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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2008年1月25日 (金)

自衛隊海外派兵恒久法、動き、急に

自衛隊海外派兵恒久法制定への動きが急になってきた。衆参「ねじれ」国会といわれる状況の下で、与党は民主党との政策協議の主要テーマとして検討している。警戒を要する。以下は、本日の毎日新聞の記事と、読売新聞の社説、東京新聞の記事。(高田)

http://mainichi.jp/select/seiji/archive/news/2008/01/25/20080125ddm002010078000c.html
自衛隊派遣:恒久法成立目指す 外相表明--政府・与党、動き急に

 高村正彦外相は24日、東京都のホテルで開かれたシンポジウムで演説し、自衛隊海外派遣の一般的要件を定める恒久法制定について「成立を目指し検討を進めていきたい」と表明した。同法案については自民党の山崎拓前副総裁が同日の山崎派総会で与党プロジェクトチームを来月初めに発足させる意向を表明するなど、制定に向けた動きが政府・与党内に強まってきた。【上野央絵、小林多美子】

 福田康夫首相は18日の施政方針演説で、恒久法について「迅速かつ効果的に国際平和協力活動を実施するため」として検討姿勢を表明している。

 高村氏はさらに一歩踏み込み、北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)開催の今年を「『平和構築は日本の国是』と覚悟を定める年」と意義付けたうえで「自衛隊員をはじめ、日本のマンパワーをもっと生かすことが重要な打開策だ」と指摘した。

 政府・与党には恒久法について民主党との将来的な政策協議の主要テーマになるとの見方が強く、高村氏や山崎氏の発言は首相官邸の意向も踏まえ、検討への積極姿勢を示したものだ。

 ただ、与党協議が始動するかは、公明党の同調が得られるかが焦点。同党は22日から恒久法について実務者協議を始めているが、(1)憲法の枠内(2)国会の関与による文民統制の確保(3)武器使用の限定--を前提条件に慎重に検討しており、意見集約には月内いっぱいかかる見通し。

毎日新聞 2008年1月25日 東京朝刊

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080124-OYT1T00864.htm
海自艦船出航 給油再開の「次の手」も考えねば(1月25日付・読売社説)

 「テロとの戦い」への復帰は一つの区切りでしかない。継続的な取り組みへ、今から「次の手」を考え始めたい。

 新テロ対策特別措置法に基づき、インド洋での給油活動を再開するため、海上自衛隊の護衛艦が横須賀基地を出航した。佐世保基地から出航する補給艦とともに、2月中旬にも米英軍などの艦船への燃料提供を始める。

 海自は昨年11月、旧テロ特措法の失効に伴い、インド洋から撤収した。給油の中断期間は4か月近くに及ぶ。

 「テロとの戦い」には、40か国以上が参加している。アフガニスタンでの治安維持や地域復興と、インド洋でテロリストの移動や輸送を監視・摘発する海上阻止活動が中心だ。アフガンでは計700人以上の犠牲者を出しながらも、各国は自らの役割を懸命に果たしている。

 国際社会から見れば、日本は、海上阻止活動への後方支援という、最も危険の小さい任務に戻るのに過ぎない。

 日本は近年、政府開発援助(ODA)の減少が続く。2006年の実績では、米国、英国に次ぐ世界3位に転落した。国際社会における日本の存在感の沈下に歯止めをかけねばならない。

 そのためにも、日本自身の平和と安全にも直結する「テロとの戦い」は、極めて重要だ。アフガン復興への資金支援と、自衛隊などによる人的支援を「車の両輪」として取り組むべきだ。

 新テロ特措法の期限は1年だ。福田首相が表明したように、自衛隊の海外派遣に関する恒久法の検討が急務となる。

 与党は来月にも、恒久法の検討チームを設置するという。単に時限法の新テロ特措法を延長するよりも、より機動的な対応が可能な恒久法を制定する方が合理的だ、という当然の発想だ。

 国連安全保障理事会の明確な根拠決議を自衛隊派遣の要件とするのか。自衛隊の海外任務に治安維持や警護、船舶検査などを追加するのか。自衛隊員の武器使用基準を国際標準に改めるのか。

 恒久法の論点は既に、明確になっている。日本の国際平和活動への参加のあり方をしっかり議論してもらいたい。

 船舶検査を任務に定めれば、給油だけでなく、海上阻止活動にも参加できる。海自には、必要な装備も能力もあるとされる。検討していいのではないか。

 ただ、仮に恒久法整備が実現しても、実際の派遣には国会の承認が必要だ。与野党の幅広い合意を形成しなければ、安定した海外活動はできない。衆参ねじれに加え、衆院解散含みの今年の政治情勢は不確定要素が多いが、「次の手」の選択肢の準備は怠りなく進めるべきだ。
(2008年1月25日01時39分  読売新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008012502082190.html
給油再開へ海自艦出航 継続へ恒久法も課題

2008年1月25日 東京新聞朝刊

 インド洋での給油活動を再開するため、海上自衛隊の護衛艦「むらさめ」が二十四日、神奈川県の横須賀基地を出航した。部隊を送り出した政府・与党には早速、提供する燃料の転用防止策や文民統制(シビリアンコントロール)の在り方などの課題が突き付けられる。自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法の議論もまったなしで、前途多難な船出だ。 (古田哲也)

 出航式典には、町村信孝官房長官や安倍晋三前首相が駆けつけ、家族らとともに派遣部隊を見送った。石破茂防衛相は訓示で「国会審議で指摘された多くの事項に留意し、完ぺきな任務を成し遂げてもらいたい」と述べ、燃料の転用防止や情報伝達などに十分配慮するよう求めた。

 政府は当初、燃料の転用防止策として、給油相手国と新たに交わす交換公文に、使用目的を厳格に守ることを求める文言を盛り込む考えだった。だが、これに米国が難色を示し、作業は思うように進んでいない。

 文言があいまいなままだと、転用の有無の判断は現場にゆだねられる。石破氏は現場が判断を迷った場合、「最終的に防衛相(自身)が判断する」と明言しており、今後、転用が発覚した場合は防衛相の責任問題に発展することは必至。給油現場は緊張の日々を送ることになる。

 先の臨時国会で追及された給油量訂正隠ぺい問題は、防衛省の「背広組」である内局と「制服組」の海上幕僚監部の間の意思疎通不足が原因の一つとされた。

 これに対し、政府の防衛省改革会議は、一部で背広、制服の垣根を取り払うなど大胆な組織再編に取り組む考え。情報公開や政治の関与など、自衛隊の文民統制の在り方にかかわる重い課題も早急な結論が求められている。

 さらに、政府・与党が直面するのは、一年後に給油活動をどうするかという問題。海自派遣の根拠法として先の臨時国会で成立した新テロ対策特別措置法は一年の時限立法のため「ねじれ国会」が続く限り、同法を延長しての活動継続は至難の業とみられる。

 そこで浮上しているのが、恒久法の制定を急ぐこと。自民、公明両党は二月初めにもプロジェクトチームを設置し、本格的な議論に入る方針で、民主党にも協議を呼び掛けている。

 ただ、与野党は現在、ガソリン税(揮発油税など)の暫定税率維持問題で激しく対立している最中。加えて、恒久法をめぐっては、公明党が派遣部隊の武器使用基準の拡大に慎重姿勢を示している。

 自民党内には「与党案をまとめるにも相当時間がかかる」(防衛族議員)として、一年以内の制定は難しいとの見方が大勢だ。

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