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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2012年2月 1日 (水)

校長の「反乱」―教委の強圧を許す司法

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit2
校長の「反乱」―教委の強圧を許す司法

 判決理由からは、いまの学校現場への深い洞察は読み取れない。民主社会でなにより大切にすべき「精神の自由」への理解も、うかがうことはできない。

 がっかりする判決が東京地裁で言い渡された。

 東京都立三鷹高校の元校長、土肥信雄さんが都に損害賠償を求めた裁判の一審は、土肥さんの全面敗訴で終わった。

 3年前、定年退職後も引き続き教壇に立ちたいと望んだが、都教委は認めなかった。790人が応募し、768人が合格したのに、不適格と宣告された。

 土肥さんはどんな校長だったのか。裁判をとおして明らかになった姿はこうだ。

 何百人もいる生徒の名前を覚え、声をかける。社会的リーダーの育成を目標に掲げ、補講のコマ数を増やす。定時制クラスにも顔を出し、さまざまな事情を抱える生徒と交流する。

 保護者や地元有識者らがしたアンケートでは、生徒の85%、保護者の95%が「この高校に入学して良かった」と答えた。

 だが、都教委はこうした評価には目を向けず、土肥さんのふたつの行動を問題視した。

 ひとつは、職員会議のメンバーに挙手や採決で意思表示させるのを禁じた都教委の通知を批判し、メディアの取材にも応じたこと。もうひとつは、教員の評価方法をめぐり、やはり都教委に異を唱えたことだ。

 どちらも組織の一員としての立場をわきまえず、協調姿勢に欠けると判断した。

 都教委は挙手・採決禁止の理由を、学校運営の決定権は校長にあり、職員に影響されてはならないからだと説明する。通知は6年前に出されたが、追随した自治体はない。

 これに対し、土肥さんは「最後は校長の私が決めるが、挙手で意見を聞いてなぜ悪いのか。職員がやる気を失い、教育現場から議論がなくなる害の方がずっと大きい」と唱えた。

 だからといって、会議で挙手させたり採決したりしたわけではない。「悪法も法」として、通知自体には従っていた。

 どちらの意見や対応が教育の場にふさわしいか。土肥さんだと言う人がほとんどだろう。

 それなのに東京地裁は、再雇用は都教委に幅広い裁量権があると述べ、不採用を追認した。

 力をもつものが異議申し立てを許さず、定年後の生活まで人質にして同調を強いる。こんな行きすぎを押しとどめるのが、司法の役割のはずだ。

 息苦しい学校は、物言えぬ社会に通じる。そこからは明日をになう活力は生まれない。

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