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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2013年12月

2013年12月29日 (日)

「解釈改憲反対」で党内集約=民主・北沢安保調査会長インタビュー

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2013122900030
「解釈改憲反対」で党内集約=民主・北沢安保調査会長インタビュー

 民主党の北沢俊美安全保障総合調査会長(元防衛相)は時事通信のインタビューに応じ、安倍政権が目指す集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈見直しについて、早ければ来年1月の通常国会召集までに党として反対の見解を打ち出す意向を明らかにした。主なやりとりは次の通り。
 -党内で集団的自衛権に関する意見集約を進めているが。
 まず解釈改憲への反対をはっきりさせたい。通常国会までか、来年2月上旬の党大会までに見解をまとめる。憲法を改正して集団的自衛権の行使を認めるべきかどうかは、その後議論する。
 -反対の理由は。
 半世紀にわたって守ってきた平和国家としての基本理念に反する。どうしても必要で、国民も納得できるなら憲法改正を堂々とやればいい。
 -党内でも日米同盟強化のため行使を容認すべきだとの主張がある。
 集団的自衛権を認めなければ日米関係がおかしくなるとは思わない。2年間の防衛相在任中も米側からそういう要請は全くなかった。
 -安倍晋三首相は「個別的自衛権だけでは国家の存立を全うできない」と言っている。
 意味が分からない。(第1次安倍政権が集団的自衛権の類型として挙げた)公海上での米艦船の防護は、日本の艦船がそばにいれば武器使用基準を定めた自衛隊法95条で対応できる。米国に向かう北朝鮮のミサイルは、日本のイージス艦の能力からして迎撃できない。蓋然(がいぜん)性のない事例で世論を喚起するのはフェアではない。今、中国や韓国との関係がおかしくなっているのは、首相自身が刺激しているからだ。
 -国際貢献をどう進めるべきか。
 集団的自衛権を行使しなくても、国際貢献はいくらでもできる。国連平和維持活動(PKO)と災害援助の二つをしっかりやればいい。(他国軍や邦人が攻撃されている現場に駆け付けて救助する)「駆け付け警護」は、自衛隊員が安心して仕事ができる基準を作るべきだ。在外邦人が危険にさらされ、自衛隊の近くにいるときは救出しない方がおかしい。(2013/12/29-13:59)

2013年12月26日 (木)

外交孤立化の恐れ

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013122602000240.html

外交孤立化の恐れ

2013年12月26日 夕刊

 安倍晋三首相が靖国神社に参拝したのは、第一次政権で参拝しないまま退陣したことを「痛恨の極み」としてきた自らの信念に加え、首相の支持基盤である保守層の中でも特に右寄りとされる支持層が、参拝を強く希望していることに応えるためだ。

 だが、中韓両国に加え、同盟国の米国も日本と中韓との冷え込んだ関係がさらに悪化することを危ぶみ、参拝に懸念を示していたとされるため、日本が外交的に孤立化する恐れもある。

 首相は就任直前に同神社の秋季例大祭に参拝。一年前の安倍政権発足以降は中韓両国の反発を懸念し、参拝していなかった。だが、尖閣諸島問題や歴史認識問題で中韓との関係は改善されないまま。日本側が対話を呼び掛けても、両国との首脳会談すら実現しなかった。このため、「配慮をしても同じなら、年内に参拝するべきだ」との声が、保守層から出ていた。

 一方、菅義偉(すがよしひで)官房長官ら首相周辺は中韓の反発以上に、米国との関係悪化を懸念し、「参拝を必死に止めていた」(周辺)とされる。実際、米国からは官邸側に水面下で首相の参拝を憂慮し、自制を促す意向が伝えられていたという。

 米国内には首相の歴史認識を疑問視し「過去の戦争を正当化する国粋主義者」との指摘がある。A級戦犯が合祀されている靖国神社参拝は、こうした見方を強めることになりかねない。 (金杉貴雄)

安倍首相の談話全文=靖国神社参拝

気色悪いが備忘録として。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013122600349
安倍首相の談話全文=靖国神社参拝

 靖国神社参拝に関する安倍晋三首相の談話全文は次の通り。
 本日、靖国神社に参拝し、国のために戦い、尊い命を犠牲にされたご英霊に対して、哀悼の誠をささげるとともに、尊崇の念を表し、み霊安らかなれとご冥福をお祈りしました。また、戦争で亡くなられ、靖国神社に合祀(ごうし)されない国内、および諸外国の人々を慰霊する鎮霊社にも、参拝いたしました。
 ご英霊に対して手を合わせながら、現在、日本が平和であることのありがたさをかみしめました。
 今の日本の平和と繁栄は、今を生きる人だけで成り立っているわけではありません。愛する妻や子どもたちの幸せを祈り、育ててくれた父や母を思いながら、戦場に倒れたたくさんの方々。その尊い犠牲の上に、私たちの平和と繁栄があります。
 きょうは、そのことに改めて思いを致し、心からの敬意と感謝の念を持って、参拝いたしました。
 日本は、二度と戦争を起こしてはならない。私は、過去への痛切な反省の上に立って、そう考えています。戦争犠牲者の方々のみ霊を前に、今後とも不戦の誓いを堅持していく決意を、新たにしてまいりました。
 同時に、二度と戦争の惨禍に苦しむことが無い時代をつくらなければならない。アジアの友人、世界の友人と共に、世界全体の平和の実現を考える国でありたいと、誓ってまいりました。
 日本は、戦後68年間にわたり、自由で民主的な国をつくり、ひたすらに平和の道をまい進してきました。今後もこの姿勢を貫くことに一点の曇りもありません。世界の平和と安定、そして繁栄のために、国際協調の下、今後その責任を果たしてまいります。
 靖国神社への参拝については、残念ながら、政治問題、外交問題化している現実があります。
 靖国参拝については、戦犯を崇拝するものだと批判する人がいますが、私が安倍政権の発足したきょうこの日に参拝したのは、ご英霊に、政権1年の歩みと、二度と再び戦争の惨禍に人々が苦しむことの無い時代を創るとの決意を、お伝えするためです。
 中国、韓国の人々の気持ちを傷つけるつもりは、全くありません。靖国神社に参拝した歴代の首相がそうであったように、人格を尊重し、自由と民主主義を守り、中国、韓国に対して敬意を持って友好関係を築いていきたいと願っています。
 国民の皆さんのご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。(2013/12/26-13:41)

2013年12月23日 (月)

年明けの首相外遊ラッシュにイエローカード?!産経新聞

安倍さんの稚拙な「遠交近攻戦略」のツケがここにも。お隣とケンカばかりしてどうすんの?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131214-00000540-san-pol

年明けの首相外遊ラッシュにイエローカード?!産経新聞 12月14日(土)15時47分配信

 「ビジョン、アイデンティティー、そして未来を分かち会う仲間、平和と繁栄とよりよい暮らし、そして心と心の通い合うパートナー。今から40年後、私たちの子や孫もASEAN(東南アジア諸国連合)と日本の間柄とは、確かにそのようなものだと深くうなずくに違いない。皆さま方のお国をすべて訪問した私にはそう確信を持って言うことができます」

 安倍晋三首相は13日夜、日ASEAN特別首脳会議のために来日した各国首脳を首相公邸に招き、首相夫妻主催の夕食会を開いた。乾杯の音頭では、ASEAN10カ国を全て訪問した実績を強調するとともに、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録が決まったばかりの和食の特別メニューを準備したことをアピールした。

 昨年12月の首相就任から約1年間で、外遊の回数は13回、訪問した国は25カ国(重複を除く)に上る。月1回以上の外遊はかなりのハイペースだが、政府高官は「首相は、就任当初から『1カ月に4回ある週末を、被災地訪問、国内出張、外遊、ゴルフに使いたい』との意向だった」と解説する。

 年内は今のところ外遊の予定は組まれていないが、年明けは外遊ラッシュとなりそうな雰囲気だ。1月9日からは約1週間かけて中東のオマーン、アフリカのコートジボワール、モザンビーク、エチオピアの4カ国を訪問。25日からは2泊3日でインドを訪れ、26日の憲法公布を祝う「共和国記念式典」に出席する方針を固めている。

 政府・与党はインド訪問直前の24日に通常国会を召集し、首相の施政方針演説を行う方向で調整しているが、首相は22日からスイスで開かれる世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)の出席にも強い意欲を示している。会議には世界を代表する政治家や実業家が一堂に会するため、首相は政権の経済政策「アベノミクス」を世界にアピールしたい考えだ。

 しかし、この日程を全部こなそうとすると、首相は暑い中東・アフリカから帰国後、1週間もしないうちに寒さの厳しいスイスに出発し、日本にとんぼ返りして施政方針演説をこなし、翌日にはインドへ出発。インドから帰国した直後には国会で各党から代表質問を受けることになる。施政方針演説や代表質問には事前の準備も必要となるため、殺人的な過密スケジュールとなりそうだ。

 加えて、首相は2月にロシアで行われるソチ五輪にも出席する意向。首相周辺は「第1次政権で参院選に大敗した直後、体調がすぐれない中で無理をして東南アジアとインドを訪問し、本格的に体調を崩して退陣につながった。あの二の舞は避けなければならない」と指摘する。「せめてダボス会議への出席は諦めてほしい」というのが官邸スタッフの本音だ。

 ただ、「首相は外遊に行くと元気になる」(政府筋)というのも事実。通常国会は4月の消費税増税、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉、特定秘密保護法など懸案が山積しているが、外遊ラッシュでパワーアップして乗り切ることができるのか、注目したい。(桑原雄尚)

東京【社説】秘密保護法 自民の「反論」は正当か

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013122302000141.html
東京【社説】秘密保護法 自民の「反論」は正当か
2013年12月23日
 特定秘密保護法を批判する報道に対し、自民党が「反論」と称する文書を同党の国会議員に配布した。反論権は十分に認め、謙虚でありたい。それを踏まえても、中身には疑問を持たざるを得ない。

 文書のタイトルは「特定秘密保護法に関する誤った新聞報道への反論」だ。東京新聞(中日新聞東京本社)や朝日新聞、毎日新聞の報道や社説を二十三本、取り上げて、それぞれ逐条的に「反論」を加えている。

 例えば、「『行政機関の長』が、その裁量でいくらでも特定秘密を指定できる」と書いた新聞について、「反論・事実に反します」と冒頭で記す。さらに「特定秘密は、法律の別表に限定列挙された事項に関する情報に限って指定するもので、(中略)恣意(しい)的な運用が行われることはありません」と記している。

 問題なのは、肝心の別表の中身があまりに茫漠(ぼうばく)としていることだ。外交分野では「外国の政府との交渉」と書いてある。こんな言葉では、どんな交渉も含みうる。拡大解釈も、恣意的な運用も可能であろう。どこが「限定」していると言えるのか、不可解というほかはない。

 「国会や司法のチェックも及ばない」と書いた新聞にも、「反論・事実に反します」とし、「国会の求めに応じ、特定秘密を提供しなければならず、国会で必要な議論ができます」と書く。

 この記述は、議員が誤解しよう。たしかに国会の秘密会に提供する定めはある。だが、行政機関の「長」が「安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたとき」に限られる。

 そもそも特定秘密とは「安全保障に著しい支障があるため、特に秘匿するもの」である。支障がないと行政側が判断する情報は元来、特定秘密になりえない。法を読む限り、論理矛盾でないか。

 テロリズムの定義をめぐっても、「反論」があった。政府とは異なる解釈ができる条文の書き方で、根源的な問題である。法律自体が欠陥なのだ。

 自民党の文書は「一部の新聞は誤情報を流して国民を不安に陥れています」と記している。批判に背を向ける姿勢がうかがえる。

 報道機関は良心に従い、権力を監視し、問題点があれば、報道し、言論を述べる。野党も追及する。国民もデモなどで声を上げる。民主主義社会では正常な風景である。国民を不安に陥れるのは、秘密保護法そのものである。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013122302000139.html

秘密法報道に反論文書 自民、本紙など27カ所批判

2013年12月23日 朝刊

 自民党は特定秘密保護法に批判的な記事に反論する文書をつくり所属の国会議員に配布した。東京新聞を含め「一部の新聞は誤情報を流して国民を不安に陥れている」と指摘しているが、根拠に疑問点が多く、一方的な批判になっている。 

 文書は「特定秘密保護法に関する誤った新聞報道への反論」との題名で、A4判五枚の本文と八枚の別紙からなる。本文は、法律の問題点を指摘する報道を批判し「急きょ、こうした新聞の誤った報道に惑わされないために反論を作成した」と説明している。

 別紙は本紙と朝日新聞、毎日新聞の記事の二十七カ所を抜粋し、二十三本にまとめて反論を掲載。すべて記事の法解釈について「事実に反する」などと否定しているが、根拠は政府側の国会答弁など従来の主張を繰り返すにとどまっている。

 法成立後、内閣支持率が急落し、政府・自民党は説明資料の作成や説明会の開催などを検討している。今回の文書は党政務調査会の事務局が作成。議員が地元で有権者に説明する際の参考資料とみられる。

2013年12月22日 (日)

自衛権報告書、14年度予算後に 北岡氏、政府提出への見通し

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013122201001566.html

自衛権報告書、14年度予算後に 北岡氏、政府提出への見通し

2013年12月22日 12時28分

 安倍首相が設置した「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の座長代理を務める北岡伸一国際大学長は22日のNHK番組で、集団的自衛権行使を全面的に容認する報告書の政府への提出時期に関し、早ければ来春の2014年度予算成立直後になるとの見通しを示した。「数カ月かかる話ではない。早ければ(予算成立)直後に提言もあり得る」と述べた。

 安倍政権が目指す憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認判断について、14年末までに予定される日米防衛協力指針の再改定に間に合わせる必要があると指摘した。
(共同)

2013年12月20日 (金)

秘密保護法、廃止へ準備=民主対策本部

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013121901002
秘密保護法、廃止へ準備=民主対策本部

特定秘密保護法対策本部の初会合であいさつする民主党の海江田万里代表(中央)=19日午後、国会内

 民主党は19日午後、国会内で特定秘密保護法対策本部(本部長・海江田万里代表)の初会合を開いた。海江田氏は「多くの国民はこの法律に大変大きな不安を持っている。国民の怒りの声をしっかり受け止め、わたしたちの考え方を発信していかなければいけない」とあいさつ。来年1月召集の通常国会で同法廃止法案を提出するため、準備を進めることを決めた。また、同法施行に反対している各種団体と連携していくことを確認した。 (2013/12/19-19:50)

与野党、都知事後任選び本格化 2月9日投票有力に

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013121901001560.html
与野党、都知事後任選び本格化 2月9日投票有力に
2013年12月19日 19時47分

 与野党は19日、猪瀬直樹東京都知事の辞職表明を受け、後任候補選びを本格化させた。安倍晋三首相は自民党の石破茂幹事長と官邸で会い「とにかく勝てる候補で、行政がきちんとできる人を探さなければならない」と指示した。民主党は幹部会議で、与党と相乗りはせず独自候補擁立を検討する方針で一致した。日本維新の会は独自候補を見送る方向。選挙日程は来年1月23日告示、2月9日投開票が有力となった。
(共同)

2013年12月18日 (水)

朝日社説 安倍政権の安保戦略―平和主義を取り違えるな

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_gn
朝日社説 安倍政権の安保戦略―平和主義を取り違えるな

2013年12月18日(水)付

 安倍政権がきのう、今後10年の外交・安保政策の指針となる初めての国家安全保障戦略(NSS)を閣議決定した。

 これを踏まえた新防衛大綱と中期防衛力整備計画(中期防)も、あわせて決定した。

 安保戦略は本来、外交と防衛を組み合わせた安全保障の見取り図を示す意味がある。

 戦略の中核に据えられたのは日本の「強靱性(きょうじんせい)」を高めることである。政権の関心は軍事に偏っており、バランスを欠いた印象が否めない。

■9条を掘り崩す

 大国化する中国への対抗心に駆られるあまり、日本の安保政策の基軸としている専守防衛から、「力の行使」にカジを切ろうとしているのか。

 日中関係を安定軌道にのせる外交戦略などは、どこかに置き忘れてきたかのようだ。

 安保戦略が強調しているのが、安倍首相が唱え始めた「積極的平和主義」というキーワードである。

 憲法9条による縛りを解き、日本の軍事的な役割を拡大していく考え方のことだ。

 裏返せば、海外の紛争から一定の距離を置いてきた戦後の平和主義を「消極的」と切り捨てる発想が透けて見える。

 このキーワードは、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認をめざす安倍政権の布石でもある。

 平和主義の看板は掲げ続ける。しかし、それは方便にすぎず、実体は日本の安保政策の大転換となる。

 安倍政権は国家安全保障会議(日本版NSC)を立ち上げ、多くの反対を押し切って特定秘密保護法も成立させた。

 そして今回の安保戦略――。さらに、集団的自衛権の行使容認というパズルのピースがはまれば、安倍首相がめざす「強靱化」は、ほぼ完成する。

 そのとき、戦後の平和主義は足もとから崩れる。

■軍事力の拡大ねらう

 憲法9条が体現してきた安保政策の中身を掘り崩す動きは、すでに始まっている。

 安保戦略では、武器輸出三原則について「新たな安保環境に適合する明確な原則を定める」と記された。空文化が進む懸念がぬぐえない。

 日本は三原則のもと、非軍事的な手段で平和構築に貢献し、信頼を得てきた。そういうあり方こそ、積極的平和主義の名にふさわしいはずだ。

 敵のミサイル発射基地を自衛隊がたたく敵基地攻撃論も、近隣諸国や米国からの警戒感を招いてきた。防衛大綱では、弾道ミサイルへの対応のなかで「検討の上、必要な措置を講ずる」という表現にとどめたが、将来に含みを残している。

 たしかに、日本を取り巻く安保環境は厳しい。

 中国は海洋で国際秩序への挑戦を続けている。米国の影響力は低下し、尖閣諸島をめぐる確執や北朝鮮の核ミサイル問題への対処にも不安が残る。

 そこで、日本が軍事的な役割を拡大し、地域のパワーバランスをはかるのが安倍政権の考え方なのだろう。戦争に至らないまでも、不測の事態に備える必要があるのは確かだ。

 とはいえ、新たに「統合機動防衛力」構想を掲げた防衛大綱や、中期防が示した装備増強が適正かどうかは精査が必要だ。

 機動戦闘車99両、新型輸送機オスプレイ17機、水陸両用車52両、無人偵察機グローバルホーク3機……。減り続けていた戦闘機も、260機から280機に増やす。

 沖縄配備が反発を招いた米海兵隊のオスプレイや、やはり米海兵隊が上陸・奪還作戦に使ってきた水陸両用車を導入する。

 自衛隊への配備は、広く国民の理解を得られるだろうか。

 中期防が示した5年間の総額の防衛費は24兆6700億円と増加に転じている。

■国際社会の共感を

 軍事偏重の動きは、近隣諸国への敵対的なメッセージにもなる。軍拡が軍拡を呼ぶ「安全保障のジレンマ」に陥れば、かえって地域の安定を損なう。

 地域の軍備管理の構想もないまま、軍拡競争に足を踏み入れるような発想からは、およそ戦略性は感じられない。

 そもそも中国の軍拡を抑制するには、国際世論を日本に引きつける外交力が必要になる。歴史認識や領土問題の取り扱いが肝心だが、安保戦略からは解決への道筋が見えない。

 逆に、「我が国と郷土を愛する心を養う」という一文が盛り込まれた。過剰な愛国心教育につながる危うさをはらむ。

 ナショナリズムをあおって国策を推し進めるような、息苦しい社会に導くのは誤りだ。

 これまでも、戦前回帰を思わせる政治家の発言が国際的な批判を浴び、日本の外交的な立場を悪くしてきた。

 国際社会の共感を生むためにも、日本の平和主義をどう位置づけ、いかに活用するか。明確に発信すべきだ。

http://mainichi.jp/opinion/news/20131218k0000m070157000c.html

社説:安保戦略と防衛大綱 むしろ外交力の強化を

毎日新聞 2013年12月18日 02時30分

 安倍政権は、外交・安全保障の基本方針を包括的に示した初の国家安全保障戦略を閣議決定した。戦略に基づいて向こう10年程度の防衛力整備のあり方を定めた防衛計画の大綱と、5年間の具体的整備計画となる中期防衛力整備計画も決めた。

 浮かび上がるのは、安倍晋三首相が提唱する積極的平和主義の理念のもと、中国の台頭と沖縄県・尖閣諸島など日本周辺の海や空での活動拡大、北朝鮮の軍事力増強に対応するため、防衛力強化を加速させる日本の姿だ。必要な防衛力を整備するのは当然だが、中国に対抗して東アジアの軍拡競争を招くようでは困る。外交力を強化し、周辺諸国との関係を改善することで安全保障環境を好転させる努力を怠ってはならない。
 ◇愛国心の強制を懸念

 外交・安全保障政策に関する戦略を包括的にまとめた文書は、米国、オーストラリア、英国、韓国などが持っているが、日本にはなかった。1957年に岸信介内閣が閣議決定した国防の基本方針はあるが、国連の活動支持など4項目をあげているに過ぎない。国家安全保障戦略はこれに代わるものとなる。安保戦略の構築自体は理解するが、今回の戦略には懸念がある。

 戦略では、安全保障政策を支えるには国民の理解など社会的基盤を強化する必要があるとして、「我が国と郷土を愛する心を養う」ことが盛り込まれた。そのための施策を推進するとしており、政府高官によると学校教育や社会啓発活動を検討しているという。

 愛国心をめぐっては、国防の基本方針に「民生を安定し、愛国心を高揚」と書かれていることもあり、安保戦略の策定過程で自民党が明記を求めたのに対し、公明党が愛国心条項を盛り込んだ2006年の教育基本法改正時の議論を踏まえて、表現の緩和を求めた経緯がある。

 私たちは、愛国心が大切なことに異論はない。だが国の愛し方は人それぞれだ。学校教育などを通じて愛国心を押し付けたり、従わない者が批判されたりする事態につながるなら容認できない。戦前・戦中のように国家主義的発想で国民の自由と権利を制約しようという考え方があるのだとしたら、大きな間違いだ。首相は愛国心の明記によって何を目指すのか、国民の誤解や疑心暗鬼を招かないよう説明すべきだ。

 また戦略では、武器輸出三原則を緩和する方向で見直し、新たな原則を定めることが盛り込まれた。三原則の理念を堅持したうえで、いかに厳格な基準や審査体制が確立できるか具体策はこれからだ。慎重な検討を求めたい。

 一方、安保戦略に基づいて改定された防衛大綱では、民主党政権が10年の前回大綱で打ち出した「動的防衛力」の概念を発展させ、陸海空3自衛隊の連携を進めて機動的な展開を目指す「統合機動防衛力」の構築を掲げた。

 過去の防衛大綱で盛り込まれてきた「節度ある防衛力を整備する」との表現は消え、「実効性の高い統合的な防衛力を効率的に整備する」に変わった。防衛省は「防衛力整備の節度がなくなるという意味ではない。より具体的に表現しただけ」と説明しているが、防衛費増額ありきともいえる安倍政権の方針が影響しているのは間違いない。
 ◇やはり「節度」は必要だ

 大綱では、防衛力の「質」と「量」を十分に確保することも強調された。全体として中国を意識して南西諸島の防衛を重視することや、防衛力増強の方針を鮮明にしている。

 大綱を具体化した中期防衛力整備計画では、尖閣諸島を念頭に離島奪還作戦を担う「水陸機動団」の創設や、米軍のオスプレイを想定して垂直離着陸輸送機を5年間で17機導入することや、グローバルホークのような無人偵察機3機を導入すること、ミサイル防衛強化のためイージス艦を2隻増やすことなどが盛り込まれた。総額は24兆6700億円にのぼり、10年に民主党政権が策定した前計画に比べると1兆1800億円も増えた。節度を持った防衛力整備を求めたい。

 防衛力整備を急ピッチで進める背景を、大綱はこう説明している。

 中国、インドの発展と米国の影響力の相対的な変化に伴うパワーバランスの変化により、国際社会の多極化が進行している。日本は国際協調主義に基づく積極的平和主義の観点から外交力、防衛力を強化し、役割の拡大を図る−−。米国の相対的な力の低下を日本の役割拡大で埋めようということだ。それが首相がいう積極的平和主義なのだろう。

 憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認の問題もその流れの中にあると見られる。今回、集団的自衛権の問題は反映されていないが、首相は戦略と大綱の上に立って来春以降、行使容認を目指すとみられる。

 あまりに防衛に偏り過ぎていないだろうか。防衛力整備は必要だが、中国への対抗意識をむき出しにして不必要な対立をあおるのは賢いやり方ではない。「対話のドアはオープン」というだけでなく、対話への環境づくりにもっと積極的に取り組むべきだ。外交と防衛はバランスよく車の両輪で進めなければならない。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121802000164.html

【社説】
国家安保戦略を決定 平和国家の大道を歩め 

2013年12月18日

 安倍晋三首相が主導した国家安全保障戦略は、戦後日本が歩んできた「国のかたち」を変質させかねない。「平和国家」は踏み外してはならない大道だ。

 政府が初めて閣議決定した国家安全保障戦略は、今後十年程度を念頭に置いた外交・安保の基本方針を示したものだという。

 防衛力の在り方を示した新「防衛計画の大綱(防衛大綱)」、二〇一四年度から五年間の「中期防衛力整備計画(中期防)」と同時に決定されたことは、戦略、防衛大綱、中期防の一体性を示す。

 外交よりも「軍事」に重きが置かれていることは否定できない。
◆武器三原則堅持を

 戦略は基本理念で、日本が「専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守るとの基本方針を堅持してきた」と指摘し、「平和国家としての歩みを引き続き堅持」すると決意表明している。

 先の大戦の反省に基づく平和国家路線は、国際社会の「高い評価と尊敬」を勝ち得てきた戦後日本の「国のかたち」である。引き続き堅持するのは当然だ。

 同時に、この「国のかたち」を変質させかねない要素も随所にちりばめられている。その一つが武器輸出三原則の見直しである。

 紛争当事国などへの武器や関連技術の輸出を禁じる三原則が果たした役割を認めつつも、「武器等の海外移転に関し、新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と、見直しを打ち出した。

 高性能化、高価格化している防衛装備品は国際共同開発・生産が主流になっているというが、三原則の理念は堅持しなければならない。国際紛争を助長したり、日本の信頼が損なわれることにならないか、厳密な検討が必要だろう。

 目先の利益にとらわれて日本の安全が脅かされれば本末転倒だ。
◆戦略的忍耐の必要

 中国の軍事的台頭や北朝鮮の核・ミサイル開発など、東アジアの安保環境が緊迫化していることは否定できない。日本政府としてどう対応するのか、政権の力量が問われる場面ではある。

 戦略は、地域の平和と安定のための責任ある建設的役割と、軍事面での透明性向上を中国に促すことを打ち出した。このことは日本のみならず、アジア・太平洋地域の平和と安定に資する。困難だろうが、外交力を駆使して中国に粘り強く働き掛けてほしい。

 将来的には「東アジアにおいてより制度的な安全保障の枠組みができるよう適切に寄与」する方針も明記した。東アジアに中国を含む形で安全保障の制度的な枠組みができれば、地域の安定には望ましい。すぐには実現しなくても、戦略として掲げる意義はある。

 心配なのは、偶発的な衝突が本格的な紛争に発展することだ。

 戦略には「不測の事態発生の回避・防止のための枠組み構築を含めた取り組みを推進する」と書き込んだ。日中両政府はホットライン設置や艦艇、航空機間の連絡メカニズム構築にいったん合意しながら、棚上げ状態になっている。

 中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海に防空識別圏を設定し、緊張はさらに高まっている。早期の運用開始に向け、中国説得の労を惜しむべきではない。

 中国の軍事的台頭に毅然(きぜん)と対応することは大切だが、挑発に「軍備増強」で応じれば、軍事的な緊張を高める「安全保障のジレンマ」に陥りかねない。時には耐え忍ぶ「戦略的忍耐」も必要だ。

 しかし、防衛大綱では、これまでの「節度ある防衛力」を「実効性の高い統合的な防衛力」に書き換えてしまった。

 ストックホルム国際平和研究所の調査によると、軍事支出である防衛費だけをみれば、日本は世界五位(一二年)である。そのうえ防衛費の増額に転じ、防衛力整備から「節度」を削れば、周辺国が疑心暗鬼になるのも当然だ。

 国家安保戦略、防衛大綱、中期防を俯瞰(ふかん)すれば、自衛隊を増強して、日米の「同盟関係」を強めようとの安倍内閣の姿勢が鮮明である。その先に待ち構えるのは、集団的自衛権の行使容認と、自衛隊を国軍化する憲法改正だろう。

 果たしてそれが、平和国家の姿と言えるのだろうか。
◆軍略よりも知略で

 プロイセンの軍事学者、クラウゼビッツが著書「戦争論」で指摘したように、戦争が政治の延長線上にあるならば、軍事的衝突は外交の失敗にほかならない。

 防衛力を適切に整備する必要性は認めるとしても、それ以上に重要なことは、周辺国に軍事的冒険の意図を持たせないよう、外交力を磨くことではないのか。

 日本で暮らす人々を守り、アジアと世界の安定、繁栄にも寄与する。そのために尽くすべきは、軍略ではなく、知略である。

2013年12月17日 (火)

中期防要旨

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2013121700302
中期防要旨

 政府の中期防衛力整備計画(2014~18年度)の要旨は次の通り。
 【基幹部隊の見直し】
 〔陸上自衛隊〕統合運用の下、作戦基本部隊や各種部隊などの迅速・柔軟な全国的運用を可能とするため、各方面総監部の指揮・管理機能を効率化・合理化するとともに、一部の方面総監部の機能を見直し、陸上総隊を新編。中央即応集団を廃止し、その隷下部隊を陸上総隊に編入▽沿岸監視部隊や警備部隊の新編などにより、南西地域の島しょ部の部隊の態勢を強化。連隊規模の複数の水陸両用作戦部隊などから構成される水陸機動団を新編▽陸自の編成定数はおおむね15万9000人程度。
 〔海上自衛隊〕ヘリコプター搭載護衛艦1隻とイージス・システム搭載護衛艦2隻を中心に構成される4個の護衛隊群に加え、その他の護衛艦で構成される5個の護衛隊を保持。潜水艦増勢のために必要な措置を継続。
 〔航空自衛隊〕那覇基地に戦闘機部隊の1個飛行隊を移動。警戒航空部隊に1個飛行隊を新編し、那覇基地に配備。訓練支援機能を有する部隊を統合。
 【自衛隊能力に関する主要事業】
 〔周辺海空域の安全確保〕新たな早期警戒管制機または早期警戒機のほか、固定式警戒管制レーダーを整備▽広域の常続監視能力の強化のための共同の部隊の新編に向け、滞空型無人機を新たに導入。
 〔島しょ部の攻撃への対応〕与那国島(沖縄県)に陸自の沿岸監視部隊を配備▽輸送ヘリコプター(CH47JA)の輸送能力を巡航速度や航続距離などの観点から補完・強化し得るティルト・ローター機(オスプレイ)を新たに導入。(2013/12/17-11:17)

国家安全保障戦略要旨

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2013121700299
国家安全保障戦略要旨

 政府の国家安全保障戦略の要旨は次の通り。
 【策定の趣旨】国益を長期的視点から見定め、国家安保のための方策に政府全体で取り組む▽国際社会の主要プレーヤーとしてこれまで以上に積極的な役割を果たしていく▽本戦略の内容は10年程度の期間を念頭に置き、適時適切に発展させ、修正を行う。
 【国家安保の基本理念】平和国家としての歩みを堅持し、積極的平和主義の立場から国際社会の平和と安定の確保に積極的に寄与する。
 【わが国を取り巻く安保環境と国家安保上の課題】中国・インド等新興国の台頭で国家間のパワーバランスが変化▽大量破壊兵器・弾道ミサイル等の移転・拡散・性能向上に係る問題や北朝鮮・イランによる核・ミサイル問題は、わが国や国際社会にとって大きな脅威▽国際テロの拡散・多様化▽海洋、宇宙空間、サイバー空間といったグローバルコモンズ(国際公共財)に対する自由なアクセス、活用を妨げるリスクが拡散し深刻化▽金正恩体制の確立が進む中、北朝鮮内の情勢を引き続き注視▽中国は尖閣諸島付近の領海侵入・領空侵犯、独自の防空識別圏の設定など、東シナ海、南シナ海等の海空域で、既存の国際秩序とは相いれない独自の主張に基づく、力による現状の変更の試みとみられる対応。
 【わが国が取るべき国家安保上の戦略的アプローチ】核兵器の脅威に対し、核抑止力を中心とする米国の拡大抑止は不可欠▽ホルムズ海峡などシーレーン(海上交通路)沿岸国の海上保安能力向上を支援▽サイバー防護・対応能力の強化▽国際テロ対策の強化▽情報分析・集約・共有機能の強化▽武器輸出三原則が果たしてきた役割に配慮した上で、新たな安保環境に適合する明確な原則を定める▽中国には大局的見地かつ中長期的見地から「戦略的互恵関係」の構築に向けて取り組む一方、力による現状変更の試みとみられる対応には冷静かつ毅然(きぜん)と対応▽国連の平和維持活動(PKO)や集団安保措置などに積極的に寄与▽軍縮・核不拡散に向けた国際的取り組みを主導▽諸外国やその国民に対する敬意を表し、わが国と郷土を愛する心を養う。(2013/12/17-11:14)

新防衛大綱要旨

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013121700300
新防衛大綱要旨

 政府の新たな防衛計画大綱の要旨は次の通り。
 【わが国を取り巻く安全保障環境】
 国家間では、領土や主権、海洋の経済権益等をめぐり、グレーゾーンの事態が増加傾向▽北朝鮮は、地域の緊張を高める行為を繰り返し、地域・国際社会の安全保障にとって重大な不安定要因。特に核・ミサイル開発は、重大かつ差し迫った脅威▽中国は、継続的に高い水準で国防費を増加させ、軍事力を広範、急速に強化するも、透明性は不十分。海空域等の活動を急速に拡大・活発化し、力を背景とした現状変更の試み。今後も強い関心を持って注視。
 【防衛の基本方針】
 日米安保体制は、わが国の安保の基軸。日米同盟は、わが国のみならず、アジア太平洋地域、世界全体の安定と繁栄のための「公共財」▽在日米軍再編を着実に進め、米軍の抑止力を維持しつつ、地元負担を軽減▽普天間飛行場の移設を含む在沖縄米軍施設・区域の整理・統合・縮小、負担の分散等により、沖縄の負担軽減を図る▽中国と安保対話や交流を推進するとともに、不測の事態を防止・回避するための信頼醸成措置を構築。中国の海空域等の活動の急速な拡大・活発化には、冷静かつ毅然(きぜん)と対応▽国際平和協力活動を積極的に実施。自衛隊の経験・知見を生かし平和構築のための人材育成。
 【防衛力の在り方】
 所要の部隊を機動的に展開・移動させるため、平素から民間輸送力との連携を図りつつ、統合輸送能力を強化▽海上優勢・航空優勢の確実な維持のため、航空機や艦艇、ミサイル等による攻撃への対処能力を強化▽島しょへの侵攻があった場合に速やかに上陸・奪回・確保するための水陸両用作戦能力を整備▽北朝鮮の弾道ミサイル能力向上を踏まえ、弾道ミサイル対処能力の総合的な向上を図る。(2013/12/17-11:15)

脅威排除へ防衛力強化 初の安保戦略、大綱決定

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013121701001496.html

脅威排除へ防衛力強化 初の安保戦略、大綱決定  2013年12月17日 11時36分

 政府は17日、外交と安全保障政策の初の包括的指針となる「国家安全保障戦略」と、今後10年程度の防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」を閣議決定した。沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国との対立長期化を想定し、日本領域への脅威を排除するための防衛力強化や、離島奪還を担う部隊創設を明記した。武器輸出三原則の見直し方針も打ち出し、従来政策から脱却する姿勢を鮮明にした。

 安倍政権が目指す積極的な安保政策を具体化する内容。安保戦略は、基本理念に自衛隊の海外展開を図る「積極的平和主義」も掲げた。
(共同)

http://mainichi.jp/select/news/20131217k0000e010179000c.html
http://mainichi.jp/select/news/20131217k0000e010179000c2.html

安保戦略:積極的平和主義を理念に 中国対応重視

毎日新聞 2013年12月17日 11時25分

 政府は17日午前の国家安全保障会議(日本版NSC)と閣議で、外交・防衛政策の基本方針となる「国家安全保障戦略」を初めて決定した。安倍晋三首相が打ち出した「積極的平和主義」を外交・安保政策の基本理念として掲げ、自衛隊の活動も含め積極的に貢献していく姿勢を強調。軍事的に台頭する中国への対応も重視した。安保戦略を踏まえた「防衛計画の大綱」と5年間の具体的整備計画である「中期防衛力整備計画」も決めた。【朝日弘行、青木純】

 安保戦略は防衛大綱の上位文書と位置づけられる。「国際間の協調をはかり、世界平和の実現を期する」などとした「国防の基本方針」(1957年策定)に代わるもので、10年先までを見越し、日本の針路を示した。

 国際協調に基づく積極的平和主義を基本理念に、国連平和維持活動(PKO)への積極的参加や、「法の支配」強化のための国際的なルール作りへの関与、国連外交の強化などを目指すとした。

 安保上の課題として、中国の領海侵犯や東シナ海上空の防空識別圏設定などを「力による現状変更の試み」と指摘し、「国際法秩序とは相いれない独自の主張」と批判。周辺国との摩擦を引き起こしている中国の行動を「国際社会の懸念事項」とした。

 北朝鮮については、弾道ミサイルの長射程化と核弾頭の小型化が「脅威を質的に深刻化」させていると強調し、「国際社会全体の平和と安定に対する重大な脅威」と断定した。

 海洋、宇宙、サイバー空間などへの妨害活動の危険性が高まっていることや、国際テロ組織の多国籍化が進んでいることから、国際的な協力の重要性も強調した。

 防衛装備品の輸出を原則禁じた武器輸出三原則については、国際共同開発に積極的に加わる必要があるとして「新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と新原則を策定する方針を明記。安保政策への国民の理解を広げるため、「我が国と郷土を愛する心を養う」施策を進めるとした。

 情報収集能力を高めると共に、特定秘密保護法のもとで情報保全体制を強化する方針も盛り込んだ。首相が意欲を示す集団的自衛権行使のための憲法解釈変更については、公明党などに異論が根強いことから記載を見送った。
 ◇防衛大綱、中期防も決定

 一方、防衛大綱の改定は、民主党政権時代の2010年以来3年ぶり4回目。旧大綱と比べて、中国の軍事的台頭を強く意識しているのが特徴。南西地域の離島防衛を強化するため、陸海空3自衛隊の統合(一体的)運用を一層進め、部隊の迅速な展開と柔軟な運用を目指す方針を明記した。こうした「統合機動防衛力の構築」を新防衛大綱の基本方針とした。

 具体的な防衛力整備計画である中期防は、14年度から5年間の所要経費を約24兆6700億円に設定した。旧計画の23兆4900億円を大幅に上回っており、このうち約7000億円は防衛省内のコスト削減で工面する計画となっている。

 離島の防衛体制を充実させるため、垂直離着陸輸送機オスプレイ17機▽水陸両用車52両▽無人偵察機3機−−などを新たに導入することを明記した。ミサイル防衛強化などのため、イージス艦も2隻増やす。

 今回の大綱・中期防では、冷戦期にソ連の上陸侵攻を未然に防ぐため各地に固定的に配置してきた陸上自衛隊部隊を大幅に削減し、北海道と九州以外の戦車部隊の廃止を明記した。

 ただ、戦車と同様の砲身を持ちタイヤで高速走行する機動戦闘車を5年間で99両配備。離島防衛を専門的に行う「水陸機動団」など新たな部隊も編成する上、南海トラフ巨大地震のような大規模災害に備える必要があるとの観点から、陸自の定数は現状と同じ15万9000人を維持することとした。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013121700293

安保戦略、対中国重視=武器原則見直し、理念に積極平和-新防衛大綱も決定

閣議に臨む安倍晋三首相(中央)ら=17日午前、首相官邸

 政府は17日午前の国家安全保障会議(日本版NSC)と閣議で、外交・安全保障政策の中長期的な指針となる「国家安全保障戦略」を決定した。安倍晋三首相が、世界の平和と安定に積極的に寄与していくことを目指して打ち出した「積極的平和主義」を基本理念に据えるとともに、台頭する中国への対応を重視したのが特徴。武器輸出に関する新原則の策定方針も盛り込んだ。同戦略を反映した新たな防衛計画の大綱も併せて決めた。

 国家安保戦略は、自衛隊創設の3年後の1957年に閣議決定され、国連中心主義との指摘もある「国防の基本方針」に代わるもので、戦後日本の安保戦略の転換となる。 
 中国による防空識別圏設定を「既存の国際法秩序とは相いれない独自の主張に基づく、力による現状変更の試み」と批判。周辺国との摩擦が絶えない中国の行動を「国際社会の懸念事項」と指摘した。
 現在の武器輸出三原則に関しては「新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と見直しを明記。政府・与党内で既に議論を始めており、年明けから作業を本格化する。国家安保戦略の推進に必要との観点から「国と郷土を愛する心を養う」との方針も盛り込んだ。
 一方、新防衛大綱は、民主党政権が打ち出した「動的防衛力」に代わる基本概念として「統合機動防衛力」を掲げた。東シナ海の離島防衛を強化するため、陸海空3自衛隊を機動的に運用。離島が外敵に占拠された場合、陸上自衛隊に新設する水陸機動団が航空自衛隊と海上自衛隊の支援を得て迅速に上陸、奪還できる体制を構築する。
 北朝鮮の弾道ミサイル対応では「日米間の適切な役割分担に基づき、弾道ミサイル発射手段に対する対応能力の在り方について検討の上、必要な措置を講ずる」と記載。将来の敵基地攻撃能力保有の議論に含みを持たせている。
 平時と有事の間の「グレーゾーン」の事態に適切に対処するため「平素から常時継続的な情報収集、警戒監視、偵察活動を行い、部隊の機動展開を含む対処態勢の構築を迅速に行うことで事態の深刻化を防止する」とした。(2013/12/17-11:10)

2013年12月16日 (月)

チリ大統領に左派女性 決選投票 バチェレ氏返り咲き

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013121602000231.html

チリ大統領に左派女性 決選投票 バチェレ氏返り咲き

2013年12月16日 夕刊

 【ニューヨーク=長田弘己】南米チリで十五日、大統領選の決選投票が行われ、即日開票の結果、中道左派の野党・左派連合ミチェル・バチェレ前大統領(62)が、与党・右派連合エベリン・マテイ前労働・社会保障相(60)を破り、当選した。

 南米では、ブラジルのルセフ氏、アルゼンチンのフェルナンデス氏に並び、三人の女性リーダーが同時期に国政を担うことになる。

 バチェレ氏は、法人税を引き上げて、大学無償化の財源に充てる教育改革や、軍政下に制定された憲法の改正などを主張し、貧富の格差拡大で、現政権への不満がたまる低中所得層から支持を集めたとみられる。

 チリでは四年ぶりの左派政権復活で、南米で右派政権国は、コロンビアとパラグアイのみとなった。

 選管の中間発表(開票率99・56%)によると、有効票のうちバチェレ氏が約62・2%、マテイ氏が約37・8%を獲得した。

 バチェレ氏は、中南米で女性として初めて国防相に就任。二〇〇六年から一〇年の大統領在職時は女性年金の拡充を図るなど福祉政策を進め、八割を超える高支持率を維持したまま退任した。チリでは連続再選が認められないため、一期のみで退いた。

毎日社説:武器輸出三原則 厳格な歯止めの議論を

http://mainichi.jp/opinion/news/20131216k0000m070102000c.html

毎日社説:武器輸出三原則 厳格な歯止めの議論を

毎日新聞 2013年12月16日 02時31分(最終更新 12月16日 03時42分)

 安倍政権は、武器輸出を原則として禁じてきた武器輸出三原則を緩和し、来年以降、新たな輸出管理原則を定める方針だ。17日に閣議決定する国家安全保障戦略と防衛大綱に見直しの方向性を盛り込む。三原則の理念を堅持した上で、厳格な基準や審査体制などの歯止めをかけることが肝要だ。国民の目に見える丁寧な議論を尽くしてほしい。

 三原則について、政府は個別案件ごとに例外を認めてきたが、2011年12月に野田内閣が新基準を作り、抜本的に緩和した。相手国が日本の事前同意なく目的外使用や第三国移転はしないことを前提に「平和貢献・国際協力」「国際共同開発・生産」について、武器輸出を認めた。

 今年3月には安倍内閣が、自衛隊の次期戦闘機F35の国際共同生産への参加にあたり、日本製部品の対米輸出を三原則の例外として認めた。

 政権はこうした上に立って、さらなる緩和を目指している。防衛産業の技術力や国際競争力を高め、日米同盟を強化するのが狙いだ。これまでの「原則輸出禁止」をやめ、「日本の安全保障に資する場合」など一定の制限のもとで武器輸出を認め、新基準に基づいて個別に輸出の可否を判断する仕組みをつくるという。

 武器輸出三原則は、日本の平和国家の理念を支えてきた基本的原則だ。例外措置を重ね、すでに形骸化しているが、見直すたびに国民への説明はいつも不十分だった。

 今回も検討は専ら有識者会議に委ねられ、先の臨時国会での議論は低調だった。政権は一気に年内に新たな武器輸出管理原則を策定する構えだったが、公明党が自民党との協議で慎重な対応を求め、新基準づくりは来年以降に持ち越された。

 政権が検討している「日本の安全保障に資する場合」という制限は、範囲があいまいだ。厳格な基準をどう作るか、議論を深めてほしい。基準に適合しているかどうかの審査体制を整備する必要もある。

 ただ、今回の見直しには、検討に値する内容も含まれている。

 例えば、国連平和維持活動(PKO)など平和貢献や国際協力での防衛装備品の供与は、野田内閣時の基準で解禁されたが、政府間の取り決めが前提で、国際機関は対象外だ。化学兵器禁止機関(OPCW)から器材提供を求められても、対応できない。こういうケースは、柔軟に認める方向で考えてもいいだろう。

 一方、外国軍隊への修理など役務の提供や国産部品の輸出解禁、第三国移転に関する日本の事前同意の簡略化は、慎重な検討を求めたい。

 見直すべき点とそうでない点を整理し、しっかりした基準と審査体制をつくることが不可欠だ。

2013年12月15日 (日)

日・ASEAN:対中国巡り温度差…特別首脳会議共同声明

http://mainichi.jp/select/news/20131215k0000m010049000c.html

日・ASEAN:対中国巡り温度差…特別首脳会議共同声明

毎日新聞 2013年12月14日 21時44分(最終更新 12月14日 23時05分)

 日・東南アジア諸国連合(ASEAN)特別首脳会議の共同声明には、中国による東シナ海上空の防空識別圏設定を受け、日本が重視していた「飛行の自由」の尊重が盛り込まれた。しかし、ASEANは中国との対立は望んでおらず、中国を繰り返し非難する日本とASEANの温度差が垣間見える会合となった。

 「一方的な行為により東シナ海、南シナ海の現状を変えようとする動き、自由な飛行を基礎とする国際航空秩序に制限を加えようとする動きが見られる。恐らく、多くのASEANの首脳も懸念を共有している」

 安倍晋三首相は会議終了後、首相官邸で記者会見し、こう強調した。中国の姿勢を批判したうえで、ASEAN諸国も同調しているとの印象付けを狙った。

 日本政府は、11月23日の中国による防空圏設定を受け、外務省幹部を12月初め、議長国のブルネイや、中国寄りとされるカンボジアに派遣。共同声明に防空圏に関する文言を何とか入れようと水面下で動いてきた。14日の会議終了後、政府高官は「入れたい要素は盛り込めた」と語った。

 だが、会議の共同議長を務めたブルネイのボルキア国王は共同発表の際、「飛行の自由」には触れなかった。実際には、共同声明は「飛行の自由などで表現に機微な部分があった」(日本政府関係者)のが実態で、文言の調整は会議の直前までもつれた。

 ASEANは中国との間で南シナ海の領有権問題を抱え、中国による南シナ海の防空圏設定を警戒している。ただ、経済的に最大の貿易相手国として中国への依存を強めており、大半の加盟国は中国との協調路線を重視している。このため日中対立による地域の不安定化は望んでおらず、中国への対立姿勢を崩さないフィリピンは加盟国のなかでは孤立気味といえる。

 中国は2020年までにASEANとの貿易額を2.5倍の1兆ドル(約103兆円)に増やす目標を掲げ、共存共栄をアピール。ASEANは9月、南シナ海問題で法的拘束力のある「行動規範」策定に向けた協議を始めたが、中国に配慮した形で進められている。

 インドネシアのユドヨノ大統領は13日、東京都内で講演し、首相の安全保障政策を支持する一方、中国との関係改善を求めた。ASEAN外交筋は「日本は中国を恐れているように見えるが、東南アジアは日米中の共存を願っている」と語った。【吉永康朗、バンコク岩佐淳士】

思い強すぎる?揺れる石破発言…秘密保護法巡り

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131215-OYT1T00189.htm
思い強すぎる?揺れる石破発言…秘密保護法巡り

 特定秘密保護法を巡る自民党の石破幹事長の言動が揺れている。

 すでに2度発言を訂正しており、政府・与党内からも石破氏の発言ぶりを懸念する声が広がっている。

 石破氏は14日に出演した読売テレビの番組で、「(特定秘密保護は)ものすごく思い入れを持っている分野。思いが強すぎるのかもしれない。自分の立場を認識し、立ち止まって振り返って考えないといけない」と反省の弁を述べた。

 石破氏は11日に日本記者クラブの記者会見で、特定秘密を巡る報道について「国の安全が危機にひんするなら、抑制されるべきだろう」と語った後、すぐに記者団に「抑制は求めていない」と釈明した。ただ、翌12日のラジオ番組でも「(報道は)処罰の対象にならない。でも、(報道の結果)大勢の人が死にましたとなると、どうなるのか」と述べた。これに先立ち、11月29日にも自らのブログで、国会周辺の反対デモを「テロと本質で変わらない」と指摘した。批判を浴び、12月2日に撤回したばかりだった。
(2013年12月15日09時06分  読売新聞)

2013年12月11日 (水)

国家安全保障戦略案要旨 新防衛大綱案要旨 中期防案要旨

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013121100440
国家安全保障戦略案要旨

 政府の国家安全保障戦略概要案の要旨は次の通り。
 【策定の趣旨】国家安全保障のための方策に政府全体として取り組む▽国際社会の主要なプレーヤーとしてこれまで以上により積極的な役割を果たしていく。
 【国家安全保障の基本理念】略
 【わが国を取り巻く安全保障環境と国家安全保障上の課題】中国・インド等新興国の台頭で国家間のパワーバランスが変化▽大量破壊兵器・弾道ミサイル等の移転・拡散・性能向上に係る問題や北朝鮮・イランによる核・ミサイル問題は、わが国や国際社会にとっての大きな脅威▽海洋、宇宙空間、サイバー空間といったグローバルコモンズ(国際公共財)に対する自由なアクセス、その活用を妨げるリスクが拡散、深刻化▽金正恩体制の確立が進められる中、北朝鮮内の情勢を引き続き注視▽中国は東シナ海、南シナ海等の海空域で、既存の国際秩序とは相いれない独自の主張に基づく、力による現状の変更の試みとみられる対応(尖閣諸島付近の領海侵入・領空侵犯、独自の防空識別圏の設定)。
 【わが国が取るべき国家安全保障上の戦略的アプローチ】核兵器の脅威に対しては、核抑止力を中心とする米国の拡大抑止は不可欠▽同盟国・パートナー国との防衛装備・技術協力の強化や、平和貢献・国際協力案件への積極的対応、わが国の防衛生産・技術基盤の維持・強化の観点からも、適切な輸出管理を実施しつつ、武器輸出三原則等の在り方について検討▽中国には、大局的見地かつ中長期的見地から、「戦略的互恵関係」の構築に向けて取り組み、地域の平和と安定、繁栄のために責任ある建設的役割を果たすよう促すとともに、力による現状変更の試みとみられる対応については冷静かつ毅然(きぜん)として対応▽諸外国やその国民に対する敬意を表し、国を愛する心を育む。(2013/12/11-12:07)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013121100422
新防衛大綱案要旨

 政府の新たな防衛計画大綱概要案の要旨は次の通り。
 【わが国を取り巻く安全保障環境】
 国家間では、領土や主権、海洋の経済権益等をめぐり、グレーゾーンの事態が増加傾向▽北朝鮮は、地域の緊張を高める行為を繰り返し、地域・国際社会の安全保障にとって重大な不安定要因。特に核・ミサイル開発は、重大かつ差し迫った脅威▽中国は、継続的に高い水準で国防費を増加させ、軍事力の広範、急速な近代化を十分な透明性を欠く形で推進。海空域等の活動を急速に拡大・活発化し、力を背景とした現状変更の試み。今後も強い関心を持って注視。
 【防衛の基本方針】
 日米安保体制は、わが国の安保の基軸。日米同盟は、わが国のみならず、アジア太平洋地域、世界全体の安定と繁栄のための「公共財」▽在日米軍再編を着実に進め、米軍の抑止力を維持しつつ、地元負担を軽減▽普天間飛行場の移設を含む在沖縄米軍施設・区域の整理・統合・縮小、負担の分散等により、沖縄の負担軽減を図る▽中国と安保対話や交流を推進するとともに、不測の事態を防止・回避するための信頼醸成措置の構築を推進。中国の海空域等の活動の急速な拡大・活発化には、冷静かつ毅然(きぜん)と対応▽国際平和協力活動を積極的かつ多層的に推進。自衛隊の能力を活用した活動を積極的に実施。
 【防衛力の在り方】
 所要の部隊を機動的に展開・移動させるため、平素から民間輸送力との連携を図りつつ、統合輸送能力を強化▽海上優勢・航空優勢の確実な維持のため、航空機や艦艇、ミサイル等による攻撃への対処能力を強化▽島しょへの侵攻があった場合に速やかに上陸・奪回・確保するための水陸両用作戦能力を整備▽北朝鮮の弾道ミサイル能力向上を踏まえ、弾道ミサイル対処能力の総合的な向上を図る。(2013/12/11-11:45)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013121100450
中期防案要旨

 政府の中期防衛力整備計画(2014~18年度)概要案の要旨は次の通り。
 【基幹部隊の見直し】
 〔陸上自衛隊〕各方面総監部の指揮・管理機能を効率化・合理化。一部の方面総監部の機能を見直し、陸上総隊を新編▽南西地域の島しょ部の部隊の態勢を強化。水陸両用部隊を新編。
 〔海上自衛隊〕ヘリコプター搭載護衛艦1隻とイージス・システム搭載護衛艦2隻を中心に構成される4個護衛隊群に加え、その他の護衛艦で構成される5個護衛隊を保持。
 〔航空自衛隊〕那覇基地に戦闘機部隊1個飛行隊を移動。警戒航空部隊に1個飛行隊を新編し、那覇基地に配備。
 【自衛隊能力に関する主要事業】
 〔周辺海空域の安全確保〕新たな早期警戒管制機または早期警戒機のほか、固定式警戒管制レーダーを整備▽広域の常続監視能力の強化のため、滞空型無人機を新たに導入。
 〔島しょ部の攻撃への対応〕与那国島(沖縄県)に陸自の沿岸監視部隊を配備▽新型垂直離着陸輸送機(ティルト・ローター機)を新たに導入。(2013/12/11-12:21)

朝日:社説 特定秘密法―心に響かぬ首相の強弁 2013年12月11日(水)付

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
朝日:社説 特定秘密法―心に響かぬ首相の強弁 2013年12月11日(水)付

 国民に語りかけて理解を得る狙いがあったのなら、空振りだったと言うしかない。

 安倍首相は国会閉会を受けた記者会見で、特定秘密保護法についてこう言い切った。

 「秘密が際限なく広がる、知る権利が奪われる、通常の生活が脅かされる。そのようなことは断じてあり得ない」

 その理由として首相は、「これまでルールすらなかった特定秘密の取り扱いについて、この法律のもとで透明性が増す」と説明した。

 言葉尻をとらえるつもりはない。だが、ことは国民の権利にかかわる問題だ。首相の説明は根拠の乏しい断定が多く、おいそれとはうなずけない。

 首相らが何度も国会で引き合いに出した政府の「特別管理秘密」は、すでに約42万件が指定され、一定のルールのもとで保護されている。秘密を漏らした公務員には、国家公務員法や自衛隊法などによって罰則が定められている。

 「ルールがない」とは、強弁に過ぎる。しかも、特定秘密法は、秘密を指定する側に一方的に有利な規則でしかない。閣僚らの裁量で幅広く指定できるのに、その検証や解除、公開に向けた手続きは何も決まっていないに等しい。

 恣意(しい)的な指定を防ぐための統一基準づくりはこれからだ。

 参院採決の直前になって「保全監視委員会」などいくつものチェック機関がたたき売りのように出されたが、どんな組織なのか、権限がどうなるのかは整理されていない。

 これでどうして「格段に透明性も責任も明確になる」と言えるのか。一方で首相は、情報公開法や公文書管理法の改正には触れなかった。

 安全保障上の秘密は存在するし、一定の期間、厳重に守るべき場合もある。

 だが首相の説明を聞いてなお、この法のもとで政府が情報独占を強めようとしているのではないか、そして、それは民主主義を危うくするのではないかという疑問や不安は深まる。

 安倍首相の会見で思い出すのは、福島第一原発の汚染水についての発言だ。五輪招致演説で「状況はコントロールされている」「影響は港湾内で完全にブロックされている」と断言し、内外から批判を招いた。

 首相は、トップ自ら歯切れよく説明すれば、納得は得られると思ったのだろう。

 だが、国会であの力ずくの採決を見せつけられた後である。首相の言葉だけで、不信がぬぐえるはずもない。

(どうする?秘密法)反対の声が歯止めに 奥平康弘さん

http://www.asahi.com/articles/TKY201312100400.html

(どうする?秘密法)反対の声が歯止めに 奥平康弘さん

2013年12月11日00時34分

 ■憲法研究者・奥平康弘さん

 世論の強い反対を退け、1952年に成立した破壊活動防止法(破防法)の本来の狙いは団体規制でした。しかし、この規制は一度も適用されていません。オウム真理教に対して破防法に基づく解散の指定が請求されましたが、97年に棄却されました。

 暴力主義的破壊活動をした団体が将来も同じような活動を行う明らかな恐れがある場合、解散指定されると活動できなくなります。冷戦を背景に当局が念頭に置いていた団体は日本共産党などでした。

 当時、戦前の特高警察が再現されるのではと危険を感じた労働組合や学術団体、野党が強く反対しました。学生だった私もデモに参加しました。結果、国会では原案が修正され法律を適用する条件が厳しくなり、施行後も当局への歯止めになったのです。

 特定秘密保護法への反対の動きは政治史に残るでしょう。85年に国家秘密法が廃案になった時も、反対の広がりはこれほどではありませんでした。市民の自由の幅をできるだけ守るべきだという意識の表れだと思います。戦前への回帰の恐れというより、官僚の秘密主義が今も残っていることへの危機感が強いからだと見ています。

 今回の反対の声も法律乱用の歯止めになると思います。同時に絶えず監視していくことが必要です。公務員や記者らが秘密漏洩(ろうえい)罪に問われたとき、知る権利を保障する憲法21条に反するとして司法の場で論陣を張れるはずです。

2013年12月 8日 (日)

雑記(312)信濃町の銀杏並木

これは有名な外苑の銀杏並木ではなく、信濃町の駅近くのものですが。

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次期通常国会 来月27日召集 政府・与党方針

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131208/plc13120809220003-n1.htm

次期通常国会 来月27日召集 政府・与党方針
2013.12.8 09:21

 政府・与党は7日、次期通常国会を来年1月27日に召集する方針を固めた。当初、同19日の自民党大会から数日以内の召集を検討していたが、安倍晋三首相が同22~25日にスイスで開かれる世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)へ出席する意向を固めたことや、同26日にはインド訪問を予定していることから、政府の外交日程を優先させることにした。

 通常国会ではまず、来年4月の消費税率8%への引き上げに備えた経済対策と来年度予算案が審議される。

 このため、首相は、景気の腰折れ懸念もある消費税率引き上げを前に、ダボス会議で日本の成長戦略をアピール。経済成長を通じ、消費税増税の影響を最小限にとどめる姿勢を示すとみられる。

 首相は11月7日、官邸でWEFのシュワブ会長と面会し、「国会日程が許せば参加したい」とダボス会議への出席に意欲を示していた。

雑記(311)九条リンゴ、白ぬき。

九条りんごに貼ってあった黒いテープを波がしたものです。

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2013年12月 1日 (日)

「絶叫デモはテロ行為」 石破幹事長 市民活動、テロと同一視

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013120102000127.html

「絶叫デモはテロ行為」 石破幹事長 市民活動、テロと同一視

2013年12月1日 朝刊

 自民党の石破茂幹事長は十一月二十九日付の自身のブログで、デモ活動について「単なる絶叫戦術はテロ行為と変わらない」と指摘した。テロの定義をめぐっては、特定秘密保護法案の条文のあいまいさが問題視されており、弁護士などからテロの範囲が広がりすぎることへの懸念が示されている。法案の審議が続く最中に、市民の活動をテロと同一視した記述は批判を集めるのは必至だ。 

 石破氏は「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています」とした上で、「いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう」と指摘した。

 さらに「主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべき。単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」としている。

 特定秘密保護法案のテロの定義をめぐっては早い段階から議論となっている。法案は一二条で、テロについて「主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要し、または社会に不安もしくは恐怖を与える目的で人を殺傷し…(後略)」としている。

 この部分は(1)「主義主張を強要する目的で人を殺傷」した場合と「恐怖を与える目的で人を殺傷」した場合がテロにあたるという解釈と(2)「主義主張を強要」した場合と「恐怖を与える目的で人を殺傷」した場合がテロ-の二通りの読み方ができる。森雅子内閣府特命担当相は(1)だと主張したが、石破氏の発言は(2)のように主義主張を強要しただけでテロになるととらえているように聞こえる。

 法案に反対する清水勉弁護士は「普通の法律の読み方だと主義主張を強要しただけでテロになる」と指摘している。

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