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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2007年7月25日 (水)

羊頭狗肉とはこのことだ

本日(25日)の朝日新聞の社説は「憲法問題 白紙委任しないために」という主張だ。昨日の毎日新聞の社説も「憲法改正問題 自民も民主も逃げている」というものだった。読売や産経にも同様の論調が見られる。19日には読売の編集委員の尾崎和典が「憲法改正 論議つくせ」と主張しているし、産経などでは首相の支持派である村田晃嗣・同志社大教授らも安倍に「失望」している。
筆者も何度か指摘してきたが、安倍首相と与党は明らかにこの選挙で憲法問題を回避している。155の重点政策の筆頭に改憲をかかげながらこのザマだ。安倍首相は50年ぶりに正面から改憲を問う選挙をやるのかと思ったら、逃げ出した。まさに羊頭狗肉そのものだ。
しかし、安倍首相は選挙が終わったら両院に設置される憲法審査会で、改憲手続き法の施行期間の3年凍結を無視して、事実上の改憲原案(骨子だから違法ではないなどとごまかして)作りに入ろうとしているし、首相の私的諮問機関の有識者懇談会は集団的自衛権合憲論をうちだそうと手ぐすねを引いている。国家安全保障基本法などが準備されている。
このような卑劣で、醜悪な政治手法が安倍の「美しい国」なのだ。
このような欺瞞に満ちた安倍首相の改憲策動を断じて許すことは出来ない。私たちは秋からの本格的なたたかいに備えなければならない。(高田)

http://www.asahi.com/paper/editorial.html
「憲法問題」―白紙委任しないために

 今年初め、憲法改正を参院選の争点に掲げたのは安倍首相だった。ところが、選挙戦に入ってからの首相の街頭演説を聞くと「国民投票法が成立した。新しい憲法を書こうじゃありませんか」などと、極めておざなりだ。

 自民党のマニフェストは、3年後に改憲案を国会で発議することを目指すとし、そのための国民運動を展開するとあるだけだ。憲法9条を改正し、自衛軍を持つのが自民党の改憲草案の根幹だが、そんな中身は一切触れられていない。

 首相の意気込みはいったいどこへ消えたのだろうか。憲法改正は、首相が掲げてきた「戦後レジームからの脱却」の中核の主張だったはずだ。

 代わりに、社会保険庁の改組や国家公務員の天下り規制が「戦後レジームからの脱却」と位置づけられているのは驚くばかりだ。年金問題などで応戦に追われる事情はあるにせよ、当惑する有権者は多いだろう。

 民主党はこの選挙で憲法にはあまり触れない戦術だが、共産、社民などは護憲を前面に立てて、支持を訴えている。奇妙なことに、仕掛けた側の自民党が論争を避け、後ずさりしている印象なのだ。

 だが、論争が低調だからと言って、今度の選挙の結果が憲法問題の行方に大きく影響することは変わりない。

 参院議員の任期は6年だ。自民党の言う通り3年後の改憲発議があるとすれば、今度選ばれる議員はその賛否にかかわることになる。自民党の候補者は、改憲の中身や態度を語る責任がある。白紙委任するわけにはいかない。

 もう一つ、憲法9条の根幹にかかわる集団的自衛権の解釈の問題が、首相の私的な有識者懇談会で議論されているのを忘れてはならない。

 同盟国への攻撃を自国への攻撃と見なして阻止する集団的自衛権は、憲法9条で認める必要最小限の自衛の範囲を超える。だから行使できない。それがこれまでの政府の憲法解釈だ。

 そこを米軍と自衛隊がより緊密に協力できるように、解釈を改めたいというのが、首相の意を受けた懇談会の方向だ。政府がその線で踏み出せば、憲法9条の歯止めが失われることに等しい。

 それほど重要な争点なのに、自民党マニフェストは「集団的自衛権の問題を含め、憲法との関係を整理し、安全保障の法的基盤の再構築を行う」とするだけで、結論をぼやかしている。

 首相も「懇談会で議論を深めている最中だから」と最終的な方向づけは避けているが、それでも解釈変更の必要性は唱えている。

 自民党が勝てば、首相は懇談会の報告に沿って、集団的自衛権の行使容認に踏み込むに違いない。改憲への動きにも拍車がかかるだろう。逆に自民敗北ならば、ブレーキをかけざるを得まい。

 現在の論戦では目立たないが、こうした論点を見落としてはならない。

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