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2011年6月 3日 (金)

社説:首相退陣表明 これ以上国民を欺くな 志と政策実行力で競え2011年6月3日

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-177780-storytopic-11.html
社説:首相退陣表明 これ以上国民を欺くな 志と政策実行力で競え2011年6月3日   

 永田町というコップの中の小さな嵐が過ぎ去ったとき、深刻な政治不信だけが残った。
 民主党内の造反で内閣不信任決議案の可決が現実味を帯び、追い込まれた菅直人首相が退陣表明した。これにより不信任案は与党の反対多数で否決された。
 東日本大震災の復興再生をどうするのか。福島第1原発事故を収束させ、どのような新たなエネルギー政策を打ち出すのか。政治主導の真価が問われている。しかし、国会は復興の緊急性を口にしながら被災地そっちのけで権力闘争に終始した。国民を欺く“茶番”と言われても仕方がない。
■機能不全
 政治を機能不全に陥らせた責任は与野党双方にある。
 谷垣禎一自民党総裁は「菅首相が辞めれば、与野党を超えて新しい体制をつくる工夫はいくらでもできる」と述べたが、具体的な展望を示していない。
 むしろ不信任案の提出は民主党の分裂と弱体化を誘う党利党略でしかなかった。民主党内には菅首相と対立する小沢一郎元代表を支持する勢力がいる。自民党の狙い通り小沢グループが賛同する動きをみせたため政局に発展した。
 寄り合い所帯の民主党のもろさを露呈した。なぜ徹底的に党内論議をしないのか。気に入らなければ野党とでも手を組む小沢氏の政治手法は理解に苦しむ。
 菅首相のリーダーシップ不足が今回の不信任案政局を招いたことは否めない。特に安全保障と経済分野で対米追従姿勢が目立つ。
 例えば米軍普天間基地の移設問題だ。「最低でも県外」移設を掲げた鳩山由紀夫前首相が、結局県内移設に回帰した方針を菅首相は無批判に受け継いだ。
 農業、医療をはじめ日本社会の構造を根幹から揺るがす可能性がある環太平洋連携協定(TPP)の検討を、オバマ米大統領に約束した。TPPの実態は米国の輸出の増大と雇用拡大の国家戦略でターゲットは日本市場だと指摘されている。
 リーダーシップがまったくなかったわけではない。原子力推進の政官の反対を押し切って政治主導で浜岡原発を停止させた。
 福島第1原発事故では、原子炉格納容器から放射性物質を含む蒸気を逃がす緊急措置「ベント」を東京電力に迫った。
 退陣を表明した以上、菅首相は求心力を失った。もはや次期政権誕生までのつなぎ役でしかない。
 今、菅首相に求められているのは何か。
 消費税率引き上げのように十分な議論が必要な政策は、駆け込みで決めてはならない。緊急を要する復興基本法と2011年度第2次補正予算の成立をはじめ、重要案件を着実に解決するため国会の会期延長は当然だ。
 5月末までに仮設住宅3万戸を完成させる目標が達成できず、大勢の被災者がいまだ避難所暮らしを余儀なくされている。

■政治の復権を
 次に福島第1原発事故の収束を急がなくてはならない。いまだに安定的な冷却は実現せず、汚染水問題も解決していない。
 国際原子力機関(IAEA)に指摘されたように、原発の旗振り役の経済産業省から、原発の安全審査を行う保安院分離に向け改革にめどを付けなければならない。
 フランスで開かれた主要国(G8)首脳会議で、20年代の早期に自然エネルギーの発電比率を20%に拡大すると公約した方針も後退させてはならない。
 発電と送電の分離、地域独占の供給体制の見直しなど電力事業の抜本的改革や、脱原発に向けた新たなエネルギー政策の道筋も次期政権にしっかり引き継いでもらいたい。住民の不安解消のために賠償支援に向けた関連法案成立も急ぎたい。
 最後に、失墜した政治の復権に向けた道筋を示さなければならない。今回の不信任案をめぐる政局によって、政党政治そのものを機能不全に陥らせた責任は重い。
 民主党は「国民の生活が第一」というスローガンの下、子ども手当や高校無償化などをマニフェスト(政権公約)に掲げ、政権交代を果たした。これらの主要政策を見直すのか堅持するのか。きちんと国民に示す必要がある。
 自民党はネガティブキャンペーンをしている場合ではない。政権奪取を目指すなら堂々と次の政策ビジョンを示す時だ。各党は志と政策実行力で競うべきだ。

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