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2011年10月20日 (木)

特集ワイド:「怒れる若者たち」集会 世界と連動、約100人 都心で反貧困、反原発

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111019dde012040017000c.html

特集ワイド:「怒れる若者たち」集会 世界と連動、約100人 都心で反貧困、反原発
カメラマンの求めに応じて自作のプラカードを掲げる若者たち=東京都港区で15日、津村豊和撮影
 ◇「我々は99%」の仲間だ まとまらず、あいまい…「勝手に声」が今どき

 「東京を占拠せよ!」。何人かの友人から“過激”なメッセージが転送されてきた。ニューヨークで続く反格差デモ「ウォール街を占拠せよ」の日本版。「アラブの春」以来、民衆の怒りは野火のように世界に広がっているが、果たして日本では……。「怒れる若者たち」の声を集会会場で聞いた。【浦松丈二】

 「貧乏人はカネも権力もないけれど、仲間はいるぞ! 集まるぞ!」

 六本木ヒルズなど高層ビルが建ち並ぶ東京都港区六本木。15日正午すぎ、ビルの谷間の三河台公園にツイッターなどの呼びかけに応じた約100人が集まった。20代から40代ぐらいが大半だ。

 激しい雨が上がった公園の中央には野菜カレーの大鍋やコーヒーポット、スローガンを書くための段ボールとペンがあった。従来のデモや集会にはない光景。手ぶらで来た人たちも空腹を満たし、主張を訴えられるようにする工夫だという。

 「古代ギリシャで市民が集まって買い物や議論をした広場(アゴラ)のイメージです。ニューヨークの活動拠点の公園は、ボランティアが毎日掃除し、花壇や古本市までできています。メディアはデモの衝突や逮捕シーンを報道しますが、公園では豊かで心地よい空間がつくられている」

 アジアを中心に貧困問題に取り組み、この日の集会を呼びかけたNPO「アジア太平洋資料センター」の内田聖子事務局長(40)はこう語る。東京都内では同日、別の2カ所でデモが呼びかけられていたが、ここではできるだけ参加者に発言してもらいたいと、集会にした。

 集まった人たちが一番多く掲げたのは「WE ARE THE 99%(我々は99%)」というウォール街発のスローガンだ。格差是正、特権批判などさまざまな意味が読み取れる。どうやらこの「99%」がキーワードらしい。

 「若者も怒ってるよ!! 怒!怒!怒!」「格差是正・反失業」「富はすべての人のために」「原発輸出反対」「兵器より社会保障を」と手書きされた段ボールも掲げられた。政党や労組が呼びかけるデモや集会にはみられない多彩さ。つまりは、あいまいさやまとまりのなさが特徴だ。

  ■

 集会が始まった。内田さんが「先進国の市民が『我々は99%』と言い始めた。アジアやアフリカなどの途上国でも貧困は解決されてこなかった。途上国と先進国の貧しい人たちがようやく同じ地平に立てた記念すべき日です。一人一人が声を上げることから始めたい」と語りかけた。司会役の女性が続ける。「いつもなら動員されてきた何々組合の誰々さんお願いします、となるんですが。きょうは言いたいことあるぞ、という人から」

 「生活保護受給者は二級市民なんかじゃない」という自作プラカードを持って参加した東京都在住の加藤孝さん(49)は「週刊誌の広告に『生活保護費3兆円の衝撃』とあった。だから何なんだ。人の命を財源で語るな。1%の人々の富を上手に再分配すれば問題は消える」と訴えた。

 なぜ発言を? 加藤さんは「昨日のアルバイトで仕切り役から『普段は何してるの』と聞かれてね。恥ずかしくて生活保護で暮らしていると言えなかった。仲間の生活保護申請に同行して、励ましてきたのに。きょうは大勢の前で本当の気持ちを伝えることができてうれしかった」と打ち明けた。

 「反貧困・反被ばく労働」と英語で掲げた東京都在住のフリーター、高橋幸子さん(27)は「この瞬間も原発で被ばく労働に従事している人たちがいる。原発事故は止まっていない。福島県民は被ばくし続けている。原発は止めなければならない」と声をふり絞った。

 福島市で高校時代を過ごした。「貧しい人たちが原発産業を支えている。貧困と原発は一直線でつながっている」と主張する。「アメリカの人たちが『反原発で連帯しよう』と言ってくれてすごく心強かった。ここに来て、世界とつながるきっかけができた。何かが始まるような気がする」と目を輝かせた。

  ■

 そもそも「ウォール街を占拠せよ」は7月13日にカナダの非営利雑誌編集長らが提案。9月17日に初めて約1000人がニューヨークのズコッティ公園で集会を行ってウォール街を行進、路上に座り込んだ。特定の指導者はおらず、活動方針は総会の合議制で決められ、公式の要求リストは存在しない。9月下旬には全米に飛び火した。

 15日は「国際行動デー」として82カ国951都市でデモや集会が計画された。六本木でもワシントンなど他都市の活動拠点をネット回線で生中継。カリフォルニアの参加者は「世界にはびこる不正義に対して共に闘っていこう」と熱く呼びかけてきた。

 集会の呼びかけ人でもある作家の雨宮処凛さんは「『我々は99%』というニューヨークのメッセージは、日本のプレカリアート(不安定な若年労働者)、貧困層とまったく同じじゃないかと思った。日本では年越し派遣村、政権交代の後、貧困問題への関心が薄れてしまった感じだが、状況はむしろ悪くなっている」と指摘。運動スタイルについては「反貧困でも脱原発でも、いろんな人が勝手にあちこちで言っているのが一番いいこと。無理にまとめることもない。とにかく声を上げ続けることが大切」と評価する。

 集会会場で仲間たちとドラムをたたいていた中央大学商学部の平野健・准教授(アメリカ経済論)に「99%」の意味を聞いてみた。

 「99%と1%の間に線を引くことで階級的な区別を示しつつ、同時に99%の中のいろんな階層や立場の人々すべてが仲間なんだというメッセージにもなっている。多様性を受け入れることは運動の創造性を高めるだろう。彼らは具体的な要求を掲げるタイミングをできるかぎり引き延ばし、幅広い層を巻き込もうとしているわけだ」

 その流れは日本にも波及するのだろうか。「日本では集会やデモに対する規制がアメリカ以上に厳しい上、日本人は学校でも自分の意見を積極的に表明するよう教育されていない困難さがある。しかし、ユニークな街頭デモをする高円寺の『素人の乱』など、日本でも似たスタイルの運動が芽生えている。日本の条件に合った方法論を見つけられれば広がる可能性がある」

 その「素人の乱」を始めた松本哉(はじめ)さん(37)たちはニューヨークに飛び、特設サイトで19日からデモの現場リポートを始めた。世界の公園から目が離せなくなってきた。

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