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2010年6月12日 (土)

朝雲:「後世の評価」語るとは

http://www.asagumo-news.com/f_column.html
時の焦点 <国内>2010/6/10付

         
「後世の評価」語るとは
      
清水  昇(政治評論家)

      

あえて前首相のこと
         鳩山内閣が総辞職し、菅直人政権が発足した。
          菅首相のことはこれから書く機会がたくさんあるので、これが最後の機会となる鳩山前首相のことを書きたい。
          鳩山前首相は、退陣表明した2日の民主党両院議員総会で、米軍普天間飛行場移設問題をめぐり「最低でも県外移転」と発言したことについて、こんな釈明をしている。
          「アメリカに安全保障を依存し続けることを50年、100年続けてよいとは思わない。私の時代は無理だが、いつか、日本の平和を日本自身でしっかりと見つめ上げていくことができる環境を作ることを模索していただきたい」
          東アジア共同体構想についても、「必ず実現する時代が来る」と強調したうえで、「鳩山の言ったことはどうも先の話だなと思っていたことが、必ず国民に理解してもらえると確信している」と語っている。
          要は、今の時代には自分の発言は受け入れられなくても、将来必ず評価される時代が来る――。そう言いたいのだろう。
          「後世の評価を待つ」ということは、政治の世界にはよくあることだ。
          1960年の安保闘争の中、日米安保条約改定に内閣の命運を賭けた岸信介首相が典型だろう。
  東条内閣の閣僚で戦後はA級戦犯で拘留された岸ほど、在任中、不人気を極めた宰相はいなかった。だが、今はどうだ。日米安保条約こそ日本の安全の基礎であ ることを疑う者など(左翼や観念的平和主義者を除けば)いないだろう。岸の功績は日本政治史にしっかりと刻まれている。
          不人気と後世の評価の落差が、岸ほど激しくないかもしれないが、もう少し新しいケースでは、消費税を導入した竹下登首相が思い浮かぶ。
          政権末期はリクルート事件でボロボロになり、ある新聞社の内閣支持率が3%にまで落ち、「支持率が消費税並み」とからかわれた。それでも、「消費税だけはきちんとスタートさせないと、死ぬに死ねない」と踏ん張った。
          こういう指導者の姿を「後世の評価を待つ」というのである。
          具体的な成果を何も残さず、自分の勝手な思いだけを語るのは、政治評論家でも占い師でも誰でもできることである。
          鳩山前首相は、結果責任が問われる政治家としての資質が、決定的に欠けていた。しかも、そのことを本人が最後まで理解していなかったということを、2日の発言は、はしなくも露呈させた。
          菅首相はリベラル色が強いうえに、安全保障は素人だ。だが、同時に徹底したプラグマティストとしても知られる。自らのリベラル色が政権の安定にマイナスと判断すれば、あえて抑えるずるさを合わせ持っている。それは、政治家として大事な資質である。
      民主党政権の前途は多難だが、戦後最低の総理大臣の退場で、少しは明るい兆しが見えてきた。

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