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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2009年8月 5日 (水)

安保防衛懇・各社説など

麻生・安保防衛懇(座長は勝俣恒久・東電会長)は委員のうち半数(北岡伸一・東大教授、田中明彦・東大教授、中西寛・京大教授)が安倍の安保法制懇メンバーであり、専門委員3人のうち1人(佐藤謙・元防衛事務次官)が安保法制懇メンバーだ。これでははじめに安倍路線(集団的自衛権の見直し)ありきだ。安保・防衛懇がこうした報告をだすのははじめから分かり切ったことだった。加えて、この報告書は歴代の政権の中で大前提(国是)とされてきた「専守防衛」や「武器輸出3原則」の見直しまで主張する。とんでもないことだ。麻生政権が厳しく批判され、政権交代が現実味を帯びている中で、どさくさにまぎれて駆け込み的にこうした危険な報告書を出す政治手法は批判されなくてはならない。なあお、委員は他に青木節子・慶大教授、植木千可子・早大教授、専門委員は加藤良三・前駐米大使、竹河内捷次・元統幕議長。(高田)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009080400957
民主、安保防衛懇の提言見直しを宣言=論議曲折も

 政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」が4日、集団的自衛権の解釈見直しなどを求めた報告書をまとめ、8月30日投開票の衆院選に向け、政府・自民党と民主党の安保政策をめぐる「違い」が改めて鮮明になった。ただ、民主党は政権を獲得すれば、提言の内容を見直す方針で、防衛政策の転換をめぐる論議は曲折をたどりそうだ。
 「年末の防衛計画大綱の修正(改定)に向け、報告書の内容を十分踏まえていきたい」。浜田靖一防衛相は4日の記者会見で、大綱見直しでは提言の内容を反映させていく考えを強調した。安保政策であいまいさが残る民主党との論戦については、「議論が起きることは望ましい」と、衆院選での争点化にも意欲を示した。
 自民党は、衆院選マニフェスト(政権公約)で、米国に向かう弾道ミサイル迎撃などのため、「必要な安全保障の手当てを行う」との方針を示した。公明党への配慮もあり、最終案にあった「集団的自衛権の政府見解見直し」との文言を削って表現を弱めたものだが、提言は「解釈見直し」に踏み込んだ。
 このため、公明党の山口那津男政調会長は「武器輸出三原則や(集団的自衛権の)憲法解釈を変える必要があるのかは、もっと慎重な検討が必要だ」と強調した。自民党内からも「歴代政権が踏襲してきた解釈を変えることはできない」(山崎拓外交調査会長)との声が出ている
 衆院選での政権交代を目指す民主党も冷ややかだ。鳩山由紀夫代表は4日の記者会見で「政権を取った暁には、われわれの視点を入れた見直しを、人選を含めて行わないといけない」と、提言の全面見直しを宣言した。(2009/08/04-22:05)

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
朝日社説:安保懇報告―憲法原則踏まえて論戦を

 日本の安全保障をめぐる環境は激変しており、それに応じて防衛力のあり方を変えなければならない。専守防衛の原則にも整理が必要だ――。

 こんな内容の報告書を、政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」がまとめ、麻生首相に提出した。

 日本はどんな防衛力を持つべきか、その基本方針を定めた「防衛計画の大綱」を、政府は年内に改定する予定だ。この報告書はそれに向けて有識者の意見を聞いたものだ。

 もっとも、今月末には総選挙が行われ、政権交代もありうる。報告書は自民党の防衛政策と重なる点も多く、民主党政権になれば棚上げにされる可能性も大きい。

 報告書でまず目を引くのは、北朝鮮の弾道ミサイルに対応するためとして集団的自衛権をめぐる解釈の見直しを求めたことだ。

 具体的には▽北朝鮮から米国に向けて発射されたミサイルを、日本の自衛隊が迎撃できる▽ミサイル警戒にあたる米軍艦船を、日本が直接の攻撃を受けていなくても防護できる。この2点に道を開くべきだという。

 軍事技術の高度化で、従来の法的概念では対処しにくい問題が生じてきたのは確かだ。ただ、現在の技術の限界も含めて現実に即して運用を論議すべきであり、憲法上、行使できないとしている集団的自衛権の問題と関連づける必要があるとは思えない。

 より問題なのは「専守防衛」の原則について、その意味を明確にし、できることとできないことを整理すべきだと指摘した点だ。

 専守防衛の「語感」が、日本防衛のためにどんな装備体系や部隊運用が必要かを自由に議論する妨げになっているというのが理由だという。これはあまりに短絡な主張ではないか。

 

専守防衛は、憲法9条のもとで自衛隊を持つにあたって、ゆるがせにできない原則である。報告書は「先制攻撃は憲法で禁じられているという基本は押さえつつ」としているが、自衛隊の果たせる役割を拡大したいという考え方だろう。ならば、どう広げるのかを具体的に指摘し、専守防衛原則との整合性を厳密に論じるべきだ。

 また、兵器の国際共同開発に日本企業も加われるよう、武器輸出3原則の緩和を提言した。防衛産業のビジネス拡大が絡む話だ。だが、平和国家としての日本のソフトパワーが損なわれるデメリットは小さくない。

 報告書を受け取った麻生首相は、防衛に対する自民党の責任感を強調した。一方の鳩山民主党代表は「政権をとったら我々の視点で見直す」と述べた。だが、政権選択の総選挙で、安全保障政策があいまいなままではならない。憲法原則を含め、民主党の考えをはっきり聞かせてもらいたい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009080502000085.html
東京【社説】
安保懇報告書 専守防衛も外せとは

2009年8月5日

 首相の諮問機関である「安全保障と防衛力に関する懇談会」がまとめた報告書は、多くの問題をはらんでいる。平和憲法の下、戦後歩んできた日本の国防政策の根幹を揺るがしかねない内容だ。

 安保防衛懇が麻生太郎首相に提出した報告書は、年末に予定される、防衛力整備の基本方針を示す「防衛計画の大綱」改定に反映される運びだ。衆院選後に「民主党政権」が誕生した場合、棚上げされる可能性があるとはいえ、見過ごせない提案が少なくない。

 国際テロや大量破壊兵器の拡散など国境をまたぐ安全保障上の脅威の増加を指摘。日本周辺では、核・ミサイル開発を継続する北朝鮮や、軍事力の増強を図る中国などの存在に触れ、自衛隊活用の積極論を展開している。

 安全保障をめぐる国際環境は確かに楽観を許さない。それを口実に従来の自衛隊海外活動の制約を、次々と外そうとしているのではないか。

 自衛権の行使は必要最小限度の範囲に限られるとし、集団的自衛権は保有しているが行使できないというのが政府の憲法解釈だ。報告書は米国に向かう弾道ミサイルの迎撃や、ミサイル警戒に当たる米艦船の防護を可能にすべきだと解釈見直しに言及した。

 現実問題として実行可能かどうか分からない活動にゴーサインを出すことで、解釈変更の風穴をあける意図が見え隠れする。

 外国への武器輸出を禁じた三原則緩和や、敵基地攻撃能力の検討なども盛り込んだ。

 極め付きは、専守防衛の基本政策の見直しである。「専守防衛の持つ語感は率直かつ自由な思考・発想を止める要因になっており、不必要に広く解釈されることは好ましくない。意味を明確化させることが有益だ」。まわりくどい言い回しだが、要は国是の「看板」を外すべきだと読み取れる。

 メンバーには、安倍政権時に発足し集団的自衛権行使容認を打ち出した有識者会議に参加したタカ派論客が複数いる。初めに結論ありきの印象が否めない
。海外に誤ったメッセージを送る恐れもあり、提言のタイミングや外交センスを疑わざるを得ない。ハト派を自任する自民党議員や公明党の受け止めを聞きたい。

 

政権交代が取りざたされる衆院選へ各党が事実上の選挙戦に突入したどさくさの中で、駆け込み的に安保政策の大転換が促される。これほど危険なことはない

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009080590070509.html

安保懇報告書 “国是”転換さらに

2009年8月5日 07時05分

 政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・勝俣恒久東京電力会長)が四日に提出した報告書は、憲法に基づく防衛政策の基本方針の大転換を求める内容となった。二〇〇四年の「防衛計画の大綱」から顕著となった平和主義をめぐる“国是”の転換を、さらに進めたいとの狙いがにじむ。

 これまで、日本の防衛政策は憲法で定める戦争放棄に基づいて「歯止め」を中心に構築されてきた。自衛隊が武力を使うのは専ら日本防衛に限るとして「専守防衛」を定め、他国防衛のための武力行使を封じるため「集団的自衛権」の行使も否定。防衛力も自衛のための必要最小限として「基盤的防衛力」の概念を打ち立てた。「武器輸出三原則」を定めたのも、他国の戦争を支援しないためだ。

 だが、〇四年の大綱で基盤的防衛力は「多機能弾力的防衛力」へと移行。航続距離の長い輸送機を開発し、海外活動専門部隊を創設する根拠となった。年末の大綱見直しに向けた今回の報告では、さらに専守防衛もやり玉に。「装備体系や部隊運用を議論するのに自由な思考を止める要因」として、その見直しを提言する。集団的自衛権の行使にも踏み込み、国際共同開発に加わるため、武器輸出三原則の緩和も求めた。

 政権交代が現実味を帯びる中、これらの提言が実際に採用される見通しは立たない。だが、政府の懇談会が報告をまとめた以上、これらの歯止めを日本の障壁と見なし、国是の転換を求める主張は、将来的な防衛政策の課題としてくすぶり続けることになりそうだ。 (三浦耕喜)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090804-OYT1T01186.htm
防衛有識者会議 大胆な提言を新大綱に生かせ(8月5日付・読売社説)

 防衛力整備の指針である「防衛計画の大綱」の改定を検討してきた有識者会議が、報告書を麻生首相に提出した。大胆かつ重要な提言が多数含まれている。

 国際的な安全保障環境が変化する中、日本の平和と安全を確保し続けるには、従来のタブーを排し、防衛政策や自衛隊の部隊編成・装備を見直すことが肝要だ。

 衆院選後の政権をどの政党が担うにせよ、年末に策定する予定の新防衛大綱に、この提言を極力反映させるよう努めるべきだ。

 報告書は、「自由で開かれた国際システム」を牽引(けんいん)してきた米国の力が相対的に低下したとの現状認識を示した。そのため、日本や欧州諸国が共同で米国を補完し、国際的な安全保障問題の解決を目指す必要性を主張する。

 具体的には、自衛隊が国際平和協力活動に、より積極的に参加するよう、国連平和維持活動(PKO)の参加5原則の見直しやPKO協力法の改正を提唱した。

 国際テロや海賊の脅威に象徴されるように、日本の安全は世界の平和と連動している。日本は国際社会による平和構築活動の一翼を担う責任がある。だが、日本の6月末のPKO参加人数は39人で、世界82位にすぎない。

 自衛隊の参加を増やすには、PKOの実態に即して、柔軟に部隊を派遣する体制を整えることが大切だ。武器使用権限の拡大と、自衛隊の海外派遣に関する恒久法の整備にも取り組む必要がある

 報告書は、集団的自衛権について、米国に向かう弾道ミサイルの迎撃や、ミサイルを警戒する米軍艦船の防護を可能にするよう、政府の憲法解釈の変更を求めた。

 4月の北朝鮮のミサイル発射時に自衛隊と米軍は共同対処した。日米同盟の信頼性を高めるには政府解釈の変更を急ぐべきだ。

 報告書は、敵基地攻撃能力の保有についても、日米共同対処を前提に、日本として適切な装備体系や運用方法、費用対効果を検討する必要性を強調している。

 米国の攻撃力を補完する形で、どんな役割分担が可能かを冷静に議論する意味は大きい。

 武器輸出3原則について、報告書は、日本が装備品の国際的な共同開発・生産に参加できない問題を指摘し、3原則の例外化を求めた。テロ・海賊対策支援目的の輸出の解禁も提唱した。

 日本が最新の軍事技術から取り残される事態は避けるべきだし、国際平和に寄与する武器輸出は容認するのが当然だろう。

(2009年8月5日02時09分  読売新聞)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090805/plc0908050307000-n1.htm
産経【主張】安防懇報告書 専守防衛見直しは当然だ
麻生太郎首相の私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」の報告書は、年末に予定される「防衛計画の大綱」の改定に向け、日本の防衛の基本姿勢とされてきた専守防衛を見直すことを提言した。

 専守防衛とは憲法の理念にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢とされる。具体的には(1)武力攻撃を受けたとき、初めて防衛力を行使する(2)自衛のための必要最小限の防衛力の保持-をうたっている。

 だが、これでは、北朝鮮が核弾頭を搭載した弾道ミサイルを発射した場合、攻撃された後しか対応できない。日本の平和と安全は確保されないことになる。

 憲法9条の戦力不保持規定と結びつき、防衛政策を縛ってきた専守防衛を「今日の視点で検証する」のは当然だ。日本の防衛を具体的に考える上で「専守防衛という言葉が、自由な思考・発想を止めてしまう要因になっている」という報告書の指摘はその通りだ。専守防衛の姿勢が「日本は国際社会で何をするのか」についての説明になっていないという問題点も挙げている。

 これまで専守防衛は「聖域」とされてきたが、これを再検討して現実的な防衛政策を求めた提言を評価したい。その意味で、50年以上前に決定され、国連外交の努力などを盛り込んだ「国防の基本方針」に代えて、「安全保障政策の基本方針」を新たに定めるべきだとする主張もうなずける。

 北の米国向けミサイルを迎撃するため、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更も求めた。ほとんど同じ考えを自民党はマニフェスト(政権公約)に掲げた。これらの問題を民主党はどう考えるのか。国を守る基本的な考え方を正面から論じ合うべきだ。

 また、中国の軍事力増強が地域の不安定要因になり得ると指摘した。中国海軍の活動を念頭に東シナ海など日本周辺海域で自衛隊が警戒監視などの日常的活動を続けることが、米軍との連携とともに重要な抑止力になると強調した意味は大きい。国際平和協力活動についても「G8(主要8カ国)に並ぶ応分の努力」を課した。

 これらの「役割の拡大」に対し、財政状況から防衛力の縮減・効率化を迫られてきたことについては「現状の水準が十分かどうかを検証すべきだ」と結論づけた。高まる脅威への万全な備えを強く求めたい。

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