無料ブログはココログ

許すな!憲法改悪・市民連絡会

« 新党視野に連携呼び掛け=国民新が新党日本、平沼グループに | トップページ | 民主の国会改革案を批判=共産書記局長 »

2009年11月16日 (月)

法制局長官の答弁禁止 際立つ与党内対立

小澤の内閣法制局つぶしの執念は、小泉純一郎の郵政民営化のそれに似ている。一人の政治家の私怨が政治を誤らせることはしばしばある。許すことはできない。
以下は本日、「女のしんぶん」に送った原稿。まだ印刷されていないので、禁転載。(高田)

小沢一郎の「国会改革」の危険性と内閣法制局の憲法解釈

 

衆議院で圧倒的な多数議席を占めた民主党の幹事長・小沢一郎が政治主導の「国会改革」を看板に、国会法の改定にからんだ危険な動きを強めている。小沢が主張する国会改革に官僚答弁の禁止がある。たしかにこの間の自民党が定着させた官僚答弁は目に余るものだった。閣僚はまったく不勉強で、官僚がつくった答弁書を棒読みし、質問されて答えに詰まると官僚に答弁させるという光景が目立ち、この慣習は民衆の政治不信の一つの要因であった。官僚答弁禁止案は、こうした人びとの疑問と不満に便乗しようとしている。

この中で小沢は「内閣法制局長官」の答弁も禁止することにこだわっている。内閣法制局は各省庁作成の法案を閣議にかけるまえに憲法や他の法律との整合性を審査し、チェックしてきた。そして、国会での論戦に於いては政府の憲法解釈を独占的に解釈し、答弁してきた。9条と集団的自衛権に関する解釈などはその答弁の典型であった。その意味で、内閣法制局は歴代自民党内閣の解釈改憲の論建てを進め、普通に考えれば違憲にあたる自衛隊の海外派兵などを合理化する役割を果たしてきた。

しかし、内閣法制局は憲法の縛りからまったく解き放たれた解釈をすることはできず、海外派兵や集団的自衛権行使の合憲化を推進しようとする極右派からみれば、うとましい存在でもあった。事実、内閣法制局は小沢一郎が自民党幹事長だった1990年に国連平和協力法案(廃案となる)に関して、自衛隊の派兵条件の著しい緩和に抵抗し、怒った小沢らが長官の罷免を主張したこともある。11月4日、平野官房長官は「内閣法制局長官の過去の答弁に縛られない」考えを示し、憲法9条などの解釈は「今後は内閣が政治判断する」とした。鳩山首相も同日、「法制局長官の考え方を金科玉条にするのはおかしい」と述べた。これは憲法解釈をその時々の内閣の政治判断で自由に変えようとするものであり、立憲主義の立場から見ても極めて危険な考えだ。小沢一郎は国連の決定があれば武力行使を含むものでも自衛隊の派兵は違憲ではないという特殊な憲法論を持っている。小沢の国会改革が進めば、この独特の憲法解釈を合理化することが可能になる。

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009111602000073.html
法制局長官の答弁禁止 際立つ与党内対立

2009年11月16日 朝刊

 政府の憲法解釈を担ってきた内閣法制局長官の国会答弁をめぐり、与党内の対立が際立ってきた。民主党の小沢一郎幹事長は法制局長官も禁止対象にしたい考えだが、社民党は、法制局長官を“口封じ”する真の狙いは、解釈変更による事実上の改憲路線にあるとみて警戒を強めている。

 内閣法制局は政府提出法案について、他の法律との整合性をチェックする機関。中でも最高法規である憲法との照合は重要で、憲法をめぐる法制局長官の国会答弁は政府の憲法解釈とみなされる。

 政治主導の国会論議を目指す小沢氏は、官僚の国会答弁を禁じる国会法改正を提唱。とりわけ法制局長官について「まさしく正真正銘の官吏。制度ができれば委員会に参加できない範囲の人だ」と答弁禁止にこだわっている。

 小沢氏が本部長を務める党政治改革推進本部の素案でも、本会議や委員会に出席できる「政府特別補佐人」から法制局長官を削除すると明記した。

 背景には、小沢氏が自民党幹事長だった一九九〇年のイラクによるクウェート侵攻に始まる湾岸戦争時の苦い経験がある。

 当時、米国が日本に多国籍軍への協力を求めたが、集団的自衛権の行使は違憲とする内閣法制局の憲法解釈が障壁に。小沢氏は国連決議に基づく協力なら自衛隊派遣は可能と主張し「国連平和協力法案」を策定したが、従来の政府解釈との矛盾を攻撃されて廃案になった。小沢氏には、法制局が政治家による判断を縛っているとの問題意識がある。

 これに対し、護憲を党是とする社民党は、法制局長官の答弁を強く擁護。重野安正幹事長は「内閣の憲法観を体現する立場の人。要らないとは一体なぜか」と疑問を示す。

 同党には、来年夏の参院選で民主党が参院でも単独過半数を握った場合、小沢氏が憲法解釈の変更に動くのではとの不安がある。法制局長官の国会での発言機会が封じられればブレーキをかけにくくなると反発の声を上げている。 (三浦耕喜)

« 新党視野に連携呼び掛け=国民新が新党日本、平沼グループに | トップページ | 民主の国会改革案を批判=共産書記局長 »

改憲動向」カテゴリの記事