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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2012年11月 6日 (火)

【欠陥憲法 新しい国づくりへ】(中)在留邦人救えない国… 世界常識通じぬ「平和ボケ」

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121104/plc12110409220002-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121104/plc12110409220002-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121104/plc12110409220002-n3.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121104/plc12110409220002-n4.htm

【欠陥憲法 新しい国づくりへ】(中)在留邦人救えない国… 世界常識通じぬ「平和ボケ」
2012.11.4 09:19

 「小日本(シャオリーベン)(日本人の蔑称)を殺し尽くせ」「東京を血で洗え」

 沖縄県・尖閣諸島の国有化を機に中国全土に広がった9月の反日デモ。過激なプラカードの言葉にあおられるかのように一部が暴徒化し、日系のデパートや自動車販売店を襲撃、上海では邦人に負傷者も出た。

 「実際に『殺せ』といわれる恐怖感は、現地にいる者にしか分からない」

 中国での勤務経験が長い大手商社幹部はこう漏らす。中国各地に事務所を置くこの商社は、国有化と同時に暴動発生を予想。出張自粛や公共交通機関の利用中止を指示する一方、安全情報の収集に追われた。

 中国では2005(平成17)年4月にも、小泉純一郎首相(当時)の靖国神社参拝を理由にデモが起きた。だが、商社幹部は「散発的に日本料理店が襲われた当時と異なり、今回は大手企業が組織的に標的となった。さらにエスカレートする危険性を感じた」と話す。

 同社には、暴動やテロを想定した危機管理マニュアルがある。ただ、その中に、日本政府に支援を求める手続きはないという。「政府は頼りない。できるところまでは自分でやる」
わが国の自衛隊は昭和29年の発足以降、海外で紛争や事件に巻き込まれた邦人の退避や救出に従事したことがない。「海外派兵」を禁じる憲法9条の解釈で、「他国の領域内にある日本人の生命、身体、財産は(中略)、武力行使等の手段によって保護をはかることは憲法上許されない」(昭和48年9月19日、吉国一郎内閣法制局長官答弁)ためだ。その影響で、武力行使に至らないケースについても法整備が遅れてきた。

 日本政府による在外邦人保護の法整備の歴史は、事件が発生した後に最小限の法改正を行う「泥縄式」の漸進主義に他ならない。
 政府は1991(平成3)年の湾岸戦争で邦人退避を直接支援できなかった教訓から自衛隊法を順次、改正。「安全が確保されている場合」に限るとの条件で、邦人の「輸送」手段を政府専用機、輸送機と拡大していった。平成11年の改正では護衛艦も追加し、空港・港湾など出迎え地点での邦人保護のため限定的な武器使用も認めた。

 だが、19年の検討では、退避人数の多さから「搭乗数の少ない輸送機派遣は現実的でない」と判断。政治的メッセージの強さもあり、「自衛隊が出る必要はない」との意見が大勢を占めた。元高官は「議論は実現可能性に集中し、憲法上の問題にはたどり着かなかった」と振り返る。

 「海外での武力の行使」を禁じる憲法への配慮から、自衛隊による邦人保護に慎重な政府の姿勢を表す好例といえる。だが、各国では在外の自国民救出に軍隊を用いるのが一般的だ。時には相手国の同意を得なかったり、武器を使用したりすることもある。

 米国は1980(昭和55)年、イラン革命での米大使館人質事件で軍を投入。イスラエルは76(同51)年、ハイジャック機がウガンダのエンテベ空港に着陸した際、ウガンダ政府の同意を得ずに特殊部隊を送り込み、空港を武力で制圧して人質を救出した。

×   ×

 平成19年6月、青森県・深浦港沖で、漂流する木造の小舟が発見された。乗っていた脱北者の家族4人は北朝鮮北東部の清津から「生活が苦しくて逃げてきた」と証言。これを機に、政府内で北朝鮮崩壊に備えるシナリオが検討された。

 当時の政府高官は「ソウルを中心に韓国に長期滞在する邦人を日本に退避させる手順を確認した」と話す。外務省の統計によると、韓国在留邦人は当時約2万3千人。ソウルでは、携帯電話などを通じてソウル五輪のメーンスタジアム「蚕室総合運動場」に集合し金浦空港か在韓米軍水原空軍基地に大使館手配のバスで移動、政府専用機や民航チャーター機で脱出する方法が検討された。

×   ×

 現状を各国なみに近づける努力がないわけではない。自民党は政権交代後の平成22年6月、「安全確保」条件を削除するなどした自衛隊法の改正案を国会に提出した。空港・港湾などの出迎え地点まで自衛隊の部隊が邦人を「警護」することを可能にし、警護に必要な武器の使用も認める内容だ。成立すれば、他国領内でより積極的に自衛隊が活動できるようになる。

 議論の過程では「この法案では北朝鮮に拉致された日本人を救出できない」とのより強硬な措置を求める意見も出た。だが、当時の法案作成担当者は「緊急時に国民を見捨てるのかという問いと、憲法上の制約を比較考量したギリギリの判断だった」と話す。その法案でさえ与党・民主党が応じず、現在まで一度も審議されていない。

 尖閣国有化後の反日デモで情報収集に追われた商社幹部は「海外で邦人が生死の分かれ目に直面するときに憲法問題で自衛隊を出せる、出せないと議論しているのは平和ボケとしか言いようがない」と断じる。この幹部は、自衛隊による積極的な邦人救出を求めた上で、こうも語る。「日本が今後、価値観の多様な世界市場で生き残るためには、非常時に国の保護が得られるかどうかが決定的な違いを生むだろう」

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