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2008年3月 2日 (日)

重大さ変わらない/暴行事件・米兵不起訴

昨日に引き続いて、沖縄での米兵による少女強姦事件の告訴取り下げ問題を考えている。私たちがこれを考える材料として沖縄の地元紙2紙の記事と社説を紹介する。

少女よ、哀しかっただろう、悲しかっただろう、悔しかっただろう、怖かっただろう。何と人は信じられないものかと、不信でいっぱいだろう。あのとき、君は勇気を出して携帯で友を呼んだ。精一杯の抗議をしようとしていた。その心を踏みにじった社会に、君はいま絶望しているのだろうと思う。
しかし、幼い君に心を寄せるたくさんの大人たちがいることを見てほしい。あきらめないでほしい。23日、沖縄では県民大会が開かれる。こんなことがもうないようにと願って。幾度繰り返せばいいのか、と思いながら、私たちはあきらめずに抗議する、行動する。(高田)

http://www.okinawatimes.co.jp/day/200803021300_01.html
重大さ変わらない/暴行事件・米兵不起訴
 「心が痛い。彼女が声を上げられる状況をつくれなくて申し訳ない」―。米兵による暴行事件の被害者が告訴を取り下げ、容疑者の二等軍曹が不起訴処分となったことに、高校生のころ県内で米兵から性暴力の被害を受けた女性(四十代)が一日、重い口を開いた。基地あるが故に構造的な暴力が繰り返される現実。「告訴を取り下げても事件の重大さは変わらない。基地をなくすことと、被害者の人権が守れる社会の仕組みがなぜ作れないのか…」。同じ痛みと苦悩を抱え、複雑な心情を吐露した。(くらし報道班・岡部ルナ)

 女性は二〇〇五年、性暴力被害を稲嶺恵一知事(当時)あての公開書簡で訴え、性犯罪と基地被害の実態を告発した。

 高校から下校途中、後ろからナイフを突きつけられ、米兵三人に自宅近くの公園に連れ込まれ、暴行された。

 二十年以上が過ぎた今でも、米軍の事件・事故が起きるたびに悪夢がよみがえるという。

 二月十日に起こった米兵暴行事件を知り、自分と被害者が重なった。「現場が危険な場所というなら、危険にしたのは誰なのか。基地を置いている人が責任を取らなければいけない問題だ」

 被害者には、耐え難い性暴力の痛み、苦しみに加え、日米安全保障にかかわる政治問題がのしかかる。

 女性は自らが性犯罪の被害者であることを誰にも話せなかった。いつどこで犯人に遭うか分からない不安。道を一人で歩くのにも恐怖が襲った。「自分が守られていないとずっと思っていた」。孤独だった。

 「本当は声を上げたかった。でも、親に言えば心配させる、警察の事情聴取で何を聞かれるのかなど一人で悩んで、相談する相手がいなかった。ずっと自分が悪いと責めていた」

 一部報道による中傷、周辺取材にも「報道が向くべきは加害者の側だ」と憤る。

 「この後、自分の人生はどうなるのかという恐怖、一歩外に出れば皆が自分の敵のように思えているのではないか。被害者も、家族も、安心できる安全な場所にいてほしい」

 市民団体が計画している県民大会には必ず足を運ぶつもりだ。「彼女は悪くない。人が集まることで、彼女を守りたい人がこれだけいるんだと伝えたい」
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-31845-storytopic-1.html
呼び掛け団体複雑 県民大会開催

 米兵女子中学生暴行事件で容疑の米兵が不起訴処分で釈放されたものの、県子ども会育成連絡協議会(沖子連)の玉寄哲永会長と県婦人連合会の小渡ハル子会長が1日、県民大会を予定通り開催する意向を示したことを受け、他の呼び掛け団体からも「声を上げるべき」「行動しなければ悲劇が繰り返される」と開催を強く求める意見が多く上がった。その一方で被害者への配慮から「抗議の仕方についてはもう一度考える必要がある」と慎重な声も聞かれた。
 県高校PTA連合会の西銘生弘会長は「心情に配慮することが必要だが、行動しておかなければまた同じことが繰り返されてしまう危機感がある。沖縄の現状を米軍側はもとより県外や世界に訴えていかなければならない」と開催への強い思いを示す。
 青春を語る会の中山きく会長は、被害者への配慮を見せながら「あんな大事件を起こしておきながら次々と事件が発覚している。沖縄の人なら我慢の限界。沖縄を安心して暮らせる場所にするためには今声を上げるべきだ」と話し「今後も呼び掛け団体として活動を続けていく」と述べ、県民大会の開催を強く求めた。
 県老人クラブ連合会の花城清善会長は「米兵に対する怒りは変わらないが、被害者の方の心情にも配慮したい。抗議の表明の仕方について県民大会が適切なのかどうか3日に幹部で話し合って検討するつもりだ」と話し、慎重な姿勢を見せた。
 県青年団協議会の照屋仁士会長は「被害者への配慮は大切だし、大会の内容を考えなければならない」としながらも「自分たちはこれからの地域を担っていく世代。青年層が社会問題を考え、社会にかかわる環境をつくるという意味でも、県民大会開催は意義がある」と意欲を見せた。連合沖縄は3日に役員会を開いて決定する。
 これらの意見を受けて沖子連の玉寄会長は「泣き寝入りして幕引きしてしまったら、何も変わらない。沖縄の問題として強い姿勢を示していきたい」とあらためて県民大会への意志を強くした。
 「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」(仮称)は23日午後2時に北谷公園野球場前広場で開催が予定されている。

(3/2 10:20)

http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20080302.html#no_1

告訴取り下げ]

被害者の声に応える道は
 「そっとしておいてほしい」―被害者とその家族の訴えを私たちはどう受け止めればいいのだろうか。

 女子中学生への暴行事件で逮捕されていた米海兵隊員は、被害者側が告訴を取り下げたため不起訴になり、釈放された。

 県内には戸惑いも広がっている。だが、被害者が発した声を正面から受け止め、問題の所在を整理し再発防止につなげていくことが、今、私たちに求められているのだと思う。

 強姦罪は被害者の告訴がなければ起訴できない「親告罪」で、今回の事件に限らず告訴が取り下げられたり、被害者が訴えることをためらったりしてうやむやになるケースは多い。

 容疑者の身柄は海兵隊が拘束しているが、日本の法律で起訴されなかったからといって二等軍曹の容疑が晴れたわけではない。

 むしろ日本側が権利を行使しないことで、米軍の責任はより重くなったととらえるべきである。

 ケビン・メア在沖米総領事は「日本側が一次裁判権を放棄するなら、米軍当局が証拠を調べ、捜査した上で処遇を判断する」と述べている。

 米軍当局は二等軍曹の行為を徹底的に洗い直し、人権への配慮を強調する民主主義国家の名に恥じない判断を下してもらいたい。

 事件が国会でも取り上げられ、大きな政治問題に発展したため、被害者はいや応なく、さまざまな問題に直面することになった。

 米兵による性犯罪が起こるたびに出る被害者の「落ち度論」もその一つである。被害者やその家族にとっては耐え難い非難であり、それが二次被害をもたらした側面も否定できない。

 告訴し法廷の場で容疑者の罪を暴こうにも、それによって逆に自らのプライバシーがさらされる恐れがある。

 被害者と家族が告訴を取り下げたのは、そのことを何よりも心配したからではなかったか。

 告訴取り下げの判断を下すに当たっては、さまざまな葛藤があったと推察される。そのことを私たちは重く受け止めたい。

 日米両政府は、今回のような性犯罪などの発生を防ぐための再発防止策を講ずるとしている。だが、本当に実効性のある防止策を構築できなければ事態は何ら変わらず、再び同様の事件が繰り返される可能性はある。

 米軍の兵士教育の在り方に問題はないのかどうか。事件や事故に至った経緯についてきちんと検証し、二度とこのような事件が起きないようにすることが両政府の責務だ。
http://ryukyushimpo.jp/news/storytopic-11.html
告訴取り下げ 犯罪の容疑は消えない

 何ともやり切れぬ気持ちだ。告訴を取り下げた少女に、どんな心境の変化があったのか。事件後に浴びせられた心ない非難の声。あるいは、一部週刊誌による無節操な取材や報道。「なぜ、自分が責められねばならないのだろうか。やはり、自分が悪かったのか」。こんな思いでいるのなら、それは違うと、あらためて強く問い掛けたい。
 那覇地検は29日夜、女子中学生暴行容疑で逮捕した在沖海兵隊の二等軍曹を不起訴処分にした。被害者が告訴を取り下げたからだという。その理由について、「(少女が)そっとしてほしい、と思っている」と説明する。恐らく、精神的に追い詰められた本人と家族が、やむにやまれぬ思いで決断したのだろう。
 事件後、大きく問題化していく重圧に加え、公判ともなれば証言などで、さらに傷口を広げられるような仕打ちにも耐えなければならない。被害者や家族がそう心配するのも無理はなかろう。あえて言えば、自宅にまで押し掛ける週刊誌や、いわれなき中傷に行き場を失ったともいえる。まさに「被害少女に対する重大な人権侵害(セカンドレイプ)があった」(沖縄人権協会)ことになろう。
 本人や家族の判断は、そういう意味からも理解できるし尊重しなければならない。少女の心のケアに十分配慮し、1日も早く立ち直ることのできるよう、関係者の手当てに期待したい。
 いま、私たち大人がすべきことは、二度とこうした事件の起きない社会をつくることだろう。行政と民間が一体となっての再発防止策、子供たちへの教育、など。そのことが優先だ。決して、被害者の落ち度を言い募ることが、先ではない。それは、天につばするようなものだ。非難は自らに返ってくる。こうした社会を放置してきた大人としての自分に。
 23日の県民大会は、予定通り開かれることが決まった。3日にも呼び掛け団体で話し合う。また、8日には大会に向けた実行委員会の結成総会を開いて、アピール文を発表する予定だ。賛否もあるが、開催は当然だろう。自民党も含めて、実行委は超党派での開催に向けて全力を挙げるべきだ。
 告訴が取り下げられた、といって、犯罪の容疑が消えるわけでもない。事実、釈放された米兵は米軍に身柄を拘束されている。米側の厳しい処罰を願うばかりだ。
 ボールは日米両政府に投げられた。事件の再発防止に向けて、実効性のある施策がどれだけ実行できるか。「綱紀粛正」や「兵士教育の徹底」など、その場しのぎの対策では何の解決にもならないことは、すでに証明ずみだろう。もちろん、米軍基地の県外移転が根本的な解決策には違いない。

(3/2 10:06)

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