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2011年2月16日 (水)

2月16日の毎日新聞の二つの社説について

 こうして二つの文書が毎日新聞の同じ日の「社説」として並べられると、そのあまりの親米・従米ぶりに驚かされる。そこいらの安売りの政治評論家ならいざ知らず、いちおう大手の一角を占める新聞の社説なのだ。
鳩山発言の結論が「菅政権は米海兵隊を引き続き駐留させる必要性、抑止力との関係について繰り返し説明する必要があるというのでは、いくらなんでもあんまりだろう。毎日の社説では海兵隊抑止力論の正当性が前提になっているが、鳩山発言の問題は、鳩山自らが海兵隊は抑止力ではなかったと認めていることだ、社説はせめて中立的な立場から、その検証を主張すべきだろう。はじめに結論ありきの主張では、なにをかいわんやだ。これはメディアの頽廃だ。
社説の第2は、米国軍統合参謀本部の「国家軍事戦略」をこれもはじめから、無批判で受け入れている。本当にそんなことでいいのか。古くはベトナム戦争から、新しくはイラク戦争まで、米統合参謀本部の分析は過誤と虚偽の集積だったのではないか。少なくともそうした歴史に思いを馳せるなら、「至極、妥当で、日本も真剣に考えるべきだ」などという結論がすぐに出せるものか。自衛隊の海外派兵についても、毎日社説は「米国がそっと背中を押した」などと書くが、菅内閣と防衛官僚にとっては「どーんとどつかれた」状態ではないか。
こうまで、米国にすり寄るとは、嘆かわしさを通り越して、怒りが湧く。最近の朝日新聞の度はずれた親米ぶりと競争するつもりだろうか。先輩には読売、産経、日経もいるぞ。(高田)

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110216k0000m070121000c.html
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110216k0000m070120000c.html

社説:「抑止力は方便」 無責任極まる鳩山発言

 不実、無節操極まる発言にあきれてしまう。米軍普天間飛行場の移設先で、沖縄県外の公約を撤回、県内に回帰した理由に米海兵隊の抑止力を掲げたのは「方便だった」という鳩山由紀夫前首相の発言である。

 鳩山氏は首相当時の昨年5月、09年衆院選の公約だった「最低でも県外」を転換し、自公政権が米国と合意していた同県名護市辺野古への移設を柱とする新たな日米合意を結んだ。その時、最大の根拠にしたのが「抑止力」である。当時の鳩山首相は「学べば学ぶにつけて」在沖縄海兵隊によって抑止力が維持できるとの考えに至った、と語った。

 ところが、最近の琉球新報など沖縄の地元紙の共同インタビューでは、これを真っ向から否定した。いわく、「徳之島も(移設先として)だめで辺野古となった時、理屈付けをしなければならなかった」「海兵隊自身が(沖縄に)存在することが戦争の抑止になると、直接そういうわけではないと思う」「方便と言われれば方便だ」「相手は沖縄というより米国だった」……。

 辺野古への移設にこだわる米政府の姿勢を崩せず、それを沖縄や国民に説明もできないため、「抑止力」を持ち出して県内移設を合理化した、というのである。

 仲井真弘多県知事が発言に強い不快感を示し、稲嶺進名護市長が「辺野古回帰の論拠がなくなった」と主張するなど、沖縄の不信と怒りが増幅している。当然である。

 鳩山氏は、首相を辞めれば次期衆院選には出馬しないと公言しながら、辞任後にこれを撤回し、母親からの資金提供について国会に資料を提出するとの約束もほごにしている。今や、発言の信頼性は地に落ちている。また、鳩山氏は現在、小沢一郎民主党元代表と連携して菅政権を批判する立場である。

 しかし、普天間移設と抑止力の問題は、鳩山氏の政治的スタンスや個人的発言、資質の問題ということで見逃すわけにはいかない。

 普天間問題の方針を大転換したのは鳩山政権だったが、当時、副総理だった菅直人氏が率いる現政権は、この方針と日米合意をそのまま引き継いでいる。今、菅政権が辺野古移設を推進する最大の根拠が「抑止力の維持」なのである。それを当時の責任者が自ら覆した影響は大きい。

 まず、鳩山氏自身が発言の真意、当時の方針転換の経緯などについて明確にすべきである。国会に参考人招致する方法もあろう。同時に、菅政権は米海兵隊を引き続き駐留させる必要性、抑止力との関係について繰り返し説明する必要がある。

 沖縄と国民の信頼を取り戻す道はますます遠くなった。
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社説:米の軍事戦略 脅威へ新たな連携を

 米統合参謀本部が7年ぶりに改定した「国家軍事戦略」は、北東アジアにおける米軍の強固なプレゼンスを「今後数十年、維持する」と明記するなど、アジアの脅威に重点を置いた。北朝鮮は核兵器開発のほか金正日(キム・ジョンイル)総書記から金正恩(キム・ジョンウン)氏への権力継承期を迎え、二重の意味で危うい。これに対処するには日韓の防衛協力強化も必要だという認識を示したのは、しごく妥当なことである。

 こうした米国の見解は、財政難で防衛予算縮小を迫られている台所事情の反映でもあろう。しかし、核拡散防止条約(NPT)や6カ国協議の枠を飛び出して挑発行為を続ける北朝鮮に対し、日韓と米国の新たな取り組みが求められているのも確かだ。具体的に何ができるのか、日本も真剣に考えるべきだろう。

 「自衛隊の域外での運用能力向上に協力する」と明記した点も目を引く。昨年改定された防衛大綱は、国連平和維持活動(PKO)への参加の在り方を検討事項とした。PKOや海賊対策も含めて、日本は海外での人的貢献にもっと積極的であっていいと、米国が日本の背中をそっと押したようにも受け取れる。

 米国は昨年前半に「4年ごとの国防政策見直し」(QDR)と「国家安全保障戦略」を公表した。その後で尖閣諸島や北方領土をめぐる日本と中国、ロシアとの摩擦が生じ、北朝鮮による韓国領砲撃事件も起きた。「国家軍事戦略」は、QDRなどに基づく軍事的課題や方針を記しているが、日本の安全保障にかかわる重大な出来事の後で作成された米軍文書としても注目に値しよう。

 その序文でマレン統合参謀本部議長は「変わる戦略環境」や「不確かな未来」を強調した。北朝鮮や中国、ロシアの振る舞いも踏まえた見解だろうか。アジアは波乱含みである。同盟国の日本が、北朝鮮はもとより中露の脅威に直面していることを米国はしっかり認識してほしい。

 

他方、米国がアジアを重視していることも明記された。米国が軍事的優越を保つためには強固な財政基盤が必要で、経済発展著しいアジアへの関与が欠かせない。だから中国の軍備拡張や南シナ海、東シナ海などでの「膨張政策」は憂慮するが、経済的には中国やインドとの関係を大事にする--。それが米オバマ政権の戦略であることを、きわめて端的に示した文書といえる。

 イランの核開発にも強い警戒感を示した。イランの核兵器保有によって、中東諸国が我も我もと核開発に動けば、同盟国イスラエルの安全が損なわれるというのだろう。しかし、イスラエルも核兵器を持つとされる。中東激動の折、米国は難しいかじ取りを迫られよう。

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