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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2009年11月14日 (土)

日米首脳会談 朝日・読売・産経・東京社説

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
朝日社説:日米首脳会談―新しい同盟像描く起点に

 ニューヨークでの初顔合わせから2カ月。鳩山由紀夫首相とオバマ米大統領が初の本格会談を行った。

 ともに国民の支持を得て政権交代を果たしたが、今は選挙公約と現実との落差に苦悩する似たような政治的立場にある。

 大統領は、医療保険制度の改革で議会説得のまっただ中。「テロとの戦い」の主舞台と位置づけたアフガニスタンは泥沼化しつつある。

 首相は「コンクリートから人へ」の予算の組み替えの真っ最中。総選挙で訴えた沖縄・普天間飛行場の県外、国外への移設の問題で苦境に立つ。

 そんな両首脳にとって、今回の会談は失敗が許されないものだった。そのために幅広い領域での合意を成果として強調したが、日米関係をきしませている普天間問題は先送りした。

 だが、そのことはこの会談の意義を損なうものではない。

 さまざまな分野で協力を強化する日米同盟の「深化」。半世紀に及んだ自民党政権にとってかわった鳩山民主党政権にとって、日本の安全保障と外交の基本を米国との同盟に置くこと、地球規模の課題でも信頼できる同盟パートナーであり続けること、の2点を米大統領と確認しあった意味は大きい。

 中国の経済的、軍事的台頭が著しいこの地域にあって、日米が同盟を基礎に連携し、結び合うことは双方の国益にかなう。地域の安定を保ち、繁栄を続けるためにもそれが欠かせない。両首脳が語り合った同盟強化の根底には、そんな共通理解があるはずだ。

 中国自身も地域の安定は望むところだ。来週、中国を訪れる大統領には、良好な日米関係を基盤としつつ、中国とどのように連携していくか、大きな構図で語ってもらいたいと思う。

 首脳会談では、地球温暖化対策や「核なき世界」への取り組みなどで一致してあたることを合意した。

 鳩山首相が選挙で訴えてきたテーマでもある。従来の、安保と経済に偏りがちだった日米協力が新しい次元に入るということだろう。日本の有権者は歓迎するに違いない。21世紀の同盟のあり方を描き出す起点としたい。

 同盟とは、互いの国民が納得感を持ち、信頼しあえるものでなければならない。その点で、普天間をめぐる合意を検証するため閣僚級の作業グループができたことには意味がある。3年前に合意された辺野古移設以外の選択肢がありえないのかどうか、日本の新しい民意を背景に協議できることになったからだ。

 首相は普天間問題の難しさについて、大統領に直接、説明した。一方で、できるだけ早く結論を出す考えも伝えた。同盟の根幹にかかわる問題だという認識に立って、首相にはその言葉通りの取り組みを求めたい。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20091113-OYT1T01312.htm

日米首脳会談 同盟深化へ「普天間」の決着急げ(11月14日付・読売社説)

 鳩山首相は、来日したオバマ米大統領との会談で、来年の日米安保条約改定50周年に向けて、同盟関係を重層的に深化させるための政府間協議を開始することで合意した。

 同盟を深化させるという以上、米海兵隊普天間飛行場の移設問題は避けて通れない。政府は、いたずらに問題を先送りせず、今年中に現行計画の推進を決断し、決着させるべきだ。

 ◇戦略協議を深めよ◇

 安保条約の根幹は、米国が日本防衛の義務を負う代わりに、日本が米軍の国内駐留を認めるという相互依存の関係にある。

 日本は米ソ対立の時代、西側の一員として行動し、冷戦終結後は日米同盟を活用しつつ、世界とアジアの平和に貢献することを目指した。この間の日本の経済発展は同盟関係による幅広い日米協力にあずかるところが大きい。

 今後も、従来と同様、日米同盟の強化が日本の国益にかなう道と言えよう。

 両首脳は、地球温暖化対策や核軍縮問題で合意文書を発表した。2050年までに日米両国が温室効果ガスの排出量を80%削減する目標を掲げた。「核のない世界」の実現に向けて日米が連携することも盛り込まれた。

 環境や核不拡散など地球規模の課題は今、日米の足並みが最もそろっている分野だ。具体的な成果につなげたい。

 今回の首脳合意を、言葉だけに終わらせてはなるまい。今後、様々な分野で日米協力を重ねる努力が欠かせない。

 世界の安定と繁栄を持続するため、日米がどう連携し、いかに行動するのか。両国が真剣にアイデアを出し合い、戦略的な協議を深めることも重要になる。

 オバマ大統領は、来秋に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため再来日する見通しだ。戦略協議の成果を、1996年の日米安保共同宣言に次ぐ新共同宣言としてまとめる好機となろう。

 ◇新安保共同宣言を◇

 今回の首脳会談では、大統領来日を失敗させるわけにいかないとの日米共通の判断から、協調関係を演出した。しかし、現在の日米関係にきしみが生じているのは否定しようのない事実だ。

 その最大の要因は、鳩山首相が普天間飛行場の移設問題を先送りし続けていることにある。

 日米両政府は、この問題を集中的に協議する閣僚級の作業部会を設置することで合意した。だが、作業部会を、問題のさらなる先送りの口実にしてはならない。

 首脳会談では、来週にも始まる作業部会で早期に結論を出すことで一致した。鳩山首相も記者会見で、「時間がたてば、より解決が難しくなることを理解している」と表明した。

 実際、問題が年内に決着しなければ、普天間飛行場を沖縄県名護市に移設する現行計画は頓挫するとの見方が強い。年末に編成する来年度予算案に移設費が計上されない場合、日米とも現行計画を実行する機運が失われよう。

 米議会が海兵隊8000人のグアム移転の予算を大幅に削減する恐れも強まる。

 沖縄でも、普天間飛行場の県外移設を求める声が徐々に広がり始めている。鳩山首相が、「沖縄県民の総意が大事だ」などとして、何の具体案もない県外移設に含みを持たせてきたためだ。

 来年1月には名護市長選が予定されている。仮に現行計画を容認する現職が敗れれば、移設問題は暗礁に乗り上げかねない。

 一市長選の結果が、国全体の安全保障に重大な影響を与える事態は避ける必要がある。

 鳩山首相は、オバマ大統領との合意を尊重し、国の責任として、この問題について早急に政治決断を下すべきだ。

 在日米軍再編の目的は「米軍の抑止力の維持」と「地元負担の軽減」の両立だった。鳩山政権はこの原点に戻り、後者に偏重した政策を見直すことが求められる。

 ◇米軍の抑止力は重要だ◇

 北朝鮮の核ミサイル開発や、中国の急激な軍事大国化、国際テロの脅威など、日本の安全保障環境はかつてなく厳しい。在日米軍の存在が様々な非常事態に対する強力な抑止力となっている現実を直視することが大切だ。

 北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備をしている。部隊に不穏な動きがある――。例えば、こうした機密情報が米国から日本に迅速に提供されるのは、単に安保条約が結ばれているからではない。

 長年にわたる日米の防衛協力や自衛隊の国際平和協力活動の拡大など、双方の努力の積み重ねに基づく信頼関係があるからだ。

 鳩山首相は、日米同盟の意義を改めて熟慮したうえ、普天間問題の解決に取り組んでほしい。
(2009年11月14日01時11分  読売新聞)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091114/plc0911140333001-n1.htm
産経【主張】日米首脳会談 普天間「決着」を現実に 作業部会協議を加速せよ
初来日したオバマ米大統領と鳩山由紀夫首相との首脳会談が行われた。両首脳は12月の気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)へ向けた協力で一致し、北朝鮮、イランなどの核不拡散問題やアフガニスタン支援などの分野でも協調と連携を深めていく姿勢をアピールした。

 一方で、同盟関係の核心問題の解決には至らなかった。鳩山首相は最大の懸案の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題では会談後の共同会見で「前政権の合意は重く受け止める。時間がたつほど解決が困難になることも理解している」と語った。日米が早期決着の必要性で一致したことは評価できるが、決着の方向や具体的時期には触れなかった。

 ≪演出された成功か≫

 大統領は日米同盟を「アジア太平洋政策の礎石」とし、首相は「同盟基軸」を強調した。同盟空洞化の危機が指摘される中、両首脳が同盟の意義を改めて確認したことは当然であり、成果といえよう。同盟の将来も協議する。しかし、普天間問題を解決できなかったことでは「演出された成功」と呼ばれてもやむを得ず、同盟の機能は低下せざるを得ない。

 普天間問題は、中国の軍事的台頭や北朝鮮の核・ミサイルなど21世紀の新たな安全保障環境に対処するために練り上げられた米軍再編計画の要だ。3年前、日米が合意した現行計画では、普天間の名護市移設と沖縄駐留海兵隊のグアム移転を中心に、嘉手納以南の米軍施設も返還される。

 県民の願いである基地負担の大幅削減や同盟の抑止力の維持強化のためには最も現実的方策だ。

 にもかかわらず、鳩山政権の迷走は続き、名護市長が移設受け入れにこだわらない考えを表明した。地元の感情が揺れ動く中で、政府は決断の時期をいまだに示していない。首相は大統領に約束した閣僚級の作業部会での早期解決を実行する責任がある。

 危ぶまれるのは鳩山首相の日米同盟への基本認識だ。首相は「重層的な日米同盟の深化」といいながら、自衛隊と米軍による抑止力という同盟の核心部分への評価を避けているようにみえる。

 かつて月刊誌に「米軍駐留なき安保実現を目指す」論文を寄稿したことがある。

 日米同盟はアジア太平洋地域の安定と繁栄の基盤だ。日本は米国以上に共通の利益を享受してきた。この基盤が崩れたら、日本が失うものは計り知れない。

 一方、米国などが強く継続を求めてきた海上自衛隊の補給支援活動も打ち切られる。

 アフガン民生支援策では金額以外に詳細は示されていない。自衛隊派遣は排除された。国際社会とともに現地で汗を流す姿勢や意欲はどこにいったのだろうか。

 首相は今月2日の衆院予算委員会で、自民党政権下での自衛隊のイラク派遣とインド洋の補給支援に言及し、「対米追従だ」と述べた。日本がテロとの戦いという国際共同行動に参加する意味や実績を否定した発言だ。

 昨年度の補給支援の経費は69億円でしかない。鳩山政権は評価されていないというが、国連安全保障理事会が10月に日本の給油への謝意決議を採択したように、各国は感謝を表明している。

 ≪広がる対日不信感≫

 評価され、国際社会が一致して取り組んでいる対テロ行動を日本は来年1月、取りやめ、代替策としてアフガニスタンに今後5年間で50億ドル(約4500億円)などを拠出する。補給経費の60倍以上だ。大統領は謝意を表明したが、日本の撤退はアフガンをテロの温床にはしないとしている国際治安支援部隊(ISAF)の士気をくじきかねない。

 普天間や対テロ支援問題、さらに首相の東アジア共同体構想などの影響で、米国でも「日本は頼れる同盟国なのか」と不信感を抱く声が政府、議会、軍部などに着実に広がっている。

 米紙ニューヨーク・タイムズは「大統領訪日に日本は冷淡」と報じた。中でも日米関係が1990年代の貿易摩擦以来の対立状態に陥り、しかも今回は安全保障に直結する「戦略的関係をめぐるものだ」と指摘している点は深刻というべきだ。

 このような状態では、国民は来年の日米安保条約改定50周年を安心して迎えることはできまい。

 オバマ政権は国内外で難問を抱え、窮地にある。「危急時の友人こそ真の友人」という言葉を今こそ心に刻みたい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009111402000061.html

東京【社説】
オバマ氏来日 新しい同盟の出発点に

2009年11月14日

 オバマ米大統領が初めて来日し、鳩山由紀夫首相と会談した。日米安全保障条約改定五十年を来年に控えた今回の会談を、日米両国での政権交代を受けた、新しい同盟関係の出発点にすべきだ。

 今回の首脳会談で特筆すべきは、二〇五〇年までに温室効果ガス排出量の80%を削減することや、「核のない世界」の実現を目指す共同声明を発表したことだ。

 ブッシュ前政権は、地球温暖化防止や核軍縮に向けた国際的な取り組みに積極的ではなかった。

 日米両国が地球的規模のこうした課題で協力する姿を見せられるようになったのも、日米両国での政権交代の成果と言っていい。

 この好機を生かし、両国は地球環境や核軍縮に限らず、経済、エネルギー、食料、テロとの戦いなど、国際社会が抱える諸問題の解決に、他の国々とも手を携えて取り組む姿勢を示してほしい。

 一方、懸案の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題は中心的な議題にはならなかった。

 米側は米軍キャンプ・シュワブ(名護市)沿岸部に県内移設する三年前の日米合意履行を迫ってきたが、民主党は先の衆院選で県外・国外移設の検討を掲げて戦ったため、深入りすれば会談決裂は避けられなかったためだ。

 鳩山首相が合意履行を明言しないことをとらえ、国内外に「同盟の危機」との指摘があるが、政権交代に伴って前政権からの政策の総点検をするのは当然だ。米側も理解しており、危機を煽(あお)るのは、両国の国益を棄損する。

 とはいえ、世界で最も危険とされる普天間飛行場の移設は早期決着が望ましいことに変わりない。

 首脳会談では、閣僚級の作業グループを作ることで一致した。今後、協議を急ぎ、「最低でも県外移設」を期待する沖縄県民と両政府が折り合える着地点を見つけることが必要だ。鳩山首相の指導力が求められる場面もあるだろう。

 両首脳は安保改定五十年の節目に当たる来年に向け、同盟関係を深化させるための共同作業を始めることでも一致した。

 同盟の根幹である改定安保条約は二国間の安全保障だけでなく、経済的安定や福祉の充実などに向けた相互協力もうたっている。

 地球的規模の課題で協力を進めるほど、同盟強化につながる。そんな二十一世紀にふさわしい「新しい同盟」の姿を、既成概念にとらわれない新しいキャンバスに描いてみてはどうだろうか。

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