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2011年3月 1日 (火)

朝日社説:ミサイル移転―なし崩しではいけない

http://www.asahi.com/paper/editorial20110228.html#Edit1
ミサイル移転―なし崩しではいけない

 日米が共同開発した最新の武器を、米国以外の第三国に初めて売るための準備が両国間で進んでいる。

 北朝鮮の弾道ミサイル発射をきっかけに、日米が1999年から共同研究・開発を重ねてきた弾道ミサイル防衛(BMD)用の能力向上型の迎撃ミサイルである。

 弾頭部の保護部品やロケットモーターなど四つの構成品を日本が担当、2014年の完成をめざしている。

 北沢俊美防衛相は、1月の日米防衛相会談で、第三国への移転方針の中身について「年内に結論を出す」と表明した。武器輸出三原則を掲げ、ほぼ全面禁輸の方針をとってきた日本にとって、大きな転換点といえよう。

 なぜこんな流れになったのか。政府の説明は十分ではない。わかりやすく率直に国民に語り、議論を起こさなければならない。

 日米の研究開発は当初、北朝鮮の弾道ミサイル開発に備えることを目的にしていた。ところが09年9月、オバマ政権がイランの弾道ミサイルに対処するため、この迎撃ミサイルを欧州配備すると決めたことが転機になった。

 日米両国は06年の交換公文で「日本の事前同意のない目的外利用や第三国移転を禁止する」としていたが、今回それを「同意すれば移転できる」と読み替えるというわけである。

 関係省庁が近くどのような条件で、どのような国々に移転を認めるかなどの基準作りに着手する。厳格な手続きを求めたい。

 考慮すべき論点は多い。移転先をどんな尺度で絞り込むのか。日本の主体性をどう確保するのか。BMDは「防御兵器」とされるが、ミサイル技術は攻撃兵器に転用される危険があることにも十分な留意が必要だ。

 またBMD欧州配備をめぐっては、米ロの見解の違いが際だちつつある。今回の動きが米ロの核軍縮に響くようなことになれば、日本の国益も国際公益も損なわれる。こうした視点を日本政府は踏まえているだろうか。

 過去に経験のない作業だが、よりどころになるのは、やはり武器輸出三原則しかない。ところが冷戦時代にできた三原則には、今のような国際情勢の変化や軍事技術の進歩は織り込まれていない。

 菅直人政権は昨年末、「防衛計画の大綱」策定に向けて三原則の緩和を検討した。ところが社民党との連携を優先させて結論を先送りしたため、議論は中断した形で終わってしまった。

 武器の初の第三国移転にどのような姿勢で臨むのか。武器輸出三原則のなし崩し的な転換を避けるためにも、三原則をめぐる議論を再開し、問題点を突きつめるべきである。日本外交が今後進むべき方向を熟慮しつつ、視野の広い検討を重ねなければならない。

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