無料ブログはココログ

許すな!憲法改悪・市民連絡会

« 雑記(29)繰り返す米兵の凶行 | トップページ | メディアに載った九条おじさん »

2008年2月22日 (金)

マスメディアのミスリードの危険

インド洋北部での開場自衛隊による「給油」が4ヶ月ぶりに再開された。本日の毎日新聞社説は、このことに絡めて「期限切れをにらみ海外派兵恒久法の協議を今から慎重に進めよ」という主旨の議論を書いた。これはまさに、「良識」の衣を着たミスリーディングである。
特に後半の「日本は秋以降、テロ新法を延長するか、恒久法を制定するかの判断を迫られる。」以降の論調は酷い。「延長か、新法の制定か」などという前提がおかしい。給油新法の制定は、当時、参議院で否決された。制定するなという意志であったし、世論の過半もそうであった。公平に見て、期限切れの時に迫られるのは、「廃止か、延長か」であろう。「恒久法の議論の環境は整いつつある」とか、「議論が混乱すれば、国際的信用は低下する」とかいう立場は、「国際的信用」などという今では通用しない論理で、自衛隊の海外派兵を前提とする立場だ。こうしたメディアのあり方に抗議すべきだ。
追記:私は先ほどこういう主旨で抗議の電話をした。応対にでた記者は、「社説は恒久法が前提ではないし、自分は恒久法は危険だと思っている。国際についての指摘もその通りで、あくまでアメリカに追従するか、そうでないかだ」という話であったが、社説の「理解」は異なっていた。(高田)

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080222k0000m070133000c.html
社説:給油再開 期限切れにらみ慎重論議を

 4カ月近い空白を経て、海上自衛隊によるインド洋での給油・給水活動が21日に再開された。

 1月下旬に日本を出航した補給艦「おうみ」と護衛艦「むらさめ」は、海上阻止活動(OEF-MIO)の実施海域に到着し、まずパキスタン艦船への補給を終えたという。対テロ包囲網への復帰である。

 海自の艦船は、旧テロ対策特別措置法の失効(昨年11月2日)に伴って、インド洋から撤収していた。このため、政府は今年1月11日に衆院与党による「3分の2」の再可決で新テロ特措法の成立にこぎつけた。

 現在6カ国が参加する海上阻止活動は、テロリストの海上移動を監視し、武器や麻薬の拡散を防止するものだ。9・11テロ後に大きく変化した安全保障環境を考えれば、日本も国際社会で応分の責任を果たす必要がある。ただし、その活動をめぐるさまざまな疑問に鈍感であっては困る。

 テロ新法の審議過程では、油の転用疑惑が一つの焦点だった。政府は今回、転用防止策として、補給対象を「海上阻止活動に限定する」と明記した交換公文を米英仏パキスタンの4カ国と交わした。もし転用が疑われるような場合は、防衛相に判断を仰ぐという。

 国民の理解を得るよう努力することは当然だ。イージス艦の衝突事故を受け、海自を取り巻くまなざしはさらに厳しくなっていることを忘れてはならない。

 給油再開にあたって国会が心しておくべきなのは、1年の時限法であるテロ新法が来年1月15日に再び期限切れを迎えることだ。

 残念ながらアフガニスタン情勢が劇的に改善する見込みはない。このため今秋の米大統領選で民主党政権が誕生したとしても、対テロ国際活動が縮小するとは考えにくい。であれば日本は秋以降、テロ新法を延長するか、恒久法を制定するかの判断を迫られる。

 恒久法は、個別事案ごとに特措法で自衛隊を派遣するのではなく、あらかじめ国際平和協力活動への参加要件や活動形態を定め、迅速に対応しようというものだ。時限法の対立概念であり、一般法とも呼ばれる。

 福田康夫首相は1月の施政方針演説で「一般法の検討を進める」と表明した。今月から党内論議を本格化させた自民党は、今国会中の法案提出を求めている。民主党も安全保障に関する基本的な法整備を唱えており、公明党を含めて恒久法を論議する環境は整いつつある。

 期限切れ目前になって再び政局が混乱する事態になれば、日本の国際的信用は低下する。恒久法の論点は幅広く、駆け込みで審議する性質のものではない。

 時間的に余裕のある今の段階から慎重に協議を進めることが、与野党の共通認識を深め、かつ国会による文民統制力を高めることにもつながるはずだ。

毎日新聞 2008年2月22日 0時01分

« 雑記(29)繰り返す米兵の凶行 | トップページ | メディアに載った九条おじさん »

自衛隊海外派兵恒久法」カテゴリの記事