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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2013年2月 1日 (金)

沖縄タイムス社説[首相改憲表明]「まず96条」は危うい

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-02-01_44718

沖縄タイムス社説[首相改憲表明]「まず96条」は危うい

 安倍晋三首相が30日の衆院本会議で、憲法96条の改正に取り組むと明言した。現職の首相が、国会答弁で具体的に改憲を口にするのは極めて異例だ。衆院事務局も「これだけ明確な改憲の意思表示」は初耳だという。

 改憲表明は維新の会の代表質問に答える形で飛び出した。「96条改正が憲法改正の要だと言われているが…」と維新の平沼赳夫氏が質問、安倍首相は「まずは多くの党派が主張する憲法96条の改正に取り組む」と応じている。

 まるで96条改正ありきの質疑応答で、国会に改憲案を出せる賛成議員数を衆参各3分2以上から過半数にするのが狙いだ。「改憲」「創憲」「加憲」と党派で異なる議論の中身よりも、手続きを先に改め、改憲の環境を整える考である。

 安倍政権は当初、今夏の参院選をにらみ、経済政策を優先、反対の声が強い課題は後に回す「安全運転」に徹するとみられてきた。しかし、改憲については、注目度の高い所信表明を避けつつも、積極的かつ着実に進める首相の強い意志を示したととらえるべきだろう。

 背景には、昨年12月の衆院選圧勝を受け、改憲に積極的な他党派を囲い込み、改憲以外の政策でも協力し合い、参院選の共闘につなげる思惑も透けて見える。

 平沼氏との質疑応答で安倍首相は、集団的自衛権の行使について積極的に検討する考えも示している。改憲の流れの先に軍備へ偏重した動きも想定され、強い危機感を覚えざるを得ない。

    ■    ■

 昨年末の衆院選では、何も国民が自民党にフリーハンドの国政運営を与えたわけではない。

 衆院が導入する小選挙区比例代表並立制は、一方に大きく振れやすい問題点が指摘されている。各党が得た得票率が議席の占有率に反映しない問題がある。

 例えば今衆院選の自民党小選挙区の得票率は43%。一方、議席の占有率は79%という開きが生じている。つまり国民の10人に4人しか自民党議員を支持しなかったのに、衆院では10人に8人が自民議員が占めた。投票率との関係で単純比較は難しいが、自民党は2009年の前回衆院選より得票数を下げている。

 こうした選挙制度の“欠陥”を無視して数の論理で改憲を押し通そうとするなら、国民の付託を見誤った数の横暴との批判は免れない。数の力で改憲手続きのハードルを下げ、その後に中身を議論する手順も本末転倒の極みだ。

    ■    ■

 安倍首相の改憲志向は何も今に始まったことではない。なぜ今、改憲の必要があるのか。何をどのようにするつもりなのか。変えることでどのような社会を形成するつもりなのか。こうした基本的な議論なしに改憲手続きのハードルだけを下げるのは極めて危うい。現行の選挙制度の下ではなおさらだ。

 憲法は国家を規定する最高位のルールで、数にまかせた一時的な国会の空気で改憲論議を進めるべきではない。多数派の暴走を食い止める国民の注視も重要だ。

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