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2012年8月21日 (火)

沖縄タイムス社説: [尖閣・日本人上陸]対立の連鎖を断ち切れ

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-08-21_37991

[尖閣・日本人上陸]対立の連鎖を断ち切れ

   

2012年8月21日 09時25分
(3時間48分前に更新)

 香港の活動家らが尖閣諸島の魚釣島に不法上陸し強制送還されたことに対抗するように、今度は日本の地方議員ら10人が魚釣島に上陸した。

 香港と、広東省や浙江省、四川省など中国の20都市以上で大規模な反日デモが吹き荒れ、日本車や日本料理店が壊されるなど被害が出た。

 日中両政府の対応はこれまでのところおおむね冷静である。ただ、両国とも国内では「弱腰外交」と批判する勢力を抱えており、強硬路線に転換する可能性がないとはいえない。両政府は対立をエスカレートさせないよう全力を注ぐべきだ。

 尖閣諸島をめぐっては1978年、当時の鄧小平副首相が「棚上げ論」を提案し、日本政府も穏便な実効支配を続けたが、中国が92年に「領海法」で尖閣諸島を自国の領土と規定してから、状況は変わった。「棚上げ論」は姿を消し、日本政府が「領有権問題は存在しない」と繰り返すだけではもう限界にきている。尖閣について中国政府と話し合いを始める時ではないか。

 本来なら外交の出番のはずだが、野田内閣は政権基盤そのものが脆弱(ぜいじゃく)な上に中国首脳との信頼関係も構築されていない。民間人初の駐中国大使として鳴り物入りで起用された丹羽宇一郎氏を交代する人事が内示されたのは、民主党政権の対中外交の混迷を象徴している。

 地元漁業者の操業の安全確保と八重山の住民の不安を解消するため海上保安庁の機能や権限を再検討してもらいたい。同時に信頼醸成のため相互交流を政府レベルでも、民間レベルでも強化してほしい。両国が協力して共通の利益を探る道があるはずだ。

 ただ、現実の日中両国の相手国に対する国民感情は悪化する一方である。

 内閣府が毎年実施している「外交に関する世論調査」がある。日本人の対中感情は最新の2011年10月の結果では「親しみを感じない」71・4%に対して「親しみを感じる」はわずか26・3%。

 1980年代は「親しみを感じる」は70%前後と高止まりで推移していたが、中国漁船衝突事件があった2010年には「感じない」が77・8%、「感じる」の20・0%を大きく上回っている。

 中国は天安門事件後、愛国主義教育を徹底し、それが「抗日」「反日」と結び付いた。中国共産党機関紙系の環球時報のウェブサイトの世論調査で、尖閣問題で中国が軍事行動を含めた手段を講じることの賛否を聞いたところ、90・8%が「賛成」と回答している。「ネット世論」とはいえ、驚くべき数字である。

 沖縄には「意地ぬ出(い)じらあ手引(てぃーふぃ)き、手ぬ出じらあ意地引き」という有名なことわざがある。「怒りが出たら手を引っこめよ、手が出そうになったら怒りを抑えよ」という意味である。

 日中両国は明治以降、終戦の1945年まで日清戦争、日中戦争を戦い、戦後も72年の日中国交正常化に至るまで冷戦の下で対立状態が続いた。この歴史を踏まえ、いまこそ「日中不戦の誓い」を確認したい。

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