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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2010年5月 6日 (木)

鳩山首相への沖縄2紙の社説

鳩山首相への怒りで、これに付け加える言葉もない。(高田)

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-05-04_6230/
山首相来県]県内移設は無理だ
海兵隊の必要性議論せよ
政治

2010年5月4日 09時55分                   

 普天間問題の「5月末までの決着」を主張し続けてきた鳩山由紀夫首相が4日、首相就任後初めて沖縄を訪れ、仲井真弘多知事に政府方針を説明する。

 公表されていない新たな「腹案」が飛び出すのか。それとも、過去に報じられた政府案を詳しく説明するだけなのか。

 政府自身が「最終調整の段階」だと語っているだけに、鳩山―仲井真公式会談は、普天間問題の大きな転機を刻むことになるだろう。

 鳩山首相の口から政府案を聞くまで断定的なことを言うのは差し控えたいが、状況はかなり悲観的だ。

 今のところ、「現行案の修正案」と「徳之島への一部移設案」をセットにした案が有力だといわれている。現行案(辺野古沿岸部)を放棄した鳩山政権が、現行案の修正案にかじを切ることになれば、4月25日の県民大会で示された民意と大きな隔たりが生じることになる。

 地元合意が得られないまま移設作業を強行すれば、鳩山政権はまずもたないだろう。

 首相はいま、大きな岐路に立っている。私たちが最も恐れるのは、追いつめられた政治状況の中で普天間問題の解決が政局に大きく左右され、ゆがんでしまうことである。

 米国が政府案に対して「ノー」を言い続ければ、鳩山首相は窮地に追い込まれ、退陣せざるをえなくなるのだろうか。もし、そうだとすれば、日本の総理の生殺与奪の権を米国が握っていることになる。おかしな話だ。

 首相に残された選択肢は限られている。深い意味もなくみずから期限を区切ってしまったために、残る時間も1カ月を切ってしまった。

 時間との闘いの中で本質的な議論が一切行われず、あっちがいいかこっちはどうか、といった「子どもの遊び」のような移設先探しばかりが目につく。憂慮すべき事態だ。

 「同盟の危機」をあおり立てながら現行案が最善だと主張するのも、一見、現実的なように見えて、実は政権交代以降の現実の大きな変化を見ていない。

 鳩山首相を政治的に追いつめるために普天間問題を政争の具にするようなことがあってはならない。

 

追いつめられた鳩山首相が日米合意を優先し、地元がのめないような県内移設案を強行すれば、この間の騒ぎは一体何だったのかということになる。地元の期待を裏切り、日米関係を混乱させただけの首相として、歴史に汚名を残すほかないだろう。

 現行案を放棄した段階で「県内移設はもうない」と考えるのが筋だ。それが政治の常識というものではないか。

 旧政権は米軍再編について、米国との密室協議の中でさまざまな合意を交わしてきた。国民のコンセンサスを得る努力を怠り、結果だけを「アメとムチ」政策によって関係自治体に押しつけてきたために、米国が日本側に期待するものと国民の考えの間に大きな認識の隔たりができてしまったのだ。

 国民向けには「沖縄の負担軽減」といい、米国に対しては「抑止力の強化」を主張するという言葉の便利な使い分けが旧政権には目立った。そのつけが今、鳩山政権に回ってきているのである。

 では、袋小路に入った今の状況を打開するにはどうすればいいのか。

 普天間の危険性除去について、5月末までに具体的な道筋をつけること。その上で、国会にこの問題を議論するための特別委員会を設け、九州の候補地やグアム、テニアンなどの検討結果を明らかにすること。委員会に米国高官や米軍幹部を証人として招き、海兵隊の役割や21世紀の抑止力について米側の考えを聞くこと。

 なぜ、日本に海兵隊が必要なのか、在日米海兵隊の駐留目的は何なのかを明らかにする必要がある。

 普天間の代替施設建設と海兵隊のグアム移転のために日本側は1兆円を超える巨額の税金を投じようとしているが、それは安全保障の利益と釣り合いのとれたものなのか。

 はっきりさせるべき点はあまりにも多い。そうした疑問点を封印したまま海兵隊のヘリ基地を移設しようとしても、日本中どこでも反対にあうだけだ。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-05-05_6259/

[首相「県内」容認]何を信じろというのか
政治

2010年5月5日 09時39分                   
(28時間52分前に更新)

 米軍ヘリが連日頭上をかすめ、騒音と事故の不安を訴える宜野湾市民を前に鳩山由紀夫首相は、米軍普天間飛行場の県内移設を断言した。これほどの混乱を招いた首相の政治責任はきわめて重い。

 普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校で開かれた住民対話集会で、鳩山首相は昨夏の衆院選で「最低でも県外」と訴えた自らの言葉を撤回し、引き続き沖縄に負担してもらいたいと頼んだ。

 県外・国外移転が無理な理由として、鳩山首相は「北東アジアの情勢を考えると、抑止力の観点から国外は難しい。普天間を沖縄以外に移すと海兵隊の地上部隊と連携が取れなくなる」と説明した。

 この主張に説得力は乏しい。他地域が負担を嫌がっている事情を「抑止」というあいまいな概念で覆い隠す旧来の手法はもう通用しない。

 地上部隊との連携が不可欠なら、すべての機能をセットで移転すればいい。政府が県外・国外を検討した形跡が見あたらない現状では沖縄切り捨てとしか受け取れない。

 政府は名護市キャンプ・シュワブにV字形滑走路を建設する現行案を一部修正する方針だという。しかし稲嶺進名護市長は鳩山首相との面談で、「新基地建設は絶対にあってはならない」と断固反対の意向をあらためて伝えた。

 政府は地元の頭越しに移設を強行できると考えているのだろうか。米政府は地元合意を前提条件としている。

 行政、軍事両面で首相の言葉に現実味を感じない。あいまいな議論で押し通せると考えているのなら見当違いだ。

 県外・国外を訴えてきた民主党政権の誕生で、基地集中を正当化するために持ち出す抑止論に依拠しない議論が起こることに期待した。

 ところが鳩山首相は「『最低でも県外』は公約ではない。代表としての考えだった」と居直った。自らの政治責任をどう感じているのか。

 この豹変(ひょうへん)を沖縄は受け入れない。戦中戦後を通して沖縄が被った犠牲、そしていまも続く米軍基地の集中という現実がある。首相の居直りを許容する余裕はない。

 普天間第二小学校に集まった市民は鳩山首相にさまざまな被害を訴えた。

 同校教諭はヘリの爆音が授業を遮り、失われる勉強時間の多さを指摘した。電話中に頭上のヘリをやり過ごすもどかしさを語った婦人は、「九州までなら飛行機で1時間ほどなのに、なぜ県外はだめなんですか」と迫った。

 こう訴える住民を前に首相の言葉は軽く聞こえる。

 普天間の一部機能を鹿児島県徳之島に移転し、辺野古に新たな滑走路を建設した場合、沖縄の基地問題はどう改善されるというのだろうか。

 海兵隊による主要な演習は引き続き沖縄で実施されるだろう。

 今回の鳩山首相の来県にいったいどのような意味があったのか。前もって結論を持ちながら地元の声を聞きたいという。

 それでは後先逆だ。

 新政権への期待は一転して怒りに変わった。基地問題は一層ねじれてしまった。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-161642-storytopic-11.html

鳩山首相へ 「福案」でなく「覆案」か 知恵ある「次」に解決期待2010年5月4日

 鳩山由紀夫様。首相としての初来県を県民は心待ちにしておりました。でも残念ながら、今回は歓迎できません。
 なぜなら、今回のあなたの来県が、普天間飛行場問題で県民に新たな負担を押し付けるためのものとされているからです。
 あなたは県民に約束した「最低でも県外」の選挙公約をほごにして、県内移設を決めたとメディアは報じています。
 しかも事もあろうか、現行案と同じ名護市辺野古沖にくい打ち桟橋(QIP)方式で新たな海上基地建設を進めるというのですから、県民を愚弄(ぐろう)するにも程があります。

■民の声聞く耳どこへ
 あなたの言葉を信じ、長年、沖縄選挙区で選んできた自公候補を代え、民主党の新人候補や推薦候補を選び、政権交代を後押しした県民にどう説明するつもりですか。
 あなたの「腹案」に、県民は「福案」を期待しました。ところが腹案はコロコロと変わる「複案」となり、最後は現行案に戻る「覆案」になってしまいました。
 「最低でも県外」どころか、「最高でも県内」という鳩山内閣の非力ぶりには正直がっかり。内閣支持率も落ちるはずです。
 県民は4月25日の県民大会で、普天間飛行場の「国外・県外移設」を、あなたに求めました。
 新聞は読んでいますか。テレビは見ていますか。民の声を「聞く耳」はどこに忘れましたか。
 普天間問題で長年翻弄(ほんろう)された名護市では、しがらみを断ち切り、「海上も陸上も駄目だ」という稲嶺進氏が市長に当選しました。
 稲嶺市長は、あなたの「腹案」を受け入れることはないと明言しています。仲井真弘多知事も同じです。首相来県を前に、「県外をどこまで検討したのか」と不快感すら表明しています。
 もうひとつの移設先、徳之島の3町長も反対を表明しています。
 鳩山政権発足から半年余。県民はこの間、民主党を中心に、社民、国民新の連立政権に戦後60年余続いてきた米軍基地の過重負担の軽減を期待してきました。
 日米安保は、有事に国民の安全を守るため他国の軍隊である米軍の駐留を許しています。
 ところが安保のために駐留する米軍が沖縄にあまりにも多く集中しているために、多くの矛盾を露呈しています。
 米軍犯罪は復帰後だけでも5600件を超え、うち強盗、殺人、強姦(ごうかん)など凶悪事件が560件と1割を占めます。
 演習による火災も512件、沖縄国際大学に墜落した海兵隊のヘリ事故も含め米軍航空機関連事故は497件を数えます。
 事件、事故のたびに県民は怒り、議会は抗議を決議し、日米両政府は「綱紀粛正」「再発防止」を約束してきました。でもその約束は、その後の米軍事件、事故の数だけ破られてきました。

■地位協定改定も急務
 米兵事件では、日本の司法が逮捕・捜査権を十分に発揮できない状態が続いています。原因は米軍優位の日米地位協定にあります。
 民主党は選挙の時、地位協定の抜本改定も約束しました。それなのに、県民が米兵のひき逃げや当て逃げに遭い捜査が難航しても、米軍が不発弾を放置し処理を拒み、国民の命が危険にさらされても、改定はおろか知らん顔です。
 あなたの内閣は目に見えない仮想敵国の脅威におびえ、米軍駐留の「抑止力」の確保に固執しているようですが、県民はその論議の前に国民の命を脅かし、生活を破壊し続けている駐留米軍の犯罪、演習・爆音被害の脅威に対する「抑止力」を求めているのです。
 あなたは「対米追従」から「緊密で対等な日米関係」への転換を目指すと約束しました。
 しかし、平時に同盟国軍隊の犯罪や爆音被害すら抑止できない内閣が、有事の敵国への抑止力を訴える空論に気付くべきです。
 県民に危険な基地の負担を押し付ける前に、米国に「県外、国外へ」と提案しましたか。米領テニアンが海兵隊を誘致している事実を直視すべきです。
 鳩山内閣に必要なのは普天間の移設先探しという小手先論ではなく、骨太の日本の外交・安保政策の抜本的な再検討、そして今後の日米同盟の徹底検証です。
 万策尽き、米国に物言えぬ非力な内閣なら、知恵と力を備えた次の内閣に解決を委ねる時です。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-161672-storytopic-11.html
首相来県 民意傾聴し「県内」断念を 新基地建設しては禍根残す2010年5月5日

 鳩山由紀夫首相が4日、就任後初めて沖縄入りし仲井真弘多知事、稲嶺進名護市長らと会談、米軍普天間飛行場の移設先に関し「すべてを県外でということは現実問題として難しい。沖縄の皆さまに負担をお願いしなければならない」と述べ、県内移設に理解を求めた。国外移設の可能性についても「日米の同盟関係、近隣諸国との関係を考えたとき、抑止力という観点から難しく、現実には不可能だ」と否定した。
 「国外・県外」を熱望する大多数の県民の期待を裏切る発言であり、落胆を禁じ得ない。首相は県民の声に真摯(しんし)に耳を傾け、一部といえども県内に移設する考えは捨てるべきだ。沖縄での新基地建設は末代まで禍根を残す。

■疑わしい「抑止力」
 首相は「政権をつくった後に、最低でも県外が望ましいと申し上げたことがある。県民の思いは国外、県外に移設をしてもらいたいという大きな気持ちになっていると理解している」とも述べた。
 そこまで認識しているなら躊躇(ちゅうちょ)する理由はない。基地負担の軽減を求める沖縄の民意を追い風にして国外・県外移設の可能性をなぜ追求しないのか。「不可能」と言い切るのはあまりにも早計だ。
 そもそも、普天間飛行場、もしくは代替基地を沖縄に置き続けることが「抑止力」になるという発想自体、極めて疑わしい。普天間飛行場の面積は嘉手納飛行場の4分の1弱で、十数機の固定翼機と三十数機のヘリコプターが常駐しているとされる。
 これらの航空機は訓練などでたびたび国外に派遣されており、実質的に飛行場がもぬけの殻同然になる場合も少なくない。そのような基地がどうして抑止力として機能し得るのか。政府側から納得のいく説明は一切なされていない。
 首相は、米政府や外務・防衛官僚の言い分を無批判に受け入れる前に、普天間飛行場が存在する意味をじっくりと考えるべきだ。
 「県民におわび申し上げないといけない」と首相は述べた。謝られて「分かりました」と納得する県民は誰一人いないだろう。
 普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校から基地を視察した後、住民との対話集会にも臨んだ。基地の撤去を求める市民の声を聞いても、なお「県内移設」と言い張るのか。
 首相は昨年8月、衆院選に向けた主要6政党の党首討論会で「(普天間飛行場は)最低でも県外移設が期待される」と言明した。民主党のマニフェスト(政権公約)にも「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」と明記した。
 その結果、県内では衆院4小選挙区のすべてで民主党が公認、推薦、もしくは支援する候補が当選、自民党の衆院議員はいなくなった。

■基地集中は差別
 「最低でも県外」という公約をほごにするなら、結果的に票集めのために甘言を弄(ろう)したことになる。「選挙詐欺」と批判されても仕方あるまい。
 県民に公約違反をわび「県内移設」への協力を求めることが沖縄訪問の目的だとすれば、「一応は県民の声を聞いた」というアリバイづくりでしかない。
 沖縄は太平洋戦争で本土防衛の「捨て石」とされ、日本で唯一おびただしい数の住民を巻き込んだ地上戦が行われた。20万人余に上る犠牲者のうち約9万4千人が沖縄の一般住民だ。
 戦後は、米軍によって広大な土地が軍用地として強制的に接収され、今も沖縄本島の約18%を基地が占めている。国土のわずか0・6%にすぎない県域に全国の米軍専用施設面積の74%が集中する現状は「差別」としか表現のしようがない。
 県民は戦後65年にわたり、米軍基地から派生する事件・事故に脅かされ、騒音被害に苦しめられてきた。拙速な判断は積年の不満を爆発させかねない。米軍にとっても敵意に囲まれた地域に基地を置くのは得策ではなかろう。
 首相は5月末までに移設案を決めると明言してきたが、民意に沿わない決定なら問題の解決にならない。腰を据えて政府内の合意形成を図り、「国外・県外」案を米国に提示し交渉に臨むべきだ。今回の首相訪問が、政府内で検討されている「県内移設」を抜本的に見直す契機になることを切望する。

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