いまこそ改憲手続き法案反対運動の正念場
柳沢伯夫厚労相の「産む機械」発言に女性たちを先頭にした抗議行動が続いている。国会は与党が単独という異常な状態で補正予算を強行した。安倍内閣の支持率は急落している。愛知と北九州の自治体選を経て、国会は明日から、波乱の様相を強めつつ第2ラウンドに入ることになりそうだ。
国会冒頭に参議院にも憲法特別委員会が設置されたが、衆参両院ともまだ特別委員会は開かれていない。安倍首相がねらう今国会での改憲手続き法成立(与党などは5月3日までにと言っている)はそんなに確定的なことではない。
社民、共産両党の反対に加えて、民主党が法案に消極的だ。「民主が消極的なら与党が単独でも強行する」と脅しているが、与党単独強行採決は両刃の剣だ。それは憲法調査会以来6年余の、改憲要件の「3分の2議席」を想定した自公民協調路線を覆すことになる。その場合、自公と民主の憲法論議には亀裂が入り、世論はいっそう批判を強めるだろう。安倍首相は与党憲法特現場の努力(協調路線)を押し切って採択を強行できるのか。
マスメディアは改憲手続き法の成立は既定のことのように報道し、運動側にもそういうことを語る者もいる。私たちはそんな立場には断じて立たない。どんなに事態が困難でも運動をあきらめない。どんな小さな可能性でも追求するし、どんな小さな亀裂でも生かしたい。ぎりぎりと扉をこじ開ける闘いに挑みたい。確かに国会の勢力比は絶望的なほどに厳しいし、この間のこうした闘いもほとんどが敗れてきた。しかし、しかし、と思う。市民たちの闘いが負けないことだってある、と思う。そしてなにより、いまの闘いこそが明日への闘いにつながる、実に多くのものを生み出していくことを信じている。あきらめている暇などない。
すでに、改憲手続き法案に反対するさまざまな行動が提起されている。今、できることの全てをやりきろう。STOP!改憲手続き法案!の声を全国に、そして国会前に!(高田)
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