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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2009年4月24日 (金)

麻生首相 集団的自衛権行使の解釈変更を本格検討へ

憲法審査会の始動に向けてのきな臭い動きと共に、改憲派の麻生太郎が、この政局の変化を奇貨として、集団的自衛権の政府解釈の変更に触手を伸ばしはじめた。これを見逃さずに、丁寧に反撃する努力とあわせて、麻生内閣を打倒することこそ最大の反撃になる。(高田)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090424/plc0904240136001-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090424/plc0904240136001-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090424/plc0904240136001-n3.htm

麻生首相 集団的自衛権行使の解釈変更を本格検討へ

 麻生太郎首相は23日、安倍晋三首相(当時)の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)で座長を務めた柳井俊二元駐米大使と首相官邸で会談し、集団的自衛権の行使を違憲とする現行の政府解釈について意見を聞いた。北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射や、海上自衛隊による海賊対策の本格化を受け、集団的自衛権を行使できるように解釈変更が必要な状況が差し迫っていると判断したとみられる。首相が解釈変更に踏み切れば、日米同盟の強化や国際貢献に向け、大きな一歩を踏み出すことになる。

 会談には、柳沢協二官房副長官補(安全保障担当)も同席した。柳井氏は安保法制懇の議論の経緯をたどりながら、解釈変更が喫緊のテーマであることを説明したという。

 会談後、首相は記者団に対して、「安保法制懇の話がそのままになっているので話を聞いた。長い文章なので勉強しなければならないと思っている」と解釈変更に前向きな姿勢を示した。再議論の必要性については、安保法制懇が平成20年6月に報告書を福田康夫首相(当時)に提出していることを踏まえ、「きちんとした答えは作られており、内容もまとまったものがある」と述べた。

 安保法制懇の報告書は、(1)公海における米軍艦艇の防護(2)米国を狙った弾道ミサイルの迎撃(3)国際的な平和活動における武器使用(4)国連平和維持活動(PKO)での他国部隊の後方支援-の4類型について、集団的自衛権の行使を認めるなど政府解釈を変更すれば、現憲法のまま実施できると結論づけた。

 しかし、福田首相(当時)は記者団に「(解釈を)変える話などしたことはない。報告は終わったわけだから完結した」と語り、解釈変更を否定。安保法制懇の報告書は封印されたままとなっていた。

 一方、麻生首相は首相就任直後の平成20年9月26日、米ニューヨークで「基本的に解釈を変えるべきものだと言ってきた。大事な問題だ」と述べ、いったんは解釈変更に前向きな考えを表明したが、10月3日の参院本会議では「解釈について十分な議論が行われるべきだ」と答弁し、早急な変更には慎重な姿勢を示した。

 現行の集団的自衛権に関する政府解釈は、昭和47年10月の田中角栄内閣で「わが国は集団的自衛権を有しているとしても国権の発動としてこれを行使することは許されない」という政府見解で示された。

 ■集団的自衛権 同盟国など密接な関係にある他国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていなくても、自国への攻撃だとみなして実力で阻止する権利。国連憲章51条で、主権国家の「固有の権利」と規定され、国際法上の権利として広く認められている。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090424/plc0904240134000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090424/plc0904240134000-n2.htm
集団的自衛権行使で“呪縛”を断てるか 現行解釈は現実と乖離

 集団的自衛権を「持っているが行使できない」とする奇妙な政府解釈は、歴代政権の懸案だったが、内閣法制局や野党の激しい抵抗により棚上げされてきた。だが、国連の平和維持活動(PKO)に加え、「テロとの戦い」や海賊対策などにより、自衛隊が海外で活動する場が増えるにつれ、避けては通れない喫緊の課題となっている。「国民の生命と安全を守ることが国家最大の責務だ」と断じてきた麻生太郎首相は、戦後民主主義の呪縛(じゆばく)を断ち切ることができるのか-。

 憲法が禁じる「海外での武力行使」の解釈が国会の争点となったのは、1990年の湾岸戦争がきっかけだった。多額の資金援助をしながら国際社会の批判を浴び、政府・自民党はPKO参加に向け、方針を転換。野党との攻防の末、平成4年6月にPKO協力法を成立させた。

 だが、国連の活動でも「武力行使にあたる場合がある」とする政府解釈により、現在でも他国の部隊が攻撃された場合に助けに向かう「駆け付け警護」や任務の妨害を排除するための武器使用は認められない。同じ議論がインド洋での給油活動やソマリア沖の海賊対策でも繰り返され、「国際水準」での他国との連携ができない状況にある。

 集団的自衛権では、94年の朝鮮半島危機と96年の台湾海峡危機を受けて見直された「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」とその後の有事法制の整備過程で対米支援の限界が明らかになった。政府は戦闘が行われていない「後方地域」という概念を生み出して補給や避難民の輸送を行うとしているが、実効性がどの程度あるかは疑問だ。

 弾道ミサイル防衛(MD)でも、政府は米国を狙ったミサイルの迎撃は「集団的自衛権の行使で憲法上の問題を生じる」(内閣法制局)としている。だが、仮に日本が迎撃しなかった場合、日米同盟が重大な危機を迎えるのは明らかだ。

 米オバマ政権は国際社会の秩序維持に対する同盟国の役割増加を求めており、今後、自衛隊への海外派遣や対米協力の圧力はますます高まるとみられる。
このまま、政府が集団的自衛権や国連など集団安全保障への参加をめぐる現行解釈を維持し続ければ、法解釈とのギャップを埋めるため、現場の自衛官に「違憲」な行動を強要することにもなりかねない。(田中靖人)

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