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2010年8月 8日 (日)

海をゆく巨龍:転換期の安保2010 海賊対策で日中交流 アデン湾で両指揮官会談

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100808ddm001030055000c.html
海をゆく巨龍:転換期の安保2010 海賊対策で日中交流 アデン湾で両指揮官会談
 ◇近海は緊張、遠洋で握手 打診受け海自「驚き」

 日本から地球を4分の1周以上(1万2000キロ)回った先の東アフリカ・ソマリア沖のアデン湾。4月28日、日本の海賊対策指揮官を務める海上自衛隊の南孝宜(たかのぶ)1等海佐が、中国の海賊対策で派遣されたミサイル駆逐艦「広州」艦上で、中国南海艦隊の張文旦副参謀長(海軍上級大佐)と会談した。ソマリア沖の海賊対策で日中の指揮官が会談するのは初めて。「遠い海」での握手は、日中の新たな協力関係構築につながるのか--。

 中国海軍の艦隊が沖縄本島近海を通過し、日本側を緊張させた直後。さらに中国が南シナ海を自国の「核心的利益」と呼び、米国が警戒を強める中での出来事だった。だが、アデン湾の沖合に停泊した「広州」に南1等海佐ら5人がやや緊張した面持ちで乗り込むと、張副参謀長らは思いのほかにこやかな表情で出迎えた。

 南1佐によると、自衛隊側の5人は、艦内の会議室に案内された。テーブルには、中国側が用意した小さな日の丸が、同じ大きさの五星紅旗(中国国旗)と共に「ハ」の字形に飾られていた。

 「護衛する船舶何隻をどんな陣形で配置すればいいか」「速力の出ない船舶がある場合にどう対処するか」--。コーヒーを飲みながら約1時間、海賊に関する情報や船舶護衛活動を紹介しあった。5月23日には今度は張副参謀長らが海自護衛艦「おおなみ」に乗艦し、協議を続けた。

 会談は2回とも中国側が要請した。海賊情報をやりとりする国際無線を通じて「会わないか」と打診してきた。海自幹部は「10年前なら考えられなかった。他国との交流は頻繁にあるが、(海上任務の場で)中国との交流が実現するとは……」と感慨深げに話した。

    ■

 海賊事件多発を受け国連安保理は08年6月、加盟国にソマリア領海への艦船派遣を認める決議を採択。これを受け、米英などの合同軍、北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)に加え、日本や韓国、中国などが艦船を派遣している。

 中国は日本に先んじて08年12月に派遣した。同月中旬の中国の派遣発表を受け、当時の河村建夫官房長官は、「日本も対応を急がなければ」と述べたが、送り出したのは翌年3月だった。中国は駆逐艦など3隻を派遣。日本は現在、護衛艦2隻とP3C哨戒機2機を派遣している。

 だが、日本はアデン湾の西端・ジブチに海賊対策で駐留する自衛隊の新たな活動拠点の設置を決め、先月16日、海賊対策活動の期限を来年7月23日まで延長した。腰を据えて取り組む覚悟が日本にあるとの印象を関係国に与え、「日本の拠点建設をEU諸国は驚きと尊敬の念で受け止めた」(西側外交筋)という。

 政府は、さらに各国艦船に給油する補給艦派遣を検討している。実現すれば、中国の給油要請も想定される。日中双方の海賊対策は、お互いを刺激しつつ、協力を深化させる可能性を秘めている。

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 そもそも中国海軍がアデン湾に乗り出したのは、この海域を行き来する中国船舶の保護が目的だが、この10年で整ってきた海軍力を誇示する狙いもあるとみられる。

 南1佐は「以前は中国の船乗りが遠洋に出るだけで船酔いしたという話もあった。今は外洋展開能力を向上させ、日本に見劣りしない任務をしている」と認める。一方で、「国際社会で中国が責任を果たすのは重要だ。彼らを引っ張り出して関与させることに意味がある」と、現場での交流の意義を強調した。

 日本側には、「こうした機会に世界の海軍共通の国際常識を中国が学んでくれれば」との思いもある。【「安保」取材班】

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