無料ブログはココログ

許すな!憲法改悪・市民連絡会

« 九条世界会議 | トップページ | 5月3日、新聞各紙社説紹介 »

2008年5月 7日 (水)

中曽根康弘元首相インタビュー 早期に憲法審査会を始動せよ

5月3日、産経紙は中曽根康弘にインタビューした。安倍内閣が倒れてから後の改憲派の焦りと、飽くなき改憲への動機が読み取れる。安倍の退陣がいかに彼らにとって痛手であったか、がよくわかると同時に、決してあきらめていないことが読み取れる。興味深い記事である。心しておこうではないか。(高田)

中曽根康弘元首相インタビュー 早期に憲法審査会を始動せよ

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080502/plc0805022104011-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080502/plc0805022104011-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080502/plc0805022104011-n3.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080502/plc0805022104011-n4.htm

 超党派の国会議員らでつくる「新憲法制定議員同盟」の会長を務める中曽根康弘元首相(89)に、始動の見通しが立っていない憲法審査会やねじれ国会など憲法問題についてインタビューした。(聞き手 榊原智)

 -昨年の今ごろは国民投票法の制定が大詰めを迎え憲法問題が盛んに議論されていたが、今は政治の争点から外れている。憲法論議をどう展望するか

 「安倍晋三君が首相になって憲法改正と教育改革という保守本流の主義主張を表に出したが、彼は昨年7月の参院選で挫折し、心の傷を負った。福田康夫首相は施政方針演説で憲法審査会に触れたが、現実問題の処理に忙しい。安倍内閣が続いていれば憲法論議の方へ動いたろうが、福田君の時代は国会対策と外交問題で余裕がない。福田君の次だね。特に次の解散総選挙で当選する新しい議員たちは、憲法問題を国家構造の問題として真剣に考え、取り上げるだろう」

 -民主党の小沢一郎代表は福田首相と同様、憲法問題に優先順位を与えていないようだ

 「小沢君は以前は、憲法改正にはっきりした考えを持ち熱心だった。だが、民主党の内部は旧社会党系の人もいて複雑だから、党の代表として慎重になっている。憲法改正の風が強く吹いているなら彼もその方向に党を引っ張っていけるが、今は解散総選挙の対策が第一になっている」
 -国民投票法によつて昨年8月に衆参両院の「憲法審査会」が法的に設置されたが、「審査会規程」の制定が見送られていることから実際には始動していない

 「国民投票法の成立は画期的で、憲法改正への基礎工事ができたと思った。だが、審査会規程の制定が政局の具合で、今にいたるまで放棄されているのは残念だ」

 -国会が法律を無視している。審査会は動き出す気配がない

 「早くても7月の北海道洞爺湖サミット以降だろう。衆院議員の残り任期が約1年になる。来年の9月までが衆院議員の任期だが、それまでには与野党の関係や政局に変化もあり得る。そういう変化の時に政界の指導者たちがどんな政治見識を持つかにかかってくる。民主党の諸君と話してみると、審査会規程は早晩作る用意があるという心境にあるようだ。多少時間を待てば審査会規程(の制定)には乗ってくると期待している」

 -与野党の激しい政争が続いている

 「政党間の交渉で憲法問題をどう国会で審議するか、具体的には憲法審査会の早期開会の合意を作るのが賢明だろう。憲法問題が本格的に動くのは解散総選挙後になるのではないか。民主党にも憲法問題を重視する人はかなり多い。憲法問題の結論を作っていく段階に必ず入っていける。解散総選挙後の新しい政局のもと、戦後日本の政治の歩み、国家構造あるいは国家機能を再点検する観点から、(政界で)憲法改正作業が出てくる」
 -衆参で与野党がそれぞれ多数を占める「ねじれ国会」をどうみる

 「不便を感じるが、世界各国の議会政治全般からみれば、与党がいつも多数を占め法案がスムーズに成立するわけではないということだ。今まで自民党は安心しすぎていた。昨年の参院選後、与野党の首脳部間で話し合いの体系、原則を話し合っておくべきだった。今はノールールの乱戦になっている。これは失敗だ」

 -「大連立」や「政界再編」はあるだろうか

 「当面はないだろう。小沢君も野党の諸君もそういう選択はしにくい。衆院選が遅くとも1年数カ月後にあるのだから。解散総選挙後は状況次第だ」

 -平成17年の自民党新憲法草案は、当時の参院自民党の反発から現憲法の国会条項の改正に踏み込まなかった。ねじれ国会を踏まえ、国会や衆参両院の関係を見直すべきか

 「当然、議論しなくてはならない。ねじれの問題と絡んでいる。自民党の新憲法草案は立党50年のお祝いを前に急いで作り上げた第1次草案だ。第2次草案作りにいよいよ取りかかるべきだ。そこでは、参院の権能が現状でいいのかどうかが非常に大きな課題となる」

 -2院制がいいか、1院制がいいか

 「衆院議員と同じような方法で参院議員が選ばれ、参院は衆院と同格で肩を張って対抗する存在になっている。このような第2院は世界でも非常に少ない。これは見直すべきだ。その代わり、新しい参院は選出方法を変え、人事や決算、会計検査などで衆院にない特別な権限が与えられるべきだ」

 -そもそもなぜ憲法改正が必要か

 「現憲法は占領下に作られたが、自由、民主主義、平和の面で特段の長所をもつ。だが戦後60年の経験からみても重大な欠陥がある。憲法9条はもちろん、前文、教育、新しい人権概念、議会や内閣制度、環境などといった点の改正を検討すべきだろう」

 -憲法改正を訴える政治家の声が小さい

 「欠陥のある憲法を改めるのは国民と政治家の当然の責任だ。そのことを政治家は国民によく説明しなければいけない。一般国民は憲法をじっくり読む暇はない。政治指導者は国のあり方についての自己の信念を国民に訴え、国の歩みを正しい方向へ持っていく責任を負っている。だから憲法の長所と同時に欠陥を国民に指摘して、是正しようと説得すべきだ。あるいは政治勢力を形成して運動を起こすべきだ。だから私は議員同盟の会長になった」

 -韓国の李明博大統領が、日本に永住外国人への地方参政権付与を求めている

 「付与の必要はないと思う。憲法上の日本国民という概念には過去、現在、そして将来生まれてくる国民が含まれる。(地方選挙権も含む参政権付与の条件であるべき)国籍は非常に貴重なポジションだ。帰化すれば選挙権は即座に得られる」

« 九条世界会議 | トップページ | 5月3日、新聞各紙社説紹介 »

改憲動向」カテゴリの記事