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2010年5月29日 (土)

沖縄タイムス社説/[日米共同声明]首相の退陣を求める 沖縄を再び切り捨てた

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-05-29_6864/

[日米共同声明]首相の退陣を求める 沖縄を再び切り捨てた
政治

2010年5月29日 09時55分                   
(1時間17分前に更新)

 日米安全保障協議委員会(2プラス2)が28日に発表した日米共同声明は、鳩山由紀夫首相の選挙公約で県民の期待が高まった県外・国外移設を完全否定し、「対等な日米関係」を目指すとした政権公約を破棄するものになった。

 沖縄を再び切り捨てるこの国のあり方には寒気がするほどの不安を感じる。

 民主党が掲げた生活者中心の理念は米国を前にもろくも崩れ、これまで通りに軍事を優先させたからだ。沖縄の過重負担を前提にした差別構造の中で続く日米同盟の正体が透かし絵のように浮かび上がってくる。

 日米合意は2006年に自民党政府と米共和党政権がまとめた「ロードマップ」を着実に実施する決意を再確認したにすぎない。米軍普天間飛行場の移設先を名護市辺野古周辺と明記した。

 名護市で反対の市長を誕生させた地元の民意を両政府は踏みにじった。民主的な手続きを無視し続けた。

 県を含め地元とは協議しないまま、鳩山首相は4日の沖縄訪問で県内移設を宣告した。選挙中の「最低でも県外」の公約を党首としての発言でしかなかったと詭弁(きべん)を弄(ろう)した。「自然への冒〓(ぼうとく)」と言っておきながら、辺野古海域の埋め立てを前提としているのはむちゃくちゃだ。

 鳩山首相は記者会見で沖縄への思いを語りながら、本土移転を模索したと強調した。しかし陸空一体で運用する部隊特性に気づき、本土移転は断念したという。すべて移せばいいことだが、それに触れなかったのはごまかしだ。

 鳩山首相が勝手に決めた「5月末」期限のつじつま合わせに政府は腐心し、目線は県民へ向いていなかった。

 「辺野古回帰」の方針に沖縄は同意していない。

 これほどの混乱を招き、沖縄をもてあそんだ鳩山首相の政治責任は極めて重く、即刻退陣すべきだ。

 新たな合意には鹿児島県徳之島を訓練地として整備するほか、自衛隊施設の共同使用を盛り込むなど、米軍への提供施設を広げたことは鳩山外交の脆弱(ぜいじゃく)さを露呈した。

 これら大幅な譲歩を取り繕うように「ホテル・ホテル訓練水域」の使用制限を一部解除することを協議するという。沖縄問題をめぐる鳩山政権8カ月の迷走は結局、米政府に寄り添っていくプロセスだったのではないか。

 気がかりな文章が盛り込まれた。グアムで建設される基地の環境対策にも「在日米軍駐留経費負担(HNS)の一構成要素とすることを含め、検討する」という。なぜ私たちの税金を米国領の基地経費に回すのだろうか。

 しかも海兵隊グアム移転に伴う施設建設という一時的な資金提供を越えて、グアム基地の維持経費をHNSという制度の中に組み込もうとしているのではないか。

 沖縄返還交渉の中で日本に支払い義務がない資金を用立てた「密約」がいまにつながる巨額な経費負担の源流だと指摘されており、環境名目の資金投入が将来的にグアムでの「おもいやり予算」に変わっていくことを危惧(きぐ)する。

 沖縄問題をめぐる国内政治のどさくさに乗じて潜り込ませたようだ。納税者への説明責任をいったいこの政権はどう認識しているのだろうか。

 普天間飛行場を使っている海兵隊が沖縄に駐留する理由を歴代政権は説明してこなかった。政治主導を表看板としたはずの民主党政権が実態のない「抑止力」という軍事用語ですべてを押し切ろうとするのは、文民統制を自ら放棄したことになる。

 政府だけでなく、実態のない言葉で思考停止に陥ってしまう日本の歪(ゆが)んだ言論空間に危うさを感じる。

 首相は「辺野古」を明記した共同声明に反対する社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相を罷免した。信念を貫いた福島氏が切られた。閣内調整より米国との関係を優先した手法は間違っている。

 罷免すべきは臆面(おくめん)もなく嘘(うそ)をついた鳩山首相のはずだ。

※(注=〓は「さんずい」に「売」の旧字)

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