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2012年7月23日 (月)

橋下市長の掲げる、奇妙な「大阪都」という言葉

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120723-00000518-san-pol

橋下市長の掲げる、奇妙な「大阪都」という言葉

 橋下徹大阪市長(43)(大阪維新の会代表)の掲げる「大阪都」構想の実現に向けた法案が、今国会で成立しそうだ。構想は、大阪府と政令指定都市の大阪市、堺市の二重行政を解消することが柱だ。ただし、民主、自民、公明、みんなの党、国民新の5党が合意したこの法案に「大阪府」を「大阪都」へ変更する規定は入っていない。そもそも、「都」は、天皇陛下がふだん住まわれている場所(行政区域)を指す。もし、自治体としての大阪が「都」を名乗るようなことになっていれば、日本の統治のあり方の筋道が立たなくなるところだった。

【フォト】橋下市長、「都」だめなら「州」に

 ■日本の国柄

 いろいろ欠陥がある今の憲法でさえ、国柄について最低限の規定はしている。

 天皇は、名称自体が君主を意味する。行政府の長にすぎない首相は、決して大統領とも行政長官とも呼ばれず、「内閣総理大臣」と規定されている。閣僚は「国務大臣」だ。「君(君主)」と「臣」が対の概念であることは-漢字の知識があれば-容易にわかるだろう。

 このように日本は共和制ではなく、立憲君主国の国柄であることは-学校で教えられなくても-明らかで、統治機構にもそれに応じた用語が使われている。

 ちなみに、宮沢俊義東大名誉教授(憲法学)のように「日本国憲法の天皇を君主であると見ることは理論上むつかしい」(『憲法』)とする説もあったが、日本語の文字の意味すら無視する奇妙な学説が出てくるところが、戦後日本の病んだ部分といえるだろう。

 ■君主の住まう地

 君主国では、君主が普段住まうところ(行政区域)が首都、都であるのが自然だ。行政上、それ以外の重要都市を指す際の言葉ではないし、政府や国会の所在地を指す言葉でもない。もっとも、法律、政令の公布など天皇の国事行為、ご公務が滞れば、日本の国政は進まない仕組みになっており、政府や国会が皇居のそばにあるのは合理的で自然なことだ。

 江戸時代も、政治を任されていた幕府のある江戸は「都」ではなく、あくまで京都が「都」だった。最近では、「首都機能移転」も当初は「首都移転」と言われていたが、やはり指摘が出て「首都機能移転」に改められている。

 もちろん、「都」という字には、都会、大きな町という意味もある。統治機構に関する用語でなければ-大阪が「民都」と呼ばれるように-東京以外の都市に用いても差し支えない。一方、自治体の名称としての「都」は、国柄を尊重するべきである以上、皇居のある東京以外にはふさわしくないのだ。

 ■橋下氏のセンスは

 橋下氏も今は「大阪都」という名称にこだわっていないようだ。与野党5党が法案について大筋合意した翌日の6月29日、「苦労して自治体の形を変えるというなら、東京都と混乱するんで都がだめなんだったら、名前は、本当は一番工夫しないといけないところ。民間の世界だったら、名前をつけるところに莫大(ばくだい)な金をかけて名前をつける。商品名、いろんなキャンペーンの名称だったり、センスないですねえ。このまま、大阪府のままだったら、世界に発信もできないじゃないですか」と、法案を酷評した。

 そのうえで橋下氏は「都がだめだったら州くらいの名前でいい」と語っている。

 世間にアピールするうえで「大阪都」という用語は得だったのだろう。今や愛知県と名古屋市の「中京都」構想まである。

 しかし今後は、国柄を尊重する、国の統治の筋道を踏まえて言葉を発信するセンスも磨いてほしいものだ。国柄を尊重する心があれば、そもそも「大阪都」のような言葉遣いはできないように思われる。 (政治部 榊原智(さとし))

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