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2013年10月23日 (水)

沖縄タイムス社説[武器三原則見直し]平和国家の理念崩すな

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-10-23_55662

社説[武器三原則見直し]平和国家の理念崩すな

2013年10月23日 09時48分
(8時間17分前に更新)

 外交と安全保障の包括的な指針となる「国家安全保障戦略」の概要に、「武器輸出三原則」の見直しが盛り込まれた。

 まとめたのは、安倍晋三首相が設置した有識者による「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・北岡伸一国際大学長)である。政府は今後、概要を基に与党や関係省庁と調整して最終案をつくり、12月に新防衛大綱とともに閣議決定する方針だ。

 武器や関連技術の輸出を原則的に禁じた「武器輸出三原則」は、非核三原則と並び、戦後日本の外交・安全保障の在り方を国際社会に示してきた、日本の国是である。

 その国是を、国会での議論もほとんどなく、国民への説明も尽くされないまま転換することは、決して認められない。今なぜ見直す必要があるのか、政府は、きちんと説明すべきだ。

 三原則見直しの背景には、他国との防衛装備・技術協力を拡大し、停滞する国内防衛産業の維持・育成を図る狙いがある。世界の潮流である国際共同開発参加によって政府の装備品調達経費を抑制できるとの判断もある。

 だが、日本が「武器輸出国」となる意味やその影響をもっと考えるべきだ。日本の技術や部品が組み込まれた武器が戦場で使用されれば、結果として戦争加担につながる。紛争当事国への流出を完全に阻むのは難しく、国際紛争を助長する方向で転用される懸念も拭えない。戦後築いてきた平和国家としての地位を自ら手放すことになりかねない。

    ■    ■

 武器輸出三原則は、1967年に佐藤栄作首相が(1)共産圏諸国(2)国連決議で武器輸出が禁じられている国(3)国際紛争当事国-への武器輸出を認めないと打ち出した。76年には三木武夫首相が全面的に慎む方針を示した。

 その後、中曽根内閣が米国へ武器技術供与、小泉内閣は米国と共同でミサイル防衛(MD)技術開発・生産を認めるなど三原則の「例外」扱いが広がった。

 民主党政権の野田内閣は2011年、平和目的での装備品輸出や国際共同開発・生産への参加を解禁し、大幅緩和に踏み切った。

 安倍内閣も今年3月、航空自衛隊の次期主力戦闘機F35の部品製造・輸出を三原則の例外として認めた。

 三原則は既に形骸化が進んでいる。とはいえ、このまま、なし崩し的に抜本見直しに踏み込めば、輸出に歯止めがかからなくなり極めて危うい。

    ■    ■

 今回、国家安全保障戦略をまとめた懇談会は、法令に基づく審議会ではなく、安倍首相の私的諮問機関だ。首相のブレーンらで構成されている。防衛政策の重大な転換に関し、首相の主張に近い有識者が意見をまとめ、首相の政策にお墨付きを与える。こうした手法には疑問が湧く。

 他にも、安全保障を支える国内基盤を強化するためとして「国を愛する心」の育成や、安保教育の拡充が必要-と盛り込むなど、戦略の概要は「安倍カラー」が鮮明だ。開かれた国会の場で、十分に議論を尽くしてもらいたい。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-214215-storytopic-11.html
琉球新報社説 RSSicon武器輸出三原則 不戦の誓い捨て軍拡か2013年10月23日

 それは、第2次世界大戦後、一度も戦争をしていない「平和国家」の看板を下ろし、「死の商人」になり果てることを意味する。
 安倍晋三首相が設けた「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・北岡伸一国際大学長)がまとめた国家安全保障戦略の概要は、武器や関連技術の輸出を禁じる「武器輸出三原則等の見直し」を明記した。
 平和主義と不離一体の「国是」を簡単に変えてしまっては、国際社会の信頼を大きく損ない、国益も傷付ける。しかも、「三原則等」であるから、それ以外の「国是」を見直す可能性も否定できない。
 本来は全面禁輸だった三原則をめぐり、政府は、F35戦闘機向けの部品輸出などの例外をなし崩し的に広げてきたが、ついに見直しを宣言するまでに至った。
 安倍晋三政権の下で、戦後日本が歩んだ平和国家の基盤ががらがらと音を立てて崩れつつある。
 業績が低迷する防衛産業を手助けし、世界の武器市場を取り込む狙いを優先させた動きだ。武器輸出三原則の放棄は、米国のような「軍産複合体」が強大な影響力を持ち、軍備拡大・軍事優先の国へと変わる危険性を帯びている。
 国民への説明は尽くされず、国会でもまともな論戦は交わされていない。そうした中、首相の私的諮問機関が独走を続けている。
 三原則は1967年に佐藤内閣が打ち出し、(1)共産圏(2)国連決議で禁止された国(3)国際紛争の当事国-に武器輸出を認めないとした。三木内閣は対象をあらゆる国に広げ、「平和国家としてのわが国の立場から、国際紛争を助長することを回避する」と宣言した。
 太平洋戦争でおびただしい犠牲をはらった負の遺産を踏まえ、不戦を誓う平和憲法に立脚した姿勢は、国際社会から高く評価された。非核三原則と並んで「平和国家・日本」のイメージを高めてきた。
 日本が武器供与国として、戦争に加担する危うさを自覚しているのか。シリアの内戦などでは、武器供与国と非供与国が対立し、和平が大幅に遅れる間に犠牲者が拡大している。
 日本は、武器禁輸政策を持つ第三国として国際紛争を止める調停役を果たす資格を持ち得た。日本が輸出した兵器や技術が戦闘に用いられれば、平和外交を担う資格も気概も失うことに等しい。
 戦後68年。平和国家としての蓄積を打ち捨ててはならない。

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