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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2012年12月24日 (月)

政権再交代:「悲願」の改憲へ 自民、地固め まずは96条「発議要件」緩和

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政権再交代:「悲願」の改憲へ 自民、地固め まずは96条「発議要件」緩和

毎日新聞 2012年12月24日 東京朝刊

 自民党の安倍晋三総裁は26日に発足する新政権で、悲願の憲法改正に取り組む構えだ。まずは改憲の発議要件を定めた96条の見直しを目指し、将来的には自衛隊の「国防軍」化など、より保守色の強い改正も視野に入れる。ただ、連立政権を組む公明党は改憲論議に慎重で、具体的な取り組みは来夏の参院選後になる見通し。改憲に前向きな日本維新の会やみんなの党との連携に自民党が動けば、連立の枠組みがきしむ可能性もある。【佐藤丈一、野口武則】

 安倍氏は06年、「戦後レジーム(体制)からの脱却」を掲げて首相に就任し、憲法改正や、集団的自衛権の行使を禁じた憲法解釈の見直しに意欲を示したが、具体化させる前に辞任した。今回は衆院選を経て改憲勢力が台頭、捲土(けんど)重来を期す安倍氏に追い風になりそうだ。

 自民党は4月27日に発表した憲法改正草案に、自衛隊を「国防軍」、天皇を「国の元首」とすることや、国旗・国歌の尊重義務など保守色の強い項目を盛り込んだ。有事の際に首相の権限を強化する緊急事態条項の新設も明記した。ただ、改憲に前向きな政党が増えたからといって、これらの項目を一気に改正するのはなお困難だ。

 そこで安倍氏はまず憲法96条の「発議条項」に狙いを定める。96条は国会が憲法改正案を発議できる条件として、衆参各議院で総議員の3分の2以上の賛成が必要と定めている。さらに国民投票で過半数が賛成しなければ、改正は実現しない。改正しにくい「硬性憲法」といわれるゆえんだ。現行憲法下で同条に基づいて改憲が発議されたことはなく、発議要件を「3分の2以上」から「過半数」に引き下げる改正によってまずはハードルを下げようというわけだ。

 安倍氏は17日の記者会見で「たった3分の1をちょっと超える国会議員が反対すれば、国民の皆さんは指一本触れることができない。議論すらできない。あまりにハードルが高過ぎる」と訴えた。
 ◇公明は慎重、「加憲」主張

 しかし、連立のパートナー、公明党は慎重だ。斉藤鉄夫幹事長代行は22日、読売テレビの番組で「過去2、3回の選挙をみると、3分の2という要件はそんなに高いハードルか。今すぐ解決しなければいけない問題ではない」と疑問を呈した。
 公明党は5月3日の憲法記念日アピールで「現憲法は優れた憲法であり、環境権や人権の拡大などを付け加え補強していく『加憲』が最も現実的で妥当。東日本大震災によって環境権は現実味を増している」と訴えた。9条も、「第1項(戦争放棄)、第2項(戦力不保持)を堅持した上で、自衛隊の存在や国際貢献等を『加憲』の論議の対象として慎重に検討する」(10年参院選マニフェスト)と自民党との違いが際立っている。

 こうした中、自公両党は21日、連立政権合意で憲法分野の書きぶりを「憲法審査会の審議を促進し、憲法改正に向けた国民的な議論を深める」とすることで最終合意した。憲法問題が連立政権のアキレスけんにならないよう「憲法審査会の審議促進」にとどめる方向だったが、自民党側が「憲法改正」の明記にこだわった。公明党関係者は「引っかかる部分はあるが、自民党の立場に配慮した」と自民党側に押し切られたことを認めている。
 ◇焦点は次の参院選後 連立・連携の枠組み巡り… 秋波、けん制、警戒

 衆院選の結果、憲法改正に積極的な自民党、日本維新の会、みんなの党の議席は計366議席となり、公明党の31議席がなくても3分の2(320議席)を上回る。毎日新聞の全候補者アンケートによると、当選した新議員の72%にあたる342人が戦争放棄を定めた憲法9条の改正に賛成。党内に護憲派を含む民主党の大敗が影響しており、衆院側は改憲の発議要件を満たすことになる。ただ、参院側では自民、維新、みんな3党では3分の2に達しない。自民党の石破茂幹事長が17日、TBSの番組で「憲法改正は参院選までの喫緊の課題ではない」と明言したのは、公明党への配慮だけではない。

 安倍総裁は同じ日の記者会見で96条改正に意欲を示したうえで「次の参院選で私たちが(3分の2を)達成できるかどうか分からないが、努力を続けたい。その点は幸い、日本維新の会、みんなの党も基本的に同じだろう」と述べ、改憲で両党と連携する意思を隠さない。

 衆院選で第3党に躍り出た日本維新の会は公約に「自主憲法の制定」を盛り込み、集団的自衛権の行使を定めた「国家安全保障基本法」の整備も掲げた。石原慎太郎代表は衆院選中、憲法改正で自民党と協力する考えを強調する一方、公明党を「憲法をいじるのが嫌なようだ」とけん制。自公両党間にくさびを打つ狙いは明らかだ。
公明党の山口那津男代表は22日、NHKの番組で、96条の改正について「自民党の中には『9条を変えるために改正手続きを緩やかにしよう』と聞こえてしまう部分がある。そうだとすると、これはもっと慎重であってもいい」と不快感を表明。同席した石破氏は「(主張が)完璧に一緒だったら一緒の党だから」とその場を収めた。

 公明党には、「平和の党」の看板を掲げながら、テロ対策特別措置法や自衛隊のイラク派遣などで自民党に譲歩を重ねてきた過去がある。公明党幹部は「参院で自民、維新、みんなで3分の2を超えたら、衆院でもうちと組まなくても3分の2を確保できる。安倍政権は参院選までは安全運転だろうが、火種は残っている」と語り、連立枠組みの見直しに発展しかねないことへの警戒感を募らせる。

 一方、みんなの党の渡辺喜美代表は19日のテレビ朝日の番組で「公務員制度改革ぐらいできなくて、憲法改正ができるのか」と述べ、改憲より公務員制度改革を優先させる考えを示した。みんなは、改憲で自民と維新の連携が先行するのを警戒している。

質問なるほドリ:集団的自衛権の議論、新政権は何を目指すの?=回答・朝日弘行

毎日新聞 2012年12月24日 東京朝刊

 <NEWS NAVIGATOR>
 ◇攻撃された米軍の防護が狙い 認めたら「歯止めなくなる」と懸念も

 なるほドリ 自民党の安倍晋三(あべしんぞう)総裁が首相に就任したら集団的自衛権(しゅうだんてきじえいけん)の議論が始まるって聞いたけど、何をできるようにしようというの?

 記者 安倍氏はかつて首相を務めていた07年5月、首相の私的懇談会「安全保障(あんぜんほしょう)の法的基盤(ほうてききばん)の再構築に関する懇談会」に対し、集団的自衛権などに関する憲法解釈(けんぽうかいしゃく)見直しの検討を要請しました。具体的なケースとして例示したのが(1)公海上で攻撃された米軍艦船の防護(ぼうご)(2)米国を狙った弾道(だんどう)ミサイルの迎撃(げいげき)(3)国連平和維持活動(こくれんへいわいじかつどう)(PKO)に参加中に攻撃された他国軍の救援(4)戦闘地域での他国軍への後方支援(こうほうしえん)−−の4類型でした。

 Q 今はできないの?

 A 憲法9条は「戦争の放棄(ほうき)」を定めていますが、自分の国を守る「自衛権」まで放棄したわけではなく、自衛隊(じえいたい)による武力の行使は「自衛のための必要最小限度の範囲」に限って許されるというのが政府の憲法解釈です。(3)(4)のように海外に出て行って戦闘にかかわるのは憲法違反ということになります。ただ、国連憲章(けんしょう)では、他国と協力して自分の国を守ることも自衛権として認め、集団的自衛権と言います。日本は米国と同盟(どうめい)関係を結んでおり、日本が他国から攻撃されたら米国は集団的自衛権を行使して一緒に防衛に当たってくれることになっています。一方で、日本が攻撃されていないのに他国から攻撃を受けた米国を守ること、つまり日本側が集団的自衛権を行使することは「自衛のための必要最小限度を超える」というのが政府の憲法解釈です。(1)と(2)は集団的自衛権の行使に当たるので憲法違反とされてきました。

 Q 安倍さんの懇談会は結論を出さなかったの?

 A 安倍氏は07年9月に首相を辞任し、懇談会は08年6月に憲法解釈を変更するよう提言する報告書をまとめましたが、「お蔵入り」になりました。その後、アジア太平洋地域では中国が海洋進出を強め、北朝鮮(きたちょうせん)が長距離(ちょうきょり)弾道ミサイルの開発を進めてきました。こうした動きに自衛隊と米軍の連携を強化して対抗するため、集団的自衛権を行使できるようにしようと自民党は主張しています。

 Q 安倍政権になったらすぐに実現しそうなの?

A 自民党と連立を組む公明党は慎重です。山口那津男(なつお)代表は22日のNHK番組で「集団的自衛権の行使を認めると憲法上の歯止めがなくなる。イラクやアフガニスタン(の戦争)に日本の自衛隊が参加していたらどういうことを迫られるか、そういうことを配慮した上で慎重に議論すべきだ」と言っています。03年に米国がイラク戦争に踏み切ったとき、日本政府は支持を表明し、戦闘が行われていない地域に自衛隊を派遣して米軍の輸送業務を手伝ったりしました。集団的自衛権の行使を認めると、米軍と一緒に自衛隊も戦闘に参加しなければならなくなるかもしれないと心配しているわけです。中国との外交関係なども考えながら、時間をかけて議論していくことになりそうです。(政治部)

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