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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2008年11月 6日 (木)

空自隊員78人が投稿 田母神氏と同じ懸賞論文

田母神俊雄航空幕僚長がホテルチェーンなどを経営するアパグループの懸賞論文に応募し、「日本が侵略国家だったというのは濡れ衣だ」とか、「日本は集団的自衛権を行使すべきだ」という主旨の主張をしたことに抗議し、市民団体が4日、防衛省正門前に結集することを呼びかけたことにたいする右翼の反応が興味深かった。
この間、軍隊慰安婦問題についての女性の市民運動に対して暴力的な妨害行動を繰り広げてきた札付きの右翼集団・西村修平らの「主権回復をめざす会」などは、このよびかけに過敏に反応し、「反日左翼を蹴散らせ」「田母神更迭は自衛隊という国軍に対する死刑宣告だ」「田母神幕僚長を更迭した麻生総理大臣は売国奴」などとして、同時刻の結集を呼びかけた。
 当日、帰宅する防衛省職員に向かって行った彼らのアジテーションは「防衛省の職員は立ち止まって反日左翼を粉砕しろ」「そのまま帰って酒でも飲む気か、おまえらは税金泥棒だ」「田母神空幕長に呼応する者は一人もいないのか」「国軍は村山談話を継承する麻生太郎を許すな」などというものであり、あきらかに三島由紀夫を気取って演説していた。
市民団体からあらかじめ要請され、正門の前に出て応対した防衛省の係官に対しては、要請文を読み上げている間中、「受け取るな、受け取るな」の奇妙なコールを行った。そして防衛省の職員が受け取ると「おまえも同罪だ」と罵声をあびせる始末だった。
この日の市民団体の行動が右翼分子の琴線に触れたのがよくわかる。
田母神が応募した懸賞論文には230件の応募があり、うち自衛隊員の応募は少なくとも78人以上になったという。田母神は「他の人に強制はしていない」などと語っているが、彼が部下に応募を薦めた可能性は十分にある。かつて、「二・二六事件」では日本軍の中に青年将校の政治的なフラクションがあって、それが行動の起爆剤になったのだが、この応募数の多さを考えると、今日の自衛隊の中にそうした秘密結社が出来ている可能性がある。これは、立憲主義と文民統制の立場から極めて重大な問題で、本来、厳重に調査されるべき事柄だ。
ところが今回の防衛省の対処は何とも奇妙だ。田母神は懲戒処分の手続きの一つの場である「審理」の場で「議論したい」と主張していたにもかかわらず、「処分手続き」に入らず、「審理」を忌避して「定年退職」とした。それを防衛省は「田母神が処分手続きに応じない」からなどと、虚偽の説明をしていた。本来、この「審理」の場でこうした多数の自衛官が応募したことについても厳重に審査すべき事柄だ。防衛省は事実が明らかになることを畏れているのではないだろうか。
このアパグループという会社も何とも得たいの知れない存在だ。自衛隊との癒着は異常なものだと言われている。こうした連中が自衛隊の思想工作にたずさわっているとしたら、それは北一輝ばりの動きだ。
折しも防衛装備品の調達をめぐる汚職事件で、守屋前防衛次官に東京地裁で実刑二年半の判決がでた。いまこそ、自衛隊・防衛省の闇を暴かないと大変なことになりかねない。
関連して産経と読売の記事を貼り付けます。(高田)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081106/plc0811061113003-n1.htm
空自隊員78人が投稿 田母神氏と同じ懸賞論文
田母神俊雄前航空幕僚長が歴史認識をめぐり政府見解と異なる論文を公表した問題で、防衛省は6日午前の民主党外交防衛部門会議で、田母神氏のほかに航空自衛隊員78人が同じ懸賞論文に応募していたことを明らかにした。内部部局(背広組)や陸海両幕僚監部、統合幕僚監部からの投稿者はなかった。

 防衛省の示した資料によると、階級別では1佐、2佐がそれぞれ3人、3佐、曹クラスが各4人、尉官が64人だった。防衛省は、内規に義務づけられた上司への報告を怠った例がなかったかについて今後調べるとしている。

 一方、浜田靖一防衛相は同日の参院外交防衛委員会で、田母神氏の論文について「自分の立場を理解してもらえなかったのは憤りを感じる。今回の件を許すまじという思いでしっかりと対処する」と強調。田母神氏に対し、退職金の自主返納を求める考えを明らかにした。

 また、自衛隊幹部の歴史教育について「(植民地支配と侵略を謝罪した)村山談話を踏まえて適切な幹部教育に努めていきたい」と述べた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081106-OYT1T00405.htm?from=main4
前空幕長投稿の懸賞論文、空自の78隊員も応募

 田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長(60)が、昭和戦争などに関して投稿した懸賞論文の内容を巡って更迭され、3日付で定年退職となった問題で、この懸賞論文には、田母神氏以外に78人の航空自衛隊の隊員が応募していたことが、6日わかった。

 航空幕僚監部教育課が全国の部隊に懸賞論文の応募要領を紹介していたことも判明。防衛省では、田母神氏が呼びかけ、空自が組織を挙げて応募した可能性があるとみて調べている。民主党の外務防衛部門会議で、防衛省が明らかにした。

 この論文は、ホテル・マンション経営のアパグループ(本社・東京都港区)が主催した懸賞論文で、テーマは「真の近現代史観」。235人が応募していた。

 応募した自衛官78人の内訳は、佐官級が10人、尉官級64人、曹クラス4人。また、78人中62人は空自小松基地の隊員だった。

 防衛省や田母神氏によると、5月から募集が始まり、田母神氏は周囲に「こんな論文がある」と紹介。さらに、空幕教育課は5月末、この論文の応募要領を全国の部隊にファクスで知らせていた。同省では、田母神氏が教育課に対し、全国の部隊に通知するよう持ちかけていたかどうかさらに調査を進める方針。

 空幕広報室は「田母神前空幕長からの依頼で行ったわけではない」と話している。

 一方、田母神氏が昨年5月、空自の部内誌「鵬友」でも、今回問題となった懸賞論文と同じ趣旨の論文を投稿していたことがわかった。部内誌で田母神氏は、「戦後教育の中で我が国の歴史はひどい無実の罪を着せられてきた。その代表的なものが、日本は朝鮮半島や中国を侵略し残虐の限りを尽くしたというものである」と記していた。問題発覚後、防衛省が田母神氏の過去の論文の内容を精査する中で判明した。同省では、「明らかに政府見解と異なっている」と釈明している。
(2008年11月6日14時18分  読売新聞)

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