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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2007年11月 6日 (火)

沖縄2紙の社説から

民主党の小沢慰留が続いている。
結果がどうなるかは、私たちは見ているしかない。
しかし、ここに紹介する沖縄の2紙の社説の指摘は大方、妥当な視点ではないか。民主党は今度の事件で大きく傷ついた。
福田政権と与党は一気に派兵・給油新法の衆院採決に走ろうとしている。民主党のとるべき道は、強行採決の企てに反対し、参院で廃案にすることだ。民主党は対案の骨子などを作りつつあるようだが、これを小沢氏への慰留の材料にするなどと考えるのは筋違いだ。対案骨子などは当面、いらない。まずは火事場泥棒的な策動にでてきた福田与党に反撃することだろう。
私たちはまず、明日、民主党国会議員へのロビーイングをやるつもりだ。そして、衆院委員会での強行採決が予想される8日には、ヒューマンチェーンを行いたい。市民有志のみなさんのご協力をお願いします。(高田)


http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20071105.html#no_1

沖縄タイムス社説(2007年11月5日朝刊)

[小沢代表の辞任表明]

手前勝手な「けじめ」だ
突然の党首会談の末に

 民主党の小沢一郎代表が辞任を表明した。安倍晋三前首相が辞任したとき、理解不能だと一刀両断した当の本人が、唐突に辞任を表明し、参院第一党の政治指導者として全うすべき職務を投げ出してしまった。
 「小沢流」といえば聞こえはいいが、国民不在の無責任な辞任劇だ。民主党にとって代表辞任の打撃は計り知れない。
 小沢代表は会見で「民主党も本当に政権担当能力があるのか、国民から疑問が提起され続けており、次期総選挙での勝利は厳しい」とまで語った。
 政権獲得をめざす参院第一党の党首が会見の場で自分の所属する政党の政権担当能力に疑義を呈するというのは、考えられないことだ。
 参院選で示された民意や政権交代を求める有権者に対して、小沢氏はどのように説明するつもりなのだろうか。
 今回の辞任表明は、小沢代表の独断癖と「壊し屋」体質が招いた自滅劇というほかない。
 福田康夫首相との第一回会談は十月三十日に行われた。突然の、二人きりの会談に、さまざまな憶測が飛び交い、疑心暗鬼が広がった。
 両氏は二日、休憩を挟んで二度にわたって会談し、その席で大連立構想が提起された。
 小沢代表は持ち帰って役員会に諮ったが、にべもなく一蹴された。だが、事はそれですまなかった。
 党首会談を持ちかけたのは一体、誰だったのか。会談の場で大連立構想を提起したのは誰なのか。
 小沢代表は、自分から会談を呼び掛けたり連立を持ち掛けたりした事実はない、と一部報道を激しい言葉で否定した。ならば、なぜ、唐突に辞任する必要があるのか。
 党役員会で「自民党との政策協議を始めるべきではないか」と提案したのに対し、拒否されたことが「役員から不信任を受けたに等しい」と小沢代表は言う。
 以前から指摘されていた「いやなら出て行け」体質を裏返したような、短絡的発想というほかない。理解に苦しむ辞任理由だ。
ねじれ国会で立ち往生
 それにしても、なぜ、こういうことになってしまったのか。
 参院選で自民党が歴史的な大敗を喫し、国会がねじれてしまったことがすべての始まりである。
 福田首相が就任してからおよそ一カ月になるが、法案は一つも成立していない。新テロ対策特別措置法案も成立のめどは立っていない。自民党のあせりはそればかりではない。
 仮に次期総選挙で民主党が勝利した場合、ねじれ現象は解消される。もし与党が過半数を維持したとしても衆院で三分の二を割ることになれば、衆院での再議決が不可能になり、今以上に、にっちもさっちも行かない政治状況が生まれる。
 状況打開の窮余の策として提起されたのが「大連立構想」だ。
 小沢代表がこの話に乗り、「政策協議を開始するに値する」と判断したのは、福田首相が「国の安全保障政策について、極めて重大な政策転換を決断された」からだという。
 自衛隊の海外派遣に関して、今後は、法律を整備し「国連安全保障理事会もしくは国連総会の決議によって設立、あるいは認められた国連の活動に限る」ことをうたう。そのような考えを福田首相が党首会談で認めた、というのである。
 小沢代表の年来の持論に福田首相が歩み寄ったという構図である。
先行きが一層不透明に
 関係者抜きの二人っきりの会談だっただけに、今のところ、事の真相がはっきりしない。
 福田首相は、会談の一部始終を国民に明らかにする責任がある。それが議論の前提だ。
 しかし、仮に小沢代表が指摘した通りの会談内容だったとしても、一連の過程は、すべてがあまりにも唐突で、秘密めいていて、とても納得できるものではない。
 次期総選挙による政権獲得を強調し続けてきたのは誰だったのか。政権交代のある二大政党制の定着を主張し続けてきたのは誰だったのか。
 「小沢代表の辞意には、もっとほかに深謀遠慮があるのではないか」という疑念が、早くも政界を駆け巡っている。
 政界の一層の流動化と国民の政治不信の高まりは避けられないだろう。政治そのものが危機的な状況にある。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-28679-storytopic-11.html
社説
小沢代表辞任表明 「政治は生活」の看板が泣く

 福田康夫首相(自民党総裁)との二度目の党首会談から2日。民主党の小沢一郎代表が緊急記者会見し、代表辞任の意向を表明した。首相から提案された連立政権樹立に向けた政策協議を、持ち帰った党役員会で否定され、政治的混乱が生じたことへの「けじめ」だという。
 どんなに失態を演じても、責任を取ろうとしない政治家が多い時代に潔いとの見方もあろうが、こと今回の件に関しては、不可解としか言いようがない。
 党内の混乱を反省するなら、まずは説明を尽くし、混乱の収拾に努めるのが党首の役目だろう。それもせずに辞めては、混乱に拍車を掛けるだけではないのか。所信表明直後に突然辞任した安倍晋三前首相と何ら変わりがない。
 小沢氏は、自由党党首だった1998年に自民党と連立合意し、「以前から考え方が合えば、どことでも協力すると言っていた」と話したことがある。しかしその後、連立を離脱し、2003年に民主党と合併した際には「総選挙に勝たないといかん、その一点だ」と方針を転換。06年4月の民主代表選では、党内に自身の政治手法への懸念があることを念頭に「まず私自身が変わらなければならない」と言明していた。
 その一つが代表選を戦った菅直人氏を代表代行に、鳩山由紀夫氏を幹事長に据えて挙党態勢を印象付けたことだろう。かつての「剛腕」「独断」は影を潜め、今年7月の参院選では「国民の生活が第一」と訴えて躍進、参院での野党による過半数を実現させた。
  “変身”ぶりは8月上旬、シーファー駐日米大使との会談で際立った。インド洋で海上自衛隊が米艦船などに給油活動するためのテロ対策特別措置法の期限切れが近いことを踏まえ、大使が延長に同意するよう求めたのに対し、小沢氏は「米国中心の活動は国連安保理からオーソライズ(承認)されていない」と突っぱねた。会談は小沢氏の意向で報道陣に公開され、実に分かりやすかった。
 ところが先月、首相から“密室会談”を持ち掛けられたところから雲行きが怪しくなる。一度は拒否した対テロ特措法案だが、二度目の会談で「連立協議」が持ち出され、ぐらついた。国際貢献の在り方に持論のある小沢氏は、前のめりになり、窮地の自民党に助け舟を出す格好となった。
 辞任表明会見で、小沢氏は「政権の一翼を担い、政権運営の実績を示すことが民主党政権を実現する近道だ」と指摘したが、政権交代を繰り返し訴えてきたことと矛盾する。国民生活を左右する重要課題は、国会で議論を戦わせてこそである。民意に背く安易な政権すり寄りでは「政治は生活」の看板が泣くというものだ。

(11/5 9:54)

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