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2011年3月27日 (日)

耕せぬ、種まけぬ… 放射能汚染、福島の農家「人災だ」

http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201103260412.html
http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201103260412_01.html
耕せぬ、種まけぬ… 放射能汚染、福島の農家「人災だ」
2011年3月27日9時4分
 桃やキュウリ、米などの産地として名高い農業大国・福島県。沿岸部の津波被害だけでなく、福島第一原発からの放射能による水や土壌の汚染が重くのしかかる。

 「アブラナはちょうど食べごろ。これから菜っ葉やジャガイモの種芋をまこうと思っていたところだったのに」

 原発から20~30キロの屋内退避圏内に入っている広野町の自宅から避難して内陸部にいる男性(75)は焦る。25日には政府が屋内退避圏の住民にも自主避難を要請。畑に戻ることすら難しい状況だ。「これは人災。何をいっても通るものでないが……」

 同じ屋内退避圏の南相馬市原町区に住む松浦秀昭さん(68)はいまも自宅に残る。飼育する10頭の馬を捨てられない。幸い、約80アールの水田も津波被害を逃れている。

 「原発の作業員が頑張っており、放射能の影響はない」と松浦さんは信じている。だが、作付けをしようにも、例年なら農協から届く種もみが今年はない。放射能による土壌汚染があるかどうか、それに対する補償があるかどうかを見極めるための検討を続けているからだ。

 すでに文部科学省の調査で、原発から約40キロ離れた飯舘村の土1キロから16万3千ベクレルのセシウム137と117万ベクレルのヨウ素131が検出されている。

 県は25日、県内の全農家に、農作業の延期を要請。米や野菜、花の種まきや苗植えを通常より延期する▽土壌表面の放射性物質の拡散を防ぐため、田畑を耕さない▽出荷停止中の牛乳は堆肥(たいひ)化処理をするとともに、家畜は放牧せずに畜舎内で飼育する――ことなどを求めた。

 仮に、土壌が汚染された場合に対策はあるのか。

金沢大・低レベル放射能実験施設の山本政儀教授(環境放射能学)によると、かつて原発事故が起きたウクライナのチェルノブイリや核実験で被曝(ひばく)したカザフスタンのセミパラチンスクでは、土壌の入れ替えが行われた。表層20~30センチの土壌を薄くはぎ取り、その下1~2メートルの泥を掘り出して、そこに表層部の土を埋める。そのことで放射性物質は上にある土壌で遮られ、大気中に出にくくなるという。

 雨が多い日本の場合、埋めた放射性物質が雨で流され、飲料水に影響する可能性もある。山本教授は「半減期が30年と長いセシウムは地下の粘土鉱物に付着して落ちにくいが、ストロンチウムは流れていく。汚染されていない山を崩すなどして土を完全に入れ替えるのが理想かもしれない」と指摘する。

 福島でそうしたことが必要になるかは、まだ決まったわけではない。まずは作付けが可能かどうか、土壌の入れ替えが必要かどうか、付近一帯の調査を進め、汚染状態を正確に把握する必要がある。もっとも、まだ原発自体が安定していない状況で、県農林水産部の担当者は「まずは農作業の自粛で、放射性物質の拡散を防ぎたい」と話している。(大平要、岩崎賢一、中川透)

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