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2009年2月22日 (日)

海賊対処、準備進む/期待される特警隊の能力/生かせる不審船訓練

http://www.asagumo-news.com/news.html

海賊対処、準備進む/期待される特警隊の能力/生かせる不審船訓練

 アデン湾の周辺国で2月8日から防衛省・自衛隊の調査チームが港湾や飛行場の調査を開始するなど、海自部隊をアフリカ・ソマリア沖の海賊対策に派遣するための準備が着々と進められている。艦艇部隊の呉基地からの出発は3月上旬頃と見られているが、現地に派遣される艦艇・航空機部隊の編成、特別警備隊のオペレーション、陸・空自の後方支援はどのようなものとなるのだろうか。赤星海幕長の会見などから想定される対応を探ってみた。

不審船対処訓練で小銃を構えた特別警備隊員を乗せ高速機動する同隊の特別機動船

艦載ヘリのドアから洋上の不審船に向け射撃姿勢をとる特別警備隊員

 赤星海幕長は2月3日の会見でソマリア沖の海賊対策に派遣する予定の海自部隊概要について公表したが、派遣される艦艇は8護衛隊(呉、司令・五島浩司1佐)の汎用護衛艦「さみだれ」(艦長・松井陽一2佐)と「さざなみ」(同・溝江和彦2佐)の2隻で、航空部隊(P3C哨戒機)と特別警備隊(江田島、隊長・畠野俊一1佐)については現在派遣を検討中としている。
 以下は海幕長発言の要旨。
 ●派遣艦艇
 「さざなみ」「さみだれ」は即応・待機状況、修理、練度維持状況等を勘案して選ばれ、大臣の了解を得て決定した。搭載する対潜ヘリ(SH60K哨戒ヘリ)の機数はまだ決定していない。(両艦とも)ヘリを2機ずつ搭載できるスペースがあり、最大4機も可能だが、実際に何機搭載するかは検討中だ。
 ●装備・人員
 海外での新しいミッションということで、個艦の乗員以外に司令部的な充実も必要。行動・任務の特性上、上級司令部あるいは防衛省などと緊密に連携する必要があり、できるだけリアルタイムに状況を通報・連絡できる衛星通信機材などを追加しなければならない。機材は映像あるいはボイスなどいろいろな手段で、かつ可能な限りリアルタイムで情報交換できるものが望ましい。
 ●特別警備隊
 特警隊は能登半島沖不審船事案の教訓・反省等から特別に編成された部隊。特殊な訓練を実施しており、いろいろな意味で高い能力を持っている。今回の海賊対応ということを考えた場合、あらゆる事態を想定する必要があり、それに備えるという観点から高い能力を持つ特警隊員の活用は十分に考えられる。
 ●航空部隊
 航空部隊(P3C哨戒機)についても、派遣の可能性があるということで準備の指示を受けている。これについては、現地での調査等を経て派遣規模、あるいは派遣の時期が決定されると思う。
 ●現地調査
 艦艇についてはソマリア、アデン湾周辺の港湾、岸壁、係留施設の状況、補給支援など、航空機は派遣される可能性のある飛行場の状況、駐機スポットの数とか隊員の宿泊・厚生設備、治安状況などが対象となる。(現地では)わが国独自のオペレーションにはならないので、関係各国との連携要領なども調査が必要だ。
 ●対海賊訓練
 海賊(対策)という名称で訓練はしていないが、不審船対応ということで相当訓練は積んでいる。基本的なところでは対応できると思う。ただ、外国でやるので海自内だけでクローズできる問題でなく、関係各部との連携や海警行動での活動など、いろいろな制約の中での訓練も必要だ。
 ●海上保安官
 海上保安官の乗艦等については、どのような形で連携・調整していくか、これからの重要な検討課題。
 ●武器使用基準
 海上警備行動が下令された場合の武器使用基準については、まだこれから十分議論されると認識している。その中で想定できるのは、例えば停船、あるいは海賊行為をやめさせるための警告射撃がある。警告射撃をした場合に(相手に)危害をあまり及ぼさないようにするには、(高い)射撃能力が求められる。また、危害射撃が許される状況になった場合も、過大な危害を与えないためには、きちんとした射撃の腕、技量が必要になってくる。

陸・空自は「情報」や「輸送」で協力

 浜田防衛相はソマリア沖海賊対策についての準備指示伝達の席上、折木陸、外薗空両幕僚長に対しても支援・協力を求め、「皆で知恵を出し合い、しっかり準備を」と述べたが、陸・空自にはどのような後方支援が想定されるだろうか。

 ●国際活動教育隊
 陸自では、海外派遣に向けた専門の教育部隊、「国際活動教育隊」(駒門)を中央即応集団隷下に配置している。同隊の任務は全世界に派遣される隊員の基礎教育から、日本とは文化も自然条件も異なる外国で活動するための実践的な教育訓練まで幅広く受け持っている。同隊の「研究科」隊員は陸自研究本部などと連携して海外派遣活動から得られた教訓などを研究、現地で生活するために必要な情報も蓄積している。また、「教育支援小隊」は外国で安全確保を図るための方法や、現地で突発事態が発生した時の対処法の教育を担当している。
 国際活動教育隊では、「海外任務は情報戦」という認識で、隊員の戦場ストレスからメディア対応まで、海外任務に必要なあらゆる事項を教育している。こうした知識や教訓の蓄積は、海賊対処に派遣される海自部隊にとっても大いに参考になるものと思われる。
 ●中央情報隊
 陸自にはまた、海外各地の国情を詳細に調べている専門部隊「中央情報隊」(本部・市ヶ谷)がある。同隊には、あらゆる海外情報をデータベース化して随時関係部隊に提供する「情報処理隊」(市ヶ谷)、外国の港湾や飛行場、道路など地理データの収集にあたる「地理情報隊」(東立川)、海外の各種刊行物などから地域情報を収集する「基礎情報隊」(市ヶ谷)、海外任務などの現地調査の際、先遣隊の一員として加わり、現地住民との交渉など環境整備にあたる「現地情報隊」(朝霞)がある。
 これらの情報には、海自派遣部隊が現地で活用できる内容も多いはずだ。
 ●空自部隊
 空自はイラク復興支援活動で昨年末まで約5年間にわたりクウェートの空軍基地に展開してC130H輸送機によるイラク国内への支援物資空輸に従事しており、この経験は海自のP3C哨戒機部隊がアデン湾の国に派遣された場合の参考になるはずだ。
 空自ではペルシャ湾岸の米軍司令部に連絡官を派遣して情報交換したり防衛駐在官を通して関係国との調整にも当たっており、この経験も生きてくる。
 また、海自P3C部隊が中東・アフリカ方面に飛行する際、中継地となる各国の飛行場の情報なども、空自には蓄積されている。さらにP3C部隊の展開場所が決まった後、現地への必要機材なども、空自のC130H輸送機による空輸支援が可能だ。

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