無料ブログはココログ

許すな!憲法改悪・市民連絡会

« 8・6東京・朝日・毎日・琉球・沖タイ、社説 | トップページ | 菅首相:訪米、対応に苦慮 あと1カ月、退陣絡み準備進まず »

2011年8月 6日 (土)

産経主張:エネルギー政策 世界一安全な原発めざせ 今のままでは最貧国に転落だ

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110806/biz11080603470005-n1.htm
【主張】
エネルギー政策 世界一安全な原発めざせ 今のままでは最貧国に転落だ
2011.8.6 03:47

 日本の基幹エネルギーである原子力発電をめぐる諸政策が今、危機のふちにある。

 東京電力福島第1原発の事故後、原発に対する菅直人首相の方針が、脱原発色を深めながら迷走を続けているからである。

 原子力は、日本の基幹電源であり、生命線であるだけでなく世界が必要としているエネルギーでもある。原子力発電を論じる際には世界の諸情勢を展望して判断する見識が枢要だ。

 東日本大震災の被災者が歯を食いしばって耐え、復興に向けて努力する中で、日本国家を支えるエネルギーという基本的な土台が傾き、沈下しつつある。

 原発の定期検査後に運転再開ができなくなっている状況は、極めて深刻だ。事故機などを含めて54基のうち39基が止まっている。

 再稼働の条件となるストレステスト(耐性検査)の1次評価も実施されるが、来春には全電力の約30%を支えてきた原子力による発電量がゼロになりかねない。

 原発が15基しか動いていないにもかかわらず、幸い大停電は起きていない。だから「原発はなくても済む」という意見もあるが、それは違う。不便を耐え忍ぶ国民と企業の努力によって維持されているだけだ。できるだけ早く再稼働させなくてはならない。

 ◆原子力重視は国際趨勢

 資源小国の日本が、衝動的な脱原発に駆られるのは問題だ。産業の海外移転に拍車がかかり、工業生産や経済活動が停滞する。アジアにおける国際的地位さえ、危うくなるだろう。

 世界の人口は70億人に向かっている。途上国の人々の健康な暮らしには食料と並んでエネルギーが必要だ。石油に代表される化石燃料には限界が見え始めており、価格の高騰も予見される。

 日本原子力産業協会の調査によると、世界の30カ国・地域に約430基の原発があり、全電力の15%を原子力が供給している。

 ドイツやスイスなど欧州の一部の国は福島事故を契機に原発廃止を決めたが、むしろ世界の趨勢(すうせい)は長期かつ安定した発電が可能な原子力の有効利用に進んでいる。

 海外では約70基の原発が建設中で約80基が計画中だ。米仏など原発重視を変更していない先進国との協調も重要だ。太陽光や風力、地熱発電に代表される再生エネルギーの利用開発も必要だが、本流を読み誤ると将来が危うい。

 日本は昨年、策定した「エネルギー基本計画」で、2030年までに14基以上の原発建設を目標に掲げていたが、今回の事故で新増設は事実上、不可能だ。東京電力は福島第1原発の4基の廃炉を決めている。事実上の「減原発」である。この電力不足分を当面、再生エネルギーなどで埋めなくてはならない。

 菅首相の場当たり的な迷走を放置すれば、日本はエネルギー最貧国に転落しかねない。また「原発」と「原爆」を結びつけ、国民の忌避感や不安感をあおる行為も禁物だ。まして、一国の最高責任者が行うべきことではない。あらかじめくぎを刺しておきたい。

 ◆重要な技術力の継承

 原発の安全性を増すために、改革や改善を進めるのは当然のことである。原子力安全・保安院の経済産業省からの独立もその一つだ。国際原子力機関(IAEA)からも指摘された課題である。

 しかし、5日に政府が両論併記で示した「原子力安全庁」の試案は、来年4月の設置時期を含め最善とは思えない。原発事故の収束もまだ道半ばである。拙速を避け議論を深めるべきだ。

 日本は原発の基数と発電量において世界3位の国である。原子炉の製造や運転管理の両面で世界の最高水準の技術を有している。この知的蓄積をさらに発展、継承し、増え続ける途上国の原発に生かすことこそ日本の責務だ。

 エネルギーの安定確保は、国際社会の安全保障とも不可分の重要課題である。ベトナムをはじめ、日本製原発の輸出を交渉してきた相手国への国際的信用を損なってはならない。優れた原発を提供することで、日本の安全技術をさらに高めるというフィードバックを機能させてゆきたい。

 日本列島は、地震の活動期に入っている。津波を含めて耐震性のさらなる強化は必要だ。今回の事故から可能な限りの教訓を学び取り、「世界一安全」と胸を張れる原発をめざそう。

« 8・6東京・朝日・毎日・琉球・沖タイ、社説 | トップページ | 菅首相:訪米、対応に苦慮 あと1カ月、退陣絡み準備進まず »

「国内情勢」カテゴリの記事