今井一vs井口秀作
1月29日付の『東京新聞』にこういう記事が載っている。
東京新聞 国民投票 反戦派も二分
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070129/mng_____tokuho__000.shtml
この記事で、今井氏の意見が如何に支離滅裂かは理解できるだろう。今井氏は「条件付きで国民投票に賛成」という立場だという。条件とは「改正案には必ず細かなマニフェストをつけ、否決された場合は自衛隊を災害救助隊に特化する」と約束させることだという。私もかつて自分の本(「護憲は改憲に勝つ」)でこの誤りを指摘しているが、井口氏もこの点は批判している。こんなマニフェストを改憲派が許すと考えるのは非現実的だ(現に内閣法制局もこれはあり得ないと回答している)。これが条件になる国民投票はおよそ不可能だから、今井氏はこれ以外の国民投票には反対(賛成しない)ということになる。今井氏の「国民投票法」論ははっきりと破産したと言っていいだろう。
井口氏の議論は一昨日の市民憲法講座にきていただいた時も、私は質問の形で一部指摘したが、議論の大方賛成できるが、やはりというか当然というか、研究者の議論であり、尻切れトンボの感が否めない。井口氏自身も認めるように、これに運動論はない。しかし、それは私たちの仕事だ。まずは井口氏の健闘に謝意を申し上げたい。(高田健)
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