許すな!憲法改悪・市民連絡会

2008年7月 8日 (火)

PMSの中村哲医師の言葉

「ペシャワール会事務局」が発行する「会報No.96」で中村哲医師は「自立定着村の創設に向けて」と題してPMSの2007年度活動の総括と2008年度活動計画に関する文章を書いている。その中で注目すべき言葉があった。

【対日感情の動き】
日本国内で議論が沸騰した「インド洋での後方支援=給油活動」は、幸いほとんど現地で知られておらず、「最大の民生支援国」であることが政府・反政府を問わず、好感を持って迎えられていた。在日アフガン大使も、日本が(アフガンの国土に)兵力を送らぬことを望むと述べている。このことが私たちにとって大きな安全になっていたのは疑いない。しかし六月になって「日本軍(Japanese Troop)派遣検討」の報が伝えられるや、身辺に危険を感ずるようになった。余りに現状を知らぬ軽率な政治的判断だったと言わざるを得ない。日本が兵力を派遣すれば、わがPMS(ペシャワール会医療サービス)は邦人ワーカーの生命を守るために、活動を一時停止する。これまで、少なくともアフガン東部で親日感情をつないできた糸が切れると、自衛隊はもちろん、邦人が攻撃にさらされよう。私たちはアフガン人が「故郷を荒らす日本兵」を攻撃するのを止めることができない。悲しむべきことだが、これが冷厳な現実である。この末期の段階で軍事行動に協力する愚かさの帰結を、身にしみて知ることになろう」

2008年7月 1日 (火)

【官房長官会見(2)】「アイデアを模索中 対アフガン人的支援」(1日午前)

町村官房長官の記者会見の産経の報道である。この民間の活動を困難にしているのが政府の対米追従政策ではないか。町村は他人事のように言うべきではない。いま、アフガン問題で町村がこうした発言をすることは危険だと思う。(高田)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080701/plc0807011319007-n2.htm
【官房長官会見(2)】「アイデアを模索中 対アフガン人的支援」(1日午前)
【アフガニスタン】

 --昨日総理が潘基文事務総長との会談で、国際平和協力国家としての日本のあり方という考え方を示した。その中で、アフガニスタンの活動について、資金協力だけではなくて、さらなる協力ができないか検討と書いてあったが、政府としてはどのように考えるか

「先般、パリでのアフガン支援国会合でですね、日本は相当な金額のプレッジをいたしました。今後その中身を詰めていくということが1つあろうかと思いますが、同時に、たとえば人的な面で言うならばですね、現在、150人のJICA(国際協力機構)の専門家が働いております。活動しております。また、一部NPO(非営利法人)、NGO(非政府組織)の方々もおられます。あそこは今、退避勧告地域なものですから、本当はですね、入ってもらうと困るんですね。現にご記憶あろうかと思いますけれども、確か韓国の協会関係者、伝道師等々でしたかな。が、拉致をされて、1、2の方々が殺されたという事件もあった。そういう意味での危険性がやっぱりあるわけでありますが、あのー、そうしたJICA等の専門家の方々は、比較的アフガンの中の安全と思われる地域で、しかも一定の普通の旅行者とは違うノウハウをお持ちの方々であるということで、退避勧告が出ていても特にお入りいただいても結構だという状況。したがってですね、本格的に、その、人的な支援活動をすると。たとえば民間企業の方が行ってどんどんですね、投資活動をやるとかですね、工場を操業するとか、立ち上げるとかいうようなところには残念ながら、まだ至らないんですけれども、その限られた条件の中でどこまで日本が協力できるのかということはですね、今、真剣にいろいろなアイデアを模索している最中であります」

2008年6月26日 (木)

経産相、イラクを電撃訪問 復興支援を約束

これは何だろう。よく考えてみたい。米国大統領選後をにらんだイラクからの空自撤退の模索か(代わりにアフガンへの空自派遣などということもありうる)、継続のためのマリキ政権との地位協定への布石か。ともかくも甘利の動きは見逃せない動きである。(高田)
http://www.asahi.com/politics/update/0626/TKY200806250371.html
経産相、イラクを電撃訪問 復興支援を約束

 中東を訪問中の甘利経済産業相は25日、イラクを電撃的に訪問した。クウェートから空路でバグダッドに入り、マリキ首相や石油相と会談。イラクの復興を支援する意向を伝えた。

 甘利経産相はイラクの石油相と共同声明を発表。高騰する原油価格の安定のため、イラクの石油産業の復興と原油増産の重要性を確認。日本側は、円借款の着実な実行や、石油技術者の研修協力などを通じ、復興を支援する用意があることを伝えた。閣僚のイラク訪問は、06年8月の麻生外相(当時)以来となる。

PKO、スーダンへ自衛官派遣 サミット控え政府方針

これらの動きからも目を離せない。山崎はPKO法の再検討も示唆している。使い勝手をよくしたいわけだ。(高田)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080626AT3S2501H25062008.html
PKO、スーダンへ自衛官派遣 サミット控え政府方針

 政府はスーダン南部に展開している国連平和維持活動(PKO)の国連スーダン派遣団(UNMIS)司令部に自衛官数人を派遣する方針を固めた。議長国として臨む7月7日からの主要国首脳会議(洞爺湖サミット)を前に国際貢献への積極姿勢を示す狙いがあり、来週にも発表する。アフガニスタン本土での復興支援策も検討しており、政府内の調整を急ぐ。

 いずれも福田康夫首相が掲げる「平和協力国家」の具体化の一環。UNMISへの要員派遣は8月以降になる公算が大きく、2人を軸に調整している。政府はこれに先立ち7月中にも外務省や防衛省などで構成する現地調査団を送る。(10:07)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080624-00000155-jij-pol

自衛隊派遣、PKO法改正も=恒久法に代わり-山崎氏(時事)

6月24日21時1分配信 時事通信

 自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法に関する与党プロジェクトチームの山崎拓座長(自民党前副総裁)は24日午後、首相官邸で福田康夫首相と会談し、恒久法制定だけでなく、国連平和維持活動(PKO)協力法の改正も検討する考えを伝えた。これに対し、首相は「一つの選択肢としては考え得る」と応じたという。

2008年6月23日 (月)

自衛隊恒久法 警護活動めぐり暗礁 自民『追加』に公明難色

公明党の同様は重要だ。市民運動からの働きかけを重視する必要がある。(高田)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008062302000123.html

自衛隊恒久法 警護活動めぐり暗礁 自民『追加』に公明難色

2008年6月23日 朝刊

 自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法について、与党が進めていた法案の骨子・要綱の取りまとめ作業が、暗礁に乗り上げている。派遣先での警護 活動を認め、武器使用基準も緩和しようともくろむ自民党に対し、公明党が強い難色を示しているためだ。法案提出のめども立たず、制定は遠のくばかりだ。

 恒久法の与党プロジェクトチーム(PT)が通常国会中に行ってきた議論で、最も過熱したのが、現行では認められていない警護を自衛隊の活動に加えるかどうかだ。

 警護は、自衛隊が国連や他国の要員、物品を護衛したり、関係施設を巡回監視する活動。他国の要員らが襲撃を受けている場所に自衛隊が赴いて援護する「駆け付け警護」も議論の対象になった。

 自民党は、これまで自衛隊が派遣された国連平和維持活動(PKO)などの現場で、実際の要請があったことも踏まえ警護活動の容認を強く主張。現状では極めて制約が多い自衛隊の海外活動に柔軟性を持たせ、より国際貢献の機会を増やしたいとの期待を込めた。

 ただ、危険を伴う警備活動には、最大の課題として、武器使用基準の見直しが浮上してくる。自衛隊が宿営地を離れ、管理下にいる要員などを警護する場合、従来認めていた正当防衛や緊急避難だけでなく、任務を妨害する行為などに対する使用も想定しなくてはならない。

 政府もこのケースについては、憲法が禁じる武力行使に当たる恐れを認めており、公明党の山口那津男政調会長代理は「警護がいいとか悪いとかを結論付ける段階にない」と、自民党の主張を「門前払い」した。

 公明党は、イラクで実績を積んだ自衛隊の復興支援をめぐっても、政府が活動地域を「非戦闘地域」と定義したことに「憲法上明確でない部分がある」と疑問を挟んでいる。明らかな危険地帯にまで活動範囲が無制限に拡大し、果ては憲法九条の大幅な見直しにつながりかねない警護活動の追加など、現状では「論議の対象外」といった立場だ。

 こうした中、与党PT座長の山崎拓自民党前副総裁は、法案の提出時期について、次の臨時国会は断念する考えを示した。来年の通常国会での「仕切り直し」を期待するが、公明党には、自民党の前のめり志向にはこれ以上付き合えないとの雰囲気が広がっており、接点を見いだすのは簡単ではない。 (古田哲也)

2008年6月20日 (金)

与党チーム/恒久法制定へ中間報告/「警護活動」引き続き検討

本日の赤旗紙報道。次期通常国会をめざすという。衆院解散と政局的にはつばぜり合いになった。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-06-20/2008062002_02_0.html
与党チーム/恒久法制定へ中間報告/「警護活動」引き続き検討

 自民党と公明党は十九日、自衛隊の海外派兵を常時可能にする恒久法を検討するプロジェクトチームの今国会の会期中最後となる会合を国会内で開きました。

 会合では、プロジェクトチームの協議の結果を「中間報告」として取りまとめ、二十日に予定される与党政策責任者会議に報告することを確認しました。

 「中間報告」では、(1)国連決議のある場合、ない場合(2)日本の行う活動内容(3)憲法九条との関係(4)国会の関与―を柱とする検討項目について「PKO(国連平和維持活動)参加五原則を維持する」「(PKO以外の活動は)『非戦闘地域』に限定する」「原則として個別案件ごとに国会の事前承認を要することとする」などの点で合意し、恒久法制定の方向を確認しました。一方で、自民党が強く主張していた「警護活動」の追加について、「武器使用権限との関係も併せて引き続き検討する」とし、政府の憲法解釈でも禁じられた海外での武力行使へ踏み込む方向に固執しています。

 公明党の山口那津男座長は会見で「与党として初めて一般法(恒久法)の本格的な政策検討をした意義は非常に大きい。引き続き検討を重ねたい」とのべました。

解説
「次期通常国会めざす」と執念

 自民党と公明党は恒久法を検討する与党プロジェクトチームの「中間報告」で、自衛隊の海外派兵恒久法制定の方向で合意しました。

 国連決議の要否、治安維持・警護・船舶検査のメニュー追加、任務遂行のための武器使用・「駆けつけ警護」などの点では合意に至りませんでした。しかし、自民党が強く主張していた「警護活動」については「武器使用との関係も併せて引き続き検討する」とし、「船舶検査等、その他の活動内容については引き続き議論する」としました。

 警護活動の実施は、実際にはアメリカがイラクやアフガニスタンで展開する「対テロ」掃討作戦への参加に結びつく危険があり、これが憲法九条で禁じる海外での武力行使に当たることは明白です。

 プロジェクト発足時の「基本合意」や今回の「中間報告」では、恒久法制定の基本枠組みとして「現行憲法の範囲内」「従来の憲法解釈を前提」などと強調しています。しかし、海外での武力行使に大きく踏み込む警護、治安維持といった検討項目からみても、ごまかしであることは明らかです。

 プロジェクトでは今国会中に法案要綱、夏までに法案を取りまとめ、秋の臨時国会には法案を提出することを目標としてきました。それが「骨子」にすら至らず「中間報告」にとどまったのは、憲法突破を目指す恒久法策定の動きが、「憲法を守り生かせ」という広範な国民世論との矛盾を激しくしているからです。町村信孝官房長官は十八日、恒久法案の臨時国会への提出は「なかなか難しい」とのべました。

 一方で、プロジェクトチームの山崎拓座長は十九日開かれた自派閥の総会で「(恒久法について)必ず次期通常国会を目指したい」とのべ、秋の臨時国会中の法案取りまとめに執念を示しました。海外派兵国家づくりをめぐるせめぎあいが続きます。

(中祖寅一)

海外派兵恒久法、先送り。

海外派兵恒久法、先送り。
http://www.asahi.com/politics/update/0619/TKY200806190267.html
自衛隊派遣、恒久法で自公合意は一部 憲法論議を先送り

2008年6月19日21時57分
 自民、公明両党の自衛隊海外派遣の恒久法(一般法)を検討するプロジェクトチーム(PT)が19日、中間報告をまとめた。両党の主張の隔たりはなお埋まっておらず、国会承認など一部は合意したものの論点の大半は先送りになった。

 中間報告では、国連平和維持活動(PKO)や国連決議に基づく派遣で合意。公明党が主張する「従来の憲法解釈を前提」とすることも明記した。しかし、憲法解釈をめぐる論点の多くは引き続き検討する課題として残った。

 例えば、離れた所で他国軍が攻撃された際に援護に向かう「駆けつけ警護」については、自民党が活動内容に加えるように求めたが、公明党は応じなかった。駆けつけ警護は、福田首相も国会答弁で「現行法上、認められていない」と指摘。PTの山崎拓座長は「自民党は警護そのものを付け加えるべきだと提言した」と強調したが、山口那津男座長代理は「結論付けるほど議論が集約されていない」と慎重な姿勢だった。

 政府は臨時国会での法案提出を見送る方針を固めている。山崎氏はこの日の派閥会合で「必ず次期通常国会(の法案提出)を目指して取り組んで参りたい」と訴えたが、山口氏は「どの国会で法案を出すか出さないかはPTの課題ではない」と牽制(けんせい)した。

2008年6月19日 (木)

自衛隊の海外派遣恒久法、秋も提出見送りへ 政府

朝日の記事である。海外派兵恒久法は170臨時国会絵は見送り確定か。給油新法延長反対、ISAF陸自派兵反対の世論をおこそう。(高田)
http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY200806180314.html
自衛隊の海外派遣恒久法、秋も提出見送りへ 政府

2008年6月18日22時38分

 政府は自衛隊を海外派遣する恒久法(一般法)の今秋の臨時国会への提出を見送る方針を固めた。インド洋での給油活動のための補給支援特措法が来年1月に期限切れを迎えるため、自民党内には恒久法を成立させて給油活動を続ける案もあったが、公明党に慎重論が根強いうえ、「ねじれ国会」では成立の見通しが立たないと判断した。

 町村官房長官は18日の記者会見で「秋の臨時国会に一般法を出すのはなかなか難しい。与党の検討状況をみても、野党や参院(の対応)も見据えると容易ではない」と述べた。

 臨時国会で恒久法が整備されなければ、給油活動の延長は、基本的に補給支援特措法の延長で対応することになる。福田首相も17日の主要8カ国の通信社との会見で、「一般法を作った方がいいという意見もあるが、まだ集約されていない。多少時間はかかるが、個別法で対応することになる」と語った。

 恒久法の検討は、2月に予定されていた与党プロジェクトチームの設置が5月末にずれこむなど、調整が難航している。

2008年6月18日 (水)

首相、延長の方針 インド洋給油法

日経紙の記事。首相は「恒久法の制定は間に合わないと判断した」という。(高田)

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080618AT3S1701U17062008.html
首相、延長の方針 インド洋給油法

 福田康夫首相は17日、主要8カ国(G8)の通信社との会見で、インド洋での給油活動特別措置法を延長し、来年1月15日の期限後も海上自衛隊の活動を継続する考えを明らかにした。海外派遣を随時可能にする恒久法(一般法)の制定は間に合わないと判断した。

 衆院解散・総選挙について首相は「(政策課題に)一つ一つ丁寧に取り組むというのが当面の政治課題。解散などしている暇はない」と早期の実施を否定。ねじれ国会で国政が停滞しているとの指摘に関しては「大事なところは着々と進んでいる。支障はあるが決定的なものはない」との認識を示した。(01:35)

2008年6月13日 (金)

海自給油の継続、特措法改正で…首相方針

12日に与党PTから派兵恒久法の法案要綱がでることになっていた。公明党がいろいろ難色を示したようだ。12日の法案要綱発表はなくなった。福田首相は170臨時国会では新テロ特措法の再延長、再議決で行く方針を固めたとの読売紙の報道である。(高田)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080613-OYT1T00040.htm
海自給油の継続、特措法改正で…首相方針

 福田首相は12日、海上自衛隊によるインド洋での米軍などに対する給油活動に関し、根拠法である新テロ対策特別措置法が来年1月に期限切れとなることから、期限を1年延長する改正案を次期臨時国会に提出する方針を固めた。

 「テロとの戦い」に引き続き各国と協力して取り組むため、海自の給油活動を継続する必要があると判断した。同改正案は臨時国会の最重要法案との位置づけで、民主党が第1党の参院で法案が否決されれば、衆院で与党の3分の2以上の賛成多数で再可決し、年内成立を図る構えだ。

 特措法の内容を含む、自衛隊の海外派遣のあり方を定める恒久法については、与野党内の意見集約が難航していることなどから、年内制定は困難と判断し、特措法改正を優先することにした。

 首相周辺によると、首相は「臨時国会では安全保障分野で重い法律の整備は難しい。恒久法が整備できなければ、特措法改正で対処するしかない」との考えを示している。

 新テロ特措法は1年間の時限法。海自は現在、アフガニスタンでの「テロとの戦い」のためインド洋での海上阻止活動に従事している米仏パキスタンなど7か国の艦船に洋上給油を行っている。

 恒久法を巡っては、自民、公明両党が5月に作業部会を設け議論を始めたが、公明党が早期制定に慎重姿勢を見せている。
(2008年6月13日03時03分  読売新聞)

2008年6月12日 (木)

陸自派遣なら邦人撤退 ペシャワール会アフガン支援 現地活動停止も

記者会見の映像は見ていないが、中村さんの血を吐くような言葉と怒りの姿が目に浮かぶ。ボランティアの先頭に立って井戸を掘り、用水路を引いた中村さんの長い星霜の活動を、日本の政治家たちが無にすることを許されようか。自己流憲法原理主義の小沢・民主党代表のISAF派兵論、それに機を逃すなとばかりに便乗して派兵給油新法の拡大延長を謀る福田首相や町村官房長官よ、恥を知れ。(高田)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/27361
陸自派遣なら邦人撤退 ペシャワール会アフガン支援 現地活動停止も
2008年6月8日 00:03 カテゴリー:社会 九州・山口 > 福岡

 パキスタンとアフガニスタン両国で長年難民支援に取り組む非政府組織「ペシャワール会」(事務局・福岡市)の中村哲・現地代表(61)は7日、福岡市内で記者会見し、復興支援活動としてアフガニスタン本土への陸上自衛隊の派遣を政府が検討していることに反対し、「もし実際に派遣されれば安全確保のため日本人スタッフはすべて帰国させざるを得ない」と述べ、同会の現地活動が全面停止する可能性があることを明らかにした。

 中村氏は、干ばつや世界的な食料危機に加え、米軍や国際治安支援部隊(ISAF)への反発から両国内で暴動や自爆テロが頻発していると指摘。「(自衛隊派遣の前提となる)『非戦闘地域』などどこにもない。米国への従属軍としか受け取られない自衛隊の派遣は、民生支援などで培われてきた日本への信頼を完全に崩壊させ、日本人も殺りくの危険にさらす」と強く批判した。

 ペシャワール会は1984年、ハンセン病治療を中心に活動開始。干ばつが深刻化した2000年以降は井戸やかんがい用水路の建設、農業支援なども行っている。現在の日本人スタッフは16人。2007年度の事業規模は約4億5000万円。

=2008/06/08付 西日本新聞朝刊=

2008年6月11日 (水)

6・9院内集会

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-06-10/2008061002_04_0.html
憲法審査会始動に反対
5・3集会 実行委が院内集会

 「改憲原案」の審査権をもつとされる憲法審査会の規程づくりと、自衛隊の海外派兵のための恒久法制定が狙われるなか、広範な団体でつくる「5・3憲法集会」実行委員会は九日、院内集会を開きました。日本共産党、社民党の各国会議員が参加しました。

 日本共産党からあいさつに立った笠井亮衆院議員は、会期末になって改憲派が憲法審査会の始動に躍起になっている国会情勢を報告しました。笠井氏は、国民のたたかいが、国会に改憲を議論する場をつくることを、この一年間阻止し、改憲派から“このままでは憲法の議論が忘れ去られてしまう”という声があがっていることを紹介。今回の改憲派の動きは、「九条の会」など、国民のたたかいが広がる中での焦りのあらわれだと強調しました。

 また、与党プロジェクトチームで作業が進められている恒久法について、武器使用基準の緩和=武力行使まで可能にする危険を告発。「この危険な狙いを知らせ、摘み取るたたかいが大事。徹底して追い詰めるためにがんばる」と決意を表明しました。

 笠井氏のほか、日本共産党からは、佐々木憲昭衆院議員、井上哲士参院議員があいさつ。社民党からは、重野安正幹事長があいさつしました。

 集会では、「自衛隊イラク派兵差止訴訟」の川口創弁護団事務局長が、「(日本政府が)国民を欺き、無法な戦争に加担し続けていることへの怒りの判決であり、平和を願う運動や声が生み出した判決だ」と、イラク派兵を違憲とした名古屋高裁判決の意義を報告しました。

2008年6月 9日 (月)

海外派兵恒久法/要綱案づくりをやめるべきだ

8日の赤旗紙主張である。
12日にも与党PTが要綱案をまとめるという。即座の分析と反撃が重要だ。本日は川口弁護士を招いての院内集会だ。(高田)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-06-08/2008060802_01_0.html
主張
海外派兵恒久法/要綱案づくりをやめるべきだ

 自衛隊をいつでも海外に派兵できる海外派兵恒久法づくりに向けた動きが急ピッチで進んでいます。

 恒久法づくりを進めている自民党と公明党の与党プロジェクトチームは、会期末までに法案の要綱案をまとめる予定です。要綱案ができれば、八月末に召集するといわれる臨時国会に向けて法案化し、政府の手で提出させることを狙っています。自民、公明に民主の国会議員を加えた「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」も同時並行で法案づくりを進めています。政府と一体となった恒久法づくりは危険な状況を迎えています。
国際会議での売り込み

 石破茂防衛大臣は先月三十一日、アジア太平洋地域の防衛大臣らが参加した第七回アジア安全保障サミットで演説し、「われわれは国際平和協力活動のため一般法(恒久法)をつくらなければならない」とのべ、恒久法への執念をみせつけました。与党の動きをバネに、国際社会の支持につなげて制定作業にはずみをつける狙いをこめた重大発言です。

 海外派兵が必要になるたびに特別措置法をつくり、国会承認を受けるのがいまのやり方です。恒久法はこれをやめ、アメリカなどから要求があれば、政府の判断で、自衛隊をいつでもどこにでも期間も限定しない派兵をめざすものです。

 恒久法の制定を急ぐのは、来年一月に期限が切れるインド洋での給油支援活動と来年七月で期限が切れるイラクでの空輸支援活動を、特別措置法の改定によらないで自動継続するのが当面の目標です。テロ特措法延長のさい、参議院で否決されたのに、衆議院で自民、公明の数の力で再議決を強行して国民の怒りを買ったような事態を避けるのも狙いです。インド洋からもイラクからも自衛隊を即時撤退させよという国民の願いをふみにじるようなことを許すわけにはいきません。

 しかも検討されている恒久法の内容がじつに重大です。連日の与党プロジェクトチームの会議では、人道復興支援だけでなく、後方支援や警護、治安の活動、武器使用基準の緩和についても検討しています。イラク派兵差し止め訴訟で確定した名古屋高裁判決は、イラクで米兵や軍事物資を空輸することが米軍の武力行使との一体化にあたり、憲法違反だと断罪しています。後方支援を当たり前とする議論一つとっても恒久法が憲法違反であるのは明白です。

 治安維持や警護活動の容認をめざす議論も見過ごしにできません。名古屋高裁判決はイラク情勢を「国際的な戦闘」と認定しました。治安維持活動といいかえても、イラク派兵が違憲であることにかわりありません。警護も武器使用を伴い、戦闘行動に発展する可能性がつよい活動です。許されるはずはありません。

 与党が検討している恒久法は、海外で日本を自動参戦の道にひきこむ違憲立法です。戦争を放棄した憲法九条に真っ向から違反する亡国の議論はただちにやめるべきです。
対米従属の姿勢をただせ

 海外派兵恒久法は、アメリカの先制攻撃戦略にそって日米安保条約=軍事同盟を世界的規模に拡大するためにアメリカが求めているものです。アメリカの求めに応じて、自衛隊を戦場に送り込み、米軍とともにたたかわせるのが本質です。平和な日本をつくる国民の願いがだいなしにされるのは明白です。

 アメリカいいなりの恒久法ではなく、憲法九条を生かした自主的外交こそ、いま日本がやるべき課題です。

2008年6月 7日 (土)

アフガンに政府調査団 政府 アフガン、スーダンに陸自部隊派遣検討 

政府はアフガンでの空自の活動も検討している。これでは何でも有りだ。(高田)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080607/plc0806070119000-n1.htm
アフガンに政府調査団 政府 アフガン、スーダンに陸自部隊派遣検討 
2008.6.7 01:19

 政府は6日、アフガニスタン、スーダン両国への陸上自衛隊部隊派遣に向けた本格検討に着手した。アフガンについては7日、内閣官房、外務、防衛両省からなる調査団を現地に派遣する。両国とも陸自施設部隊による復興支援活動を念頭に置いており、アフガンでは米国などのニーズが高い航空自衛隊による物資輸送も検討している。

 7日に派遣されるアフガン調査団は、現地で必要とされている支援内容に加え、物資輸送を念頭に置いた拠点候補地の調査なども行う予定。アフガン全土で展開し、治安維持活動を行う国際治安支援部隊(ISAF)の担当者とも協議する。ただ、政府はISAFへの参加は憲法違反の疑いがあるとして、参加しない方針で、現地の治安情勢などについて意見交換が行われる見通しだ。

 複数の政府筋によると、アフガンではイラク復興支援特別措置法に盛り込んだような陸上での施設復旧、医療などの活動を検討している。スーダンでは比較的治安が安定している南部で国連平和維持活動(PKO)協力法に基づき道路整備などの協力を行う任務が想定されている。

 ただ、こうした任務には先遣隊による現地調査や入念な調整が必要になる。アフガンへの陸自部隊派遣には国会で根拠法を通す必要もある。このため、政府ではアフガンへの現地調査団派遣やスーダンの首都ハルツームにある国連スーダン派遣団(UNMIS)司令部への自衛官派遣を先行して行うことにより、7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)で日本の貢献姿勢をアピールしたい考えだ。

 ただ、アフガン、スーダン両国に陸自部隊を同時に派遣することは「物理的に困難」(陸自幹部)で、部隊派遣に向けたハードルは高いのが実情だ。

2008年6月 5日 (木)

「調査団派遣を検討」 アフガン支援で町村氏

町村さん、例の大連立騒ぎの時に「ISAF派遣は憲法に抵触する可能性有り」と小沢代表に反論したのはだれだったっけ?。小沢氏は3日、仙台で「何でISAFに派遣できるのかという憲法上の論理を聞いてください。そのときどきで、何だか訳がわからないで、これもいい、あれもいいと言って、その論理がはっきりしない」と語った。アンタに言われたくねえよ。(高田)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008060501000364.html
「調査団派遣を検討」 アフガン支援で町村氏

2008年6月5日 12時18分

 町村信孝官房長官は5日午前の記者会見で、アフガニスタン本土への自衛隊派遣の可能性を探る政府の調査団について「現地調査を行うかを含めて検討の対象だ」と述べ、派遣する方針を認めた。

 政府は外務、防衛両省職員や自衛官らによる合同調査団を編成、月内にも現地入りさせる方針。

 町村氏は会見で「政府は常日ごろから、さまざまな形で平和協力国家としていかなる活動ができるか調べている」と強調。その上で「特にアフガンは国際的な関心が高く、主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)でも課題になることが予想される。現に40カ国以上の部隊も派遣されている」と述べ、自衛隊派遣に強い意欲を示した。
(共同)

2008年6月 3日 (火)

陸自アフガン派兵 首相発言の背景にあるもの

この中祖、坂口両記者の指摘は重要だ。今後の政局動乱の要因になりかねない。行き詰まって、手だてに困った福田が望みを託しているのが小沢のISAF派兵合憲論、アフガン自衛隊派兵論だ。要、警戒。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-06-03/2008060302_04_0.html
陸自アフガン派兵 首相発言

 福田康夫首相がアフガニスタンへの陸上自衛隊派兵について「可能性は常々考えている」と発言(一日)したことは、自衛隊の派兵拡大にとどまらない重大さを帯びています。発言の問題点、背景には何があるでしょうか。
問題点 戦争行為への参加
恒久法先取り

 アフガンの陸上で活動している米軍と国際治安支援部隊(ISAF)は反政府武装勢力タリバンに対する武力掃討作戦を行っています。ここに陸上自衛隊を派兵することは「治安維持」を名目に、対テロ掃討作戦=戦争行為そのものへの参加を意味します。“戦闘地域には派兵しない”“海外での武力行使は許されない”としてきた政府の憲法解釈からいっても違憲の海外派兵です。

 自民・公明のプロジェクトチームが検討している派兵恒久法策定では、復興支援や停戦監視などの従来の自衛隊の活動のメニュー(類型)に加え、警護・治安維持への拡大が含まれています。それと同時に、武器使用基準の緩和を進め「任務遂行の必要上の武器使用」や「駆けつけ警護」も検討対象とされています。

 アフガンへの陸上部隊の派兵は、恒久法論議を先取りするものです。

 アフガンへの陸上部隊の派遣は民主党の小沢一郎代表の持論であり、昨年末に民主党が与党の新テロ特措法案への「対案」として国会に提出した「アフガン復興支援法案」にも盛り込まれました。

 政府・与党内では、小沢氏のISAF参加論に懐疑的な見解が支配的でしたが、参院での与野党逆転状況の中で、恒久法制定に向けた民主党の妥協、協力を引き出すことも狙って検討課題に上ってきました。与党は一月の臨時国会会期末の処理で、民主党の「アフガン復興支援法案」を廃案とせず「継続」させました。

 他方、四月に名古屋高裁で自衛隊のイラクでの米軍支援活動に対し、武力行使の一体化として違憲判決が下り確定したことにも示されるように、自衛隊の戦地派遣に対する重大な疑義が広がっています。憲法九条を擁護する国民世論も大きく広がっています。アフガンへの陸上部隊の派兵の動きは、国民との矛盾をいっそう激しくせざるを得ません。(中祖寅一)

背景 悪化する現地情勢
米の増派圧力

 政府首脳がアフガンへの陸上自衛隊派兵を検討していると公言した国際的背景として、アフガン情勢悪化に苦慮する米国が、兵力を増派するよう同盟諸国に圧力をかけてきた事情があります。

 二〇〇一年十月に米軍主導で開始された対アフガン戦争は、七年目に入っていますが、情勢安定化の展望は見えないまま。昨年は戦闘で八千人以上が死亡し、開戦以来で最悪の年となりました。

 アフガンでは現在、北大西洋条約機構(NATO)が指揮する国際治安支援部隊(ISAF)と米軍主導の「不朽の自由作戦」の二つの軍事作戦が同時進行しています。米軍は、兵力増派をNATO諸国に求めてきましたが、派兵反対の世論の高まりもあり、多くの国は応じていません。

 そのため米国は、海兵隊も含めアフガンに米軍を増派。現在アフガンに駐留する六万人以上の外国兵のうち、米兵は約三万五千人を占めています。米国は、二〇〇九年にこれを四万人に増強することを検討していると報じられています。この動きはアフガン戦争の「再米国化」と表現されています。ISAFには約五万人が所属し、うち約二万人が米兵です。

 十二日にパリで開かれるアフガン復興支援会合を前に、日米間で調整が進められてきました。五月上旬にはパキスタンを訪問していた高村正彦外相が急きょアフガン入り。カルザイ大統領らと会談し、「復興支援」継続を伝えました。五月下旬の福田康夫首相のアジア政策についての演説では、五つの課題の一つとして「平和協力国家」として「汗をかいていく」と表明。「テロとの戦い」を続けていくと述べています。(坂口明)

2008年6月 2日 (月)

福田首相、町村官房長官、アフガン復興支援、陸自派遣も視野に検討 

福田首相と町村官房長官が相次いで、アフガンに陸自を派遣する可能性について言及した。170臨時国会の重要法案、新テロ特措法延長問題を見越して、昨年の小沢民主党党首のISAF派兵論を逆手にとったつもりであろう。これで民主党内に波紋を作り出したいというねらいだ。小沢論文発表当時、町村などがそれこそ憲法違反になると行っていたことを忘れたかのように。アフガンへの陸自派兵はタリバンへの武力掃討作戦への加担で、戦闘行為そのものという志位委員長の指摘は当然だ。
新テロ特措法延長どころか、より危険な動きだ。派兵反対の世論を作らねばならない。
民主党内からこの策動に呼応する者がでないように監視が必要だ。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0531/TKY200805310288.html
アフガン復興支援、陸自派遣も視野に検討 官房長官

2008年05月31日20時52分

 町村官房長官は31日、東京都内で講演し、海上自衛隊のインド洋での給油活動に関連して「プラスアルファして活動ができるかどうか。政府として少し視野を広げて考え始めようとしている」と述べ、アフガニスタン復興支援のため陸上自衛隊の派遣も視野に検討する考えを示した。

 アフガンへの陸上部隊派遣には新たな立法が必要だが、町村長官は「衆参のねじれの中で民主党の理解をどう得るのかを常に念頭に置き、アフガン支援を考えていく」とも語った。民主党の小沢代表がアフガンで活動する国際治安支援部隊(ISAF)への参加に前向きなことから、民主党を安全保障論議に引き込む狙いがあるとみられる。

 海上の給油活動を定めた補給支援特措法は来年1月に期限が切れる。政府高官は「衆院3分の2の再議決で継続させる可能性が極めて高いが、支援はそれだけでいいのか検討していく」と語った。

 ただ福田首相は昨年10月、アフガンへの陸上部隊派遣は「憲法で規定している問題につながる可能性がある」と国会で述べ、海外での武力行使を禁じた現憲法下では困難との認識を示している。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080601-OYT1T00423.htm

アフガン復興へ陸自派遣、首相が検討表明

 福田首相は1日午前、アフガニスタン復興支援への陸上自衛隊派遣について、「陸上の活動は、(アフガン本土が)日本の協力ができる体制になればできる。可能性は常々考えている」と述べ、検討する考えを明らかにした。

 首相は一方で、「状況が整わなければできない」と語り、新たな法整備や現地の治安安定などが前提になるという見解を示した。首相公邸前で記者団の質問に答えた。

 これに関連し、民主党の鳩山幹事長は1日、長野県須坂市で記者会見し、「民主党は(アフガンのテロ対策としてのインド洋への)海上自衛隊の派遣すら反対している。海自の派遣も延長し、合わせて陸自も(派遣する)という発想にはとても賛成する状況ではない」と強調した。この問題に関する与党との政策協議も、「不安定な、信頼を得ていない政権で議論に応じる考えはない」と拒否した。

 この問題では、町村官房長官が31日の講演で、陸自派遣を検討する考えを表明し、民主党の協力を求めたい意向を示していた。
(2008年6月1日19時39分  読売新聞)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-06-02/2008060202_02_0.html
アフガン陸上への自衛隊派遣
戦争行為加担そのもの絶対に容認できない
志位委員長が会見

 日本共産党の志位和夫委員長は一日、那覇市内で記者会見し、福田康夫首相がアフガニスタンの陸上での自衛隊の活動参加について検討している考えを示したことについて問われ、党の立場を述べました。

 志位氏は、アフガンの陸上で実際に活動している部隊は、国際治安支援部隊(ISAF)であり、同部隊が行っていることは、タリバンに対する武力による掃討作戦=戦争行為そのものだと指摘。「そこへ自衛隊を出すというのは、戦争行為への加担となる。『戦闘地域には出さない』『武力行使はしない』としてきた、これまでの政府の憲法解釈からいっても両立しない。絶対に容認できない」と述べました。

 さらに志位氏は、町村信孝官房長官が、「民主党の理解をどう得られるかを常に念頭に置く」と述べていることに言及。民主党の小沢一郎代表が、ISAFへの自衛隊の参加を主張していることを指摘し、「『民主党の理解を念頭に置く』ということは、ISAF参加をめざすということになる。自民党と民主党の危険な接点に強い警戒が必要だ」と批判し、憲法違反の海外での武力行使に反対する日本共産党の立場を表明しました。

2008年6月 1日 (日)

陸上派遣も検討 アフガン支援で町村氏

産経と毎日、日経の報道である。
町村官房長官もしたたかだ。昨年の小沢代表の雑誌「世界」での論文や大連立騒動でのISAF自衛隊派遣論を政局に利用して、民主党をかき回し、目前のテロ特措法延長を画策している。この政府高官って?町村官房長官のことでしょ、普通は。日経の石破発言も気になりますね。(高田)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080531/plc0805311854005-n1.htm
陸上派遣も検討 アフガン支援で町村氏
2008.5.31 18:54

 町村信孝官房長官は31日の講演で、アフガニスタン復興支援に関連し、「陸上(活動)も含めて、少し視野を広げて考える」と述べ、海上自衛隊がインド洋で行う洋上補給活動に加え、国際治安支援部隊(ISAF)への参加など地上への部隊派遣も検討する見解を示した。

 また、政府高官は自衛隊派遣を随時可能にする恒久法を年内に制定することは難しいとの見方を示した。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080601k0000m010057000c.html
町村官房長官:アフガン支援「陸上も検討」

 海上自衛隊のインド洋での給油活動について町村信孝官房長官は31日、「活動継続にプラスアルファして、何らかの活動ができるかどうか。主として海上か、アフガニスタンの陸上かも含め、政府として考え始めようとしている」と、アフガン本土での陸上自衛隊の活動も視野に検討する考えを示した。東京都内での講演で述べた。

 町村氏は「民主党の理解をどう得られるかを常に念頭に置きながら、アフガン支援を考えないといけない」とも指摘した。

 海自の活動を担保する新テロ対策特別措置法は来年1月に期限を迎える。政府は秋に召集予定の臨時国会に、活動継続に向けた新たな法案を準備する方針だが、現行法の継続か、活動内容などを見直した新法の策定かについては議論もある。【坂口裕彦】

毎日新聞 2008年5月31日 20時59分
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080601NTE2INK0331052008.html
アフガン支援、陸上含め検討 官房長官表明

 町村信孝官房長官は31日、都内で開かれた国際会議での講演で、来年1月に期限切れとなるインド洋の海上自衛隊による給油活動特別措置法について「活動の継続と合わせてプラスアルファの活動ができるかどうか。アフガニスタンの陸上も含め、視野を広げて考え始めようとしている」と表明した。陸上自衛隊の派遣も含めて検討する意向を示したものだ。

 一方、石破茂防衛相は同日夜、訪問先のシンガポールで同行記者団と懇談し、町村氏の発言に関連して「あらゆる可能性は否定されない。具体的に検討している段階にはないが、特措法の期限切れ後についてはいろいろな角度から検討すべきだ」と語った。ただ、アフガンに陸自を派遣する場合でも、国会承認のあり方や活動範囲など課題が多いとの見方も示した。(07:02)

2008年5月30日 (金)

中国への空自機派遣見送り、発表

結局、自衛隊機は中国に行かないことになった。この問題を巡って、中国指導部が自衛隊機導入を日本に要請したことは、いかに緊急時であれ、中国指導部の判断の問題として汚点を残したと思う。中国指導部が民衆の反発を計算できないほどに、民心から遊離していたことの証左だ。
震災の現場では、学校などの倒壊の原因が手抜き工事にあるとの指摘が出ているが、こうした事態はこの間の中国共産党の改革・解放経済政策のひずみであり、結果だ。その責任も問われざるをえまい。くわえて、自衛隊機の導入だ。
自衛隊機の災害派遣というと、日本の市民運動側も反対しにくい問題であるが、これが実施されたならいま政府がねらっている海外派兵恒久法への援護射撃になったに違いない。いま、自衛隊が内外でどのような危険な役割を果たしているか、この問題への考慮なしに、ただただ緊急事態だからということにはなるまい。憲法違反の自衛隊を使わないでできる方法があるかどうか、最大限の検討をすべきではないだろうか。日本共産党は「スマトラ沖地震の際に、きわめて大きな自然災害が起きたときは自衛隊が海外でも救援救出に活動することを否定するものではないと表明したが、今度も変わりはない」という態度で、自衛隊機派遣を容認したが、社民党は「中国の国民感情も考慮し、反対だ」と福島党首が発言した。共産党が「緊急事態が起きたときには」というのはわからないでもないが、結局、自衛隊機を派遣せず、民間機で緊急援助物資の搬送を実施することになったわけだから、その判断は拙速にすぎたのではないか。ここは日本共産党にはよく考えてもらいたいところだ。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0530/TKY200805300046.html
中国への空自機派遣見送り、発表

2008年05月30日11時25分

 政府は30日、中国・四川大地震の被災者支援物資を運ぶための自衛隊機派遣を見送ることを発表した。中国国内で自衛隊機受け入れに反発があることを考慮した。中国側が求めているテントなどの物資は民間機をチャーターして輸送する。

 町村官房長官は同日午前の記者会見で「今回は自衛隊機派遣を行うことはない。中国国内で一部慎重論が出始めていることを考慮し、日中間で協議した結果、自衛隊機による輸送は見送ることにした」と述べた。

 自衛隊機による救援物資の輸送は、中国政府が27日、北京の日本大使館にテントなどの支援を要請したことで浮上した。中国側が輸送手段として自衛隊機も受け入れる考えを示したことから、日本政府は迅速に派遣が可能な自衛隊機を使用する方向で検討に入った。

 自衛隊の部隊が中国国内に入るのは初めてで、実現すれば、日中関係進展のシンボルになるとの見方がでる一方、中国国内ではインターネット上に反対意見が書き込まれるなど、世論が二分されていた。

 町村氏は会見で「摩擦を起こしてまでやるような話ではない」と指摘。首相周辺は「中国政府内のコンセンサスが得られなかった」と語った。石破防衛相は30日の記者会見で、「中国の日本に対する信頼を獲得するための努力を今後も地道にやっていかなければいけない」と述べ、日中間の防衛交流については、「淡々と進める」と語った。ある日本政府関係者は「自衛隊機の使用は選択肢の一つだったが、そこだけ報道で大きくクローズアップされ、中国側も戸惑ったのではないか」との見方を示した。

 政府は今後、チャーター機による輸送を本格的に検討、早期の支援物資輸送を目指す。雨期を控え、中国側の要望が強いテントについては、自衛隊のものに加え、兵庫県が無償提供を表明しているものなどを集めて運ぶ方向だ。

 自衛隊機派遣について、政府は国際緊急援助隊派遣法に基づき、愛知県の航空自衛隊小牧基地所属のC130輸送機3機でテントや毛布、医薬品などを運ぶ派遣計画の原案を作成、早ければ週末にも第1便を出発させる態勢を整えつつあった。一方で、自衛隊機の受け入れについて、中国側の最終的な確認を待っていたが、両政府間の協議の結果、自衛隊機の活用は今回見送ることになった。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080530/plc0805301012007-n1.htm

2008年5月26日 (月)

与党PTの法案論点

赤旗紙報道。いよいよ動き出した。週2回ペースで急ぐようだ。民主党の取り込みをどうするかが、同法の行方を占うことになる。(高田)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-26/2008052602_05_0.html
与党PTの法案論点
派兵恒久法で警護・治安活動

 自衛隊の海外派兵を常時可能にする恒久法を検討する与党のプロジェクトチームが二十三日に初会合を開きました。
福田・太田会談

 初会合は二月以来先送りされていましたが、十七日の福田康夫首相と太田昭宏・公明党代表との会談を機に動き始めたもの。週二回ペースで議論し、今国会中の要綱とりまとめをめざします。

 恒久法制定を最大のテーマとして四月に活動を再開した「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」も、週一回の学習会の一方で自民・民主・公明議員による法案づくりを検討しています。同会には与党から七十人以上が参加する一方、前原誠司民主党副代表、長島昭久同党副幹事長ら三十人以上の民主党国会議員が参加しています。

 恒久法検討の動きが活発化しているのは、来年一月の新テロ特措法の期限を考えれば、秋の臨時国会では活動継続の方策を確定しなければならないという“事情”があります。新テロ法の改定か恒久法かで与党内の意見は分かれるものの、福田首相らは民主党を誘い出せる恒久法推進に執着しています。
海外での武力行使

 二十三日の与党のプロジェクトチームでは、「一般法(恒久法)の主要な論点」とするペーパーが配られました。与党が目指す恒久法の骨格を示すものです。重大なことは、恒久法が単に従来の海外派兵法の延長にとどまらず、これまで憲法に違反するとして認められてこなかった海外での武力行使に向けたものであることが大きく浮かび上がってきたことです。

 「主要な論点」では、「我が国が行う活動のメニュー(類型)」として、(1)停戦監視(2)人道復興支援(3)後方支援などに加えて、(4)警護 (5)治安維持(6)船舶検査などを行うことが検討項目に加えられました。警護や治安維持、強制的な船舶検査は武力行使を伴うことからこれまでの海外派兵法では盛り込まれなかったものです。

 さらに「我が国が行う活動のメニューにあわせて、それに必要な武器使用権限(いわゆる『駆けつけ警護』や任務遂行のための武器使用など)についても検討が必要」だとしています。

 これらをあわせて考えるとどうなるか―。「警護」や「治安維持」活動は、怪しい人物に対する停止・身体検査・拘束のほか、住宅や建物への立ち入り、捜索・押収などの強制措置を中心内容とします。「それに必要な武器使用」を認めれば、“怪しい者”が抵抗したり、それを手助けする者がいる場合には武器を使用してもよいことになります。アメリカ軍がイラクなどで住民虐殺につながっている対テロ掃討作戦と同じです。憲法が禁じる海外での武力行使であることは明白です。

 「駆けつけ警護」は、同盟国の軍隊などが攻撃を受けたときに「駆けつけ」て反撃するもので、集団的自衛権の行使につながります。

 二十三日の会合では、「憲法の範囲内」「解釈改憲はおこなわない」などを検討の原則としましたが、検討内容は憲法の範囲をはるかに超えているのです。(中祖寅一)

与党 イラク空自撤収検討 『特措法延長なし』で調整

本日の東京新聞報道。他紙にも同様の記事有り。名古屋高裁判決や米国の大統領選挙での世論の動向などから、与党にも動揺が広がっている。イラク特措法の廃止は当然であるが亜、新テロ特措法も廃止すべきだ。派兵恒久法をやめよの世論を盛り上げよう。(高田)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008052602000133.html
与党 イラク空自撤収検討 『特措法延長なし』で調整

2008年5月26日 朝刊

 与党は二十五日、イラクへの航空自衛隊派遣の根拠で、二〇〇九年七月末に期限を迎えるイラク復興支援特別措置法の延長を求めない方向で調整に入った。延長には野党が反対するのが確実な情勢なのに加え、名古屋高裁がイラクでの空自の活動を違憲としたことや、ブッシュ米大統領が来年一月に退任することなど内外の情勢を踏まえたもの。これを機に、自衛隊のイラクからの撤収時期について議論が行われる見通し。

 自民党外交調査会長の山崎拓前副総裁は同日、都内で行われた討論会で「イラク特措法の延長は難しい」との見通しを示した。

 討論会後、山崎氏は記者団に、多国籍軍の駐留根拠である国連決議が十二月末で期限切れとなることも指摘した。

 公明党幹部も「そろそろイラクからの撤退時期を考えてもいい」と述べた。

 一方、政府・与党は海上自衛隊によるインド洋での給油活動については、八月中旬に召集する方針の臨時国会で、来年一月に失効する新テロ対策特別措置法(給油新法)の期限を延長する方針。

2008年5月24日 (土)

給油新法延長と派兵恒久法策定の二段構え

福田内閣は再議決のウルトラCを前提に、会期を引き延ばすために臨時国会の8月開会を企てているそうである。派兵給油新法の延長と、派兵恒久法の策定の二段構えで準備が始まった。東京新聞、毎日新聞、赤旗しんぶんの3紙から関連のニュースを採録した。(高田)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008052402000136.html
臨時国会8月中旬に 政府・与党方針 給油新法改正案再可決見据え

2008年5月24日 朝刊

 政府・与党は二十三日、秋の臨時国会を八月中旬に召集する方針を固めた。政府が臨時国会に提出する予定の新テロ対策特別措置法(給油新法)の期限を延長する改正案を、二〇〇九年度予算編成と税制改正が本格化する十二月までに確実に成立させるためには、召集日を例年より大幅に前倒しする必要があると判断した。

 給油新法は海上自衛隊によるインド洋での給油活動の根拠法。一年間の時限立法のため来年一月十五日に失効するが、与党では「危険が少なく効果が大きい国際貢献。絶対に継続するべきだ」(公明党幹部)との意見が支配的だ。

 一方、民主党は「国連決議に基づかない活動は憲法違反だ」(小沢一郎代表)として給油新法に反対。主導権を握る参院では、参院送付後六十日で否決とみなす憲法の規定が適用される直前まで審議を引き延ばし、徹底抗戦した。改正案についても、同じ対応を取る可能性がある。

 自民党幹部は「給油新法改正案のみなし否決を前提に日程を組み立てていくと、そういう召集日になる」と指摘。公明党幹部も「妥当な線だ」と述べた。
給油新法延長 引き続き反対 民主・鳩山氏

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は二十三日の記者会見で、来年一月に期限が切れる新テロ対策特別措置法の延長について「(民主党は)前回も反対した。反対を賛成に変える理由はまったく見あたらない」と、引き続き反対する考えを示した。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008052402000127.html

自衛隊海外派遣恒久法 今国会中に与党要綱合意 法案提出めどなく

2008年5月24日 朝刊

 与党は二十三日、自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法に関するプロジェクトチーム(PT)の初会合を開いた。今国会中に法案の要綱をまとめることでは合意したものの国会提出のめどは立っていないままの状態での「見切り発車」となった。 (古田哲也)

 会合では、(1)現行憲法の範囲内とし、集団的自衛権の行使に関する政府解釈は変更しない(2)国会承認などで文民統制を確保する(3)国会提出する場合は内閣提出にする-で合意。六月十五日の国会会期末までに計六回の会合を開き、武器使用基準や国会承認の在り方などを要綱にまとめる。

 自民党の山崎拓前副総裁は、インド洋での給油活動を継続する新テロ対策特別措置法(給油新法)が来年一月に期限切れとなることを踏まえ、恒久法による活動継続を目指し、「臨時国会に提出できるよう環境整備したい」と強調した。だが、政府・与党が給油新法延長を念頭に臨時国会を八月中に召集する方針を固めたこともあり、恒久法制定の機運はしぼんでいる。公明党は「提出ありきで決め打ちしない」(山口那津男政調会長代理)と、依然として慎重姿勢だ。

 自民党は、民主党との政策協議も模索しているが、鳩山由紀夫幹事長は二十三日の記者会見で「こんな低支持率の福田内閣の下で仕上げることは不可能ではないか」と切り捨てている。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080524k0000m010100000c.html
自衛隊海外派遣:与党が「恒久法」PT初会合 公明は慎重

 自民、公明両党は23日、自衛隊の海外派遣の一般的要件を定める「恒久法」を検討する合同プロジェクトチーム(座長・山崎拓自民党前副総裁)の初会合を国会内で開いた。来年1月に期限切れとなる新テロ対策特別措置法などをその都度延長する事態を避けるため、今国会中に恒久法案の要綱を作成し、8月下旬に召集が検討される臨時国会に政府が法案提出できるように準備する。ただ、公明党は要綱作成まで容認するが、法案提出には慎重論が強く、見通しは不透明だ。

 会合では、恒久法検討に際し、(1)憲法の枠内にとどめ集団的自衛権行使に関する政府解釈を変更しない(2)国会承認など文民統制を確保する(3)法案を提出する場合は政府提出とする--との3原則を確認した。【西田進一郎】

毎日新聞 2008年5月23日 20時50分
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-24/2008052401_07_0.html
派兵恒久法
臨時国会に提出狙う
与党チーム初会合 今国会中に要綱

 自民党と公明党は二十三日、自衛隊の海外派兵を随時可能にする恒久法にかんする「与党プロジェクト・チーム」の初会合を国会内で開き、今国会中に法案要綱をまとめる方針を確認しました。

 同日、自民・民主・公明・国民新の国防関係議員でつくる「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」も会合を開き、恒久法の法案化を目指し協議を続けることを確認しました。六月十五日の通常国会会期末を控え派兵恒久法策定の動きが加速しています。

 与党チームの会合では、通常国会の期間中は週二回のペースで会合を開くことを確認。座長に就任した自民党の山崎拓前副総裁は「精力的に論議を進め、今国会中に政府の法案要綱を持つことができるように与党として議論を整理したい。次の臨時国会に政府が法案提出できるように環境整備をしたい」とのべ、必要な段階で政府・与党協議会を開くとしました。公明党の山口那津男参院議員も「(法案の)姿が見えてくるのは臨時国会の前ぐらい」としました。

 また、「憲法の範囲内とする。集団的自衛権の行使に関する解釈を変更しない」などとする検討の原則を確認。一方で、これまでの派兵法の「メニュー(類型)」に「警護」「治安維持」「船舶検査」を加え、それにあわせて「必要な武器使用権限(いわゆる『駆けつけ警護』や任務遂行のための武器使用など)についても検討」としており、海外での武力行使に道を開く危険な内容であることがあらためて浮かびあがりました。

2008年5月21日 (水)

自衛隊恒久法、与党検討チームが23日に初会合

本日の日経紙の報道。赤旗も報道していたが、インターネットで採れない記事だった。
いよいよ、与党PTが発足する。山口さん、恒久法でも自民党に付いていくの?これでは加憲の看板が泣きますね。秋の臨時国会に法案を提出するという。反撃する運動の強化が急務だ。(高田)

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080521AT3S2001C20052008.html
自衛隊恒久法、与党検討チームが23日に初会合

 自民党の山崎拓外交調査会長と公明党の山口那津男外交安全保障調査会長は20日、国会内で会談し、自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法(一般法)に関する与党プロジェクトチームの初会合を23日に開く方針で合意した。今国会への法案提出は見送るが、秋の臨時国会への提出を視野に議論を進める。

 与党チームの座長には山崎氏が就任する。山崎氏は6月15日までの今国会会期中に恒久法の骨格か要綱を取りまとめ、秋の臨時国会への提出に備えたい考え。公明党側には慎重論が残っており、曲折も予想される。(07:03)

2008年5月17日 (土)

政府、臨時国会早期召集を検討・給油法延長など再可決にらむ

本日の日経新聞サイトからである。派兵恒久法での公明党との協議の遅れなどを見越して、とりあえず臨時国会で給油新法の延長を射程に入れ始めたうごきである。先の新法以降、全く民意を問わないままで衆院再議決をする等という法外なことを許すことはできない。支持率10%台にまで落ち込んだ福田内閣はただちに解散をして民意を問うべきである。
2つめの記事は赤旗紙で、自民党PTの山崎氏は難航していた与党PTを来週中に設置し、今国会中に恒久法の与党要綱案を出すと福田首相に述べたという。
3つめの記事は北海道新聞の記事で、防衛省が防衛法制に関する検討委員会を設けるという話である。(高田)

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080517AT3S1602616052008.html
政府、臨時国会早期召集を検討・給油法延長など再可決にらむ

 政府・与党は野党との対決法案の成立を先送りすることを受け、秋の臨時国会をできるだけ早期に召集する方向で検討に入った。インド洋での給油活動特別措置法の延長措置をはじめ、憲法の「60日ルール」に基づく衆院再可決を視野に入れざるを得ない重要法案がそろっているためだ。

 「海上自衛隊派遣の活動延長は60日ルールを使わざるを得ない。それを前提に臨時国会のスケジュールを考えないといけない」。自民党の大島理森、公明党の漆原良夫両国会対策委員長は15日、福田康夫首相にこう伝えた。「12月は予算編成に集中してほしい」と、臨時国会の会期を11月末までにしたい意向も示した。(07:02)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-17/2008051701_05_0.html
今国会中に要綱案
自民座長が首相に報告

 福田康夫首相は十六日、自衛隊の海外派兵をいつでも可能にする恒久法の制定について、自民党プロジェクトチーム(PT)の山崎拓座長と首相官邸で会い、検討状況の説明を受けました。山崎氏は与党のPTを来週設置し、六月十五日までの今国会会期末までに要綱案を策定したいとの考えを伝えました。首相は「公明党とよく協議して取り組んでほしい」と指示しました。

 派兵恒久法で自民党は、これまでの派兵法の単なる延長ではなく、武器使用基準の緩和や活動類型の拡大などを通じて、海外での武力行使に道を開くことを狙っています。

 自民党は当初、与党PTを二月下旬に発足させる予定でしたが、海上自衛隊のイージス艦衝突事故や国会情勢の影響で遅れていました。

 与党などは、新テロ特措法の期限が来年一月に切れることから年内にも恒久法を制定しようと狙っています。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/93223.html?_nva=14
自衛隊の武器使用基準を検討 防衛省が委員会設置 恒久法制定にらむ(05/17 00:00)

 防衛省は十六日、自衛隊関係の法律全般を検証する「防衛法制に関する検討委員会」(委員長・寺田稔政務官)を設置した。自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法制定の議論本格化に備え、武器使用基準のあり方など、同省としての見解をまとめる。

 同検討委は背広組から事務次官と局長・審議官クラス、制服組から統合、陸海空四幕僚長ら計約十人で構成。

 省内で開かれた初会合では寺田氏が「米同時テロ以降の多様な事態に対処しなければならない。法制面の検討なくして自衛隊の将来の姿は描けない」とあいさつし、自衛隊関連法制の改正に、同省が積極的にかかわる考えを示した。

 また同日の会合では、テロ攻撃の恐れがあるハイジャック機への警戒監視や、宇宙の防衛利用などで、法的不備があれば関連法改正を目指すことも確認した。

2008年5月12日 (月)

派兵恒久法へあせる読売社説

本日の読売の社説である。突然のように「許されない」などと大上段から公明党、民主党を批判し、若手議員の会を持ち上げ、死に体になった安倍「安保法制懇」答申への期待を表明した。秋の臨時国会に向けて、何とか動きを作り出したいとの読売の焦燥感が露出している。
先の名古屋高裁判決などの流れを受けて、こうした動きを許さない運動を強めよう。(高田)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080511-OYT1T00725.htm
自衛隊恒久法 「泥縄」の対応は許されない(5月12日付・読売社説)

 「テロとの戦い」を着実に継続するためにも、泥縄式の対応を繰り返すことは許されない。

 自衛隊の海外派遣に関する恒久法の検討作業が大幅に遅れている。

 インド洋での海自の給油活動の根拠である新テロ対策特別措置法は、来年1月に期限が切れる。今秋の臨時国会で、新テロ特措法に代えて恒久法を整備するには、残された時間は決して長くない。

 早急に与党のプロジェクトチーム(PT)を設置し、具体的な検討を開始すべきだ。

 与党は当初、2月末にPTを設置する予定だった。ところが、海上自衛隊イージス艦の漁船衝突事故を受けて、公明党がPT設置に「今は、その環境にない」などと難色を示した。いまだにPTは発足していない。

 今国会中に法案の要綱ないし骨子を策定しなければ、秋の臨時国会前の法案化は困難になる。その場合、政府の対応は新テロ特措法延長などに限定されてしまう。

 イージス艦事故などは、恒久法とは全く別の問題だ。公明党は与党PT設置に前向きに対応してもらいたい。

 民主党も、恒久法論議に積極的に加わるべきである。

 民主党は、自衛隊の国際平和協力活動の本来任務化に賛成した。新テロ特措法の対案には恒久法整備の方針も盛り込んだ。対案は参院で可決され、衆院で継続審議となっている。党派を超えて、国際協力のあり方を考える時だ。

 どんな場合に自衛隊を海外に派遣するのか。どんな任務を担わせるのか。大いに議論すべきだ。

 4月下旬には、自民、民主、公明など超党派の議員連盟「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」が3年ぶりに活動を再開した。約110人が名を連ね、週1回、恒久法や集団的自衛権の問題などの勉強会を開くという。

 恒久法論議の活性化に、側面から貢献してほしい。

 忘れてならないのは、政府の有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の作業だ。柳井俊二・元駐米大使が座長を務めている。

 安倍政権時に発足し、昨年8月以降は会合を開いていないが、いずれ懇談会の報告書を福田首相に提出することが決まっている。

 報告書は、自衛隊の国際平和協力活動に関して、自衛官の武器使用基準を国際標準に緩和することなどを提言する見通しだ。提言は当然、今後の恒久法論議にきちんと反映させるべきだろう。
(2008年5月12日01時49分  読売新聞)

2008年4月24日 (木)

超党派の安保議連 3年ぶり活動再開

本ブログで既報であるが、本日の東京新聞の記事である。(高田)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008042402006129.html

超党派の安保議連 3年ぶり活動再開

2008年4月24日 朝刊

超党派の「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」=23日、衆院第二議員会館で

 安全保障分野の法制充実を訴える超党派の議員連盟「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」が二十三日、約三年ぶりに活動を再開した。今後、週一回のペースで会合を重ね、自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法について、今秋にも独自の法案骨子を取りまとめる考えだ。

 代表幹事には、自民党の中谷元・元防衛庁長官、民主党の前原誠司副代表、公明党の上田勇氏が就任し、同会には三党を中心に約百十人が名を連ねた。

 同会は二〇〇一年十一月に結成。集団的自衛権行使を容認する「安全保障基本法」の制定などを目指して活動していたが、〇五年以降は休止状態だった。

 今年一月に成立した新テロ対策特別措置法(給油新法)の議論をきっかけに、恒久法の必要性を訴える意見が自民、民主両党から相次いだことなどが活動再開につながった。

 同会に対しては、政界再編を見据えた動きだとして警戒する声もあるが、前原氏は記者団に「(自民、民主両党の)どちらが政権をとっても、外交安全保障政策の根本は一致すべきだ。政界再編より、お互いの共通認識を作ることが主眼だ」と述べた。

2008年4月20日 (日)

派兵恒久法で与野党合作の動き

20日の読売新聞の報道では、「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」(自民党の中谷元・安全保障調査会長、民主党の前原誠司副代表、公明党の上田勇衆院議員ら、与野党の若手有志議員で構成)は3年ぶりに活動を再開する方針で、23日に総会を開き、海外派兵恒久法の制定に向け、独自案の検討を進めようとしているという。同会は活動方針で、会の目的を「政党の垣根を越えて連携し、我が国の安全保障・危機管理態勢を確立する」と明記した。
これは先ごろ開かれた自民党の恒久法PTの会合で、ISAF合憲論が出ていたこととあわせ、衆参ねじれ国会の下で、自公民連合の動きを探るものとして、警戒を要する動きである。福田内閣がいま、派兵恒久法を実現しようとすれば、この動きは不可避である。しかし、これは広範な民意に背くものであり、民主党内でもおいそれと合意ができるものではない。これらを見据えた、国会外での運動の強化が重要になっている。(高田)

日経社説・違憲判断を機に集団的自衛権論議を(4/18)

名古屋高裁判決への日経紙の社説の紹介を落としていたので、改めて紹介しておきたい。
この社説は判決を契機に「集団的自衛権」についての議論を活発化させよと主張している。本末転倒、盗人に追い銭、転んでもただでは起きない、などなどが思い浮かんだ社説である。小泉内閣はなぜ非戦闘地域などというあいまいな概念を持ち込んだのか、それはイラク特措法が憲法9条に反するからである。判決でこのことが違憲と指摘されると、日経紙は、9条の「解釈」そのものを根本から変えるための集団的自衛権の議論をせよなどという。ルール違反を指摘されると、違反にしないためにルール自体を変えようというのである。日経紙はこうして安倍内閣が破綻した集団的自衛権の政府解釈の変更に踏み込むよう、福田内閣の尻たたきをしている。集団的自衛権の行使の合憲解釈化と派兵恒久法をあわせれば、まさに9条はあってなきがごとし、日本は軍隊をいつでもどこへでも出して、米軍と共に武力行使ができる「普通の国」になる。日経がめざしているのはそうした日本である。(高田)

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20080417AS1K1700817042008.html
社説1 違憲判断を機に集団的自衛権論議を(4/18)

 航空自衛隊がイラクで行っている空輸活動には、憲法上許されないものが一部ある、との判断を名古屋高裁が示した。

 自衛隊のイラクでの活動が憲法9条に違反するとして、全国の約1100人が派遣差し止めなどを国に求めた訴訟の控訴審判決の判決理由で述べた。判決主文は原告の請求をすべて退けており、自衛隊のイラクでの活動を制限する法的効力はない。

 今回の違憲判断は、イラク特措法の国会審議でも問題になった「戦闘地域」「非戦闘地域」の区分け基準のあいまいさと、その大本にある集団的自衛権を巡る政府の憲法解釈の無理を浮かび上がらせたものとして注目したい。

 違憲とされた自衛隊の活動は、多国籍軍の武装した兵員をバグダッドへ運ぶ行為である。

 政府はバグダッドの航空自衛隊が活動する地域を「非戦闘地域」とするが、判決は、現地から伝えられる状況から「バグダッドはイラク特措法にいう『戦闘地域』にあたる」と認定。そのうえで戦闘地域への武装兵員の輸送は、政府が憲法上許されないとしている「他国による武力行使と一体となる協力」に該当する ――と結論づけた。

 私たちは国連平和維持活動(PKO)や多国籍軍の平和構築活動に対し自衛隊が協力をするに当たり、戦闘活動には参加すべきでないが、後方支援には幅広く参加すべきであると考えてきた。

 このためには集団的自衛権をめぐる憲法解釈の変更が必要となると指摘してきた。

 イラク特措法に、定義があいまいな「戦闘地域」「非戦闘地域」の概念を持ち込まざるをえなかったのも、現在の政府の憲法解釈に抵触せずにイラクで自衛隊が活動できるようにするためだった。安倍晋三前首相は、この点を整理し、新たな解釈を打ち出す必要があると考え、柳井俊二元駐米大使を座長とする有識者懇談会をつくった。

 福田康夫政権が発足してから柳井懇談会は一度も開かれておらず、福田首相は、この議論を事実上停止した格好だ。一方で福田首相は、自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法(一般法)案をまとめ、今国会提出に向けて与党内調整を進めるよう指示している。

 集団的自衛権の解釈変更をめぐる議論に目をつぶったままで恒久法を制定すれば、いま起きている混乱は続く。名古屋高裁の判断は、福田政権のちぐはぐな姿勢に対する批判のようにも見える。

2008年4月19日 (土)

イラク輸送違憲:空幕長「関係ねえ」

なんという傲慢無礼な態度か。これではシビリアンコントロールもなにもあったものではない。田母神空幕長がお笑いタレント小島よしおのせりふをまねて、「そんなの関係ねえ」と記者会見で述べたのだ。冗談にも程がある。「自衛隊が巻き込まれる危険はない」だって?それでよく空幕長が務まるよ。(高田)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080419k0000m010156000c.html
イラク輸送違憲:空幕長「関係ねえ」会見で隊員の心境代弁

 航空自衛隊トップの田母神俊雄・航空幕僚長は18日の会見で、前日の名古屋高裁の違憲判決がイラクに派遣中の隊員に与える影響について尋ねられ、有名お笑いタレントの流行語を引用して「私が心境を代弁すれば『そんなの関係ねえ』という状況だ」と述べ、隊員の士気に影響はないと強調した。

 田母神幕僚長は「非常に純真な隊員については、一部、心を傷つけられているかもしれない」としつつ、「大多数はほとんど影響ない」と語った。

 高裁がイラク特措法の定める「戦闘地域」に該当するとした空自の空輸先の一つ、バグダッド空港については、「予断を許さない状況だと思う。ただ自衛隊が戦いに巻き込まれる危険はない」と強調した。

 また、元文部科学相の中山成彬衆院議員(宮崎1区)は18日夜、宮崎市内で講演。名古屋高裁判決について「問題のある裁判長で、変な判決だった。3月末で辞め『最後っぺ』(おなら)を出したようなものだ」などと語った。【本多健、中尾祐児】

毎日新聞 2008年4月19日 0時12分(最終更新 4月19日 1時30分)

2008年4月18日 (金)

イラク派兵、名古屋高裁違憲判決・各紙社説

昨日の名古屋高裁におけるイラク派兵違憲判決に関する各紙の社説である。政府はこうした判決が出ても、傍論だとして従おうとしていない。政府のこの姿勢は立憲主義と三権分立主義に真っ向から反する態度である。朝日、毎日、東京、北海道の各紙はイラクは兵の再検討を主張しているが、読売紙は判決に正反対の態度を取っている。
先のプリンスホテルの日教組問題での仮処分判決無視の態度といい、権力や力のあるもの達がこうした判決を無視する風潮をいかにすればいいのか。(高田)

イラク派兵、名古屋高裁違憲判決・各紙社説

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu1
イラク判決―違憲とされた自衛隊派遣

 あのイラクに「非戦闘地域」などあり得るのか。武装した米兵を輸送しているのに、なお武力行使にかかわっていないと言い張れるのか。

 戦闘が続くイラクへの航空自衛隊の派遣をめぐって、こんな素朴な疑問に裁判所が答えてくれた。いずれも「ノー」である。

 自衛隊が派遣されて4年。長年、疑念を抱いていた人々も「やっぱり」という思いを深めたのではないか。

 航空自衛隊の派遣に反対する3千人余りの人々が派遣差し止めを求めて起こした訴訟で、名古屋高裁が判決を言い渡した。

 差し止め請求は退けられ、その意味では一審に続いて原告敗訴だった。だが、判決理由のなかで憲法などとのかかわりが論じられ、派遣当時の小泉政権が示し、その後の安倍、福田両政権が踏襲した論拠を明確に否定した。

 判決は、イラクの現状は単なる治安問題の域を超え、泥沼化した戦争状態になっていると指摘した。とくに航空自衛隊が活動する首都バグダッドの状況はひどく、イラク特措法の言う「戦闘地域」にあたるとした。

 小泉政権は、イラクのなかでも戦火の及ばない「非戦闘地域」が存在し、そこなら自衛隊を派遣しても問題ないと主張した。陸上自衛隊を派遣した南部サマワや、首都の空港などはそれにあたるというわけだ。

 判決はそれを認めず、空輸活動はイラク特措法違反と明確に述べた。空自の輸送機はこれまで攻撃を受けなかったものの、何度も危険回避行動をとったことを防衛省は認めている。実際に米軍機などが被弾したこともあった。判決の認識は納得がいく。

 もう一つ、多国籍軍の武装兵員を空輸するのは、他国による武力行使と一体化した行動であり、自らも武力を使ったと見られても仕方ない、つまり憲法9条に違反するとした。

 もともと、無理のうえに無理を重ねた法解釈での派遣だった。当時の小泉首相は、非戦闘地域とはなにかと国会で聞かれ、「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域」などと開き直ったような答弁を繰り返した。

 判決後、町村官房長官は派遣続行を表明した。最高裁による最終判断ではないからということだろう。それでも、高裁の司法判断は重い。判決を踏まえ、与野党は撤収に向けてすぐにも真剣な論議を始めるべきだ。

 日本の裁判所は憲法判断を避ける傾向が強く、行政追認との批判がある。それだけにこの判決に新鮮な驚きを感じた人も少なくあるまい。

 本来、政府や国会をチェックするのは裁判所の仕事だ。その役割を果たそうとした高裁判決が国民の驚きを呼ぶという現実を、憲法の番人であるはずの最高裁は重く受け止めるべきだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2008041802004496.html
【社説】
イラク空自違憲 『派兵』への歯止めだ

2008年4月18日

 航空自衛隊のイラク派遣は憲法九条に違反している。名古屋高裁が示した司法判断は、空自の早期撤退を促すもので、さらには自衛隊の海外「派兵」への歯止めとして受け止めることができる。

 高裁の違憲判断はわかりやすい論理になっている。

 イラク特措法は、人道復興支援のため「非戦闘地域」での活動を規定している。空自のC130輸送機は、武装した米兵らをバグダッドなどに空輸している。ところが、バグダッドは戦闘地域、すなわち戦場である。

 戦場に兵士を送るのは軍事上の後方支援となる。これは非戦闘地域に活動を限定したイラク特措法から逸脱し、武力行使を禁じた憲法九条に違反するとした。

 イラク戦争開戦から五年余。大量破壊兵器の保有、国際テロの支援を理由に米英両国は攻撃に踏み切った。「事前に悪をたたく」という米ブッシュ政権の先制攻撃論が理論的支柱となった。

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080418k0000m070137000c.html
社説:イラク空自違憲 あいまいな説明は許されない

 イラク復興特別措置法に基づく航空自衛隊のバグダッドへの空輸活動を違憲とする判決が出た。自衛隊のイラク派遣に反対する市民グループが国を相手取って、派遣が憲法違反であることの確認を求めた控訴審で、名古屋高裁(青山邦夫裁判長)が17日、判断したものだ。

 陸上自衛隊は06年7月にイラク・サマワから撤退したが、空自は昨年6月のイラク特措法改正で活動が2年間延長された。イラクで5年目の活動を展開しており、クウェートから首都バグダッドへの輸送などを担当している。

 判決はまず、バグダッドで米軍などと武装勢力との間で激しい武力衝突が起きていることを指摘し、特措法でいう「戦闘地域」にあたると認定した。そのうえで、「多国籍軍の武装兵員を戦闘地域であるバグダッドに空輸する活動は、他国による武力行使と一体化した行動で、武力行使を行ったとの評価を受けざるを得ない」とした。

 政府と同じ憲法解釈で特措法を合憲としたとしても、活動を「非戦闘地域」に限定した特措法と、武力行使を禁じた憲法9条に違反するとの判断である。

 重要なのは、判決がイラク国内の紛争は多国籍軍と武装勢力による「国際的な武力紛争」であるとの判断に基づき、バグダッドを「戦闘地域」と認定したことだ。政府がイラクでの自衛隊の活動を合憲だと主張してきた根拠を根底から覆すものだからだ。

 イラクに自衛隊を派遣した小泉純一郎首相(当時)は、国会で非戦闘地域について質問されて、「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である」と答弁し、物議をかもしたことがある。また、党首討論では、イラク国内の非戦闘地域について聞かれ、「イラク国内の地名とかを把握しているわけではない。どこが非戦闘地域かと聞かれても、分かるわけがない」と発言したこともあった。

 判決は、極めてあいまいだった当時の首相発言を指弾する内容でもある。政府は判決を真摯(しんし)に受け止め、活動地域が非戦闘地域であると主張するなら、その根拠を国民にていねいに説明する責務がある。

 さらに、判決が輸送対象を「武装兵員」と認定したことも注目に値する。政府はこれまで、空自の具体的な輸送人員・物資の内容を明らかにしてこなかった。小泉首相は、当時の記者会見で「空自による物資の輸送はしている。しかし、どんな活動をしているかは部隊の安全の面があり、公表できない部分もある」と述べていた。

 しかし、輸送対象に米軍を中心とする多国籍軍が含まれており、当初の「人道復興支援」から「米軍支援」に変質したのではないかとの見方が前からあった。

 政府は、輸送の具体的な内容についても国民に明らかにすべきである。

毎日新聞 2008年4月18日 0時01分

 いずれも見込み違いの「大義なき開戦」だったことは明らかだ。この五年は、イラク人にとり苦難と混乱の日々であった。世界保健機関(WHO)によると、十五万人以上のイラク人が死亡した。

 米兵死者が四千人を超す米国も、厭戦(えんせん)気分が満ちている。秋の大統領選ではイラク問題が最大争点となりそうだ。

 では、小泉政権の「開戦支持」は正しかったか。この支持の延長に自衛隊の派遣があった。イラク南部サマワに派遣された陸上自衛隊は、インフラ整備など復興支援の活動を展開したが、空自は情報開示に乏しく、活動実態は伝わっていない。

 高裁が違憲とした以上、空自の輸送活動をこのまま継続することは難しく、撤退も視野に入れた検討が必要ではないか。福田政権にとっては、道路財源や高齢者医療の内政問題に加え、日米同盟にかかわる安全保障上の外交課題を背負うことになった。

 もう一つ、今回の違憲判決が明確にしたのは、自衛隊海外派遣と憲法九条の関係である。与党の中には、自衛隊の海外派遣を恒久法化しようという動きがある。しかし、九条が派遣でなく「派兵」への歯止めとなることを憲法判断は教えた。

 イラク派遣に限らず、司法は自衛隊に関する憲法判断を避けてきた。今回の踏み込んだ判決を受け止め、平和憲法の重さとともに、世界の中にある日本の役割を考える機会としたい。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/87943.html
社説
イラク空自違憲判決 まだ派遣を継続するのか(4月18日)

 自衛隊の海外活動について、司法が初めて違憲判断を示した。

 イラクで航空自衛隊が行っている米軍の武装兵などの空輸活動は憲法九条に違反する。他国による武力行使と一体化しているからだ-。

 名古屋高裁の判決文は明快だ。

 空自が活動するバグダッド周辺は「戦闘地域」だとも認定した。

 画期的ではあるが、きわめて常識的な判断ともいえる。

 国内の反対の声を押し切って派遣を進めてきた政府の主張には、やはり無理があったということだ。

 自衛隊の海外派遣には、慎重さが求められる。九条をないがしろにするような派遣は認められない。

 ここはいったん空自を撤退させ、自衛隊の海外活動のあり方を根本から論議し直すべきだ。

*司法が疑問に答えた

 イラク復興支援特別措置法には、自衛隊の活動は「武力による威嚇または武力の行使に当たるものであってはならない」と明記されている。

 活動地域についても「戦闘行為が行われていない」ところと限定している。

 だが、イラク国内でテロや宗派間抗争が絶えなければ、そこは戦闘地域ではないのか。米軍を中心とした他国の武装兵などを運ぶ後方支援は、武力行使の一環ではないのか。

 多くの国民が抱いてきた疑問だ。

 これに対し、政府はあくまで武力行使ではなく人道復興支援だといってきた。派遣を決めた小泉純一郎首相は「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」という粗雑な論理を振りかざした。

 判決は、そうした政府の言い分を真正面から否定している。

 判決はいう。

 イラクの現状は「泥沼化した戦争の状態」だ。自衛隊が活動する首都バグダッド周辺は「戦闘地域」に該当する。輸送などの補給活動も戦闘行為の重要な要素だ。

 こちらの方が、はるかにすっきりと納得できる説明ではないか。

 米国が主導して始めたイラク戦争には国際社会に強い反対の声があった。大量破壊兵器の存在など、米国が主張した「開戦の大義」が偽りだったことも明らかになっている。

 日本が自衛隊を派遣したのは、国際世論や国民の声より日米同盟の維持・強化を優先させたからだ。

 復興支援という派遣の名目も非戦闘地域の強引な定義も、結局はそのための理屈付けだったといわざるを得ない。

*厳格な基準が必要だ

 昨年一月の自衛隊法改正で、自衛隊の海外活動が本来任務に格上げされた。

 インド洋では、海上自衛隊が他国の艦船への給油活動を再開した。

 政府・与党は自衛隊の海外派遣の恒久法制定を目指している。

 いつの間にここまで来てしまったのだろう。

 イラクでの活動を政府は今後も継続する方針だ。司法判断を軽んじる態度といっていい。

 今回の名古屋高裁の判断が指し示しているのは、自衛隊の海外活動にはもっと厳格な基準と抑制が必要だということではないのか。

 この判決を待つまでもなく、憲法九条は自衛隊の海外での武力行使を禁じている。

 だから九条は変えるべきだ、という声も出てくるかもしれない。

 しかし、それは逆だろう。九条は日本が平和国家を目指すという宣言である。各種世論調査でも九条を守ろうという国民の意識は強い。

 九条の理念に立ち返って考える。政府はそこから再出発すべきだ。

*国会は実態の解明を

 国会の責任も重い。

 活動の実態をできるだけ詳しく国民の前に明らかにする。その上で憲法論議を具体的に積み上げていく。

 それこそが国会の使命だ。

 空自がイラクで輸送活動に従事して四年あまり。政府が実際の活動の一端を説明し始めたのは、ようやく昨年の通常国会からだった。

 詳細はいまだに明かされていない。にもかかわらずイラク特措法は昨年六月に二年間延長された。

 国会の監視機能が不十分なまま、文民統制は形骸(けいがい)化していた。

 すでに撤退したとはいえ、二年半にわたる陸上自衛隊の活動も検証が必要だ。

 年内には