長崎新聞コラム ニュートラル法か
長崎新聞のコラムに以下の記事があるのを見つけた。
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/mizusora/top.html
ニュートラル法か
(2007年2月11日付)
盛んな憲法論議はさておき、憲法改正の賛否を問う「国民投票法案」の関心はどうだろう。統一地方選一色となればなおさらのこと。今春で60周年を迎える憲法記念日前後の成立を目指す動きもあり、目を凝らしたい▲国民投票法は、国民の権利を保障するものとして必要だろう。だが今回どうも違う。民主党が主張していた「一般的な課題を含む国民投票」は棚上げとなり、憲法改正に限った法のようだ▲改正に必要な国民の承認、つまり成立要件は「有効投票数の過半数」が有力。投票率が低い場合はどうなるか。自治体の住民投票のように投票率などの条件規定もない。これで民意を反映できるだろうか▲投票権は民主党案の18歳以上となりそう。気になるのは、定住外国人たちで、納税義務がありながら投票権から対象外だ▲賛否をめぐる国民の自由な意見表明の保障はどうか。テレビ、ラジオなどのCM規制は、投票日前1、2週間という。資金力があれば宣伝は圧倒的に有利だ。公費での意見広告は政党が対象で、国民投票の主役でもある市民団体などにはない。公務員や教員の運動は禁止だ▲安倍首相は「改憲を在任中に成し遂げるため、まず手続き法を成立させたい」と公言している。憲法は国の羅針盤であり、国民の厳正な審判が不可欠になる。公正な「ニュートラル法」であるはずだが、これでは改憲ありきの手続き法だ。実に多くの問題がありそう。(剛
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