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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2009年5月16日 (土)

北ミサイル報告 「敵基地攻撃」は冷静に議論せよ(5月16日付・読売社説)

読売新聞の驚くべき社説である。
冷静に「敵基地攻撃能力の保有を研究する」べきだというのである。この社説は田母神発言などを契機にして活発になっている一部右翼論壇にみられる「対米自立」「自主的軍事力確立」「核保有」などの煽動的言論に対して「冷静な議論」を要求しているポーズを示しているのかも知れないが、「日米軍事同盟の強化と集団的自衛権行使を前提にした敵基地攻撃能力の保持」を主張する極めてヒートアップした議論である。
この主張は北朝鮮のミサイル能力の向上を理由にして、日本国憲法の第9条、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。……国の交戦権は、これを認めない」に真っ向から反するものであることはいうまでもない。国内最大の発行部数を誇る新聞が、こうした憲法違反の主張をすることは容認できるものではない。
この社説には戦争を如何にして防ぐかの真剣な考察が全くない。9条を持つ日本が北東アジアで如何にしてその9条力と外交能力を発揮して、平和を構築すべきか、そのための努力の重要性が全く論じられていない。はじめに日米軍事同盟強化ありき、「北朝鮮=敵」という危険な思考に凝り固まっている。これでは活路は開けない。MD万能論のような議論で、MD導入を煽動していたのは誰だったのか。いまさら、MDの限界などという話は無責任きわまりない。そんなことは、はじめから分かり切ったことであった。
6者協議が頓挫した現在、日朝関係の正常化を如何にして実現するのか、今必要なことは、こうしたヒートアップした読売社説のような議論ではなく、そのための努力である。(高田)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090515-OYT1T01083.htm
北ミサイル報告 「敵基地攻撃」は冷静に議論せよ(5月16日付・読売社説)

 

ミサイル防衛(MD)に限界があるとすれば、敵基地攻撃能力の保有を研究することは、重要な意義を持つ。ただし、冷静に議論を進めることが肝要である。

 防衛省が、4月の北朝鮮のミサイル発射に関する報告書を公表した。ミサイルの2段目以降の飛行距離は3150~3200キロで、テポドンの「長射程化を進展させた」と分析している。

 長射程のミサイル実験は、射程の短いミサイルの射程の延伸や、弾頭重量の増加、命中精度の向上に資する、とも指摘している。

 確かに、日本の安全保障にとって警戒すべきは、日本を飛び越えるテポドンの長射程化よりも、日本を射程に収めるノドンの性能向上である。

 政府は、イージス艦発射型と地上発射型の2種類のMD配備を着実に進めるべきだ。

 だが、一度に多数のミサイルが発射された場合、MDで完璧(かんぺき)に迎撃するのは極めて難しい。

 

日本は専守防衛の方針の下、自衛隊は防御に徹し、報復の攻撃力は米軍に依存する、という役割分担をしている。日米同盟が機能すれば、現体制でも軍事的抑止力は基本的に維持される。

 

ただ、現体制を補完する形で、自衛隊が一定の攻撃力を持つ選択肢も排除すべきではあるまい。

 敵基地攻撃の手段を大別すればトマホークのような巡航ミサイルと、攻撃機による爆撃がある。

 巡航ミサイルは、攻撃目標の正確な位置を発射前に入力することが必要なため、ノドンのような移動式発射装置の攻撃は難しい。

 攻撃機による爆撃は、敵の防空網を突破するため、爆撃機だけでなく、制空目的の支援戦闘機や、妨害電波を出す電子戦機、空中給油機など、大規模な航空部隊の編成が必要となる。

 いずれにせよ、米軍との緊密な協調が前提となる。

 そもそもミサイル発射の兆候の探知や攻撃目標の位置特定には、米軍の情報協力が不可欠である。自衛隊単独での全ミサイル基地攻撃というのは、膨大な費用と時間を要し、非現実的だ。

 どんな場合に、自衛隊が米軍の攻撃力をどう補完するのが効果的なのか。部隊運用の実情を踏まえて、客観的に研究したい。

 日米同盟を機能させるには、政府の憲法解釈が禁じている集団的自衛権の行使を可能にすることも必要だ。米国に向かうミサイルは憲法上、迎撃できないというのでは、同盟が揺らぎかねない。

(2009年5月16日01時27分  読売新聞)

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