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2011年8月 4日 (木)

東京【社説】原発輸出 国内の安全確認が先だ

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011080402000050.html
【社説】原発輸出 国内の安全確認が先だ

2011年8月4日

 日本は原発を輸出すべきか。ストレステスト(耐性評価)を終えなければ、受け入れ国が困惑するだろう。相手国との信義は守らねばならないが、優先すべきは輸出国・日本の安全確認だ。

 ベトナム、ヨルダン、トルコ、リトアニア。日本が原発輸出を交渉中の主な相手国だ。外資導入で経済発展を目指すベトナムは電力供給の確たる土台を築きたい。旧ソ連のリトアニアは保有していた原発が事故を起こしたチェルノブイリ原発と同じ黒鉛炉だったため、稼働停止、そして電力不足に迫られている。

 新興国の原発建設には大国に頼らないエネルギー政策の自立という安全保障上の狙いも込められ、その実現を日本に託してきた。

 原発は一基約五千億円、四カ国で五基三兆円近くに上る。日本国内は人口減で需要が縮んでおり、それに代わって外需を取り込む新たな成長戦略の一環でもある。

 しかし、東京電力福島第一原発の事故はなお進行中であり、放射性物質の大量拡散で多くの人々が故郷を追われた。福島が突きつけたのは人間の生命と安全の問題であるはずなのに、肝心の耐性評価はすこぶる信頼性に乏しい。

 東電の柏崎刈羽原発が立地する新潟県の泉田裕彦知事は、耐性評価を行っても停止中の原発再稼働は認めないと述べた。そのうえで、検証が終わっていない福島原発を考慮に入れないのなら気休めでしかないと言い切っている。

 耐性評価は大規模な津波や地震にどれだけ余裕があるかを暫定評価し、さらに全原発を総合評価する二段階だが、実施するのは原子力安全委員会と「やらせメール」を主導した経済産業省の原子力安全・保安院だ。泉田知事は、安全規制をうたいながら、内実は原発推進の保安院への不信を言い表したといえる。日本国内の安全評価すら定まらない原発の輸出は、よくよく慎重でなければならない。

 しかも、日本は国境を越えた原発被害の損害賠償を定めた国際条約にも加盟していない。原発の「安全神話」を前提に大規模事故を想定せず加盟を見送ったもので、輸出した原発が事故を起こした際の備えすらない。

 もちろん、ベトナムはじめ交渉国との信義を無視してはならないが、安全や規制に関する国内の体制づくりは始まったばかりだ。

 ベトナムは首相のトップセールスで決まった。日本の今を率直に説明して理解を得る。それこそが最優先に位置づけるべき課題だ。

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