無料ブログはココログ

許すな!憲法改悪・市民連絡会

« 琉球新報社説:知事に望む 日米合意の撤回要求を2010年6月27日 | トップページ | 在日米軍再編:普天間移設 奄美出身の本土在住者、「反対の会」結成へ /鹿児島 »

2010年6月27日 (日)

沖縄タイムス社説:[お礼表明・感謝決議]政治の無策の果てに…

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-06-27_7586/
[お礼表明・感謝決議]政治の無策の果てに…

   

2010年6月27日 09時41分                   
(5時間31分前に更新)

 沖縄の基地問題の歴史をひもとくとき、実行されない「政治の言葉」があまりにも多いことに気付く。心のこもらない美辞麗句であったり、その場限りの思いつきであったり、いずれの場合も約束したことが実行されないため、「政治の言葉」は信用力を失い、軽くなる一方だ。

 普天間問題をめぐって生じている「政治の言葉」に対する不信感を軽く見てはいけない。

 次に紹介する文章は、いずれも衆議院本会議で可決された国会決議の一部である。

 (1)「政府は、沖縄米軍基地についてすみやかな将来の縮小整理の措置をとるべきである」

 (2)「沖縄県民の筆舌に尽くし難い米軍基地の過重負担に対する諸施策が極めて不十分であったことを反省する」

 (1)は、非核三原則と抱き合わせに復帰前年の1971年11月に決議したもの。(2)は、米兵による暴行事件や県民投票などの動きを受け、97年4月に決議したものである。だが、2度の国会決議にもかかわらず、負担軽減は進まなかった。米軍基地の大幅な整理・縮小が進んだのは本土のほうだ。

 97年決議は「沖縄のこころをこころとして厳しく受け止め、沖縄問題解決へ向けて最大限の努力を払う」と指摘しているが、今となってはむなしく響くだけである。

 「政治の言葉」の衰退現象は国会決議だけに見られるものではない。首相の「お礼」表明も米国議会の「感謝」決議も、住民感情を無視した「独りよがりの感謝」というほかない。

 菅直人首相は沖縄全戦没者追悼式で、沖縄に基地負担をお願いし続けていることに触れ、「全国民を代表しておわび申し上げる」と語った。

 そしてその上で、沖縄の負担がアジア太平洋地域の平和と安定につながっているとの考えを開陳し、「素直にお礼の気持ちも表させていただきたい」と付け加えた。

 沖縄の過重負担の軽減が国政の重要課題になっているときに、「おわび」だけでなく、あえて「お礼」を口にしたのである。慰霊の日に、戦没者追悼式の場で。

 米下院も本会議で「日本、特に沖縄の人々に感謝を表明する」との決議を採択した。米国議会は97年にも感謝決議を行っている。

 「感謝」の言葉に込められているのは、「これからも引き続き基地負担をお願いしたい」という、沖縄の主張とは相いれない隠れたメッセージである。

 県民はこれまで、「負担軽減」という言葉を耳にたこができるほど聞いてきた。

 だが、日米交渉の場で米国側が主張してきたのは「抑止力の維持強化」である。

 交渉の場で事務官僚同士が確認したことと、日本政府が国民向けに語ってきたこととの間には、しばしば齟齬(そご)が生じた。

 基地問題に関する「政治の言葉」は、すっかり信用を失ってしまった。沖縄住民の心に届かない「お礼」表明や決議が日米双方から繰り返される現実は、政治の無策を自ら認めているようなものである。

« 琉球新報社説:知事に望む 日米合意の撤回要求を2010年6月27日 | トップページ | 在日米軍再編:普天間移設 奄美出身の本土在住者、「反対の会」結成へ /鹿児島 »

日米関係」カテゴリの記事