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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2009年6月17日 (水)

東北アジアの軍事的緊張を高める北朝鮮船舶臨検特措法の制定に反対する~「臨検って戦争じゃないか」

東北アジアの軍事的緊張を高める北朝鮮船舶臨検特措法の制定に反対する~「臨検って戦争じゃないか」

 

北朝鮮の核実験に対して、麻生内閣と与党は「制裁」の強化を主張し、国連でも「制裁決議」の先頭にたって動き、同時に日本の独自追加制裁として、北朝鮮向け輸出の全面禁止を決定した。くわえて政府は今国会中に戦争につながる可能性のある「北朝鮮船舶臨検特措法」の制定に乗り出そうとしている。

あろうことか、麻生内閣はこれを目前に迫った総選挙での野党対策の手段と見ているフシがある。この特措法をもって民主党を揺さぶり、野党間に亀裂を入れることで、不利になりつつある選挙の挽回に資したいというのである。戦争につながるこうした危険な立法をもてあそぶ麻生内閣の暴挙に怒りを込めて抗議する。

私たち市民連絡会は先の北朝鮮の核実験に抗議する声明(5月27日)の中で以下のように指摘した。

「いま、求められているのは東北アジアの緊張の緩和と非核・平和の確立であり、そのための真剣な対話と協議である。北朝鮮政府はただちに朝鮮半島の非核化のための『6カ国協議』に復帰し、東北アジアの平和のために各国政府との対話をすすめるべきである。また、日本政府や米国政府はこの機を利用して制裁を強めるなど、いたずらに北朝鮮を敵視し、東北アジアの緊張を激化させる行動をとるべきではない。そして両国政府は2002年の小泉訪朝の際に発表された『日朝平壌宣言』を基礎とした対話による関係の回復のため力を尽くすべきである」。

いま麻生内閣と与党がとっている道は、これとは正反対の危険な方向であり、いっそう東北アジアの軍事的緊張を激化させ、戦争の危険を増大させる冒険主義的な道である。

麻生内閣と与党は、北朝鮮に出入りする船舶の公海上での貨物検査(臨検)を盛り込んだ6月12日の国連安全保障理事会決議1874「北朝鮮の核実験をめぐる安保理決議」を受けて、「北朝鮮に係る船舶検査活動等に関する特別措置法」の制定を企てている。国連で米国と共に北朝鮮への制裁決議実現の先頭に立ってきた麻生内閣は、北朝鮮の核実験は現行「船舶検査法」の想定する「周辺事態」ではないので適用することはできないが、「国連決議の要請に応えなければならない」として新法=特措法の制定をめざしている。

報道によれば、この「北朝鮮関係船舶臨検特措法」案には海上保安庁または自衛隊による貨物検査および、自衛隊による米軍など外国軍の活動への後方支援活動という2種類の活動が盛り込まれている。

そして、「船舶検査は、首相の判断で海保、自衛隊のいずれかが実施し、船舶が所属する国の同意と船長の承認を得たうえで積荷を調べる。ミサイル関連物資などの禁輸品があれば、航路変更などを要請する。活動区域は『領海またはわが国周辺の公海』とし、外国軍の活動区域とは『明確に区別し指定する』としている」とのことである。「武器使用権限」は「正当防衛・緊急避難に限定する」としているようであるが、自民党内では強制的な船舶捜査に備えて、武器使用権限の拡大を含めた私案を作成している議員たちもいるという。自衛隊でないにしても、海上保安庁の20ミリ機関砲などで武装した巡視船による停船要求・臨検要求は戦争行為寸前である。この場合、自衛隊でなく、海保だからよいなどと言う論理は、相手国の立場を度外視した勝手な論理に過ぎない。そしてまず海保でということにしても、ソマリア海賊対処の場合に見られたように自衛隊の「海上警備行動」が発令されることになる。

しかも、北朝鮮は「海上封鎖は戦争行為とみなす」と宣言しているのである。

こうした情勢の下で行われる「船舶検査」が憲法第9条に違反することは明白なことである。

第一、 どのようにして「公海での検査の同意を要請する」のか。航路妨害や、信号弾の発射、照明弾の発射も武装した自衛艦あるいは巡視艇が行う場合、相手からは武力による威嚇(または攻撃)と受け取られる可能性がある。

第二、 相手が臨検を拒否して、武力抵抗すれば「正当防衛・緊急避難」の理由で応戦することになり、戦闘が起こる。

第三、 「要請」が無視された場合、どうするのか。国連安保理決議は「近くの港に誘導する」というが、これには強制力をともなうことになる。戦闘になる危険性がある。

一方、米国国務省のモレル報道官は16日、「アメリカ軍が、北朝鮮の船舶が武器や核関連物資などを積んでいる疑いがあると判断した場合には、まず任意の立ち入り貨物検査の実施許可を求めることになる。これが拒否された場合には、その船舶を適切な港に停泊させるよう求めたうえで、入港先の国と協力して検査を実施したい。必要があれば我々にはこうした措置を行う権限もあるし、手段もある」と述べた。

これはまさに武力による強制的な臨検であり、当該の船舶の抵抗と、相手国の反撃が予想されるものである。

この活動をする米軍への「後方支援」は相手国から見れば日本も交戦国となる。

 

「力による圧力政策」は北朝鮮と同様の軍事的冒険主義だ。麻生内閣と与党は東北アジアに戦争の危険をもたらす「北朝鮮船舶臨検特措法」の企てをやめるべきである。

日本政府は関係諸国と共同して、北朝鮮への特使の派遣を含め「日朝平壌宣言」を基礎とした対話の努力に全力をあげ、事態の平和的打開の道を探るべきである。(高田)

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