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2010年4月 5日 (月)

転換期の安保2010:普天間移設・ホワイトビーチ案 「抵抗少ない」はずが

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100405ddm003010107000c.html
転換期の安保2010:普天間移設・ホワイトビーチ案 「抵抗少ない」はずが
 ◇市議「振興策に期待」

 「あの辺は過疎化が激しい。モズクは暴落し、土地も荒れている。政府は地元の抵抗が少ないとにらんでいるのかもしれない」。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先候補の一つとして米軍ホワイトビーチ(同県うるま市)沖合に人工島を建設する案が浮上したことに、同市に隣接する金武(きん)町の儀武剛(ぎぶつよし)町長はこう指摘する。

 儀武氏はキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に移設する現行計画を巡り、北部振興策と引き換えに受け入れを容認してきた北部町村会の会長を務める。「辺野古と同じように、うるま市も振興策とのリンクで揺れることになれば、『失われた14年』の繰り返しでしかない。せっかく見直すのであれば、根本的に何か大きく変えなければいけないのではないか」

 沖縄県内では95年の米海兵隊員らによる少女暴行事件をきっかけに海兵隊撤退を求める声が高まり、人口密集地にある最も危険な海兵隊基地、普天間飛行場の返還要求につながった。しかし日米両政府は96年、「抑止力維持」を理由に「県内移設」で合意。「県外・国外移設」を事実上公約して昨年誕生した鳩山政権だが、移設先見直しで挙がる選択肢はやはり県内ばかりだ。

 政府内でホワイトビーチ沖合案に目を付けたのは平野博文官房長官だけではない。シュワブ陸上案を推す北沢俊美防衛相も2月16日、民主党の犬塚直史参院議員を介し、案を作った太田範雄・沖縄商工会議所名誉会頭と東京都内で会談。防衛省職員3人も同席した。だが、北沢氏はホワイトビーチ案を力説する太田氏の説明に聴き入るだけで言質は与えず、同席の職員に「ホワイトビーチ周辺の現場を見たのか」と聞くだけだったという。

 その後間もなくして今度は平野氏周辺の元国会議員がアプローチを開始した。太田氏の案内で現場視察をし、3月に入ると構想は「平野私案」として表面化した。

 うるま市議会は3月19日、移設反対の意見書を全会一致で可決した。だが、川上秀友氏ら振興策を条件に受け入れに前向きな市議3人は、採決前に市議会本会議を退席した。3月下旬、平野氏に会うため市議約10人が上京した。その一人が言う。「政府から打診があれば容認する。経済振興を考えてのことだ」
 ◇米側報告書「30の利点」 本音は普天間継続?

 平野氏がホワイトビーチ案にこだわるのは、地元の動向だけが理由ではない。非公式に届けられた米側の前向きのメッセージも、平野氏を後押しする。平野氏は2月以降、在沖縄米海兵隊外交政策部(G5)のエルドリッジ次長と極秘に会談を重ね、「米側の感触はよい」と自信を得た。そのエルドリッジ氏は5年前から、ホワイトビーチ沖合案を作った太田氏とつながる。

 05年8月10日、米国ハワイの太平洋軍司令部。「これはベストの案ですね」。グレグソン太平洋海兵隊司令官(当時)が、ホワイトビーチ沖合案の図面を目の前に、沖縄からやって来た太田氏に言った。グレグソン氏は現在オバマ政権の国防次官補。当時、通訳を務めたのが海兵隊客員研究員だったエルドリッジ氏だった。

 エルドリッジ氏は小泉政権下で名護市辺野古移設に対する見直しの動きをとらえ、太田氏の案に着目した。独自調査結果も加え、報告書「沖縄の基地問題への実行性のある包括的かつ長期的な解決及び日米同盟の真の強化へ」にまとめ、05年9月24日に発表した。

 報告書は普天間飛行場と牧港補給地区、米陸軍那覇軍港、航空自衛隊那覇基地をホワイトビーチのある与勝半島周辺に集合移転するという内容だ。航空機の飛行経路が海上▽施設建設に時間がかからない▽環境への影響も最小限▽うるま市に収入源を供給--など「辺野古に比べて約30もの利点がある」と強調している。

 中でも最も強調されたのは「米軍と自衛隊の共同使用で基地を整理・統合・縮小し、地域振興につなげること」だった。エルドリッジ氏は小泉純一郎首相側に働き掛け、防衛庁(当時)にも説明したが、結局真剣に検討されるには至らなかった。1月20日、エルドリッジ氏は東京都内で会った元陸上自衛隊幹部に「今でもこの案がベストだと思っている」と漏らした。

 沖縄県内に散らばる基地を集約し、米軍と自衛隊が共同で使用する。それが那覇空港の過密状態や国道58号の渋滞の解消にもつながり、ひいては地域振興にもなる--。エルドリッジ氏の主張に、平野氏は共感した。

 だが岡田克也外相とゲーツ米国防長官の会談を機に風向きは変わった。ある与党幹部が冷ややかに分析してみせる。「エルドリッジ案は米国にとっての理想だが、沖縄の政治情勢では実現できないと米国は分かっている。米国は『失敗して普天間継続ならベスト』と思っているのだろう」

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