事務局より次の通り報告があった。
総会員数190名
現職議員(衆)114名/(参)33名/前・元議員43名
6、今後の活動について意見交換
①護憲派の運動(例えぱ9条の会)が盛んになっているので、是非、当議員同盟が中心になってこれに対抗する運動を強カに展開してゆくべきである。
②地方での活働の強化をすぺきである。
③経済界との連携をはかるべきである。
④設立当初から形式上は超党派の議員同盟となっているが当面は自民党所属議員を中心に活動を推進してゆく
⑤一昨年の自民党緒党五十周年記念肩に発表した自民党の憲法草案は第1次革案として位置づけ今後必要となれば改訂作業にも取り組んでゆく。
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趣意書/新憲法制定議員同盟

今の日本国憲法は

①占領下、米軍総司令官の指令により原案が作られ、日本の国会の審議は経たが、占領下、完全に自由に作られたものではない。
②自由・民主・人権・平和・法の支配等に長所があり、日本杜会の変革に貢献した。
③60年間の適用下、大きな欠陥が露呈した。
④基本的には、日本の歴史・文化・伝統の長所が無視され、前文、安全保障、立法・司法・行政の三権の内容に間題那があり、地方自治や憲法改正等に実情に沿わない大きな欠陥がある。
⑤憲法は国民が自ら制定し、独立国民の誇りを持し、自然との共存の上に国民の幸福と世界の平和に寄与するものでなければならない。

今や我々は時代の世界的転換の関頭に立って、新たな日本国憲法の制定を志すものである。
国民諸君および同憂の志の熱烈なご支援を切望し、カ強い前進を誓うものである。
平成19年3月
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新憲法制定議員同盟の総会について

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070406k0000m010069000c.html
中曽根元首相:「新憲法制定議員同盟」を安倍首相に報告

 中曽根康弘元首相は5日、首相官邸で安倍晋三首相と会い、憲法改正を目指す超党派の「新憲法制定議員同盟」発足と会長就任を報告した。首相は「党総裁として憲法改正を政治スケジュールにのせることを宣言している。国民的理解を深めるために運動を展開してほしい」と期待を示した。

 議員同盟は、1955年の保守合同の核になった自主憲法期成議員同盟が前身で、3月27日に発足した。憲法改正に意欲を示す安倍首相の就任を受け、組織拡充を目指し名称を変更した。会員は自民党を中心に民主党、無所属など現職約150人、元議員約50人。5月3日に東京都内で大会を開く。【野口武則】

毎日新聞 2007年4月5日 19時56分
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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-04-03/2007040302_04_0.html
改憲への体制固め
党内実力者らに役員就任要請
自主憲法期成議員同盟

 自民党などの議員でつくる自主憲法期成議員同盟(別称・新しい憲法をつくる議員同盟=会長・中曽根康弘元首相)は首相、衆参両院議長の経験者、党三役や経験者を網羅する議員同盟への拡大戦略を五月三日の憲法記念日に向けて展開しています。同議員同盟は改憲だけを目的に組織する唯一の議員グループ。改憲手続き法案(国民投票法案)の成立を見越し、その後の改憲案づくり、国会で三分の二以上の議員の賛成による改憲発議、国民投票での過半数の支持の確保をにらむ“改憲体制固め”が狙いです。

 同議員同盟は今年一月に中曽根元首相を会長に迎え入れ、(1)憲法改正草案の検討(2)改憲実現の手順・工程の研究(3)各党との連携協力(4)国民的な運動の展開―を柱に新たな組織化方針で活動強化をはかっています。

 新たな体制にともなって、森喜朗氏ら首相経験者、綿貫民輔氏(国民新党代表)ら衆参議長経験者、中川秀直自民党幹事長ら自民党三役、青木幹雄自民党参院議員会長、片山虎之助同幹事長ら十六人に顧問就任を要請。山崎拓前副総裁、古賀誠元幹事長ら党内派閥領袖ら三十六人にも副会長への就任を求めています。自民党内で早期改憲慎重派とされる加藤紘一元幹事長も副会長候補に挙げられています。

 党内実力者にこぞって役員就任を求めているのは「国会発議、国民投票で護憲派に負けないだけの盤石の改憲体制固めのため」(議員同盟幹部)。国民新党、民主党の保守政党からの加入も推進する方針です。

 自民党を中心にした改憲議員組織は日本会議国会議員懇談会、憲法調査推進議員連盟が活動していますが、改憲だけを目的にかかげるのが自主憲法期成議員同盟です。日本国憲法について「われわれの伝統と国情とに符合しない」(趣意書)として一九五五年七月に旗揚げ。四カ月後の改憲を軸にした保守合同=自民党結党を促す役割を果たしました。首相退任後の岸信介元首相(安倍晋三首相の祖父)が八七年死去するまで会長を務めました。

 同議員同盟と一体となって運動を進め毎年改憲推進大会を共催する自主憲法制定国民会議(六九年結成)は岸氏が初代会長で、参加団体には国際勝共連合(統一協会)などが含まれます。

 同議員同盟の二月例会(二月二十一日開催)では、中山太郎衆院憲法調査特別委員長が「国民投票法案は五月三日の憲法記念日の公布に向けて全国民が動きを注視している。(国民投票法成立後には)憲法審査会を設けて三年をめどに新憲法案の作成をおこないたい」(議員同盟資料)と発言しています。
赤旗しんぶん

2007年4月 6日 (金)

読売の世論調査

4月6日付けの読売新聞は3月17~18日に実施した「憲法に関する全国世論調査」の結果を発表しました。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe6100/news/20070405it11.htm
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe6100/koumoku/20070406.htm
「憲法改正するほうがよい」が46% 「改正しない方がよい」が39%で、その差が急速に接近してきた。04年が改正賛成65%、05年が61%、06年が56%、そして今回が46%です。「改正派」は10年ぶりに過半数割れしました。
9条について見ると、「9条を厳格に守り解釈や運用では対応しない」が20.0%、「これまで通り、解釈や運用で対応する」(明文改憲必要なし)が35・8%で合わせて55.8%(昨年より2%増)。「9条を改正する」が35・7%(昨年より4%減)。
「憲法を大いに評価する」と「多少は評価する」を合わせて8割5分で、「憲法は定着している」(改憲派の政治学者飯尾潤氏のコメント)。

詳細な分析はのちに譲りますが、この数年来の改憲派の攻勢や九条の会をはじめ9条改憲反対運動の高揚などが人びとの意識にも反映していることが読み取れると思います。
読売の社説を添付します。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070405ig90.htm
4月6日付・読売社説(1)

 [憲法世論調査]「『改正』へ小休止は許されない」

 憲法改正に意欲を示す安倍首相に対し、身構える民主党――その対決構図が国民の憲法観にも影響を与えている。

 読売新聞の3月世論調査で、憲法を「改正する方がよい」という改正派は46%で、非改正派の39%を上回った。この改正派優位は、15年間にわたって変わっていない。

 ただ、今年は改正派が昨年比9ポイント減った。3年連続のダウンだ。

 2005年10月、自民党は新憲法草案を決定した。その直後、民主党も「憲法提言」をまとめている。憲法改正の手続きを定める国民投票法案も、両党は昨年12月、大筋で合意にこぎつけた。

 安倍首相は、憲法改正を政治日程にのせる決断をし、今夏の参院選の争点に据える考えを示している。この一連の動きは、憲法改正の論議を加速させ、改正派の増加をもたらしていい。

 ところが、そうはなっていない。

 今回、各年代、各政党支持層で憲法改正派が減少した。特に民主支持層では、改正派が昨年比17ポイント減って41%に落ちている。過去、民主支持層は一貫して改正派が過半数を占めていた。

 民主党の小沢代表は、間近に迫った夏の参院選への政略的な思惑から自民党との対決姿勢を強めている。与党の国民投票法案に反対しているのも、参院選での社民党などとの選挙協力を優先する狙いからだろう。

 小沢代表はもともと改憲論者だ。党内には「護憲」を唱える旧社会党系の議員がいる。憲法問題で具体論に踏み込むと亀裂を生みかねない。それを避けるための改憲からの「逃避」姿勢が、支持層に跳ね返っているのかもしれない。

 一方、改憲の旗を掲げる安倍自民党にももろさがみえる。今回、自民支持層の改正派が昨年比10ポイントも減った。

 安倍内閣を「支持する」と答えた人の34%が、改正に反対している。

 首相は、国民に無用の不安を抱かせないためにも、憲法をどう変えたいのか、その具体的内容と手順を示し、自ら説得に努める必要がある。

 イラク情勢の混迷、北朝鮮による核実験強行、中国の軍拡など、日本と国際社会の安全保障環境は悪化するばかりだ。これらは、憲法の安保条項の整備などを日本の政治に突きつけている。

 1990年の湾岸危機での対応遅れを教訓にして92年、国連平和維持活動(PKO)協力法が成立し、これを機に国民の憲法意識は劇的に変わった。

 今日の国内外の情勢を踏まえれば、憲法改正作業は、休まず、たゆまず進めなければならない時代の課題だ。
(2007年4月6日1時26分  読売新聞)

2007年4月 1日 (日)

東京新聞社説  “愛”は強制できるか

 商業新聞でもこういう「社説」が書かれるときもある。最近のマスメディアの風潮を見れば、「まだある」と言うべきか。解説は必要ない。本日の「東京新聞」の社説である。一読してみてほしい。かつて、こうした主張はメディアの「常識」であった。いまは希少価値である。記者の最後の言葉を噛みしめたい。
「 しかし、いまは見ようとすれば見え、聞こうとすれば聞こえ、発言も自由です。将来「あの時、あの角を曲がらなければ…」と悔やまないよう、目を凝らし、耳を澄まし、思考を研ぎ澄まして行動したいものです。」


http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007040102005140.html

【社説】
週のはじめに考える “愛”は強制できるか

2007年4月1日

 歴史の節目はある日突然、現れるのではありません。大事なことを見落としていて、気がついたら引き返せなくなっていた、ということが多いものです。

 安倍晋三首相は改憲を参院選の争点にするといい、国民投票法案もいよいよ審議入りです。非戦、非武装の第九条改廃と並んで国民に対する愛国心の要求がいよいよ現実の問題として迫ってきます。

 自民党が二〇〇五年十月に発表した新憲法草案では、前文に国民の責務として愛国心を定めています。昨年暮れに成立した新しい教育基本法でも、教育の目標として愛国心の養成を掲げました。
「内心の自由」への介入

 所属する地域、国家に誇りや愛着を感じるのは自然の感情です。他人がそれをとやかく言うべきではありません。逆に「誇りを持て」「愛せよ」と強いるべきでもありません。まして法律で強制するのは「内心の自由」への介入です。

 昨年九月、東京地裁は入学式・卒業式で教員らが「日の丸に向かって起立し、君が代を斉唱する義務はない」との判決を出しました。強制は憲法第一九条で保障される「思想および良心の自由」、つまり内心の自由を侵害する、という判断です。

 他方、最高裁はさる二月に、入学式で君が代の伴奏を教員に強制しても違憲、違法とはいえないと判断しました。日の丸、君が代問題のとらえ方は人や立場によって異なり、違憲、違法か否かの限界に関する法的判断の違いも微妙です。

 “愛”と“強制”を考える題材としてよく紹介されるのが、シェークスピアの名作「リア王」です。

 リア王は領地を分け与える条件として娘三人に「自分を愛するかどうか」問いかけます。その結果、美辞麗句を並べた上の二人に与えますが二人は晩年の父を虐待し、王は「何もいうことはない」とこびなかった末娘に一度は救われます。
迫られる現代版踏み絵

 この物語は、愛を強制するむなしさ、愛を強調するうさんくささを示唆しているともとれますし、「強制されて表明するのは愛でも尊敬でもない」と教えているともとれます。日の丸、君が代をめぐって現実世界で起きている問題は、これに似て現代版の踏み絵ともいえるものですから深刻です。

 日の丸、君が代に対する違和感の理由は歴史観、国家観、政治信条、信仰など人によって違います。政治思想から日の丸を愛さない人に「敬意を表さないと処罰する」と迫るのは転向を、信仰を理由に君が代を歌わない人に斉唱を強制するのは改宗を強いるようなものです。

 国旗国歌法を制定したとき政府は「強制はしない」と明言していました。東京地裁の判決も「懲戒処分までして強制するのは少数者の思想良心の自由を侵害する。国旗、国歌は自然のうちに定着させるというのが法の趣旨」と述べています。

 第二次世界大戦の末期、多数の若者を死に追いやった特攻隊は、建前としては志願制でしたが事実上、強制でした。志願しないと国を愛していないと異端扱いされますから多くの人が志願したのです。

 押しつけが危険なのは「何を言っても無駄」「自分が決めるのではないからどうなっても責任はない」という心境になり思考停止に陥りがちなことです。国中がそうなってしまった結果が、あの敗戦でした。

 その教訓から自由にものが言え、多元的価値観を尊重する原理を、私たちは選びました。マスゲームのような統一的行動を尊ぶ感覚もあり得ますが、日本国憲法はそのような思想に立脚していません。

 内心の問題は多数決になじまず、民主的手続きを経ても強制できません。誰もが互いの思想、信仰などに寛容でなければならないのです。

 公権力が国家、社会、国民のあり方に公定の価値観を貫徹しようとしたための深い傷はまだ癒えていないはずですが、現在の状況を他人事(ひとごと)として、深く考えずに過ごしている人が少なくありません。

 自衛隊と米軍の一体化による軍事力強化、防衛省の実現、有事法制の整備、そして愛国心教育…「まるで臨戦体制の整備」という声もあります。小泉純一郎内閣に続く安倍内閣の誕生、国内のナショナリズムの高まりでこの国は大きなカーブを切りつつあるように見えます。

 「文芸春秋」四月号に載った小倉庫次侍従の日記「昭和天皇・戦時下の肉声」を読むと、軍部の独走と政治の非力に不満を抱きながら、立憲君主制の枠内にとどまろうとしていらだつ天皇の姿が浮かびます。
将来、悔やまぬように

 天皇と違って情報の少なかった当時の国民は、いまと同じように平穏に暮らし、気づいた時は後戻りできなかったのではないでしょうか。

 しかし、いまは見ようとすれば見え、聞こうとすれば聞こえ、発言も自由です。将来「あの時、あの角を曲がらなければ…」と悔やまないよう、目を凝らし、耳を澄まし、思考を研ぎ澄まして行動したいものです。

2007年1月12日 (金)

本の紹介:反戦軍事学

面白いので、一読をおすすめします。

本の名前:反戦軍事学   著者名:林 信吾   出版社:朝日新聞社(朝日新書)   720円
初版:2006年12月30日

帯の紹介:デタラメな“専門家“にだまされるな!! 徴兵制復活?核武装?これを呼んでまだ言うか! 全国民必読の軍事基礎教養講座

高田です。自称「9条改憲派」の反戦軍事学です。こういう基礎知識も必要かと思います。あまり、苦労しないで読めるはずです。

2007年1月10日 (水)

静岡新聞憲法意識調査1月4日付

静岡新聞が昨年末、県民800人を対象に意識調査。改正派38%に減少。
http://www.shizuokaonline.com/local_social/20070104000000000011.htm

2007年1月 7日 (日)

沖縄タイムス社説

高田です。
沖縄タイムス社説「九条の理念守ってこそ」を紹介します。
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20070103.html#no_1