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2009年6月15日 (月)

朝雲報道:防衛産業 中小企業の撤退相次ぐ/調達の減少が直撃 技術基盤の衰退に拍車

防衛大綱に対する自民党国防部会提言が防衛費縮減の見直しや、武器輸出3原則の緩和などを主張することの背景にこうした事態がある。そういえば、例の田母神氏もことあるごとに武器輸出3原則の見直しを主張している。(高田)

http://www.asagumo-news.com/news.html

防衛産業 中小企業の撤退相次ぐ/調達の減少が直撃 技術基盤の衰退に拍車

 平成15年度以降の防衛関係費の削減傾向に加えて装備品の高額化や高性能化で現有装備品の維持・整備費が上昇、主要装備の調達が減少していることから、防衛産業を裾野で支える中小の部品企業が生産ラインを維持できず次々と転廃業している。防衛省が先ごろ主契約会社に行った聞き取り調査では、戦闘機関連企業のうち20社が事業から撤退もしくは撤退中だ。戦車・戦闘車両関連企業でも13社が倒産するなど35社が自主廃業や生産辞退、事業撤退に追い込まれている厳しい実態が浮き彫りとなった。防衛省は、国策として維持・育成すべき防衛生産・技術基盤がこのままでは衰退を避けられないとして、航空機などのうち武器に該当しない装備の民間転用推進など、企業の安定経営のための抜本的な対策を迫られている。

戦闘車両35社で技術消失

21年度の防衛関係費は4兆7028億円で、このうち装備品の調達、修理、整備などに充てられる一般物件費は2兆1856億円。この中には油購入費や隊員の教育訓練、光熱水料、営舎費などが含まれているため、装備品の調達、修理費に回される金額はさらに少なく、19年度の実績では主要装備品契約額が7436億円、同整備諸費が7575億円の計1兆5001億円だった。
 国の一般歳出予算の推移でみると、平成10年度を100とした場合、一般歳出が21年度で116、社会保障関係費が167に対し、防衛関係費は15年度までは100を維持したものの、16年度からは毎年減少傾向となり21年度では95にまで落ちている。
 防衛関係費が抑制されていく中で、装備品のハイテク化を背景にした現有装備品のアップグレードなど維持整備費の契約額は増大、17年度からは主要装備品の新規調達額と逆転した状態になっている。装備品の高性能化に伴い、国産・輸入にかかわらず価格は上昇しており、例えばイージス艦では「こんごう型」と「あたご型」では「あたご型」が1・2倍で、今後は量産単価だけでなく、装備品の維持運用コストなども含んだライフ・サイクルコスト(LCC)全体の管理が迫られている。
 一方、防衛産業の現状は、防衛省向け生産額がわが国の鉱工業生産額に占める割合でみると0・6%に過ぎない。しかも加工組み立て工程を担う中小企業が多く、売上額が小規模な企業では防衛需要依存度が50%を超えているところが相当数に上っている。
  主契約企業などの大手は防衛需要依存度が1%程度で、武器輸出3原則から市場が国内の防衛省向け需要に限定され、量産効果が期待できないこともあり、防衛装備については積極的な研究・開発に取り組む状況にない。
 少量・受注生産で初期投資が大きく、特殊、高度な技術力が必要など、個々の装備品を開発・生産できる企業はわずかに数社というのが現状だ。また、技術者の養成も年数がかかり、一つの企業の撤退が、わが国の防衛生産・技術基盤の喪失に直結する問題をはらんでいる。
 防衛省が行った主契約企業への聞き取り調査では、戦闘機関連企業の場合、15年度以降、レドームや燃料タンク、スチール鋳物部品、レドーム用樹脂を生産する企業、精密鋳造品会社など計20社で事業から撤退中か、または撤退を決めている。昭和61年までは年間平均18・5機あった調達量が平成20年度ではゼロという数字が背景を物語っている。
 戦車・戦闘車両関連企業でも事情は同じ。アルミ鋳物部品、パイプ類、電装品全般、継ぎ手の生産などの企業が事業から撤退、油圧部品、ギヤ・シャフト類、機械部品などの生産会社が生産辞退、板金部品やワイヤーロープの生産会社などが自主廃業か自己破産したほか、13社が倒産に追い込まれ、計35社の技術が喪失しつつある。戦車の調達量は61年までの年平均58・4両に対し、平成20年度では9両という時代の変化が反映している。
  こうした状況がさらに進めば、防衛生産・技術基盤が根底から崩れ、わが国の安全保障にも多大な影響が避けられない。このため防衛省では、短期の集中調達の拡大や、武器に該当しない装備品の民間転用、あるいは武器輸出3原則の見直しによる国際共同研究開発の検討など、国としての抜本的な対応を迫られている。

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