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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2009年1月24日 (土)

「海賊、現地ではあこがれ」ソマリア担当大使が現状語る

このソマリア担当大使の意見を派兵論者が心して聞くべき報告だ。「しきしま」級巡視艇の派遣で十分ではないか。問題の根本的な解決は、内戦による無政府状態の解決だ。国際社会はこのための協力と民生支援に取り組まなくてはならない。この記事は11月15日のイエメンのアルマフディ沿岸警備体調のインタビュー同様、朝日の貴重な資料だ。にもかかわらず、本日の朝日の社説は派兵を必要としている。ジャーナリズムとしての誇りがあるなら、朝日は政府迎合をやめよ。(高田)
http://www.asahi.com/international/update/0123/TKY200901220286.html
「海賊、現地ではあこがれ」ソマリア担当大使が現状語る

2009年1月23日6時3分


 海賊行為が頻発しているアフリカ東部ソマリアを担当する駒野欽一・エチオピア兼ジブチ大使が朝日新聞の取材に応じ、「海賊が現地の若者たちのあこがれの職業になっている」と、根本的な解決が難しい現状を語った。一方、現地に海上自衛隊艦艇を派遣しても「海賊と交戦する事態にはならない」との見通しも示した。

 大使によると、海賊の多くは沿岸を拠点とする元漁民で、無政府状態になった91年以降、当初は漁場を荒らす外国の漁船を追い払う目的で武装。その後、私兵集団と結びついて人質の身代金狙いの海賊行為に手を染めるようになったという。

 海賊のリーダーは現地では「最も女性にもてる存在」という。荒稼ぎした金で海岸の一等地に豪邸を建て、豪華な結婚式を挙げる様子がアフリカの新聞や雑誌で取りあげられ、豊かな生活の「象徴」にもなっているという。海賊は自動小銃やロケット砲で武装し、複数の高速艇で襲いかかるのが手口。しかし、護衛艦が守っている船隊に近づくことはないという。

 アフガニスタン大使も務めた駒野氏は「アフガンでは金もうけのために貧困層がケシ栽培に走ったが、同じことがソマリアでは海賊として起きている」と指摘。国際社会が連携してソマリアを破綻(はたん)国家から抜け出すよう導かない限り、海賊問題の根本的な解決にはならないとしている。(玉川透)

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
2月24日朝日社説:海賊対策―新法での派遣が筋だが

 アフリカ・ソマリア沖のアデン湾で急増する海賊から日本の商船を守るため、海上自衛隊の護衛艦を派遣する方向が固まった。政府は来週、方針を正式に決め、早ければ3月中にも護衛艦が現場海域へ向かう。

 ソマリア沖には、すでに欧米や中国など約20カ国が軍艦を派遣し、貨物船やタンカーの護衛にあたっている。だが、海賊行為は増え続け、最近では未遂も含めて2日に1件のペースだ。

 アデン湾はアジアと欧州をつなぐ要路だ。そこに無政府状態のソマリアを拠点とする海賊が横行するというのは全く予期せぬ事態だけに、どの国も対応に苦慮している。1日平均6隻もの商船が航行している日本も何もしないではすまされない。

 海賊行為は犯罪であり、本来は海上保安庁の仕事だ。しかし、日本をはるかに離れたアデン湾で長期間、活動するのは、海上保安庁の装備や態勢では実質的に難しい。また海賊行為からの護衛は、憲法が禁じる海外での武力行使にはあたらない。国際社会に協力を呼びかけた国連安保理決議もある。事態の深刻さを考えれば、護衛艦の派遣はやむを得ない判断だろう。

 ただし、派遣の法的根拠となる自衛隊法の「海上警備行動」は、そもそも日本の領海や周辺を想定したものだ。今回は極めて例外的な措置であることを忘れてはならない。

 数隻の日本商船で船団を組み、護衛艦が伴走する方式で海賊の襲撃を予防する計画のようだ。海域をパトロールするといった積極的な取り締まりはしない方針だという。海賊を逮捕した場合に備えて、取り調べなどの司法手続きができる海上保安官を同行させる。

 海上警備行動だと、対象は日本人の生命、財産の保護に限られ、他国の船の護衛や救援はできない。海賊が攻撃してきた場合、どこまで応戦できるか。こうした課題が残ったままの見切り発車である。

 本来なら、海賊を取り締まることを目的とした法律をつくり、自衛隊のできること、できないことをきちんと規定したうえで派遣すべきだ。

 政府は法案を通常国会に提出すべく準備している。課題は多いが、たとえば武器使用は正当防衛と緊急避難に限った警察官職務執行法を原則とし、かつ効率的な海賊取り締まりができるよう工夫をしてもらいたい。

 艦艇による護衛は対症療法でしかない。根絶するには、ソマリアに政府がつくられ、民生を安定させ、自らの手で海賊を取り締まれるようにすることだ。イエメンなど周辺国に沿岸警備を強化してもらうための支援も大事だ。


 こちらの面でも国際的な取り組みが必要だろう。「21世紀の海賊」という一見奇妙な現実とのいたちごっこを早く終わらせなければならない。

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