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2011年4月 9日 (土)

自衛隊、活用しきれぬ政府(佐藤正久)

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20110409072.html
自衛隊、活用しきれぬ政府
2011年4月9日(土)08:00

 今回の東日本大震災は、地震・津波災害と原子力発電所事故が合わさった複合事態です。その認識が政府に足りない。菅直人首相は4月1日から防災服を脱ぎ、枝野幸男官房長官は「復旧・復興の段階に入った」と言う。でも、原発のある福島県は「災害、現在進行中」なんです。

 政府は経験のある地震、津波の対応はしているが、原発災害は後手後手。そこで菅さんは「何でも自衛隊。とりあえず自衛隊」と福島第1原発の20~30キロ圏内で自主避難していない人の調査までさせている。これは本来、地元警察の仕事でしょう。汚染環境で行動できる自衛隊の部隊は、原発周辺の行方不明者の捜索などに使うべきではないですか。警察、消防、自衛隊の違いを分かった上で使っていない。

 地震、津波災害でも、自衛隊の能力を最大限使い切っていない。自衛隊は平成20年度に、宮城県沖でマグニチュード8の地震が起き、津波が来るという想定で訓練をしていました。陸上自衛隊の東北方面総監部を中心に、自治体を含め約1万6千人が参加しました。今回の災害派遣にも生かされています。

 確かに、今回の震災は想定を超えました。一番の違いは、一部市町村の機能や流通が破壊されたこと。基礎自治体が動かないと末端まで支援が行き届かない。法的にも、有事を想定した国民保護法を発動し、国が自治体の権限を乗り越えて主導しないとダメです。

 自衛隊は有事を想定して訓練をしていますが、現在は平時なので、法律の壁が入ってくる。支援を統括する東北方面総監部は、政府機関、自治体との調整に相当、苦労しています。

 例えば、民間のタンクローリー50台が福島県郡山市まで行ったのに、原発事故を恐れてガソリン不足の南相馬市に入らず、「危険物取扱者を連れて取りに来て」という話になった。国民保護法では一定の強制力が働くので「行きなさい」と指示することができる。

 物資輸送も自衛隊に一元管理させていますが、被災地外の航空自衛隊基地までの輸送もいまだに自衛隊任せ。民間業者に輸送を指示すれば、自衛隊のトラックは、被災地での細かな物資配給に使える。

 そもそも、菅さんは、地震発生直後の2日間で、どういう思いつきか、自衛隊の派遣規模の指示を「2万人」「5万人」「10万人」と変えました。部隊運用を無視して数字だけがパフォーマンス的に出されたでしょ? だから、現場は「10万人態勢」の維持に大変なんです。部隊の交代もなく、個人レベルで2、3日休んでまた現場に戻る。

 「10万人態勢」は九州・霧島連山の新燃岳への災害派遣や日本全体の防衛・警備のことを考え、その上で政治がリスクを取った判断とは思えない。

 不思議なのは、首相に自衛隊の運用について専門的なアドバイスをする人が誰もいないことです。だから私は、内閣官房副長官補クラスに自衛官の将官ポストを設けるべきだと言っています。その下に、3自衛隊の佐官クラスを配置して実務的な助言をする。

 本来は(日本版の)国家安全保障会議(NSC)ができていればいいのですが。菅政権は、NSCに代わる安全保障会議すら開いていません。首相がしなければならないのは、個々の地震対策、原発対策だけでなく、国の方針を決めることなんです。(田中靖人)

【プロフィル】佐藤正久

 さとう・まさひさ 昭和35年、福島県生まれ。防大卒。元陸上自衛官。平成16年、イラク復興業務支援隊の初代隊長。「ヒゲの隊長」として知られる。19年7月の参院選に自民党比例代表で初当選。当選1回。

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