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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2010年5月 6日 (木)

琉球新報社説/憲法記念日 9条の輝き世界へ次代へ 命守る政治の有言実行を2010年5月3日

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-161595-storytopic-11.html
憲法記念日 9条の輝き世界へ次代へ 命守る政治の有言実行を2010年5月3日

 日本国憲法の施行から63年の節目を迎えた。憲法は十分に機能しているか。政治家や官僚は憲法を順守し、国民は暮らしに生かすよう努めているか。国民一人一人がじっくり向き合ってほしい。
 「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」の憲法3原則は、普遍的価値として国民の間に定着している。喜ばしい限りだ。
 本社加盟の日本世論調査会が3月に行った世論調査では戦争放棄と戦力不保持などを定めた憲法9条に関して51%が改正は不要とし、改正を必要とした24%を大きく上回った。

■「空洞化」と基地が連動
 これは9条が、軍国主義の反省の上に立ち戦後を歩んできた日本国民に幅広く支持されている表れだ。
 ただ、政府は自民政権時代から今日に至るまで、9条の規定を「主権国家としての固有の自衛権を否定するものではない」とし、自衛権の行使を裏付ける自衛のための必要最小限度の実力を保持することは認められると解釈する。
 憲法と「国防の基本方針」(1957年閣議決定)に基づき、日本の防衛は「専守防衛」「非核3原則」「文民統制の確保」「集団的自衛権の不行使」などを建前とする。憲法解釈と国防方針により9条は骨抜きの危機にさらされてきた。
 由々しきことは「9条空洞化」と沖縄の基地問題、日米安保問題が絶えず連動してきたことだ。
 例えば、米軍普天間飛行場の返還は、1996年に橋本龍太郎―クリントン日米首脳会談で合意されたが、その合意は日本による有事法制研究の着手が条件だった。その後、実際に97年日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)策定、99年周辺事態法制定など有事法制整備につながった。
 2001年の9・11米中枢同時テロを機に当時の小泉純一郎首相は米国の対テロ戦略、アフガニスタン・イラク攻撃をいち早く支持。「対テロ特措法」「イラク復興支援特措法」を制定し、自衛隊の海外派遣で米政権を積極支援した。
 一連の流れの中で「集団的自衛権行使」など9条違反の疑義が指摘されたが、十分な国会論議、国民論議を経ることなく、対テロ支援による日米同盟強化=憲法のさらなる空洞化という既成事実が着実に積み上げられていった。
 民主党は「改憲」「論憲」「創憲」「護憲」まで意見が幅広い。鳩山政権には改憲志向の閣僚が多い。鳩山由紀夫首相は国会で「首相の立場で特に重い憲法尊重擁護義務が課せられている」と答弁し在任中の改憲に否定的だ。
 自民党は05年の「新憲法草案」で9条を改正し「自衛軍を保持する」方針を明確にし、9条2項の「戦力不保持」と「交戦権の否認」を削除し、自衛隊を戦争のできる軍隊と位置付けた。
 現在、民主党は普天間問題など課題が山積しており、改正論議を事実上封印。自民党は「日本にふさわしい歴史と伝統を織り込んだ品格のある国家を目指し、新憲法制定に取り組む」とし、保守色を強めた憲法草案を再検討している。

■「改憲ありき」脱皮を
 公明党は環境権などを加える「加憲」の立場。共産、社民両党は憲法改悪に反対、国民新党は「党利党略を排した見直し」を主張する。みんなの党は時代に見合った改正論議を、新党改革とたちあがれ日本は自主憲法制定を説く。
 一方、鳩山政権は政府の憲法解釈を担ってきた内閣法制局長官による答弁を今国会から事実上禁止している。法制局は「法の番人」と言われ、解釈改憲の拡大と抑制の両方を担ってきた。功罪はあろうが「法の番人」の歯止めがなくなれば、時の政権の恣意(しい)的な解釈で憲法がさらに形骸(けいがい)化しないか。長官の答弁禁止は慎重を期すべきだ。
 鳩山首相は通常国会の施政方針演説で「いのちを、守りたい」と強調した。米軍基地や米兵犯罪によって命や暮らしを脅かされている県民はまさに「命を守って」と切実に願っている。憲法が保障する平和的生存権の実現に、首相は指導力を発揮してもらいたい。
 次から次に仮想敵をつくる安全保障観を前提にすれば、憲法9条は邪魔に違いない。しかし、国際協調と人間の安全保障を根幹に据えた安全保障観へ転換すれば、9条は一段と輝きを増す。
 各党は従来型の改憲論議から脱皮すべきだ。持続的な平和と国民の幸福のために憲法を生かす構想力、9条の輝きを世界へ次代へ引き継ぐ行動力こそ競ってほしい。

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