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許すな!憲法改悪・市民連絡会

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2007年5月29日 (火)

雑記(6)・松岡の自殺と安倍ネオコン内閣の人脈

松岡利勝・農林水産相は「ナントカ還元水」で有名になった政治資金管理団体の事務所費問題や、緑資源開発機構の官製談合事件にまつわる関連団体からの資金供与問題などで疑惑の渦中にあったが、何も説明しないままに5月28日昼、議員宿舎で自殺を遂げた。続いて29日には緑資源開発機構の「陰のドン」とよばれていた、機構の前身、森林開発公団の理事長をしていた山崎進一氏が自殺した。これによって問題は闇に葬られてしまう可能性が出てきた。これらの連続自殺にシナリオがあるか、ないかはさておいても、こんなことは断じて許されない。

安倍首相は松岡農相の責任を追及する野党や世論のまえに一貫して農相擁護の姿勢を堅持し、かばいつづけた。松岡農相は辞めるに辞められなかったようだ。安倍晋三首相の責任は重大だ。

安倍首相がかくも自分の閣僚を擁護するには、内閣誕生にまつわる背景がある。私は昨年の安倍政権誕生以来、各地の講演で語り続けたことだが、日本版ネオコンともいうべき安倍内閣とその思想的人脈を概略確認しておきたい。

安倍内閣とは、安倍私党内閣であり、「日本会議」内閣であり、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」内閣であり、最近では価値観議連を応援団とする内閣であり、戦後保守傍流が主流に躍り出た、日本版ネオコン内閣だ。

それは1997年5月に結成された日本会議国会議員懇談会(日本会議議連、会長:平沼赳夫、参加者は248[235名?]名)であり、その幹部は麻生太郎・前会長、中川昭一・前会長代理、高市・安倍等も座長を務めた。民主も25人おり、安倍も2年前までは副幹事長だった。安倍内閣の閣僚18人中、日本会議国会議員懇談会メンバーが11名(渡辺喜美が補充で12名)いる。安倍晋三首相、菅義偉総務相、長勢甚遠法務相、麻生太郎外務相、尾身孝次財務相、伊吹文明文科相、松岡利勝農水相、甘利明経産相、若林俊環境相、塩崎恭久官房長官、高市早苗沖縄北方担当相、渡辺喜美規制改革担当相。

首相補佐官の議員4名は全員日本会議。官房副長官の議員2名も。官房長官も日本会議。首相、首相補佐官、官房は官僚以外は全部日本会議。まさに、日本会議内閣そのものだ。メンバーには島村宜伸、麻生太郎、安倍晋三、山谷えり子、稲田朋美、平沼赳夫、中川昭一、高市早苗、下村博文、西村真悟等、極右分子がズラリといる。

同様に「日本の前途と歴史教育を考える(若手議員の)会」の元幹部たち出もあり、安倍、高市、下村、山谷、中川、中山成彬、らがそのメンバーだ。

安倍の施政方針演説でのべられた「価値観外交」を掲げて、最近、若手を中心に価値観議連がつくられた。真の保守主義(復古的な価値観)を標榜するもので、事実上の安倍派といわれている。会長に、郵政民営化問題の復党組の古屋圭司衆院議員(日本会議議連副会長、安倍と成蹊大の同窓)が付き、顧問・中川昭一、事務局長・萩生田光一衆院議員(日本会議議連事務局長)の体制で、古屋-萩生田コンビは新憲法制定促進議連の座長-事務局長コンビでもある。下村博文官房副長官、山谷えり子補佐官らも加わっている。中川、古屋らによれば、中国は一番近くて脅威の国だ。共通の価値観を持つ国ではない(中川)、人権擁護法案、皇室典範、靖国参拝、国民投票法、民法772条(嫡出の推定)の問題はいずれも思想信条に直結する(古屋)、というもので、復古主義的だ。古屋は中川の父親らの「青嵐会」を高く評価している。

最近(4月に結成)では「家族の絆を守る会」(日本会議系地方議員)も活動しており、顧問に古屋、稲田、西川京子、萩生田らがついている。

ついでだが、例の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(有識者懇談会)」のメンバーは、座長:柳井俊二(前駐米大使、国際海洋法裁判所判事)、岩間陽子政策研究大学院大学准教授/岡崎久彦NPO法人 岡崎研究所理事長・所長/葛西敬之東海旅客鉄道株式会社代表取締役会長/北岡伸一東京大学大学院教授/坂元一哉大阪大学大学院教授/佐瀬昌盛拓殖大学海外事情研究所客員教授/佐藤 謙財団法人 世界平和研究所副会長/田中明彦東京大学教授/中西 寛京都大学教授/西 修駒澤大学教授/西元徹也NPO法人 日本地雷処理を支援する会会長/村瀬信也上智大学教授で、集団的自衛権合憲論に導く意図が明白な構成だ。

安倍政権は財界の御手洗経団連(御手洗ビジョン「希望の国 日本」)とのブロックを積極的に強めている。中東訪問には数百人の大型経済ミッションも同行した。御手洗会長が率いる財界訪問団の首相同行は昨年11月のベトナムに次いで、2回目だ。財界内には「官邸と密着し過ぎると外交を巡る政治的思惑に巻き込まれる」と懸念する声もある。しかし、御手洗会長は「(外交でも)政府と企業は車の両輪」と経団連関係者に話しており、今後も積極的な「財界外交」を展開しそうだといわれる。

安倍晋三のブレーンはこんな人物たちだ。日本の言論界の極右に属する伊藤哲夫・日本政策研究センター所長(元成長の家活動家)、西岡力・東京基督大学教授(救う会常任副会長)、島田洋一・福井県立大学教授(救う会副会長)は憲法を「敵前逃亡憲法」と批判、八木秀次・高崎経済大学教授(元・新しい歴史教科書をつくる会会長、現在「日本教育再生機構」(06年6月結成、西岡、島田、中西も発起人)代表、中西輝政・京都大学教授、岡崎久彦(元・駐タイ大使)らの10年来の信頼関係というブレーンに依存。この連中は核武装論や、憲法改正論で安倍とは10年来の交友関係だ。

安倍内閣は、自らの仲間だけを周辺に置き、その意見で政治をやろうとしている。こうした政治手法は波に乗っているときには強く見えるが、柔軟性がなく、意外ともろい側面を持っているのが常だ。松岡事件はその証明だ。

こんなネオコン、改憲暴走内閣を何としても包囲し、打倒しよう。(高田)

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