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2012年3月16日 (金)

東京【社説】米軍再編見直し 米の言いなりはごめんだ

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012031602000053.html
【社説】米軍再編見直し 米の言いなりはごめんだ

2012年3月16日

 日米両政府は米軍再編見直しに伴い、沖縄に残る米海兵隊の部隊構成と基地返還について協議を進めている。実効性のある結果を出さなければならない。

 二〇〇六年に日米合意した米軍再編ロードマップ(行程表)は、沖縄の海兵隊八千人をグアムに移転するとともに、嘉手納以南の六施設を返還するとした。返還施設には宜野湾市の普天間飛行場も含まれたが、名護市辺野古への移設を進めなければ、グアム移転も六施設の返還もないというパッケージ(縛り)になっていた。

 縛りを付けたのは米国である。普天間移設が実現しなければ、日本は何も得るものがないという強烈なメッセージだった。
◆グアム移転は可能だったか

 今回、見直しを言いだしたのも米国である。国防費を五年間で二十兆円減らし、陸軍と海兵隊を計九万二千人削減する。その一方で中国をけん制するためアジア太平洋の戦力を維持するという難しいかじ取りを迫られた結果とみられる。海兵隊を沖縄、グアムだけでなく、フィリピン、オーストラリアにも訓練移転の形で配備する。

 米国は「グアムへの移転を四千七百人に減らすが、縛りも解く」と提案し、六年ぶりの協議が始まった。〇六年に掲げた「抑止力の維持」と「基地負担の軽減」を目指すなら、事実を踏まえた丁寧な議論が欠かせない。

 そこでまず確認しておきたい。そもそも八千人のグアム移転は可能だったのか。

 沖縄の海兵隊は一万八千人というのが議論の前提だったが、沖縄県基地対策課が米軍から聴取した兵員数は協議が本格化した〇三年以降、一度も一万八千人を超えていない。もっとも少なかった〇八年は一万二千四百二人だった。ここから八千人を引いた残り四千人強で「抑止力の維持」とは粉飾決算に近くないか。海兵隊は抑止力ではないという本質的な疑問を抱かざるを得ない。
◆米上院の「反対理由」

 海兵隊は強襲揚陸艦で敵前上陸する外征軍だ。沖縄からもイラクやアフガニスタンに出撃し、その間、留守になった。米国が対中国戦力として期待するのは「エア・シーバトル」(空海作戦)に活用できる海軍や空軍とされる。沖縄の海兵隊だけが戦力ではない。

 国会でグアム移転の矛盾を突かれた政府は「一万八千人は定数だ」と釈明した。ロードマップによれば兵員とともに移転する家族は九千人となっているが、〇八年には七千五百九十八人しかいなかった。家族も定数とでもいうのだろうか。事実を踏まえない合意との疑念が浮かぶ。

 何人移転するのか分からない海兵隊やその家族のために、日本政府はグアムに隊舎や家族住宅を建設する。既に二年分の八百十四億円を米政府に支払ったが、米上院の反対で工事は始まっていない。

 二年にわたり、米政府予算案のグアム移転費を下方修正してきた米上院は昨年十二月、ついに一二会計年度の移転経費を全額削除した。反対理由は、普天間移設が進まないだけではない。海兵隊のアジア太平洋における部隊配備がはっきりしない、グアムの環境影響評価が進まないなどがある。

 このままでは海兵隊は行き場を失い、漂流してしまう。そう考えたから米国は見直しを持ちかけたのではないのか。

 部隊構成の再検討は「沖縄に残る兵力は実戦部隊」としたロードマップの変更を意味する。仮に実戦部隊の大半が消えるなら多くの基地は不要となる。

 事実を踏まえた議論が重要なのは、残る兵員数と部隊構成によっては普天間飛行場を含む基地のあり方が大きく変わる可能性があるからだ。

 もうひとつ確認しておきたい。ロードマップで返還が決まった嘉手納以南六施設のうち五施設は一九九六年の日米による沖縄特別行動委員会(SACO)で移設条件付きや基地集約による返還が決まっていた。「二度売り」したのは、米軍再編の成果を大きく見せるためだろうか。しかも返還には普天間移設の実現という縛りを付けられ、SACOより後退したことを忘れてはならない。
◆SACO合意を着実に

 振り返ると、〇六年の日米合意は実現可能性が乏しく、成果が挙がっていないことが分かる。その一方で、SACO合意による基地の集約は今も着実に進んでいる。今回、協議すべきはSACO合意で返還が決まった施設の早期返還をあらためて求めることだ。

 沖縄を守るのは日本政府であることを明確にするために自衛隊の役割を米国に伝え、金武町にあるキャンプ・ハンセンなど米軍基地の共同使用を実現してほしい。自衛隊は米軍ほど土地を必要としないから基地返還に通じる。着実な一歩を踏み出したい。

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