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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2012年4月 3日 (火)

=前文編=中曽根康弘元首相「『日本色』は当然」

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120401/plc12040121270016-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120401/plc12040121270016-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120401/plc12040121270016-n3.htm

=前文編=中曽根康弘元首相「『日本色』は当然」
2012.4.1 21:25

 嗚呼(ああ)戦いに打ち破れ 敵の軍隊進駐す 平和民主の名の下に 占領憲法強制し 祖国の解体計りたり

 我(わ)が憲法を打ち立てて 国の礎(いしずえ)築くべき 歴史の責を果たさんと 決意は胸に満ち満てり

 国を愛する真心を 自ら立てて守るべき 自由と民主平和をば 我が憲法に刻むべし

 これは昭和31年に私が作詞した「憲法改正の歌」の一部なんだ。現行憲法は、国民主権、平和主義、民主主義を高らかにうたった点で意義はあり、日本の改革に果たした役割と功績は認めなければならない。

 しかし、憲法の基礎には、歴史的、伝統的、文化的な日本的共同体という実体がなければならない。GHQ(連合国軍総司令部)が強制的に作らせた現行憲法には日本らしさが失われ、マッカーサーの占領政策は憲法改正への本格的論議をも妨げてきたんだ。

 日本は独立を果たしたのだから、憲法をもう一度日本人の手で練り直すのは当然のことだろう。それに欠陥を放置すればそれを悪用する「輩(やから)」が生まれる。明治憲法の「統帥権」はまさにそうだ。憲法は適切に変えていかねばむしろ危険だという教訓だといえる。

 私は「国家主義者」とか「右翼」とか、罵詈(ばり)雑言を浴びながらも憲法改正に取り組んできた。「歌」には、日本の歴史、国民性、未来に対する覚悟、理念を憲法に法律的整合性を持って組み込もうという考えを込めたわけだ。日本が戦争と敗戦の上に蘇生して新しい未来に向かって進んでいくことを願ってね…。

 「自主憲法制定」を結党の理念に掲げた自民党もなかなか憲法改正に動こうとせず、小泉純一郎政権下の平成17年の結党50年に合わせてようやく新憲法草案を策定することになった。そこで私は新憲法起草委員会の「前文」小委員長に起用されたんだ。

 前文には、その憲法の体系や基本精神を要約して掲げることが多い。にもかかわらず、現行憲法の前文は文章が未熟な印象を受ける。自国の安全保障を他国に任せて自らは積極的な努力をしないようでもある。

 そこで自民党の新憲法の前文には、日本の歴史や文化、個性を入れ、過去と現在と未来を網羅しうるような内容にしようと考えて原文をまとめたんだ。

 ところが、できあがった新憲法草案を見て驚いた。「日本色が強すぎる」と党執行部が完全に差し替えたんだな。思想や国家観の相違といえばそれまでかもしれないが、法技術のみに走りすぎ、日本というものへの認識不足、愛情不足を感じたね。これは実に残念であった。

 これに比べ、サンフランシスコ講和条約発効60周年となる4月28日に向け、自民党憲法改正推進本部(保利耕輔本部長)が新たにまとめている憲法改正原案は、日本というものの基本体系と精神が盛り込まれ、適切な内容ではないかな。

憲法改正には「改憲すれば戦争になる」というデマゴーグが浸透していたこともあり、自民党にさえ護憲を唱える政治家がいた。まあ、国民の意思を尊重しつつ、慎重に対処することは政治家として当然のことかもしれないがね。

 とはいっても憲法改正の機運は高まっている。にもかかわらず、最近の政治家は目先の臨床的な問題にしか対応しようとしない。改憲ルールを定めた国民投票法は平成19年に成立し、22年5月に施行されたが、衆参両院の憲法審査会がようやく始動した段階だ。もたもたし過ぎているんじゃないかな。憲法改正は国の運命を決する日本の柱だ。国家百年の計を考える観点から政治家は積極的に議論に関わってほしい。

 (今堀守通、内藤慎二)

【プロフィル】中曽根康弘氏

 なかそね・やすひろ 群馬県高崎市生まれ。旧東京帝大卒業後、旧内務省に入り、海軍主計少佐などを経て昭和22年衆院初当選、昭和57年11月から62年11月まで首相を務めた。平成15年に議員を引退したが、世界平和研究所会長、新憲法制定議員同盟会長としてなお政界に大きな影響力を持つ。93歳。

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